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検索結果 » 平成20年 第330回市議会定例会(開催日:2008/03/07) »

一般質問 1日目(今西忠良)

質問者:今西忠良

答弁者:市長、教育長、関係課長


○議長(西山八郎君) 日程により一般質問を行います。
 順次質問を許します。21番今西忠良君。
      〔21番 今西忠良君登壇〕
○21番(今西忠良君) おはようございます。
 第330回市議会定例会に通告をいたしました私の一般質問は、3項目であります。以下、順次質問をいたしますので、答弁方よろしくお願いをいたします。
 まず冒頭に、平成19年度3月末日をもちまして退職をされる職員は30名と伺っております。もう既に何名かは年度途中に早期退職をされている方もおいでるようであります。本議場においでます永吉拓道会計管理者兼課長、岸本敏弘福祉事務所長、豊永克重財政課長、西岡次男消防長におかれましては、南国市に入職以来、それぞれの部署におきまして長年にわたり行政マンとして果たしてこられましたその業績は多大なものがあろうかと思います。そして、現在は管理職という立場で市民の幸せを願いながら市勢の振興に精励をされてきたことだろうと存じます。本当に長い間御苦労さまでございました。改めてその労に感謝、敬意を表したいと思いますし、退職をされましても体には十分御留意をされ、さらなる御活躍をお祈りをしたいと思います。この議会をもちまして最後になろうかと存じますけれども、退職に当たりその熱い思いをお聞かせいただければ幸いに存じます。
 それでは、質問に入ります。
 まず、市長の政治姿勢についてであります。
 橋詰壽人市長におかれましては、任期満了に伴い、昨年の11月25日に投・開票されました南国市長選におきまして、沢田候補に1万1,248票という大差で見事初当選を果たされました。事実上この3月議会が初舞台とも言えますし、決意も新たに臨まれていることと存じます。
 日本の政治や経済の流れにつきましては、小泉政権が進めてきました構造改革による規制緩和と産業優先政策によって、大企業は史上最高の利益を上げていますし、しかも最長不倒という記録にもかかわりませず、国民の生活は毎年低下をし、格差は一層拡大をしております。
 派遣労働によるこれまでの雇用制度は崩壊をし、リストラが当たり前の社会となり、能力主義や成果主義が導入をされ、勝ち組、負け組を生み、労働市場では不安定な労働者が増大をし、ワーキングプアなどと呼ばれる劣悪な労働条件で働く労働者層が生まれております。そして、自殺者は毎年3万人を超え、高齢者や障害者など弱者を持つ家庭では、介護の疲れや生活に困っての家庭内殺人が頻繁に報道もされ、殺人の中に占める割合も50%以上に達しているというのが現状であります。
 高齢社会が進行する中で、高齢者の中にも格差の拡大が広がっています。年金から高齢者控除の廃止や介護保険料の引き上げ、医療の増加、所得税と住民税の見直し、さらには暫定税率の廃止は、年金だけを収入としている高齢者の生活を直撃をし、負担増は5年前に比べれば年間10万円以上にもなり、生活保護世帯も100万世帯を超える現状であります。
 そして、新たに導入をされます後期高齢者医療保険の制度が実施をされれば、ますます高齢者の生活を悪化をさせることになりますし、加えて昨年明らかになりました宙に浮いた年金記録の問題は、現実に年金を受給をしている対象者の大きな不安と問題を醸し出しているところであります。
 このように、高齢者や年金生活者だけではなく、勤労国民にとりましても大変厳しい生活実態に置かれております。橋詰市長は、人が大切にされる、そして優しさと思いやりのある人と人の触れ合いを重視した市政運営が公約の一つでもありましたし、市民の暮らしや命を守るという大きなリーダーシップと行政手腕が今問われるときを迎えているのではないでしょうか。
 平成20年度の一般会計当初予算を182億円で提案をされておりますが、浜田市政を継承していきながら、中期財政収支ビジョンの改善策や市民と築くなんこく協働プランあるいは3次総合計画あるいは集中改革プランとの整合性も保ちながらの市政運営になろうかと思います。事務事業評価システムや管理職を中心に試験的に導入を始めております人事評価制度など、これは職員の能力と業績を重視をした人事制度を構築するという点にあろうかと思いますが、そのためには任用や評価、給与などに関する種々の新しい制度設計という試みもあるのではないでしょうか。
 新たな時代潮流と南国市の発展の課題は、地方分権と協働、安全・安心のまちづくり、少子・高齢化と健康づくり、予防対策の対応、教育や環境問題、さらには情報ネットワークや交通網の整備進展などであろうかと思います。
 そうした中でも、何といいましても地場の企業や地場の産業の振興、それによって雇用の創出、就業の機会などに積極的に取り組んでいくことが最重要課題だろうと言えます。市長はまた、行政のスリム化や財政健全化も中心に据えております。厳しい予算配分の中でも多くの新規事業にも着手をされておりますし、いよいよこれから1期4年間での橋詰市長の中期ビジョンといいますか、目指すもの、そして橋詰らしさとはどういうものなのか、御所見をお伺いをいたします。
 2点目の交通行政についてであります。日ごろは鉄道や電車、バスなど公共交通機関に対しまして、財政面も含めまして御配慮と御尽力をいただいていますことに感謝も申し上げたいと思います。
 公共交通は、その地域の経済社会活動の基盤であり、地域における公共財産としての役割は大きいものを持っております。それゆえにその活性化による地域住民や来訪者の移動手段の確保は、行政や地域における重要課題の一つでもあります。少子・高齢化、人口減少時代を迎え、また地球温暖化を初めとする環境問題や昨今の日本の国の大きな構造変化と諸課題への的確な対応のためにも、地域の公共交通の活性化と再生は喫緊の課題であると言っても過言ではないのでないでしょうか。
 そのような必要性がありながらも、平成17年度におきましては、地方鉄道事業者の約8割、乗り合い事業者の約7割が赤字である。全国においても多くの交通事業者の経営状況は悪化をしており、不採算路線からの撤退が相次いだことで、公共交通の空白エリアが年々拡大をし、サービスの低下、住民の移動手段の確保が切実な問題となっていることも事実であります。
 県内でも、また南国市におきましても、その類に漏れることがなく、地域生活に支障を来すことも危惧をされております。地域のことをじっくり考えるための座談会の中でも、通院や買い物あるいは地域活動、文化サークル活動など移動手段の確保が一番大きな要望でもありました。これを受けて行政では、庁内公共交通検討プロジェクトチームを立ち上げ、設置要綱もでき上がっているようであり、今後その対応も始まっていくのではないかと思われます。
 昨年の10月1日より地域公共交通の活性化及び再生に関する法律が施行されました。この法律は、地域の公共交通を活性化させ、再生させることによって、個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現に寄与することを目的として制定をされておりますし、また同時に、今年度の国土交通省の重点施策にもなっておるところであります。
