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一般質問 平成25年度 » 平成25年 第372回市議会定例会(開催日:2013/09/06) »

一般質問 3日目(福田佐和子)

質問者:福田佐和子

答弁者:市長、教育長、関係課長


○議長(野村新作君) 日程により一般質問を行います。
 順次質問を許します。19番福田佐和子さん。
      〔19番 福田佐和子君登壇〕
○19番(福田佐和子君) おはようございます。
 私は、通告してあります平和行政について、防災について、そして選挙についてお伺いをいたします。
 平和行政についてまずお伺いをいたします。
 平和とは安心して暮らせること、平和とは一人一人が輝いていること、平和とは私たちみずからがつくり出すものです、という広島の平和祈念式での小学生の平和への誓いは、多くの人に感動を与えました。同時に、私たち大人が何をしなければならないのか、突きつけられた思いもいたしております。高新に掲載をされましたこの祈念式典に高知県の代表として参加をされた方は、見直し機運が高まる集団的自衛権、武器輸出三原則、日本も核武装を検討すべきだという政治家もいる。彼らは本当の戦争を知らないんじゃないか。政治がそういう発言をすれば、戦争を知らないまま意見に流される人もふえる。そして、核兵器廃絶を望むと言われながら、しかしそれだけで平和になるわけでもない。やることがある。対話による平和外交ができる世界にすること。民間も官も互いが交流し、パイプを広げ、理解し、平和を願う方向へ考えを変えていかなければならない。そして、今の日本に68年間で一番危うさを感じているというふうにも述べられたと報道をされております。68年目のことしの終戦の日は、無念のうちに戦死された皆さんの思いが伝わるような大変厳しい暑さでした。南国市の戦没者は、日中戦争以来1,845人、そのほかにもたくさんの方が戦争によって犠牲になりました。戦死された皆さんが命をかけて守ってくださった日本は、憲法9条を持ち、戦後武力によって一人の命も奪うことなく今日まで来ることができました。平和を守り抜くために戦争を語り継ぐことは、理不尽な戦争によって命も夢も家族も全て失うことになった戦没者の皆さんへの何よりの約束だと思います。そして、同じように、生きて戦後を迎えることになった皆さんが、抱えておられる痛み、苦しみにも応えることにもなります。生き残った身として、平和でなければならない、には特別の思いがある。二度と人が武力によって殺されることがないように、そのことをしっかりと見届けたい。国民の圧倒的多数は、平和を願っていると話された大そねの元先生は、8月13日の高新「声ひろば」で、「8月が来ると本土決戦一億玉砕の標語を思う」という書き出しで、8月の決意という御意見を投稿されました。北の島から南の島々まで、玉砕に次ぐ玉砕、そして沖縄の惨劇、最後が広島、長崎の原爆、そして敗戦、今日の日本の政府官僚は、安倍首相を先頭に、侵略戦争の加害と被害の歴史を学ぼうとしない。戦争の惨状も、死ぬ人の苦しさ、無念さも人ごとである。政権、軍事権を握り、日本国を思うとおりにと考えても、私たちは許さない。68年後の8月の決意である、と掲載をされました。8月には毎年高新文芸にも、平和や戦争の句が多く寄せられ、ことしは南国市の方で、「8月は6日、9日、15日、語り継ぐ日の3日を数う」といううたもありました。大篠の戦没者追悼施設には、忠魂碑と忠霊塔の2つがあり、地域の方が交代で清掃をされております。忠魂碑は、昭和5年に、在京軍人会大篠分会、この文言は現在削られて見ることはできませんが、削った後だけは残っていますと大篠村青年団によって建てられたものです。忠霊塔には、昭和27年、大篠村と刻まれ、建立の趣旨が村の名前によって刻まれております。先ほど市長にお渡しをいたしました写真です。ここに合祀する133柱は、日清日露の戦後以来、太平洋戦争終結に至る間、赤誠持って困難に殉じ民主日本の礎石となる。独立の年に当たり、村民相図りこの塔を建立し、感謝と崇敬のまことをささげ、もってその芳烈を千古に伝う。昭和27年12月大篠村。当時の村民から募集された和歌や俳句も同じように刻まれております。忠霊塔はしっかりと戦没者を守りながら、千古に伝うと記した当時の見識を見届けるように、きょうも建っております。戦没者の皆さんは、今、先ほど述べましたように、68年間で最も危険だと言われている日本をどんな思いで見ているのでしょうか。
