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一般質問 令和5年度 » 令和5年 第431回市議会定例会(開催日:2023/09/01) »

一般質問4日目(神崎隆代)

質問者:神崎隆代

答弁者:市長、関係課長


○議長(浜田和子) 日程により一般質問を行います。
 順次質問を許します。4番神崎隆代議員。
      〔4番 神崎隆代議員発言席〕
○4番(神崎隆代) おはようございます。公明党の神崎隆代です。
 今年は関東大震災から100年の節目に当たります。東京、神奈川を中心とする南関東で大きな被害を出した関東大震災では、主に火災により10万人以上の方が亡くなられるとともに6割の家屋が破損し、多くの住民が家族と住居を失いました。もしも今、南海トラフ地震が起きたら、命を守る対策はできていますか。災害を防ぐことはできなくても、備えることはできます。過去の災害にしっかり向き合い、教訓を受け止め、今、備えていくことが大切です。南国市では、なんこく防災家族会議の日が制定されました。毎月21日は家族で防災について考え、災害に備える機会として定着できるように取り組んでいただきたいと思います。
 それでは、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。
 今議会では、防災・減災、事前復興への対策について、MIARE!の活用について、土佐のまほろば風景街道に関して、ふるさと納税の4項目につきまして質問をさせていただきます。御答弁よろしくお願いいたします。
 初めに、防災・減災、事前復興への対策についてお伺いいたします。
 8月に発生した台風6号の影響により、本市でもバケツをひっくり返したような雨が断続的に降ったことで、あちこちで道路の冠水がありました。私も17時頃、清風園の周辺の冠水した現地に伺いましたが、水路と道の境が分からなくなり、非常に危険な状態でした。自転車や車で通っていく人がおりましたが、気をつけるように声かけをすることしかできません。
 建設課にも電話をさせてもらいましたが、そちらに向かっておりますという電話対応でしたので安心しました。職員に会うことはできませんでしたが、雨もやんで、1時間くらいで水も引いてきましたので、ほっとしたことでした。これが暗くなっても、まだ雨が降り続いていたら大変なことになっていたと思います。やはり、事前に対策をしておくことが大切だと感じました。
 そこで、今回の台風6号の影響による市内の冠水箇所と市としてどのような対応をされたのか、お伺いいたします。
○議長(浜田和子) 危機管理課長。
○危機管理課長(山田恭輔) 8月8日から9日にかけて接近した台風6号により、本市では累加雨量170ミリを超える局所的な大雨となりました。大規模な冠水を野田地区、長岡地区、久礼田地区などで確認をしております。家屋等の被害はありませんでしたが、住家の床下浸水17件、非住家の床下浸水1件、1か所の土砂崩れが発生しております。いずれも人的被害はございません。特に、雨の集中した9日の午後4時頃から5時頃にかけて冠水等の発生の通報が多く寄せられ、職員を現場に派遣して人命及び家屋等の被害の確認や土のうを積むなど応急対応を実施いたしました。
 事前対策として、建設課、上下水道局等との関係部署連絡会議を随時開催し、気象状況の共有を図り、土のうの準備や用水路の堰を倒すなどの事前準備を実施しております。あわせて、庁内調整会議を4日から計4回開催し、高知地方気象台の大雨に関する見通し等を情報共有し、大雨に備えた体制を整えておりました。
 また、事後対応として、翌日の10日には、冠水の多く発生した地区について浸水被害状況調査を行っております。以上でございます。
○議長(浜田和子) 神崎隆代議員。
○4番(神崎隆代) 担当部署の職員の皆様には必死で走り回っていただいたことと思います。ありがとうございます。
 今回の台風6号の影響により道路が冠水した箇所、ここにつきましては、また同じように冠水する可能性が大きい箇所だと思います。今後に備えて対策はお考えですか。
○議長(浜田和子) 危機管理課長。
○危機管理課長(山田恭輔) 今後に備えての対策といたしましては、引き続き早め早めの体制づくりに努め、事前準備を進めてまいります。また、昨今増加しております短時間豪雨による冠水等への対策では、水路、河川の抜本的な対策が必要と考えられますので、河川管理者も含めた関係部署と協議を進めてまいります。