 これに伴いまして、法定協議会の位置づけを持つ地域公共交通会議の立ち上げ、設置が今後の重要な課題となってきます。このことによって地域の交通体系をつくったり、交通手段の確保が図られていくと思われますが、行政当局の考え方と展望についてお聞かせを願いたいと思います。
 2項めの教育行政に移ります。
 まず、大野吉彦新教育長の就任に当たっての所信であります。子供は本来好奇心の塊ですし、学ぶことが大好きであります。知らないことはなぜ、どうしてと、自分が納得するまで徹底的に追求をすると思います。学習意欲の重要性については、平成元年に提示をされた新しい学力観において、興味、関心、意欲をはぐくむことが強調され、平成3年での学習指導要領の改訂では、観点別評価のトップにも位置づけられてきました。知識や技能だけでなく、意欲的に学習に取り組む態度を育てることが、個性を伸ばし、みずから学び、考える力、生きる力をはぐくむことや、自己管理能力の育成につながる素地になるものであると言えます。人間性豊かでみずから学ぶ意欲に満ち、時代の変化に柔軟に対応し、健康で文化的な活力ある社会の形成者になるべく、たくましい子供の育成に努めることが主眼だろうと言えます。
 今日の教育を取り巻く厳しい現状や環境の中で、学力の向上、人権教育、平和、環境、情報の活用、安全教育の推進、さらには開かれた学校づくり、そして教職員の資質の向上や指導力の向上など、土佐の教育改革の理念を継承していきながら、また一方では教育委員会の制度のあり方、改革等にも多岐にわたってくるのではないかと思います。こうした現状を踏まえての教育長の所信をお伺いをいたします。
 また、市長が開会日の冒頭、施政方針の中でも児童虐待事件に触れ、関係機関の連携が十分でなく、子供のとうとい命を守れなかったことに謝罪をいたしました。母親と内縁関係の男性の暴力行為で弟が木刀で殴られるなど、危険な情報をつかんでいたにもかかわらず、機敏な判断と対応が鈍ったのは、暴力的な男性への恐怖感もあったことも事実ではないでしょうか。何回か会議を持っても、もう少し見守りましょうでは、私には放置としか映らないわけですけれども、学校は担任だけに任せるのではなく、管理職が率先をし現場に足を運ぶべきではなかったのでしょうか。大篠小学校は2人教頭制でもあります。この児童虐待事件についての今後再びこうしたことを起こさないという立場に立ってのまた教育長のお考えもお聞きをいたします。
 次に、教職員人事についてであります。子供たちが幸せを感じ、県・市民に信頼をされる学校をつくるためには、教職員一人一人の特性や能力が十分に発揮できる適材適所の配置を行い、全県的に教育水準を高める必要があろうかと思います。厳しい教育財政状況にあろうとは存じますが、次代を担う子供たちを育成する立場に立てば、教職員定数の確保も大変重要であろうと思います。
 3点ほど質問をいたします。
 初の民間人校長の堀田大篠小校長が、このたび定年により退職をいたします。5年間の学校経営を市教委はどのように総括をされておるのか。また、今後も南国市に民間人校長を配置する考え等はあるのか、またお伺いもいたします。
 次に、男女共同参画社会をつくる上で、女性の管理職登用は大切であります。現在南国市の小・中学校で女性の校長は17名中3名であります。教頭は22名中4名と、少数であります。女性の管理職登用について、教育長のお考えをお聞かせください。
 次に、中学校では部活動の指導者が重要な教育活動を担っているのも事実であります。土曜日や日曜日もなく出勤をされ、子供たちを指導しております。部活動の指導手当も少額と伺っております。
 一方で、生徒や保護者の期待や関心もとても高く、各校に専任の先生がいればとてもいいわけですけれども、必ずしもそうはなってないと思われます。専門的な技術と指導法の必要な部活動の指導者の配置についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
 次に、学習指導要領の改訂についてであります。文部科学省は、中教審教育課程部会の答申を受けて、1月15日に学習指導要領の改訂案を発表しました。現行版から引き続き、生きる力の育成を掲げ、知識の習得、活用する力、学習意欲を身につけさせ、学力向上の姿勢を明確に打ち出し、40年ぶりに総授業時間と学習内容をふやしたものになっております。
 また、教育基本法が改正をされまして、これを受けて公共の精神の育成や伝統文化の尊重も盛り込んでいると思いますが、道徳の教科化ということは見送っておるようであります。学力低下を懸念をしたゆとり教育からの転換ともとれるが、授業時間数と学力の水準との因果関係は明らかではないわけであります。週に1ないし2単位時間増加するわけであり、今地域や子供たちの実態に応じた学校行事や自治的活動が現行の授業時間のほかで行われております。授業時間数の増加は負担になるのではないでしょうか。また、子供たちの主体的な活動に影響が出るのではないでしょうか。また、現行指導要領の目玉となって始まった総合的な学習の時間については、逆に削減を求められておりますし、今やっと身につきつつある現状の中、取り組みに矛盾や逆行するのではないでしょうか。
 何といいましても、学校の裁量予算の確保充実を保障し、教師と子供が向き合う時間の保障が大切だと思われますが、今回の学習指導要領改訂案についてどのように受けとめられておられるのか、また展望等もお伺いをしたいと思います。
 次に、南国市の食教育についてであります。知育、徳育、体育の中心に食育を置くことで、知・徳・体の調和のとれた子供たちの育成、南国市ならではの食文化を支える風土や生産にかかわる人々の姿は、かけがえのない教育財産であり、地域ならではの子供たちを育てる力があるはずであります。
 南国市の食育は、命の源である食をめぐる教育財産を積極的に学校教育へ生かしていこうとする取り組みであろうと言えます。南国市では平成9年度に地元中山間米を学校給食に導入して以降、積極的な教育改革を推進をし、平成11年度からは食育を学校教育の中核に据えてまいりました。今や全国のトップランナーとも呼ばれるようになった南国市の食育ですが、これは生産者やJA、さらには農業委員会、そして浜田前市長や西森前教育長らの功績も大きかったと言えます。これら一連の成果と取り組みをどう継承していくのか、教育長の見解をお伺いいたします。
 また、中学校の学校給食の導入については、これまで何度も議会で取り上げられてきましたが、主として財政上の問題によりずっと先送りをされてきた経過もあるわけですけれども、この点についても教育長のお考えをお聞きしたいと思います。
 今全国的に小麦など穀物類や食用油などの値上がりが学校給食にじわじわと、こう影響を与え始めているのではないでしょうか。4月から給食費を上げるところもあるやに聞いております。現在1食240円だと思いますが、地産地消を進める上で学校栄養職員の役割は大変大きいものがありますし、また苦労もされていると思います。この点について今後の方向性等についてお伺いをいたします。
 3項目には、遊具についてであります。