 南国市の平和行政としては、8月6日広島、9日長崎への原爆投下時間と終戦の日15日正午にはそれぞれサイレンを吹鳴、戦争や原爆で亡くなられた皆さんに思いをはせ、黙祷をしています。議会は、非核平和都市宣言を全会一致で決議し、標柱は庁舎玄関右手に建っております。戦争遺跡の保存と5号掩体の公園化で、市長は平和教育に生かすことを決意をされております。毎年行われる掩体コンサートは、暑い中、ことしも100人を超える参加だったそうです。戦争遺跡については、市長答弁にもあったように、無言のうちに平和の大切さを訴えるものとして存在しています。市と地域の戦没者追悼式では、二度と再び戦争をしない、平和を守ることを誓っています。原爆投下や終戦の日のサイレンは、南国市がこれまで息長く取り組んできた平和行政の大事なものだと思っています。さらに、平和行政を充実させるために、年に1度、8月に誰でも参加できる平和を願う市民の集いをしてはどうかというのが提案です。お考えをお聞きをいたします。
 次に、はだしのゲンについてお伺いをいたします。
 松江市教育委員会は、原爆の悲惨さを描いた漫画はだしのゲンを閲覧制限にした後、委員会を開き、手続的に問題があったとして撤回しました。南国市委員会では、決してあり得ないことかもしれませんが、2点お尋ねをいたします。
 文科大臣は、松江市教委の閲覧制限に理解を示したそうですが、南国市には制限の陳情はなかったのでしょうか。
 また、撤回理由が、本の内容ではなく、手続上の不備だとするのは、納得できないという声が大変多くあります。南国市も平和教育に使ってきたと思いますけれども、今も変わらずこのはだしのゲンを平和教材だというふうに認識をしておられるのかどうか、お尋ねをいたします。
 このことについて、昨日の夕刊に、話題の欄に載っておりました。「腹が立つ、僕らはええことも悪いことも判断ようせんき、もう自由に見せんとってことやろ。見くびらんとってほしい」ということで、子どもの感性という題で子供さんの声が載っておりました。少年によると、ゲンは語りかけてくる漫画だそうだ。何かページをぱらぱらめくれん、手がゆっくり、じっくりになって、1冊読んで終わったらしばらく動けん、そんな漫画だという。首をはねるなど、過激な場面がある。松江市教委は、閉架の理由もそう説明した。少年もそうした描写は印象に残っているという。もう一回読みたい?と尋ねると微妙と言いつつ、自分が大きくなって子どもを持ったとき、自分の子には読ませたいと言う。だって、ゲンは小学生、大人になって読んだって、ゲンの気持ちには近づけんろう。8月末松江市の閲覧制限は覆り、ゲンは再び学校の本棚に戻った。表現の自由、歴史認識、手続上の不備、子どもには難しい言葉がやりとりされた騒動を眺めながら、少年らはシンプルに、そして明快に今回の事態を捉えていました。子どもは大人が思っている以上にたくましいし賢い。子どもたちの感性を見くびってはいけないというのがのっておりましたが、そのとおりだと私は思いました。教育委員会のお考えをお聞きをいたします。
 2つ目は、防災についてお尋ねをいたします。
 国は、災害時の避難所整備、運営について指針を出しました。高齢者や障害者への支援強化や在宅被災者への支援などを柱としています。これは、東日本大震災で、ようやく助かった命を守るための避難施設で、高齢者や障害者、病気の方、子供、女性などの多様な被害者の声が適切に反映されなかったことを教訓としています。南国市は既に防災会議に女性4人を登用し、要援護者への手だてなど、大変進んだ取り組みをしていますが、東日本大震災でも避難所で大変たくさんのつらいこともありました。そして、それは今も続いています。障害のある子供のお母さんは、走り回る子供をどなられ、避難所におれず、車の中でガソリンが尽きるまで子供と泊まり、食料や毛布の配給が知らされず受け取れなかったというお話が載っておりました。助けが必要な人ほど避難所に居づらく、支援が受けにくいというのはおかしいというお母さんの声もこの指針ではなくそうとしていると思いますが、南国市での取り組みをお聞きをいたします。元気で動ける人を基準にするのではなく、助けが必要な人には必ず手が届くことを保証しながら助け合う方法をと願っております。指針への取り組みをお伺いをいたします。
 次に、防災会議の進捗状況についてお伺いをいたします。
 女性の視点が必要だとの市民の声を受けとめ、4人の方に入っていただきました。具体的な提案など、発言できる場の保証はどのようにされているのでしょうか、お尋ねをいたします。
 昨年、9月議会において、防災会議に女性委員を登用するとの条例改正により、岩原センター長以外に4名の女性に入っていただき、女性は5名になりました。センター長には、保健福祉の分野から、妊婦さんを初め、さまざまな困難を持つ市民の状況を反映させるという本来の任務もありますが、私たちは女性委員として大変心強く思っております。県下に先駆け、女性委員を登用して1年たちました。これまでに防災会議は何回開催され、女性の視点を生かした具体的な提案はされてきたのでしょうか、お尋ねをいたします。