 あわせて、内水氾濫が発生している状況下での避難についても考慮する必要がございます。御承知のとおり、平成21年8月の台風9号接近に伴う大雨の際には、兵庫県佐用町において、避難途上の住民が次々に用水路に流され、12名の方が亡くなるという最悪の事態が発生をしております。1時間雨量80ミリを超える豪雨が1時間半降り続いた状況下で発生したものでございます。
 今回の局所的豪雨でも多くの道路冠水が発生をしております。冠水の発生を根本的に抑える対策と併せて、これまでにも取り組んでまいりましたが、住民自らが危険を判断し、場合によっては自宅での垂直避難を選択するという啓発を進めてまいります。その際の判断材料となる内水氾濫エリアを示す内水氾濫ハザードマップの作成も検討してまいります。以上でございます。
○議長(浜田和子) 神崎隆代議員。
○4番(神崎隆代) 水路や河川の抜本的な対策が必要と認識されていることが分かりました。内水氾濫ハザードマップの作成を検討されるというお答えもありました。危険箇所を事前に知ることができれば避難の際に役立ちますし、今回のように、台風による大雨での冠水など箇所ごとにどういう状況でそうなったのかを付け加えると、さらに分かりやすい判断材料となりそうです。御検討を願います。
 台風6号の影響で、今回も清風園の駐車場が冠水しました。また、前を流れている舟入川は、少し東のほうで横堀川と藻川が合流していることから水量を受け切れないほどで、このときも、あふれる一歩手前の危険な状態でした。舟入川沿いの田畑に遊水機能を持たせておりますが、田畑からあふれた水が低いほうの水路へ勢いよく流れ落ちており、線路の北側は低い上に多量の水が流れ込み、冠水をしていました。
 住民の不安を取り除くためには、やはり、治水対策を県と連携して進めていただくしかありません。どのように計画をされるのか、お伺いいたします。
○議長(浜田和子) 危機管理課長。
○危機管理課長(山田恭輔) 現在、本市の治水対策といたしましては、国所管の物部川大規模氾濫に関する減災対策協議会や県所管である国分川水系、下田川水系流域の関係者が連携した中央東土木所管内豪雨に強い地域づくり推進会議の委員として流域治水に係る対策を推進しております。具体的には、洪水を安全に流す対策、流域で雨水をためる対策、氾濫を一定の地域にとどめる対策、水害に備える対策の4項目を柱といたしまして、各機関が取組内容を検討、実施することとしております。その中で、近年多発しております短時間豪雨について、その発生原因と考えられる気候変動を踏まえた対策を検討、推進することになっております。以上でございます。
○議長(浜田和子) 神崎隆代議員。
○4番(神崎隆代) 河川管理者としっかりと連携をして氾濫させない対策を早く着手できるように計画をしていただきたいと思います。
 今回冠水しました箇所につきましては、水路と道の境が分からないために、水路に落ちてしまうことを防ぐための対策をしておく必要があると思います。事前にできる対策として、例えば反射ポールなどを設置することも考えられますが、お考えをお伺いいたします。
○議長(浜田和子) 建設課長。
○建設課長(橋詰徳幸) 大雨により冠水した道路と水路の境が分からなくなる箇所の対策としましては、道路と水路の境の目印となる視線誘導標等の設置を検討してまいります。以上でございます。
○議長(浜田和子) 神崎隆代議員。
○4番(神崎隆代) よろしくお願いいたします。
 いつ、何どき災害が発生するのか分かりません。夜間や休日の場合、大体何割の職員が駆けつけることができると想定をしておりますか。
○議長(浜田和子) 総務課長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(中島 章) 勤務時間外に地震が発生した場合の参集可能職員の算出方法については、まず前提の想定として、登庁時における歩行速度を毎時4キロメートルとし、発生後3日間は本人及び家族等の死傷等、被災のため、職員の1割が参集できない。職員の居住地や登庁経路上での建物被害に伴う救出救援活動に3割の職員が従事する。津波浸水区域に居住する職員は、少なくとも発生後2日間は参集困難であると想定して参集可能職員数を試算しております。