 遊具は設置場所によってそれぞれ目的や性格も一定違いますし、教育的見地のものから設置をしているもの、娯楽性のものなど、さまざまだろうと思われます。学校等教育施設では、体力づくりや運動能力の発達向上が目指されますし、特に小学校の低学年等では、友達と遊ぶ場やストレスの解消という側面も持っているのではないでしょうか。また、そのほかの公園等では、地域の住民の方々やあるいは2世代、3世代の家族などが、屋外で自然を満喫をしながらきずなを深め、健康づくりにも一役買っているんではないでしょうか。
 しかし、今全国各地でこの遊具による事故が発生を、多発もしてまいりました。老朽化や金属疲労などによる遊具の故障などであります。ここ数年このことにより使用禁止や撤去が相次ぎ、子供たちや地域の方、一般市民の皆さんの失望を招きました。学校での遊具施設、保育所、幼稚園、児童公園、それから都市整備課が管理をする都市公園や一般公園、さらには農林課の管理になろうかと思いますが、左右山の道の駅風良里の公園などの現状、点検、撤去後の補充や予算化はどうなのか、また遊具の耐用年数等についてお尋ねをして私の1回目の質問を終わります。(拍手)
○議長(西山八郎君) 答弁を求めます。市長。
      〔市長 橋詰壽人君登壇〕
○市長(橋詰壽人君) ただいまは、今西議員さんの方から、平成19年度に退職いたします職員に対しまして温かいねぎらいの言葉をいただき、またその上、登壇の機会まで与えていただきました。心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
 以下、順次答弁させていただきます。
 まず、平成20年度の一般会計182億円の新規事業を含めた予算の特徴あるいは私の予算に対する思い、こういう内容でございました。
 平成20年度の一般会計当初予算の特徴といたしましては、企業立地奨励金あるいは協議会を立ち上げる地産地消促進事業などの産業振興対策、また学力向上に向けた特別支援教育支援員全校配置あるいは到達度把握・授業評価システム推進費、児童虐待等の防止対策としてスクールソーシャルワーカー活用事業といった教育対策、大篠第2学童クラブ新築工事等の子育て支援・少子化対策、災害医療救護用の無線設置事業や消防屯所と一体で行う久枝防災拠点建設事業、洪水ハザードマップ調査作成委託といった地震防災対策、街路事業高知南国道路周辺対策事業、地方道整備臨時交付金事業、県営ストックマネジメント事業の負担金といった都市基盤整備事業、この5つの分野に予算を重点配分いたしております。そういう点ではめり張りのきいた予算内容となっておるんではないかと、このように考えております。
 今後の市政運営いわゆる4カ年の展望あるいは目指すもの、これにつきましては、一言で言うなれば、私はさらに元気な南国市の創造に向けて取り組んでいきたいと、このように考えております。
 中身といたしましては、地元の立地しておる企業の元気対策、これは今後工業会を中心として企業関係者などとの懇談会、意見交換会のできるようなものを立ち上げていきたいと、このように考えております。そして、商業、つまり主に商店街の元気を取り戻すと、こういうことも視野に入れなければならないと思っております。商店街では、ハガキでごめんさい、こういう事業を全国発信しております。そしてまた、このたびはやなせ先生にお願いいたしまして、何か神社的なものを考えていきたいということでございますが、そういうアイデアを生かした全国的に発信できるようなものに行政としても応援をしていきたい、また一緒に考えていきたいと、このようにも考えております。
 そして、現在もう既に企画課の方で取りまとめに入っております中山間の元気をどうしても取り戻さなければならないと思っております。後、答弁いたします公共交通機関との問題にも大いに関係がございますが、特に中山間の住民の足の問題であるとか、買い物の問題であるとか、生活の基盤、そういうことに取り組んでいきたい。そして、南国市の基幹産業でございます農業、これの元気も取り戻さなければならない。非常に原油の高騰のあおり、あるいは米価の低迷、これらを受けて非常に今元気がなくなりつつある農業を、少し観点の変わった環境に優しい農業という観点からも取り組みをしていきたい。あるいは、1.5次産業、南国市の特産品をつくる、こういうことも少し時間はかかるかもわかりませんけれども、こういうことをぜひ取り組んでみたいと思っております。
 私は、この市政推進の根幹をなすものは、昨年19年3月にできました南国市の総合計画、これは南国市のこれから進むべき道しるべ、羅針盤であると、このようにとらえております。そういう意味でも、この総合計画を基本にこれらの諸課題に取り組んでまいりたいと、このように考えております。
 そして、私の目指すこれからの市政、これは基本的には公約としても掲げておりました決断と実行そしてスピード、これらのことにつきまして、その基本はやはり常に市民に優しい行政の追求、こういうものに裏打ちされたものでなければならないと、このように考えております。大変今西議員さんの質問に対して大ざっぱなことかもわかりませんが、そういう基本姿勢を貫いてまいりたいと、このように考えます。どうかよろしくお願いいたします。
 次に、地域公共交通会議、これについて触れられましたが、まず地域公共交通会議というものがどういうものであるかということから御説明させていただきたいと思います。
 近年過疎化が進行し、少子・高齢化が進展する中で、各地で導入されつつありますコミュニティーバスあるいは乗り合いタクシー、市町村バス、NPO等によるボランティア有償運送などの新たな移送サービス、地域の多様なニーズに的確に対応しつつ、安全・安心なものとして提供される必要が生じてまいったわけでございます。そのために、平成18年10月に道路運送法の一部が改正されまして、自治体、乗り合いバス事業者、住民、関係者などが地域交通について検討する地域公共交通会議、この仕組みが導入されたわけでございます。
 この地域公共交通会議は、自治体の長が主催いたしまして、地域の実情に応じたバスの運行形態や運賃、路線、営業区域そして使用車両などの事業計画、市町村有償運送の必要性などについて検討いたしまして、地域関係者の合意形成を得る場として位置づけられておるわけでございます。
 そして、全国では公共交通の抜本的な見直しを実施している自治体の多くが設置しており、県内でも複数の自治体が現在設置しておると聞いております。本市では、さきの12月市議会におきまして、浜田前市長が本市全体の公共交通体系を見直す中で、公共交通の空白地域をなくすための検討組織を立ち上げると、このように答弁した経過がございます。
 そこで、公共交通に関係する部署の代表者で構成する検討会として、まず南国市プロジェクトチーム設置要綱に基づきまして南国市庁内公共交通検討プロジェクトチームを設置いたしております。今後の本市の公共交通のあり方につきましては、まず庁内組織であるこのプロジェクトチームで検討いたしまして、その進行状況等によりまして、地域公共交通会議の設置が必要となれば設置を検討していきたいと、このように考えております。
 申し抜かりましたが、今西議員さん1問目の中期財政ビジョンにつきましては、担当財政課長の方から答弁させていただきます。