 防災会議のメンバーは、市長を初め、各団体の長ばかりです。事前の準備がなければ発言しにくいのが当然ではないでしょうか。男女共同参画推進委員会では、危機管理課の担当として、防災計画や防災マニュアルなどにおいて、男女のニーズの違いを反映した防災、減災、復興体制を推進しますということで、条例を改正して女性を入れたということが報告をされております。その中で、課題、問題点としては、防災会議での議論として、女性の視点から問題を論ずる機会が現在のところない。女性委員の分科会や女性の視点が特に必要な項目について、集中的に審議するなどの体制を構築する必要がある。女性委員以外の女性の視点を反映するため、例えばアンケート集計などが必要かと考えるということで、25年度の計画は、本年度においても地域防災計画の見直しを行う、そして女性委員が発言のしやすい会議にしていくということが25年度の計画でありましたが、25年度も既に半年経過をいたしております。このままでは、女性の皆さんの視点を防災、減災計画に入れることは難しくなっているのではないかと思いますが、要援護者への対応を個別に話し合って、煮詰め、そして名簿を民生委員さんに渡すところまで進んだように、女性の視点を事前に、具体的なものをまとめて提案するあるいは計画案に入れるということを急ぐべきだと思いますが、この点についてお尋ねをいたします。
 最後に、選挙についてお伺いをいたします。
 期日前投票の要件緩和で、早々と投票を済ませほっとしたという方も多かったように思いますが、相変わらず投票率は低く、大変残念な結果となりました。女性が選挙権を得るまでの理不尽な苦労を思うとき、一人でも多くの方が投票所に足を運び、自分の意思を表明するあるいはしない、1票を投じてほしいといつも思います。
 2点についてお聞きをいたします。
 1点目は、期日前投票と一部の投票所では今も比例と、これは参議院の場合ですが、比例と選挙区の投票用紙を2枚一緒に渡しております。そのとき説明を受けたとしても、高齢者は混乱をするのではないでしょうか。このことはずっとこれまでも課題になり、指摘もされてきたところです。せっかく投票所に足を運び、投票する意思のある市民の権利を守るためにも、改善すべきだと思いますが、見通しをお聞きをいたします。
 2つ目は、選挙ポスターの掲示板設置場所について伺います。
 一部改善された箇所もありますけれども、水路の向こうの田んぼに立っていたり、脚立がなければポスターが張れなかったりと、大変危険な箇所がまだあります。設置場所について、安全性とそして市民にとって見やすい場所であるのかどうか、この際、全市の見直しをしてはどうかということを提案をし、1問を終わります。
○議長(野村新作君) 答弁を求めます。市長。
      〔市長 橋詰壽人君登壇〕
○市長(橋詰壽人君) おはようございます。
 福田議員さんからは、平和についての私の考え、今後の取り組みについてということでお話がございましたが、まずここで2つの決議を御披露しておきたいと思います。皆さんのほうが私より詳しいかもわかりませんが、1つは昭和40年3月25日ですから、南国市政がしかれましてちょうど6年目の年になるわけですが、議案第26号で、世界連邦平和都市宣言についてという号が議決されております。ちょっと御披露申し上げます。
 世界連邦平和都市宣言。我々は、人類福祉増進のため、全世界の人々と相結んで、世界連邦建設の趣旨に賛同する都市であることを決意し、南国市はここに永遠の平和都市であることを宣言する、こういう文書でございます。残念ながら、この世界連邦の団体は、その後一時期非常に多くの方、自治体、そういうところが会員になりまして、非常な一つの運動を行ったわけでございますけれども、その後、非常に少なくなりまして、この記録によりますと、平成17年10月25日にこの会から本市は脱会するというよりも、事実上、会の活動が行われていないということで休止もしておりましたが、その後脱会をしております。しかし、この議決をされましたこの世界連邦の平和宣言都市というものは、私はこの南国市に脈々と息づいておる、そのように考えております。
 そして、昭和58年3月25日にもう一つの決議が議発でされております。非核平和都市を建設する決議というものでございます。世界と日本の恒久平和実現は、南国市民の悲願である。しかしながら、米ソを初めとする核軍拡競争が激化している今日、世界唯一の被爆国として、また平和憲法の精神からも、核兵器の全面禁止と軍備縮小を目指す我が国の責任は極めて重大である。よって、南国市議会は、市民の総意として、1つ、南国市の区域内での非核三原則(持たず、つくらず、持ち込ませず)を完全実施する。2つ、核兵器の南国市への通過、一時持ち込みをさせない。3つ、核兵器の完全禁止のため、南国市を非核都市として広く呼びかける。以上のとおり決議する。昭和58年3月25日、南国市議会。この非核に関する決議もされております。このことも現在の南国市に厳然と息づいておる、このようにも考えております。