 新たに調査をする必要がありますが、少し古いデータとなります。1時間以内に参集できる職員は全体の21%、3時間たったときには38%の職員が参集し、12時間では45%、3日では63%、1か月では83%の職員が参集できると試算しております。
○議長(浜田和子) 神崎隆代議員。
○4番(神崎隆代) ありがとうございます。課長も認識されていますように、このデータは古いですので、早めに新たな調査に取り組まれると思いますが、お願いいたします。
 単純に考えると、市役所から遠いほど登庁するのは難しいと思います。道路の寸断や橋の崩壊があれば来ることができません。災害時には少ない職員で対応していかなければならないということです。’98豪雨についても経験された職員も減っているでしょうし、今、南海トラフ地震が発生すると、あらゆる想定外のことで、どのように動けばよいのか、不安でいっぱいの職員も多いのではないかと思います。発災時の職員の初動対応を記したマニュアルでは、参集するに当たり、どのように周知されているのか、お伺いいたします。
○議長(浜田和子) 総務課長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(中島 章) 全職員に災害時職員初動マニュアルを配付しております。マニュアルには初動対応や応急活動などを示しており、初動対応では災害発生時の配備基準や動員体制を記載しております。配備区分は、連絡体制である準備配備、注意体制の第1配備、災害対策本部の設置となる警戒体制の第2配備、非常体制の第3配備、緊急非常体制の第4配備に区分しております。
 災害対策本部の設置となる第2配備では、高知県中部で震度4の地震が発生したとき、または高知県に津波警報が発表されたときに災害対策本部員と災害関係部署の職員が参集することになっており、各配備について、それぞれの配備基準により参集する職員が決まっております。
○議長(浜田和子) 神崎隆代議員。
○4番(神崎隆代) ありがとうございます。
 少数精鋭の人材を育てていくためには、一人一人が力をつけていかないといけません。特に防災は経験を積んでいくことが大事になってきます。他市で災害があった場合は、職員を派遣して勉強させていただき、そのことを積み重ねて、いざというときに対応できる職員を増やしていくことも人材育成になると思います。このことにつきまして市長のお考えをお伺いいたします。
○議長(浜田和子) 市長。
○市長(平山耕三) 大規模災害における被災自治体への職員派遣につきましては、その支援内容は、応急対策である避難所の運営や罹災証明の交付事務などの短期的な業務や、中・長期対策であります復旧復興事業などがあり、特に復旧復興事業を円滑に進めるためには、土木技師などの技術職員の確保が必要であると思っております。
 被災した自治体に職員を派遣することは、被災した自治体や被災者にとっては心強いものになると思います。東日本大震災では、姉妹都市の岩沼市に応急対策や復旧復興事業のために職員を派遣し、また、緊急消防援助隊も被災地に出動しております。熊本地震では、損壊家屋の調査に職員を派遣しております。被災した自治体を支援することにより、そこで従事した職員は、本市が発災したときには、その経験が生かされることになると思います。
 国において、応急対策職員派遣制度や被災市町村に対する中・長期の職員派遣などの制度もありますので、それらを活用し、職員の派遣については積極的に考えていきたいと思っております。以上でございます。
○議長(浜田和子) 神崎隆代議員。
○4番(神崎隆代) ありがとうございます。
 少ない中で職員を出すということは大変だと思いますが、長い目で見たときは、いい人材を確保したことになります。人事異動があっても、災害時に何をすべきか分かっている職員がどこの部署にもいることは大きな戦力となります。しっかりとした体制を整えてレベルアップをしてほしいと思います。
 次に、昨年の9月議会で事前復興まちづくり計画につきましてお尋ねした際、各課横断的な体制づくりをしないといけない、市長もしくは副市長を本部長に据えるなど体制づくりをしていきたいと考えていることを御答弁されました。この1年でどのようなことが進んだのか、お伺いいたします。
○議長(浜田和子) 危機管理課長。
○危機管理課長(山田恭輔) 事前復興まちづくり計画につきましては、本年度は復興に関する事前準備といたしまして、高知県事前復興まちづくり計画策定指針に基づき、復興組織体制をしっかりと位置づけることを進めております。具体的には、本年度中に復興対策本部及び各部の分掌事務を南国市地域防災計画へ位置づけるよう、現在、改定作業中でございまして、同計画の完成後に、その組織を事前復興対策本部として立ち上げる予定でございます。以上です。