 私の方からは以上でございます。
○議長(西山八郎君) 財政課長。
      〔財政課長 豊永克重君登壇〕
○財政課長(豊永克重君) 今西議員さんの中期財政収支ビジョンの件についてお答えをいたします。
 この中期財政収支ビジョンを昨年18年度に策定をいたしまして、3年間の策定をいたしておりますが、この見直しにつきましては、19年度決算やあるいは20年度当初予算の今御提案をさせていただいておりますが、この数値をもとに見直しを行いまして、今回新たに4月1日付でございますが、新たに選出される財政審議会委員の皆様に7月をめどにまず1回目の審議会を開催をしていただきまして、検討を加えていただきたいと考えております。
 その後は、次のことでございますが、年内かあるいは次の21年の予算編成前、2月ごろまでに再度ビジョンがどのように推移するかという検証を行っていただくことといたしまして、原則として年2回の定期開催というふうにしたいと考えております。
 さらに、今後は公会計制度や財政健全化法など、地方財政を取り巻く環境が非常に変化しておりますので、その都度財政審議会に審議をお願いをしていくこととなると思います。
 御質問は以上でございます。
 なお、退職に当たりましての思いをということでございます。お礼の言葉を述べる機会を与えていただきました今西議員さん、本当に感謝を申し上げます。日ごろ大変お世話になっております。
 私は昭和47年4月南国市役所入所以来、この3月末で36年勤務をさせていただきました。入所した昭和47年は、大変災害が多かった年でありまして、7月には繁藤災害、そして9月には豪雨による、’98豪雨よりまだその前に国分川がはんらんし、西島園芸団地が浸水をして、まだ1年生でございましたが、給水活動や毛布の配付など、大変厳しい1年であったということを思い出しております。
 また、もう一つ大きな思い出といたしましては、平成14年高知国体に向けての競技種目の選定でありまして、平成7年市民体育館勤務時代に国体準備対策本部を立ち上げまして、少年男子サッカー、バドミントンの全種目、少年女子バスケットボール、センター・ファイア・ピストルという4競技の決定に奔走し、さらに競技施設の建設や競技団体との折衝に全力を傾けたことを思い出しております。
 また、36年の勤務のうち、財政課で13年を過ごさせていただきました。浜田前市長、橋詰市長とも財政論議を行い、特に浜田前市長には我慢の連続であったと言わしめた張本人であったかもしれませんと思っております。
 また、今は亡き前財政課長でありました土居信幸さんには大変公私ともお世話になったことも思い出します。
 南国市も全国他の自治体同様、平成16年ごろから財政が非常に逼迫をいたしまして、財政健全化計画を財政審議会に諮問申し上げました。その答申に沿って市民負担の適正化や職員数あるいは職員給与の見直しなど、市民の皆様や議員の皆様あるいは職員の皆さんに大変御迷惑をおかけをいたしましたが、その協力に対して改めてお礼を申し上げたいと思います。
 なお、財政審議会の委員に関西学院大学の小西教授をお招きできたこと、また教授を初め委員の皆様方の貴重な御意見を賜りまして、中期財政収支ビジョンが策定できましたことを本当に感謝申し上げます。
 市の財政も少しは明るさが見え始めたかなというふうに思いますが、これからの南国市の将来は、議員の皆様、市長以下執行部職員の皆様の頑張りにかかっていると思います。私も4月からは一市民となりますが、陰ながら応援を続けてまいりたいと思っております。
 最後になりますが、南国市のさらなる発展と今後の皆様方のますますの御活躍と御健勝をお祈り申し上げます。本当に長い間お世話になりました。ありがとうございました。(拍手)
○議長(西山八郎君) 教育長。
      〔教育長 大野吉彦君登壇〕
○教育長(大野吉彦君) 皆様おはようございます。
 最初の登壇でございますので、今西議員さん並びに議員の皆様方のお許しをいただき、ごあいさつとおわびを申し上げさせていただき、その後所信を述べさせていただき、今西議員さんの御質問へのお答えとさせていただきます。
 去る1月15日第329回南国市議会臨時会におきまして、教育委員の任命に全会一致の同意を賜り、翌日の南国市教育委員会臨時会におきまして、教育長職への御推挙をいただき、私にとりまして身に過ぐる光栄に存じますとともに、その職務の重責を考えますとき、毎日が身の引き締まる厳しい緊張感でいっぱいでございます。
 全身全霊をもって職務へ取り組む所存でスタートいたしましたやさき、今回の大篠小学校児童の虐待死亡事件が発生し、皆様に大変な御心配と御迷惑をおかけしています。心からおわび申し上げます。
 日ごろから人権教育の推進による人権意識の育成高揚と啓発を重点目標として取り組みを進めている中で、教育委員会としまして学校と連携し、子供のとうとい命を、人権を守ることができませず、このような痛ましい事態を招きまして本当に申しわけなく、重ねて深くおわび申し上げます。和輝君の御冥福を心からお祈り申し上げます。
 教育委員会としまして、今回の事件の重みをしっかり受けとめ、二度と同じことが起こらないよう、また苦しんでいる子供たちがそのままにならないよう、関係機関と連携した具体的な行動化に全力で取り組んでまいります。
 先日の3月7日第330回南国市議会定例会の開会日に議場に入らせていただきましたとき、議場の張り詰めた緊張感に改めて職責の重大さを感じております。また、本日登壇の機会を得まして、議会制民主主義の尊厳を改めて感じているところでございます。
 さて、今日の教育界は、平成18年12月、約60年ぶりに教育基本法が改正され、これからの教育のあるべき姿、目指すべき理念が示されました。これを受け、平成19年6月には教育関連三法の改正がありました。さらに、本年1月には学習指導要領の改善について中央教育審議会答申が出されています。まさに学校を取り巻く環境は、国、県、市、教育委員会も含め大きな変革を迎えています。平成20年度を南国市の新しい教育基盤づくりのスタートの年と位置づけ、誠実に、そして明るく、温かく、愛情を持って信頼の回復と確立に努めてまいります。
 そして、確かな学力を基盤とした生きる力の育成を目指し、知育、徳育、体育、食育を通して個性を伸ばし、人間性豊かで優しさと夢をあわせ持ったたくましい子供を育てる教育行政に取り組んでまいります。議員の皆様方の御協働と御支援を賜れますよう、よろしくお願い申し上げます。
 次に、教職員人事につきましてお答えいたします。
 教職員の人事に関しまして、来年度の人事異動、教職員の資質、指導力の向上、管理職登用、部活動の大きく4点につきまして答弁をいたします。
 1点目は、来年度の教職員人事異動についてですが、これは高知県教育委員会から出されている異動方針に基づき、南国市内の小・中学校の特色ある取り組みが推進できる人事配置をお願いしているところでございます。