 また、毎年行われます戦没者追悼式、これへも市議会議員の皆様もほぼ全員参加をしてくださっておりますし、そして各地区での戦没者追悼式も、ただいま現在も一部行われていないところもございますけれども、ずっと行われております。我々もできる限りこれにも参加をいたし、日本の現在の平和の礎となられた戦没者の方あるいは戦病死された方、そういう方々に今日の平和日本のお礼、そして亡くなられたことへの哀悼の誠をささげておるわけでございますが、また一方では、8月6日、午前8時15分、これは広島に原爆が投下された時刻でございますが、そして一方では、8月9日は午前11時2分ですね。8月6日は午前8時15分、長崎が8月9日で午前11時2分、この両日の両時刻には、黙祷をささげております。実は、これは全国市長会から毎年のように私どもの手元に届くものでございますが、広島市は8月6日、長崎市は8月9日にともに被爆68周年を迎えます。両市ではそれぞれの日に原爆戦没者のみたまを慰め、世界恒久平和の実現を祈念して、みたま並びに平和祈念の式典を挙行されるとともに、広島に原爆投下がされました、ただいま言いましたように8月6日午前8時15分及び長崎に原子爆弾が投下された8月9日午前11時2分に原爆死没者の慰霊と平和祈念のために1分間の黙祷をささげております。この黙祷については、既に両市長から各市へ協力依頼がなされているところでございますが、本会においても、本会というのは市長会でございます。対して、全国各市への周知と協力を呼びかけについて依頼がありました。つきましては、各市におかれましては、この趣旨に賛同いただき、一人でも多くの方が敬けんな黙祷をささげていただきますよう、その周知方について本会からもお願い申し上げますと。これも一つの平和への重要な市長会としての取り組みでございます。
 そして、ただいま福田さん御承知のように、我々行政が日常の行政活動の中で、今後掩体壕を初めとして、南国市に残る戦争遺跡というものを写真であったり図面であったり、そして文言を加えてわかりやすい形で子供たちに、そして南国市の一般市民へのパンフレットといいますか、書籍といいますか、そうしたもので後々まで残していく、このことも重要な平和活動であったり、市民運動であったり、行政の役割だと私は認識しております。したがいまして、この市民の集いというものを行政として行わなくっても、私は日々、毎年毎年行っておる、我々が南国市として行っておるこれらのことをずっと今後も継続していく、こういうことで、南国市の行政としての役割、こういうものを果たしていきたい、このように考えております。
 なお、多くの団体あるいは市民の方々が、自主的にこういう平和の意義をいま一度市民の方々に訴え、そして集いを行うということは、大変いいことでございますので、どんどんやっていただいたらよろしいかと、そのように考えております。
 以上です。
○議長(野村新作君) 教育長。
      〔教育長 大野吉彦君登壇〕
○教育長(大野吉彦君) 福田議員さんのはだしのゲンについての御質問にお答えをいたします。
 はだしのゲンにつきましては、長年にわたり、全国の多くの学校において、児童生徒に読まれ、また平和学習の教材としても使用されてきました。それは、この作品から、原爆投下の現実や戦争の不条理、不合理さを学ぶことができ、さらにはその中で懸命に生きる登場人物の姿から、平和のとうとさを感得することができるからこそだと捉えております。また、戦争体験の継承の喪失、風化が危惧されている現在の我が国において、その果たす役割は大きいと考えておるところでございます。
 一方で、残酷な描写がある、時代考証に誤りがあるとの指摘もあります。ただ、このような指摘は、歴史観、歴史認識といったものが多様にある中では、他の作品においても起こり得るものでございます。安易に表現の自由、読者の知る権利を制限することは、厳に慎まなければなりません。成熟した民主社会の構築のためには、多様な考え方、価値観に自由にアクセスできる環境が必要不可欠であるということは言うまでもありません。高度情報社会と言われる現在においては、情報モラルや情報を主体的に、批判的に読むことのできる力、情報リテラシーの有無が問われています。学校教育の場におきましても、児童生徒の情報モラル、情報リテラシーを高めていくことが、危急の課題となっています。玉石混交と言われるインターネット上の情報を初め、大人の目から見れば児童生徒に見せたくないと思うような情報があふれています。そのような情報は、たとえどのような制限をかけても、児童生徒が目にしてしまうことがあるというのが現実です。発達段階の児童生徒に対して、学校図書選定には教育的配慮は当然あるべきで、一定の制限が必要な場合もあると思いますが、それ以上に、児童生徒が偏った情報に翻弄されることがないよう、児童生徒の情報モラル、情報リテラシーを高めていくことが肝要だと考えます。はだしのゲンにつきましては、原爆投下や戦争について考えることのできる貴重な作品の一つであると考えております。
 なお、南国市内18小中学校のうち、17校の学校図書館にはだしのゲンがあり、いずれの学校でも閲覧制限はいたしておりません。