○議長(浜田和子) 神崎隆代議員。
○4番(神崎隆代) 事業が多岐にわたりマンパワー不足ということもおっしゃっておりましたので、大変だとは思いますが、事前復興対策本部として組織体制ができた後は、スピード感を持って対策をお願いいたします。
 次に、MIARE!の活用についてお伺いいたします。
 市民待望の文化ホールができ、職員にとりましては、初めは慣れない環境の中で大変だったと思いますが、現場で頑張ってくださっている職員さんに、まず感謝をしたいと思います。
 500の座席を有する多目的ホールは、各種催しの開催や趣味の発表会場として、また、文化芸術などの発信拠点として、これからも一層の活用が期待されております。各種講演会なども開催されているようですが、コンサートや演奏会、舞台芸術などについて、今後の計画はございますか。
○議長(浜田和子) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(前田康喜) MIARE!のホールは、主に地元の保育園や小学校、中学校などの活動の発表の場として利用していただいておりますが、南国市を拠点として活動されている音楽団体による演奏会や講演会、会議などにも利用されております。11月には、南国市文化協会による南国市文化祭の開催がMIARE!で予定されておりまして、詩吟や日舞など様々な文化活動が披露される予定とお伺いしております。また、12月には、香南市や香美市と合同で物部川流域エリアの魅力を発信し、体験イベントやホールイベントなど子供から大人まで幅広く楽しめる内容の「ものべがわフェスタ」の開催も予定されております。以上です。
○議長(浜田和子) 神崎隆代議員。
○4番(神崎隆代) ホールにはスタインウェイD−274も導入されております。世界最高峰のピアノメーカーであり、その優れた音質は世界中多くの演奏者や聴衆から支持されていること、市民の方々に、その美しい音色に接してもらいたいと前課長が議会答弁で述べられておりましたが、このピアノを活用してリサイタルを開いていただくなど県内外からのアーティストの招聘なども進めていただきたいと思います。
 その際に、ジャンルなど市民の希望するものについてアンケートなどで拾い上げることも方法としてあるかと思います。どのように取組をされるのか、お伺いいたします。
○議長(浜田和子) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(前田康喜) 市が計画しているイベントとしましては、昨年度好評をいただきましたスタインウェイピアノの試奏会を、今年度も1月頃に行いたいと考えております。
 県内外からのアーティストの招聘につきましては、議員御提案の市民アンケートの実施というのは、市民ニーズを把握し、魅力ある事業を企画する手法として有効であると思います。施設規模や構造、設備などハード面での制約がある中、どのような事業が実施できるかの検討が課題となっているところであり、現在のところ、具体的な計画はございませんが、市民のニーズを伺う何らかの方法については考えていかなければならないと思っております。
○議長(浜田和子) 神崎隆代議員。
○4番(神崎隆代) ノウハウのある民間からの提案や知識も生かしながら、市民が南国市でいながら一流の文化芸術に触れられるように、市民の要望も取り入れる形で取組を進めていただくことをお願いしたいと思います。
 続きまして、南国市美術展覧会についてお聞きいたします。
 今年の市展はスポーツセンターでの開催が決まっておりますが、今後もずっとスポーツセンターでの開催となるのですか。せっかく文化ホールができたのだから、MIARE!で市展が開催されることを待ち望んでおられる市民も多くおられます。次回からはMIARE!で市展の開催ができるのかどうか、お考えをお伺いいたします。
○議長(浜田和子) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(前田康喜) 南国市美術展覧会の開催につきましては、例年、スポーツセンターにおいて、一般の部と幼児・児童・生徒の部の同時開催で行っており、令和5年度もスポーツセンターでの合同開催を予定しております。これは、南国市美術展覧会実行委員会の皆様が話合いの上で決定した内容であります。