 県の異動方針は、子供たちが幸せを感じ、県民に信頼される学校をつくるためには、教職員一人一人の特性や能力が十分に発揮できる適材適所の配置を行い、全県的に教育水準を高める必要があるという内容で、それを踏まえた人事異動により学校の活性化を図っていくこととなります。各学校は新しいメンバーで体制を整え、次代を担う人材の育成に取り組んでいくわけですが、そのためには、南国市内での異動のみならず、市外や県外の学校との人事交流、また公私間交流など多様な人事交流に努めることも一つの方法であると思われますので、幅広い観点から適材適所の人事配置となるよう、県教育委員会と十分な意見交換を行い、新たな学校体制づくりをしたいと考えています。
 次に、2点目の教職員の資質、指導力の向上についてですが、このことは次代の人材育成にかかわる大事な部分であると考えます。教職員の資質、指導力の向上は、教職員にとって必要不可欠なものであり、そのためには教職員みずからが自己の研究テーマや自己目標を設定し、それに向かって日々努力する意識が大切であります。
 また、各学校での校内研修をいかに充実させるかもポイントになります。各学校では児童・生徒の減少によって教職員の配置定数が減少傾向ではありますが、児童・生徒に関する課題は年々増加傾向であります。限られた人員の中でそれらの課題解決にどう取り組んでいくか、そのためには学校長が所属職員の特性を見抜き、いかにやる気を起こさせるかが重要であると考えます。学校が組織として課題に向き合う体制づくりをさらに進めていくよう、校長会等を通して伝えていきたいと考えています。
 次に、3点目は管理職の登用に関してですが、この管理職の登用につきましても、県教育委員会の異動方針の中に、魅力ある学校づくりを推進するため教育に対する強い使命感と情熱を有すること、教職員の意欲を引き出し、人材を育成することができるリーダー性を有すること等の観点から人物が選考されることが示されています。
 現在の管理職を見れば、確かに男性が多いとは思いますが、今後の登用につきましては、先ほど述べました観点で、魅力ある学校づくりを推進できる人材であれば男女の違いはないものではないかと考えます。
 また、民間人校長につきまして、大篠小学校の堀田校長は、南国市で5年の勤務が終わろうとしています。平成15年4月1日の着任以来、ゴールイメージを明確にした学校経営に取り組み、特に学力向上への校内研修の充実や不登校対策では成果が上がっていると判断しています。この背景には、保護者や地域の方々の御理解や御協力はもちろんのことでございますが、南国市校長会の精神的な支えがあったことも事実であります。
 そういった背景の中で、堀田校長は民間での経験を生かした学校経営に取り組んできました。このことは他の学校長にも刺激となり、いい意味での緊張感が生まれたと感じています。今後の民間人校長の配置につきましては、任命権者である県教育委員会の方針が出された中で、必要に応じて相談をしていくことになると思います。
 最後に、4点目の部活動についてお答えします。
 中学校における部活動の意義は大変重要なものであると考えます。生徒の皆さんは日々の学校生活の中で、授業での頑張りはもちろんですが、部活動への熱心な取り組みも同時に行われています。心も体も成長する中学生の時期に、文科系や体育系の部活動に取り組むことで、生徒の充実感や成就感の育成が図られていると思います。
 しかし、すべての部活動にその専門的な指導ができる教員が配置できる状況にはありません。市教育委員会としましては、教科を考えながらできる限り指導が可能な人員配置となるよう、県教育委員会とともに考えていきたいと思っています。
 次に、食育の御質問にお答えいたします。
 初めに、御承知のとおり、本市の学校給食改革を核とした食育の取り組みは、全国的にも高い評価をいただいており、年度末を迎えた現在でも、県外からの学校視察等を含む行政視察は後を絶ちません。昨年度は年間40件、そして本年度は20件ほどあっております。
 食育の町南国として、そして食育のトップランナーとして教育委員会に課せられました役割の大きさを改めて痛感しています。これまでの実績と基盤を生かしながら、決して後退することなく、これから先10年を見据えた新たなステージへの展開を進めてまいりたいと考えておりますので、議員の皆様方もどうか今後とも温かい御支援、御協力をいただきますように、よろしくお願い申し上げます。
 このあとの質問につきましては、学校教育課長よりお答えさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○議長(西山八郎君) 学校教育課長。
      〔学校教育課長 谷脇里江君登壇〕
○学校教育課長(谷脇里江君) 今西議員さんの学習指導要領改訂の御質問にお答えいたします。
 各学校において編成される教育課程の基準である学習指導要領は、社会や子供たちの変化を踏まえ、おおむね10年に一度改訂されてきました。現行の学習指導要領は平成10年から11年にかけて改訂され、学校週5日制の完全実施とあわせて小・中学校は平成14年度から実施されました。
 今西議員さんがおっしゃいましたように、現行学習指導要領は変化の激しい次の時代を担う子供たちに必要な力は生きる力であるとした上で、その生きる力をはぐくむために教育内容の厳選と授業時数の削減、総合的な学習の時間の創設、中学校における選択教科の授業時数の増加などを行いました。平成18年12月に、先ほど教育長も触れましたが、約60年ぶりに改正された教育基本法において新たに教育の目標等が規定され、さらに平成19年学校教育法の一部が改正されましたが、これにより明確に示された教育の基本理念は、現行学習指導要領が重視している生きる力の育成にほかなりません。生きる力の理念は継承されました。
 これからの子供たちに生きる力がなぜ必要かということについて、これまで以上に共通理解が必要です。何よりも教師や保護者を含む大人自身が知識基盤社会、これは新しい知識、情報、技術が政治、経済、文化を初め社会のあらゆる領域での活動の基盤として飛躍的に重要性を増すこと、それを知識基盤社会と呼んでいますが、その時代の中にあって、変化への対応を日々求められていることを前提に、子供たちの生きる力をはぐくむことの必要性や生きる力の内容、教育関係者や保護者、社会が考え、理解の上共有することは、今回の学習指導要領改訂に際してまず行わなければならないことです。
 理数や国語等の授業時数が増加していますが、それは子供たちがつまずきやすい内容の確実な習得を図るための繰り返し学習や知識、技能を活用する学習、観察、実験やレポート作成、論述などを行う時間を充実させるためです。このような学習のための時間を確保し、基礎的、基本的な知識、技能の習得と思考力、判断力、表現力等をはぐくむことを目指していきます。
 授業時数で見ましたなら、小学校6年間で現行よりも278時間ふえ、中学校3年間では105時間ふえることになっています。各学校におきましては、確実な習得のための努力をしていただきたいと思っております。
 そのほか特徴的なこととして、小学校高学年段階において外国語活動が必修化されることになっておりますが、それを受けて本市におきましては、日章小学校が文部科学省の小学校における英語活動等国際理解活動推進事業の指定を受けて研究に取り組みます。小学校における英語活動について指導方法等の確立を図るため、日章小には地域のモデル校となっていただきたいと思っております。ALTや地域人材等の効果的な活用を含めた先進的、実践的な取り組みになることに期待が寄せられております。