 以上でございます。
○議長(野村新作君) 危機管理課長。
      〔危機管理課長 西原三登君登壇〕
○危機管理課長(西原三登君) 福田議員さんの御質問にお答えをいたします。
 東日本大震災を受け、災害対策基本法の一部改正により、市町村に避難所における生活環境の整備や避難所以外の場所に滞在する被災者についての配慮が求められ、その取り組みに当たっての参考として、避難所における良好な生活環境の確保に関する取り組み指針が出されました。具体的には、円滑な避難所の運営のための避難所運営準備会議の設置や避難所運営マニュアルの整備、避難所における備蓄品など、さらに各避難所への保健師等の巡回や清潔保持等の環境整備、在宅避難者への支援などが指針として定められております。
 南国市においては、指針の中の例えば避難所運営体制の整備については、地域防災計画の中でも記載されており、避難所運営委員会といったものをモデル的に立ち上げ、避難所運営ゲームHUGの研修などを実施していく予定であります。
 また、避難所運営マニュアルにつきましても、学校、公民館、保育所、それぞれに策定はできている状況でありますので、今後避難所運営についての研修とあわせまして、マニュアルの実効性を高めていく訓練なども検討してまいります。
 一方、指針では、平常時における対応と発災後における対応などをきめ細かく記載されており、避難所への備蓄品や良好な生活環境の整備、また在宅避難者への支援方法などについて、具体的な方策として、今後の検討課題になると考えております。
 いずれにしましても、災害対策基本法の改正に伴い、地域防災計画の見直しも必要となりますので、上記の内容を防災計画の中に盛り込み、それに基づいた効果的なアクションプランを策定し、実行してまいりたいと考えております。
 次に、防災会議につきましては、昨年度は災害対策基本法の改正に伴う南国市地域防災計画の大幅な見直しを議題として、昨年11月と本年2月の2回開催いたしました。会議の進め方は、委員に計画の修正案を事前に提示し、意見をいただきまして、それをもとにした事務局案を2回の会議の中で承認をいただく方法をとりました。2月の会議では、防災計画の見直しの経過と要旨を再度説明し、案についての承認をいただいたところです。2月の会議までにいただいた意見の内容は、文言についての指摘事項がほとんどであり、一部気象庁などから専門的な意見をいただきました。
 また、女性の意見を反映した防災計画につきましては、昨年の災害対策基本法の一部改正によりまして、南国市防災会議委員に防災等について女性の視点から提言できるものとして、新たに女性委員4名を登用いたしました。委員35名中、5名が女性委員となっております。新たに女性委員を迎え、昨年度は前述のとおり、2回の防災会議を開催し、防災計画の修正を行いましたが、議員さん御指摘のとおり、女性委員に意見を積極的に提言していただき、それを防災計画等に反映されていくためには、女性委員の発言のしやすい環境づくりが必要と感じております。そのために、南国市防災会議条例第5条に、防災会議は、部会を置くことができると規定されておりますので、例えば女性部会を設置し、その中で女性委員の意見を取りまとめていただき、防災会議への提言をしていただくといったことも一つの方法かと考えております。
 以上でございます。
○議長(野村新作君) 選挙管理委員会事務局長。
      〔総務課長兼選挙管理委員会事務局長 田渕博之君登壇〕
○総務課長兼選挙管理委員会事務局長(田渕博之君) 福田議員さんの御質問についてお答えいたします。
 まず、投票用紙の複数回交付についてお答えいたします。
 御指摘の投票用紙の間違いについて、実際どれぐらいあるのかを推察をしてみました。この7月に執行されました参議院選挙の開票結果を例にとってみますと、高知県選挙区での無効投票数は873票ですが、その中で政党名の名称、または名簿登載者氏名を記載したもの、つまり比例代表の内容を記載したものが318票ありました。また、比例代表では、無効投票数が1,036票のうち、選挙区の候補者等の氏名を記載したもの、つまり高知県選挙区の候補者の氏名を記載したものが430票という結果となっております。それぞれの票は、全てではないとは思いますが、投票用紙を間違って記載したものが一定数あるのではないかと推測をされます。
 そこで、福田議員さんが指摘されています投票用紙の間違いを防ぐために複数回交付してはどうかということですが、この場合、次のような問題が生じてきます。
 まず、期日前投票については、今現在、選挙管理委員会事務局の隣の会議室で行っておりますが、この部屋で2度交付を行うということになりますと、広さの関係で物理的に困難です。また、そしたら広い大会議室やほかの部屋へ移せば問題は解決するのではないかという御意見があるかと思いますが、特に期日前投票では、選管の事務局との密接な連絡がとれる場所でなければ、いろいろな問い合わせ等がその場でありますので、その対応が容易にできる場所でないとなかなか困難な場面が生じます。また、大会議室へ移せばということもありますが、大会議室は、投票執行前の準備がもう1週間以上前からそれぞれ準備をしながらやっておりますので、ここを使用するということも困難です。