 令和6年度につきましては、同実行委員会の皆様の御意見をお伺いし、一般の部についてはMIARE!で開催する方針で計画を進めているところであります。以上です。
○議長(浜田和子) 神崎隆代議員。
○4番(神崎隆代) MIARE!での市展開催を心待ちにしている市民にとりまして、うれしいお答えが聞けてよかったです。
 次の質問に移ります。
 南国市の国道32号沿線が、土佐のまほろば風景街道として日本風景街道に認定されて15年を迎えます。今後、20年に向けて土佐のまほろば風景街道の魅力をどのように発信し、活性化していくのか、南国市としてのお考えや思いをお聞かせください。
○議長(浜田和子) 商工観光課長。
○商工観光課長(山崎伸二) 土佐のまほろば風景街道につきましては、国土交通省が提唱する地域住民やNPO、企業など地域が主体となって行政と連携しながら、道を舞台に地域ならではの風景や自然、歴史、文化などの資源を生かした取組である日本風景街道に基づき、国分川をきれいにする会などの団体等で土佐のまほろば風景街道推進協議会を組織し、国分川を中心とした市内北部を範囲として平成20年11月に認定されたものでございます。
 土佐のまほろば風景街道の取組としましては、美しい景観の形成や地域の活性化を図るため、国分川周辺を中心とした花の植栽や風景を楽しめるウオーキングイベントの開催などを行っていただいておりまして、今年度は、連続テレビ小説「らんまん」に合わせて、古今集の庭や紀貫之邸跡、土佐国分寺、西島園芸団地などの観光施設周辺に花を植栽し、来高された観光客へのおもてなしやフォトスポットとしての魅力を高める取組や、広報9月号にも掲載されておりますように、南国市の歴史や史跡とともに草花や風景を楽しむウオーキングイベントを開催することを予定しております。
 土佐のまほろば風景街道は、南国市の歴史や文化など地域資源を活用した観光振興などを図ることのできる取組でございますので、この取組が20周年へと続くよう、南国市観光協会などと連携して魅力を発信してまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(浜田和子) 神崎隆代議員。
○4番(神崎隆代) 土佐のまほろば風景街道っていうことに関しまして、野中兼山についても関連があります。都市計画によって野中兼山が引いた用水路が暗渠化されている中で、後免町に辛うじて暗渠化されていない用水路が50メートルくらい残っているとお聞きしましたので、現地確認に行きますと、民家の横に沿って舟入川の水門から南へ延びる用水路がありました。ここから稲吉村へ水を引っ張り、荒れ地だったところに水田が広がっていき、後免町ができていったということです。教えていただかなければ、野中兼山ゆかりの用水路だとは考えることもありませんでした。
 図書館建設のために工事が開始されておりますが、その片隅で歴史の一幕が感じられる後免町の由来を伝える遺構があるということが見落とされたままになってはいけないと思います。歩いて楽しいコンセプトにシンボルロードも整備される沿道でもありますので、市民や観光客にも分かるように、野中兼山の業績であり、後免町の由来が伝わるような看板の設置をすることに対しましてお考えをお伺いいたします。
○議長(浜田和子) 商工観光課長。
○商工観光課長(山崎伸二) 南国市における野中兼山との関わりはとても大きなものでございます。野中兼山は、新田開発のため、物部川に堰をつくるとともに、左岸に1つ、右岸に3つの水門をつくって分水し、荒れ地や畑地に水路を縦横に巡らせることで、南国市を含む香長平野に新たな新田を多く生み出しました。
 また、物部川右岸からの水路の一つである舟入川は土佐湾へとつながり、船での運航が可能で、物部川から高知城下まで水運に利用されたことから、商業の発展のため稲吉新町、後の後免町がこの舟入川沿いに水運の中継地としてつくられ、発展してきたものでございます。このような野中兼山と南国市との関わりを幅広く知っていただくことは意義あることだと思います。
 野中兼山の業績が分かるような看板の設置につきましては、後免町では町歩きガイドウオークも行われておりますので、観光ガイドの方などの意見も参考にしながら、どの場所に、どのような内容の案内板を設置するのがよいのか、都市再生整備計画の中で検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(浜田和子) 神崎隆代議員。