 いつもこういう改訂の時期には、ゆとりか詰め込みかといった2項対立で議論がなされやすいのですが、変化の激しい次代を担う子供たちには、この2項対立を乗り越え、あえて基礎的、基本的な知識、技能の習得とこれらを活用する思考力、判断力、表現力等をいわば車の両輪として相互に関連させながら伸ばしていくことが求められています。
 さまざまな心配があるとは思いますが、求められるのは、この趣旨を正しく理解し、指導力を発揮できる教師の力量となります。学校教育課としては、県教委の指導と連動し、趣旨の徹底を図ってまいります。
 続きまして、食育について教育長答弁を補足いたします。
 食教育の取り組みへの今西議員さんの深い御理解をいただきまして、心より感謝申し上げます。
 現在、学校教育課重点策として、これは南国市食育推進計画行動計画にもお示しをしていますが、食の自立をテーマとした義務教育9年間を見通した学習プログラムを開発しています。高知大学教育学部との連携のもと開発を進めていますこの学習プログラムは、小学1年生から5年生には発達段階に応じた認知形成やスキル形成など基礎づくりを行い、6年生ではその力を基盤として学校給食を素材にしたお弁当づくりの力を身につけるという内容の学習プログラムです。
 予定では、栄養教諭の配置のある学校等のより実践が進んでいる学校用と、これから具体的にカリキュラム化していく学校用として2パターン作成し、どの学校のどの先生方でも活用できる教案として全市的な共有物となることを目指しています。
 このようにして小学生時代より系統的に食への関心、意欲、態度を育てることで、中学生になったら自分でお弁当をつくる実践力を持った生徒が育成されることを期待するものです。
 御質問にありました安全・安心な学校給食への取り組み、地産地消への努力はこれからも続けてまいります。給食費の中に光熱費が実は含まれているのですが、ガス代等の値上げによりまして、本当にこれはちょっとなかなか厳しいやりくりを迫られておりますが、現在学校給食の理事会においても、給食費の値上げまでは考えておりませんので、何とか努力をしてこの現在の給食費を保ちながらおいしい給食を提供できるようにと考えているところです。
 それから、後免野田小、国府小に続く特色ある食育推進校も本市の中に育ててまいりたいと考えております。残念ながら、去る2月16日に開催を予定しておりました南国食育フォーラム2008において、そのいろいろな取り組みの一端を御提起する予定でしたが、やむなく中止となりました。今回募集しましたお弁当の絵・写真コンテストには、保育所、幼稚園から高校生まで何と987点もの応募があり、本市の子供たちの関心の高さがうかがわれました。5歳から18歳まで連続してお弁当への興味、関心がつながってきていることも大変うれしいことでした。
 以上でございます。
 最後に、今西議員さんの遊具についての御質問にお答えいたします。
 幼稚園児や低学年の児童にとって、適切な遊具があることは大変重要です。遊具で遊ぶことで柔軟性、平衡感覚、集中力、冒険心等の基本的な運動能力の向上を図ることができます。学校はこれまで教職員で学期ごとに日を設けて危険防止のための安全点検を行ってまいりました。また、職員作業やPTA活動でペンキを塗ることも実施し、校庭の遊具を大事に使ってまいりました。
 しかし、遊具等の事故が報道されたりいたしますので、本年度の夏季休業中に遊具専門業者により本格的に点検を実施いたしましたところ、修繕が必要な箇所がある遊具や危険性が高いために取り急ぎ改善が必要な遊具がかなりあることがわかりました。点検の結果を受け、9月8日市校長会にて学校長に各学校の点検結果を報告。柱に穴があったり、見えないところの腐食が進んでいたり、鎖がすり減っていたりと、危険なため撤去が必要と指摘された遊具については、学校長とも協議し、使用禁止といたしました。
 改修工事のための予算が平成19年12月補正予算で70万円計上されました。業者見積もりを徴し、安価な業者に改修工事を発注し、2月29日に改修を終えています。各学校から新設された遊具で子供たちが喜んで遊んでいるとの報告があっております。平成20年度は、修繕が必要との指摘を受けている遊具がまだ残っておりますので、順次改修を進めていかなければと考えております。
 以上でございます。
○議長(西山八郎君) 福祉事務所長。
      〔福祉事務所長 岸本敏弘君登壇〕
○福祉事務所長(岸本敏弘君) 今西議員さんからは遊具について御質問をいただいております。お答えをいたします。
 保育所、児童館などの園庭には遊具は欠かせないものであるというふうに考えております。今これらの遊具は、先ほど学校教育課長からもございましたように、老朽化が進んでおります。これまで補修を行いながら使用してまいりましたが、使用することが危険と判断した場合、また修理不能な遊具につきましては、先ほど今西議員さんが質問の中で申されたように、使用禁止といたしております。
 本年2月に厚生労働省社会援護局から子供の施設安全全国一斉点検についてという文書の送付がございました。安全点検は、保育所、児童館、児童遊園に限らず、広く子供が利用する施設の安全確保を図るため、児童福祉施設等に設置されている遊具を対象にしております。現在専門業者に依頼して目視による点検を実施しているところでございます。
 福祉事務所としましては、こうした児童福祉施設で保育園児たちに遊具を使った遊びをさせてあげたいという気持ちでいっぱいでございます。保育園児のころに培われた平衡感覚などの運動能力は、子供にとって将来の大きな財産になるというふうに思います。遊具の設置につきましては、今後も計画的に取り組んでまいりたいと考えております。どうかよろしくお願いいたします。
 また、先ほど今西議員さんから、退職に当たりましてねぎらいの言葉をいただきましたこと、また一般質問の貴重な時間に退職のあいさつを述べる機会をいただきましたことを心からお礼を申し上げます。
 私この3月末をもちまして約36年間の市役所勤務を終えるわけでございます。これまで無事に勤めてこられましたのは、ひとえに市長初め諸先輩、同僚そして議員の皆様のおかげだと、心から感謝申し上げます。
 私初めてこの議場で登壇し、新任のあいさつをさせていただいたのが、福祉事務所長を拝命したときでございました。きょうまた最後の職場であります福祉事務所長として退職のあいさつをさせていただきますことを、何か不思議なめぐり合わせといいますか、えにしを感じるわけでございます。
 これまで節目、節目でさまざまな仕事にかかわらせていただきました。特に思い出深く心に残っておりますのが、介護保険を担当させていただいたことでございます。本格的な準備に入りましたのは平成10年度からでした。今執行部席におられます保健福祉センターの溝渕所長、選挙管理委員会の北村係長、そして私の3人でその準備に入りました。介護保険は新しい制度でありますし、また情報も大変少ない中、近隣の市町村の担当職員で声をかけ合いながら勉強会を行ったこともたびたびでした。介護保険は全国の自治体で同時スタートでございました。いざ始まってみて、南国市がおくれている、あるいはできていない、このようなことがないようにと3人で声をかけ合いながら、少し大げさに聞こえるかもしれませんが、本当に寝食を忘れて取り組んできたという思いでございます。介護保険は当初から第2の国保と言われ、準備の段階から議員の皆様方からは多くの御助言をいただきました。本当にありがとうございました。この場をおかりしまして感謝申し上げます。