 次に、投票所での対応ですが、今現在、46投票所のうち、8投票所は2度交付を行っております。しかし、この拡大につきましても、投票所の広さや職員の増員の問題があり、対応は困難であるというふうに考えております。特に、国政選挙の場合、執行経費の減額は大きなものがあります。昨年の衆議院選挙とことしの参議院選挙を比較しますと、約600万円の減額があります。できる限り選挙管理委員会事務局としましても、経費の節減に努めておりますが、これ以上の減額が続くと、ますますこれらの対応が困難な状況になってくるのではないかというふうに考えております。ただ、困難、困難ということばかりを強調しても問題の解決にはなりませんので、今後の対応策といたしましては、2度交付をする場合でしたら、2つの投票用紙がありますので、それぞれの投票用紙の色は違っております。なかなか見分けにくいという難点はありますが、投票用紙それぞれの色の違いを明確に啓発するとか、あと投票用紙交付の際に、なお詳しく説明するなどを徹底して、できる限り投票用紙の間違いをなくしていきたいというふうに考えております。
 次に、ポスター掲示場の問題ですが、御指摘いただきましたポスター掲示場については、ポスターを張ることが困難であるという箇所がある、2点ほど御指摘いただきましたが、確認しました。確かに張ることが、下の段は何とか張れたとしても、上の段については脚立が必要というような状況が確認できました。ポスター掲示場は、国政、それと県知事、県議会議員選挙では市内で275カ所、市長、市議会議員選挙では150カ所ありますが、来年は選挙の執行がないということが予想されておりますので、この間に各ポスター掲示場の状況を点検するとともに、改善が必要な場合は、次の選挙に間に合うように場所の移動などの必要な対応をしていきたいというふうに考えております。
 なお、今回御指摘いただいた場所以外で困難な場所があれば、御指摘いただければ、点検の際にも役立てられますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
 以上でございます。
○議長(野村新作君) 19番福田佐和子さん。
○19番(福田佐和子君) まず、2問目は1点だけお聞きをしておきたいと思います。
 先ほど平和の集いについて、市長は市民の皆さんがそういうことをやられるならどうぞということでしたけれども、今回、投げかけたのは、南国市としてこの平和行政どういう取り組み方をするのかなという思いから1問ではお尋ねをいたしました。
 そこで、2問目は、もし実行委員会などつくってやるときに、共催あるいは後援という形で市はかかわってくださるんでしょうか。2問はその1点だけお願いします。
○議長(野村新作君) 答弁を求めます。市長。
○市長(橋詰壽人君) それは、趣旨、そういう内容を見て、我々のどういいますか、考え、こういうものに合致すれば、後援もあり得ると思います。
○議長(野村新作君) 19番福田佐和子さん。
○19番(福田佐和子君) ぜひ平和のことはこの夏、特に思いましたのは、さまざまな場所で大変危険な動きがあるということで、平和は行政としても、また議会としても憲法に基づいて市民の命と暮らしを守っている立場ですから、平和は守らなければならない、そういう市民の思いをお伝えをしたかったわけです。先ほど市長のほうからは、趣旨を見て後援をという答弁をいただきましたので、平和については、どういう立場の方であっても、二度と戦争はしてほしくない、この思いは一緒だと思いますから、ぜひその節には市の力をおかしをいただきたいと思います。
 はだしのゲンにつきましては、教育長のほうから、平和教材として大切なものだという答弁をいただきました。そういう事前に団で話をしたときにも、南国市の教育委員会では決してあり得ないことだろうということではあったんですが、確認をさせていただきました。
 はだしのゲンを閉架にしてほしいという陳情はなかったのかということを先ほど答弁なかったように思うんですが、そういう動きがあったのかどうか、それに対する対応はどうだったのか、お聞きをしたいと思います。
 3点目は、防災については、女性部会を設置をして、女性の声を入れていくということを約束をされましたので、女性委員の皆さんには、多くの皆さんの声と期待がかかっていますから、そうした方が自由に女性の立場で子供や高齢者やお年寄りの皆さんのことを伸び伸びと発言できるような場所をぜひ早急に構えていただきたいと思います。