○4番(神崎隆代) 南国市は歴史と自然豊かな文化のまちです。観光案内人の会のメンバーも、とても頑張っておられます。しかしながら、観光案内人の会につきましても、まだまだ認知度が低いということもおっしゃっておりました。南国市の魅力を伝えるための情報発信の方法もいろいろとお考えだとは思いますが、例えば職員から本市の悠久の歴史を学び、南国市の自然の中で魅力を実感していただきたいと思います。そこで得た知識や感動を伝えていってもらうことも方法の一つだと思います。
 まずは、新採職員研修の中に観光ガイドと土佐のまほろば風景街道や後免町を巡ることを組み入れ、南国市の魅力を実感していただくことにつきまして、市長のお考えをお伺いいたします。
○議長(浜田和子) 市長。
○市長(平山耕三) 新採職員の皆様に南国市の歴史や文化を知っていただくというのは非常に重要なことであると思います。なかなか新しく入ってきたばかりで、南国市の観光のスポットっていうものも全て把握されておるとは言えないというようにも思いますので、もちろん、風景街道、そういった後免町っていうこともあります。中心部もありますし、北には鳥居杉っていうのもあります。南には掩体もありますので、そういった南国市の観光のスポットっていうものは分かっていただくように、そういう研修も組み入れていきたいと思います。以上です。
○議長(浜田和子) 神崎隆代議員。
○4番(神崎隆代) ありがとうございます。
 市長も御存じかと思いますが、ガイドの方のお話は時間を忘れて引き込まれます。地元の歴史を過去に遡って見てきたかのように流暢に生き生きと語ってくれます。何もない南国市ではありません。悠久のロマンあふれる歴史と文化とおいしいものがいっぱいの南国市の認識を深めていただきたいと思います。今後、観光案内人の会の方と連携をしていただき、新採職員への研修の計画をお願いいたします。
 最後の質問項目のふるさと納税についてお尋ねいたします。
 初めに、近年のふるさと納税の納税額の推移をお伺いいたします。
○議長(浜田和子) 財政課長。
○参事兼財政課長(渡部 靖) ふるさと納税につきましては、令和2年度に4億1,295万3,000円、令和3年度は4億5,392万2,000円、令和4年度が3億8,760万3,000円の御寄附をいただいております。本年度は、7月末時点で4,840万3,000円の寄附額で、前年度の同月末と比較しますと、額にして1,217万2,000円、率にして20.7%の減少となっています。
 今年度におきましては、10月1日から募集に要する費用につきまして、現在、計上不要とされているワンストップ特例事務経費や寄附金受領証の発行に係る費用など付随費用を含めた上で寄附金額の5割以下に収めることが全国一律に求められることとなりました。本市につきましては、寄附の減少、前年度からいきます3年度と4年度、4年度と5年度と、寄附の減少がある上に、前年度の定期便の送料が加わるということになりまして、どうしても当該年度の事務経費が5割を超えるというような状況もございます。また、今後の配送料の値上げ等も見越した上で総務省が求める基準を満たすため、現行の寄附金額の設定について引上げをせざるを得ないというふうな形で考えております。
 寄附金額が減少の中、寄附金額の引上げによる影響もありますので、今年度の8月からは楽天サイトを導入しておりますが、今後も、新たな特産品による返礼品の充実等によりまして寄附額の増加に努めていきたいというふうに考えております。
○議長(浜田和子) 神崎隆代議員。
○4番(神崎隆代) 次に、どのような事業に活用されているのか、お伺いいたします。
○議長(浜田和子) 財政課長。
○参事兼財政課長(渡部 靖) 寄附金の充当先でございますが、皆様から頂いた寄附金につきましては、その使途といたしまして、1点、健康・福祉の充実に関する事業、2点目に子育ての支援及び教育環境の充実に関する事業、3点目、産業振興に関する事業、4点目といたしまして地域活性化に関する事業、5点目、文化・スポーツ活動振興に関する事業、6点目、防災の強化に関する事業、7点目として、その他市長が必要と認める事業、この7つの項目から御指定いただくこととなっております。