 仕事を行うに当たりましては、いつもながら緊張の連続でした。行き詰まったり悩んだりしたことも多くございましたが、今ではそれぞれ楽しい思い出ばかりでございます。今地方自治体は本当に厳しい時代を迎えております。橋詰市政のもと、南国市のさらなる発展と皆様方の御健勝と御多幸、そして心から御祈念申し上げまして、くくる言葉が整いませんが、退職に当たりましてのあいさつとさせていただきます。本当にありがとうございました。(拍手)
○議長(西山八郎君) 都市整備課長。
      〔都市整備課長 池知 隆君登壇〕
○都市整備課長(池知 隆君) 今西議員さんの御質問にお答えいたします。
 都市整備課が管理をしております公園は、市内に136カ所ありますが、そのうちの34カ所が遊具を設置している公園でございます。公園の内訳は、一般公園が吾岡山文化の森公園や東崎健康公園など20カ所、児童公園が小久保公園や新川公園など11カ所、都市公園が十市タウンの錦城公園など3カ所でございます。
 平成18年度に新設しました東崎健康公園は、市営住宅跡地の一部約820平方メートルで、市が地元の要請を受けまして約790万円で公園化いたしました。市管理の公園では初めて7台の健康遊具を配置いたしております。子供からお年寄りまで安心して使えるように計画し、健康づくりや介護予防のため楽しく利用いただいております。
 遊具は、教育と娯楽のために設計されており、利用者の力で使いこなす遊具と電動を持つ遊具とに分けられますが、都市整備課が管理をしています公園には前者の遊具のみがあります。
 遊具の耐用年数につきましては、金属製のもの15年、木製のもの10年と言われておりますが、国土交通省の都市公園における遊具の安全確保に関する指針に記載されているものではございません。これは業者の一定の目安ということでございます。
 遊具の利用は、身体を動かすことで運動機能を向上させ、心身ともに健全になることを期待してつくられておりますが、その一方で、運動にはけががつきものとなるため、遊具の点検の必要性を自覚しております。
 34カ所の公園につきましては、平成19年3月に専門の業者による点検をいたしまして、特に危険はない、緊急性を要するものではないとの報告書をいただいております。
 危険遊具に指定されております遊具の回転ブランコ、ジャングルジムにつきましては、既に撤去しております。その他の遊具につきましては、利用者から危険だから撤去してほしいという声があり、数カ所の遊具を撤去いたしました。その後の補充につきましては、1基につき安いもので二、三十万円程度、高いもので100万円を要することから、補充できていない状態でございます。
 今後は健康づくりに配意した遊具の設置について課内で検討してみたいと考えます。
 以上でございます。
○議長(西山八郎君) 農林課長。
      〔農林課長 西川 潔君登壇〕
○農林課長(西川 潔君) 今西議員さんの質問にお答えいたします。
 道の駅風良里の土地は県の所有地でございまして、市が借りているものでございます。ここのふれあい広場に設置をいたしております遊具は、県が設置をしておるものでございます。設置されてから年数も経過をし、老朽化した遊具は事故の心配や多額の補修管理費が必要になるため、県は順次撤去をいたしております。
 道の駅を管理している者といたしましては、道の駅の利用者だけでなく、近隣の方たちの憩いの場としての施設の充実を図っていただければ最良でございますが、財政面でいたし方がないとの見解です。
 県は、ふれあい広場の設置目的は、あくまでも道の駅の利用者の休憩場所であり、公園として整備されたものではないとの見解でございます。現在あずまやが1棟と鋼鉄製の遊具が数基となっております。ゴールデンウイークなどの繁忙期に職員駐車場としての利用、また路面の整地やボール遊びがしやすいようにネットを張るなど、有効に利用できるよう県と協議をしてまいりたいと考えております。多くの方々に利用されるよう、また愛されるよう、道の駅の良好な運営に取り組んでまいりますので、御協力をよろしくお願いいたします。
○議長(西山八郎君) 会計課長。
      〔会計管理者兼会計課長 永吉拓道君登壇〕
○会計管理者兼会計課長(永吉拓道君) 今西議員さんには、登壇の機会を与えていただき、ありがとうございました。
 南国市に勤務をして36年余りになります。その間この庁舎の1階で32年余り在籍いたしました。1階は多くの市民、お客様が、来客がおいでのところでして、特に社会的な弱者がおいでになる福祉事務所や保健課での申請を受けての給付の業務、また税務課での税の負担をお願いをしてまいりました。そして、ここ数年は会計課で会計業務を担当してまいりました。市の仕事ですので、法律、条例、規程、さまざまな規則等に基づいて事務執行するわけですが、市民へも含め、また職員へもそのことの説明をいたします。しかしながら、特に税とか負担を求めることをわかりやすく説明することの難しさを今も痛感をしております。
 しかしながら、この36年間はやりがいのある、また充実した日々でございました。それは議員並びに同僚職員の温かい御助言があったから今日まで勤めることができたと感謝をしております。
 南国市が元気で明るく、思いやりを持った市にますます発展をしていただくことを心から祈念をいたします。退職に当たりお礼のごあいさつとさせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)
○議長(西山八郎君) 消防長。
      〔消防長 西岡次男君登壇〕
○消防長(西岡次男君) 今西議員さんには、私ども退職に当たりまして温かいねぎらいの言葉をかけていただきましたこと、また一般質問の貴重な時間をいただき退職のごあいさつの機会をいただきましたこと、心より厚くお礼を申し上げます。
 私、昭和42年に奉職し、今日まで曲がりなりにも勤務できましたことは、橋詰市長を初め議会議員、諸先輩、同僚の皆様の御指導、御協力、さらには多くの消防団員の皆様の温かい友情のたまものであると深く感謝をいたしております。
 公務員として在職期間を振り返ってみますと、消防本部発足時の草創期より勤務し、その間いろいろな事案や災害に遭遇してまいりました。先ほど財政課長も述べられました繁藤災害、数々の台風襲来、’98高知豪雨、また市内各地域の消防屯所の新築、各消防車両の更新、さらには消防庁舎の新築に伴う119番通信指令業務のいっときの停滞のない移転運用開始など、さまざまな事案にかかわってまいりました。苦しかったことやつらかったことも多々ございました。しかしながら、今思い出されることは、不思議と楽しく愉快な思い出ばかりでございます。