 そして、選挙につきましては、600万円も予算が削減をされる中で、職員の皆さんはどんな苦情にも丁寧に、にこやかに対応をされておりまして、大変感謝もいたしております。先ほどの課長答弁では、2枚渡すことをできないのは場所の関係あるいは職員の数ということも言われましたけれども、先ほど課長が上げられましたように、多くの無効票が残念ながらはるばる投票所に行っていただき、市役所においでていただいた方の投票が無効になっているということは、一日も早く改善をしなければならないと思いますが、国が予算を削ってきた、それだけでは南国市の市民の皆さんの権利を守ることにはなりませんので、ぜひこのことは引き続き検討をしていただきたいと思います。選挙がしばらくありませんので、このことは選挙委員会でも話し合いの議題にしていただきたいと思います。
 そして、掲示板につきましては、全市を見直しをするということでありますから、ぜひその方向でお願いをしておきます。
 最後に、平和につきまして今回質問をいたしましたのは、やはり前段述べたように、大変危険な方向に行っている、この68年の間で、一番危険な時期だというふうに言われております。例えば、都立高の自衛隊訓練、こうしたことも行われておりますし、教科書の差しかえとかもありました。また、集団的自衛権を認める人に人事をする、こうしたこともこれまでなかったことが今次々と行われております。そして、10月25日から27日にかけて、隣の香南市にある自衛隊において、日米防災訓練が行われ、その場所にオスプレイが参加をするということが新聞で報道をされました。市長会は、沖縄への配備運用中止、そして低空飛行訓練廃止の要望を昨年2012年に出されております。また、県内20市町村で意見書決議、出されておりますし、共産党県議団は、知事に対し、オスプレイの参加を中止をするということを求める要望書を提出をいたしました。訓練のある香南市は、すぐ隣です。危険なオスプレイが南国市の上空を飛ぶことも考えられるわけですが、説明を市長は受けておられるのでしょうか。また、そのことを市民にどのように説明をされていくのでしょうか。平和行政を考えるとき、避けて通れない問題ですから、改めて聞いておきたいと思います。このことにつきましては、高新にも掲載されましたので、皆さん読まれたと思いますが、元外務省国際情報局長、そして元防衛大教授の孫崎さん、この方が、災害救助はまやかしの説明ということで載せられております。在日米軍は、全世界に展開する軍事行動のためにいる。災害救助は、海兵隊の本質業務とは全く関係ない。世界中で災害救助のために海兵隊にいてもらわないといけないと主張する国はない。そして、本当の今回の訓練の目的は、四国山地が朝鮮半島と似ているから、高知で訓練したいのだろう。本当の目的とまやかしの説明が混在している。米軍と一緒に災害救助するぐらいなら、日本政府は何千億円という思いやり予算をやめて、自分たちでできる救助体制を整えればいい。そもそもオスプレイが配備されている海兵隊は、イラクやアフガニスタンの戦争で敵陣を急襲するような部隊であり、日本の防衛とは無関係だというふうに述べられておりますが、今回の防災訓練について、市長はどのように報告を受け、これから市民の皆さんに説明をしていかれるのか、お尋ねをしたいと思います。
 そこで、1つ御紹介をしておきたいのは、これは平成2年に教育研究所が発行された『南国市の歴史』です。平成8年にまた新しく刷られているわけですが、この題字が何と小笠原喜郎元市長なんですが、この副読本は今も使われていますかということをお聞きをしておきたいと思います。この中には、高知大空襲の折には、この後免町から本当に胸を痛む思いで2階の窓から見たよという方もおいでになりますし、そうしたこともこの中に、そのお話は載っていないんですが、高知大空襲で被害を受けたことだとか、植木枝盛の憲法草案などもこの冊子には載っているんですが、こういうものが今も使われているのかということをお聞きをして終わりたいと思いますが。先ほど危機管理課長から答弁ありましたように、これからの災害対策、減災対策、とても重要になってくると思います。大地震、津波の、そして原発事故、竜巻、豪雨、まさかと思うような大きな災害が次々に全国で起こっています。武力の強化ではなく、いかに災害を防ぎ、命を守ることこそ優先ではないかと思いまして、今回平和とつなげて質問をさせていただきました。思いが十分伝わったかどうかは心配なんですけれども、ぜひ南国市は市民の皆さんの命と安全を守る、その立場を今後も貫いていただきたいと思います。幾つかお聞きしたことを答弁お願いします。
○議長(野村新作君) 答弁を求めます。市長。