 令和4年度に充当した令和3年度受入寄附金積立金分につきましては、1の健康・福祉の対策といたしまして4,425万7,000円、2番目の子育て支援といたしまして1億915万8,000円、3点目の産業振興といたしまして3,161万7,000円、4点目の地域活性化につきましては1,742万円、5点目の文化・スポーツにつきまして1,159万1,000円、6点目の防災で2,436万1,000円、7点目の市長が特に認める事業といたしまして2億1,552万7,000円となっており、それぞれの項目に当てはまる当該年度の事業の財源として充当させていただいております。具体的には、地域づくり事業、交通関係事業、民営保育所等費、乳幼児医療助成事業費や体育施設管理運営費及び防災費等の財源として活用させていただいております。
○議長(浜田和子) 神崎隆代議員。
○4番(神崎隆代) ありがとうございます。
 続きまして、企業版ふるさと納税についてお尋ねいたします。
 企業が地方公共団体の地方創生の取組に対して寄附を行った場合に、法人関係税を税額控除することにより企業が地域振興などの社会貢献ができる制度として企業版ふるさと納税、正式には地方創生応援税制があります。南国市では、まだ受入れ実績がありませんが、積極的に活用すべきだと思います。お考えをお伺いいたします。
○議長(浜田和子) 企画課長。
○参事兼企画課長(松木和哉) 企業版ふるさと納税につきましては、従前につきましては、寄附を活用する個別事業ごとに地域再生計画を作成しまして国の認定が必要でございましたが、令和2年度から、これが簡素化をされまして、地方版総合戦略に位置づけられました地方創生に資する事業であることが確認できる記載で足りる包括的な認定へと変更をされております。本市におきましても、この変更に基づきまして、南国市まち・ひと・しごと創生総合戦略に準じた地域再生計画を作成いたしまして、既に国の認定を受けております。
 この制度は、企業にとっては税負担の軽減、また、CSR活動の一環ともなり、市と企業の双方に利益があると考えられますので、現在、受入れ実績はございませんが、積極的な活用を図ってまいりたいと考えております。
○議長(浜田和子) 神崎隆代議員。
○4番(神崎隆代) 活用していくに当たって、多くの企業に応援してもらえるように、南国市の取組を知ってもらうための情報発信、PRが重要になります。受入れに向けてどのように取り組まれますか。
○議長(浜田和子) 企画課長。
○参事兼企画課長(松木和哉) 本市の地域再生計画につきましては内閣府のホームページで確認することができますが、さらに情報発信、PRという点において、今後、市のホームページ等で南国市の独自の取組や寄附を受けたい事業について具体的に発信するということと、また、寄附を受けている他自治体の事例も学びまして活用を図っていきたいと考えております。以上です。
○議長(浜田和子) 神崎隆代議員。
○4番(神崎隆代) 寄附を受けたい事業をあらかじめパッケージ化しておくことも、これからの取組として検討に入れることもお考えいただければと思います。
 企業版ふるさと納税につきましては、最後に市長に締めていただいてもよろしいでしょうか。
 市長は、今議会での御答弁の際に、マンパワー不足ということを何度かおっしゃられました。企業版ふるさと納税は人材派遣型の活用もできます。専門的知識、ノウハウを持った人材を実質的人件費負担することなく最大3年間受入れができます。企業から寄附をしていただくには、市長自らが積極的に施策についてのトップセールスを行っていくことが成功の秘訣だと思います。陳情や会議で県外に向かう折には企業にも立ち寄ることも検討されてはどうかと思います。このトップセールスを行うことについて、市長、一言お考えをお願いいたします。
○議長(浜田和子) 市長。
○市長(平山耕三) トップセールスを行うに当たって、どこに、どういうふうな寄附をいただくのか、そういった目的といいますか、事業について、市がやっていただきたい方向性っていうものをしっかり見定める必要があると思います。それで、この企業にセールスを行うということになっていこうと思いますので、まずは、市の行う、寄附していただきたい事業というものを整理して、それに関わるお互いのメリットがある、そういった企業にトップセールスすることは必要であろうと思っております。以上でございます。
○議長(浜田和子) 神崎隆代議員。
○4番(神崎隆代) 突然のふりにお答えありがとうございます。以上で私からの質問を終わります。ありがとうございました。