 これからの消防は、広域化問題、指令業務共同運用、さらには無線デジタル化問題等、さまざまな課題が山積をいたしております。定年前に退職することは心苦しい限りでございますが、お許しをいただきたいと思います。後に望みますことは、消防は市民生活の安定を担う崇高な使命を誇りとして、職員仲よく、輪をモットーとした消防行政を推進していただくようお願いするものであります。
 退職後は晴耕雨読の心境にはまだまだほど遠いものがございますが、一市民として市勢発展に少しでも役立つことが何かあればと考えております。今日まで南国市職員として勤務できましたこと、橋詰市長を初め皆様方に深く感謝し、退職のあいさつとさせていただきます。長い間本当にありがとうございました。(拍手)
○議長(西山八郎君) 今西議員の持ち時間は11時34分でございますので、簡潔に願います。21番今西忠良君。
○21番(今西忠良君) どうも、初めてであっただろうと思いますが、市長、教育長それぞれ答弁をいただきましたし、関係課長の方から丁寧に答弁をいただきました。それと、今年度で退職される4名の皆さんのお言葉もいただきました。じっくり2問目をしたいと、このように考えておったわけですけれども、市長に簡単に2点ほど。
 市長は市債残高を5年で100億円減らしたいというのも一つの公約でしたし、平成13年度には340億円もあった市債が、ことしの年度で244億円、さらには平成20年度の見込みでは216億円という形で予測をされてるわけですけれど、これには事業の圧縮や財政健全化あるいは繰上償還など、その一方では賃金合理化や住民負担、サービスの低下というしわ寄せも来ているのも事実ですし、ここは我慢のしどころだろうという面もあろうかと思いますけれども、学校の耐震補強工事あるいは大規模改修、その他の事業もここ数年で一定のめどもつこうかと思いますし、先ほど財政課長も少しは明るい兆しという答弁もあったわけですけれども、次の部分を見据えたお考えがあれば少しお聞きをしたいということと、それから何といいましても地場産業の振興拡大というのが、大変市勢浮揚と発展には欠かすことができない事業でありますけれども、オフィスパークも100%完売もできた、流通団地も75%に達しているということで、順次進捗をしているわけですけれども、今回もずっと企業立地に関係して立地促進の奨励金、今予算でも5,500万円を計上して対応しているわけですけれども、やっぱり地元、南国市の雇用という部分を一定目指していくのには、地元市民の雇用を生み出していくという制約等も一つは考える時期も来てるんではないでしょうかというふうに考えます。この点について。
 それと、遊具については、それぞれ答弁もいただきましたし、やはり財政、予算がどうも先に立つ形で、住民や子供たちの願いが後回しにされているような感じも受けとめられます。
 都市整備課長の方から、都市整備課が管理をする公園について、34カ所が遊具を設置されているということでしたし、特に18年度の新設されました東崎健康公園と、こう言うようですけれども、7台の健康運動器具が備えつけをされております。私も先日東崎公園へ行って見てきました。非常に屋外健康遊具、ちょいトレと呼ばれるネーミングもつけておりますし、大変簡易で屋外で健康的にできる。その名も、ねじねじとかきっくきっく、ぐるぐる、てくてく、ふみふみ、こぎこぎというような形でネームをされておりますし、値段も7基でそう、100万円前後じゃないんだろうかと、このようにも考えますし、ぜひこれをまた予算化もして次につなげていただきたいと思いますので、都市整備課長の少しお答えもいただきたいと思いますし、道の駅の答弁も農林課長の方からいただきましたけれども、県の施設ということですけれども、こうしたもんも協議をしていきながら、ぜひ導入の方向も築いていただきたいと思います。
 遊具は何といいましても安全と安心ですので、常日ごろの点検が大事なことは言うまでもないですので、そのことを含めて答弁をいただきたいと思います。
 以上です。
○議長(西山八郎君) 市長。
○市長(橋詰壽人君) お答え申し上げます。
 まず最初に、公債費の削減でございますが、現在少し各年度によって差はございますけれども、大体考え方といたしましては、12ないし13億円の起債発行額と。ことしは例の繰上償還の関係がございますので、これは別といたしまして、いわゆる普通建設事業へ充当いたします起債発行額を12ないし13億円を念頭に置いて財政運営をしていくべきであると、このように考えております。
 そして一方では、これまた元金で三十一、二億円の償還があるわけです。元利合計いたしまして三十七、八億円と、こういうところで推移しておると、このようにとらえております。それでいきますと大体毎年純粋に起債額残高を20億円程度削減できると、簡単に申し上げますとそういう考え方で財政運営はしていくべきであると、このように考えております。
 となれば、現在145億円ですか、で推移しておりますので、大体2年ちょっとで200億円は割れると、こういう計算でいっております。そして、今西議員さんおっしゃいました、何といっても地場産業、つまり既に南国市に根づいている企業の振興、私もこれの振興というのが、新たな企業誘致も大事でございますが、冒頭に答弁いたしましたように、これの元気になっていただくことがまずは先決であると。そして、これの雇用拡大、これが順序からいえばまず大事ではないかと、このように考えております。これについては、地元企業の要望、いろんなお話も伺います中では、それぞれの企業の規模あるいは業種によっていろいろ要望も違ってくると思っております。そういう中で、徹底的にやっぱり企業の要望なども聞いた中でこれからの振興策を探っていきたいと、このように考えております。
 そして、いわゆる行政改革全般のことでございますが、これは振り返ってみますと、平成10年度に551名の職員がいたわけでございます。現在19年度末の職員数を454名と踏んでおります。これは2月29日現在でございますので、若干の変更はあるかもわかりませんが、あっても1名ないし2名だろうと思います。それをさらに平成22年度末には426名というように絞り込んでいくと考えております。今からいいますと約20名ですか、28名、これぐらいに絞り込んでいくということによって、人件費においては、現在退職手当を除きまして約33億1,500万円、この人件費を22年当初予算見込みとしては31億円、約2億円減額していきたいと、このようにも考えております。
 そして一方では、財政課長が申し上げましたように、少し明るい兆しも見えてきたといいますのは、そういうような歳入歳出のバランスの問題でいきますと、歳入で南国オフィスパーク、なんごく流通団地、高知南団地、臨高速流通団地、これらを寄せまして固定資産税のみを見てみましても、それぞれの年度における企業奨励金、これをずっと出してまいりましたが、平成13年5,400万円純粋に税金が入ってきておりましたものが、平成24年度で企業奨励金がまずほとんど終わるんではないかと見込みまして、5,400万円の純粋な税収が1億8,500万円程度に伸びると、こういう歳入での増額の面もございますので、決して暗い面ばかりではないと、このように考えております。引き続き地場産業の育成には取り組んでまいりたいと、このように考えておりますので、どうか皆様方の御協力をよろしくお願いいたします。
 以上です。