○市長(橋詰壽人君) 平和の問題と今回の日米合同の防災訓練というものをあえて福田議員さんはくっつけるといいますか、そういうお考えのようでございますけれども、私は少しそういうようには思っておりません。今回の南海トラフでの巨大地震というものが、果たしてどういう規模のものなのかということを一つとってみても、これはいわゆる中央防災会議が発表いたしました考えられる最大級の地震、こういうことで表現されておるわけでございますけれども、このことが現実の問題となったとき、南国市はありとあらゆる打てる手というのは打っていくわけでございますけれども、海岸地域、南国市だけに限って言っても、海岸地域だけで5,000人を超す人が住み、家屋があり、するわけでございます。そうした規模のときに、平和問題を福田さん流におっしゃれば、持ち出して、米軍とは言いませんけれども、まずは自衛隊、応援を頼むのはこれ常套の手段であると、私はそんなに思っております。そしてまず、第一はうちの消防あるいは自主防災組織から始まります。そして消防、そしてお隣自衛隊、この場合に全県下的に見た場合に、やはり東北被災地のくしの歯作戦が功を奏して、非常に初期の初動の復興あるいは被災地の障害物の除去、まだその以前の避難者の誘導、こういうことが非常に割合迅速にいった。これは東北のこの大きな動脈となる道があって、それにそれぞれのくしの歯のように道が続いておった、こういうことが非常にいったわけでございますけれども、残念ながら、我が高知県には、東西の旧の道が1本、そして早くても東西にとはなかなかいつになるのか、この高速道路があると、こういうことになるわけでございますので、そうした中では、東西百数十キロにわたるこの地域の医療機関、そして避難場所に円滑に市民を、県民を救難、救助していくということについては、なかなか現在の高知県のそれぞれの市町村のあるいは県の体制では難しいんではないかと、私もそういう意味では、第50普通科連隊に非常に期待をかけておるわけでございます。それに加えて、今回、MV22、いわゆるオスプレイがこれの訓練ということで加わる、こういうことでございますが、これは福田さんが言われるように、この戦争とか平和とかという観点で見ますと、これは戦争の機材でございますので、当然そういう見方もできますが、これはあくまでも日米の共同の防災訓練と言っておりますので、私はそういう行動をしてくださるものと思っております。そりゃ見方はいろいろあるでしょう。あるでしょうけれども、これはもう少し言及すれば、こういうことも書いてございます。MV22オスプレイについては、沖縄の負担を本土にも分散させる観点からも、昨年9月の日米合同委員会合意に基づき、訓練の内容、実際に訓練を実施する場所、米軍の運用上の要件など、さまざまな角度から幅広く日本国内の沖縄以外の場所で飛行訓練を行う可能性を検討してきたところですと、こう書いておりますので。これは何度も申し上げますが、戦争する機材でございますので、それはそういうことも念頭に全くないなどということを、私が考える、南国市長がぼけておるかどうか、そういうことになるかもわかりませんが、私は効率的なこのオスプレイを使った、最も航続距離が長い、最も一度に輸送する、大量に輸送できると、こういうことにその被災地の人命を迅速にかつ安全な場所に運んでいく、こういう視点で申し上げますと、これは非常にいいことではないかと。何度も申し上げますように、災害救助の視点から申し上げますとということでございます。
 以上です。
○議長(野村新作君) 教育長。
○教育長(大野吉彦君) 福田議員さんの御質問にお答えいたします。
 2つあったと思うんですが、まず1点目のはだしのゲンにつきましての陳情等は、全くございませんでした。
 それから、2点目の南国市の歴史の副読本でございますが、これは、南国市立の教育研究所と研究所が所管します教科研究部会がございますが、その中に南国市社会科教育研究部会というのがございまして、先生方がお集まりいただき、また講師等をお招きもし、勉強しながら南国市の歴史のこの副読本を3年に1度改訂をしておるようでございまして、福田議員さんのおっしゃられたのは平成8年版でございますので、それから17年たっておりますので、私もちょっとそのことの照らし合わせはいたしておりませんが、南国市の歴史ですので、大きく変わるということはまずないと思いますし、これは4年生、5年生、6年生全員の児童に配布をし、勉強をするときに教科書と一緒に使っているものでございますので、なお確認をしてまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願いします。
○議長(野村新作君) 市長。
○市長(橋詰壽人君) 2点にわたって問われていたことぬかっておりました。1つは、協議があったかどうかということでございますが、ただいま私が答弁いたしましたもとになっておるものは、防衛省から高知県にお知らせということであった文書をいただいたものでございます。
 そして、市民へのお知らせをどういうふうにするのかということですが、これは県からあるいはもし防衛省から南国市長へという通知、ないし協議があったときに、私の判断で市民に知らせることがよいと判断、知らすべきことと判断した場合には、当然、お知らせはします。そういうことでございます。