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議会議事録

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一般質問 令和5年度 » 令和5年 第431回市議会定例会(開催日:2023/09/01) »

一般質問1日目(前田学浩)

質問者:前田学浩

答弁者:市長、関係課長


○議長(浜田和子) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 引き続き一般質問を行います。14番前田学浩議員。
      〔14番 前田学浩議員登壇〕
○14番(前田学浩) なんこく市政会、前田です。通告に従いまして一般質問を行います。
 まず、観光行政についてです。
 今年度も4月から6か月が経過しようとしていますが、観光行政でこれまで検討事項でもあったと思う観光案内所の設置やレンタサイクルの件ですが、これまでの話合いや取組の整理を含め、答弁を求めます。
○議長(浜田和子) 商工観光課長。
○商工観光課長(山崎伸二) 観光案内所の設置につきましては、観光案内所を設置し、観光案内業務を行うとなると観光協会の協力が不可欠なことから、観光協会と協議を行い、観光協会内で観光案内所や観光案内の方法などについて検討していただきました結果、観光協会としては、今のところ観光案内所を設置するのではなく、今後SNSなど観光において使われるツールを活用した観光情報等の発信に努めていくとのことでした。この観光協会の検討結果を受けて、市としましても、スマートフォンが普及し、観光においては旅マエ、旅ナカで必要な情報を収集するツールとしてスマートフォンは欠かせないものとなっていることや、スマートフォンで調べられる方は観光案内所を利用する可能性が低いこと、リモート技術の進化、チャット型AIの開発などIT技術の進化も著しい状況であり、高知龍馬空港、道の駅南国風良里、JR後免駅などの南国市に来られる観光客の移動手段である空路、陸路、鉄道の玄関口となる観光施設には観光パンフレットを配置して、観光情報を手に取れるようにしていることから、現時点では観光案内所を設置するのではなく、観光協会と連携して、SNSなどIT技術を活用した観光情報の発信に努めることが効果的と考えております。
 また、レンタサイクルにつきましても、レンタサイクル事業を行っている観光協会と、レンタサイクルの貸出場所が今のところ西島園芸団地のみとなっていることから、中心市街地でのレンタサイクル貸出し委託先について協議を行いました。海洋堂SpaceFactoryなんこくは、JR後免駅、ごめん・なはり線後免駅、路面電車の後免東町電停、後免駅に近く、観光客の利便性が高いことから、海洋堂SpaceFactoryなんこくの指定管理者の株式会社海洋堂高知へ、レンタサイクルの設置について観光協会とともに協議を行い、観光協会から現在西島園芸団地に設置しているレンタサイクルの一部を移設して貸出しする実証実験を行い、好評ならば本格的に運用する提案も行いましたが、株式会社海洋堂高知の人手不足等による運用上の課題などにより、レンタサイクルの設置は難しいとの回答でございました。レンタサイクルの設置場所について、JR後免駅など以前に相談し、設置が難しいと回答をいただいてる施設に再度相談するか、新たな施設や店舗に相談するか、観光協会として検討しているところでございます。以上でございます。
○議長(浜田和子) 前田学浩議員。
○14番(前田学浩) 今の答弁の中で、SNSとかIT技術を活用しとか、たくさん言われておりましたけれども、市内の観光地におけるWi−Fiの設置環境については、担当課長は満足されているでしょうか。
○議長(浜田和子) 商工観光課長。
○商工観光課長(山崎伸二) 市内の観光施設には、南国風良里とか海洋堂SpaceFactoryなんこくにはWi−Fi施設が設置されておりますので、現状では対応できるのではないかと考えております。以上でございます。
○議長(浜田和子) 前田学浩議員。
○14番(前田学浩) これも最初の答弁にあったように、パンフレットに頼るのではなくて、そういうIT技術を活用しということであれば、そういったものにもうちょっと力を入れて、Wi−Fi設備も整えて、外からの観光客を迎え入れてもらいたいと思います。
 次の質問に入ります。
 以前に観光行政の一般質問をした際、レンタサイクルの実施前にはコースの設定などをする必要があるというような話をしたつもりですが、お勧めコースなどの設定などは進んでいるのでしょうか、お伺いします。
○議長(浜田和子) 商工観光課長。
○商工観光課長(山崎伸二) 西島園芸団地にはレンタサイクルを設置していることから、観光協会が西島園芸団地を起終点にしたお勧めコースを複数掲載したサイクリングマップはございますが、新たにレンタサイクルを設置できる場所が決まっていないことから、お勧めコースの作成まで進んでいない状況でございます。以上でございます。
○議長(浜田和子) 前田学浩議員。
○14番(前田学浩) 観光行政については、観光協会や商工会、また物部川DMO協議会などの関連機関があると思いますが、コロナが一定収まりを見せている現状で、先月掩体壕に関する観光協会の取組が高知新聞で紹介されていましたが、今後どのような施策を関係機関と取ろうとしているのかお教えください。
○議長(浜田和子) 商工観光課長。
○商工観光課長(山崎伸二) 南国市観光協会、物部川DMO協議会と連携して、海洋堂SpaceFactoryなんこくや、西島園芸団地、紀貫之や長宗我部元親をはじめとする史跡や、お遍路や掩体群など貴重な歴史や文化を県内外や海外へ発信し、観光誘客を図りたいと考えております。連続テレビ小説「らんまん」をきっかけに来高される観光客の誘客につきましては、南国市の観光施設等の情報を高知県に提供し、高知県による観光PRの中でPRしていただくとともに、物部川DMO協議会が作成した花情報マップの配布、市内観光関連事業者による連続テレビ小説「らんまん」に絡めたワークショップなどの情報を集約し、観光協会のSNS等で発信しております。
 また、観光客が減少する冬の時期に、物部川地域の滞在型観光を推進し、観光消費額の拡大を図ることを目的に、物部川DMO協議会が県と南国市、香美市、香南市の3市の補助金を活用する物部川広域周遊観光促進事業「ものべ旅クーポン」を行い、物部川エリア内の指定宿泊施設へ宿泊していただくと、クーポンとしてポイントカードを宿泊客に配付し、このポイントカードを本事業に加盟していただいた観光施設や、土産物店、飲食店など観光関連事業者の店舗での入場料やお土産代、飲食費などに利用していただく事業を計画しており、今議会で予算計上させていただいておりますので、御審議のほどよろしくお願いいたします。
 また、高知県が推進する関西戦略に乗っかり、高知県の関西プロモーションにおけるプレス発表会や、関西圏のお客様に向けた観光イベントや県産品販売イベント、2025大阪万博での県主催イベントに参加し、南国市の観光をPRすることを考えております。また、コロナ禍の中、県内の学校の修学旅行や教育旅行で前浜掩体群が再注目されたことを物部川DMO協議会が捉え、県のSDGs教育旅行プログラムへの掲載などによって、県内外からの修学旅行や教育旅行の誘致を図っておりますが、新たにこの前浜掩体群に、津波避難タワー見学や段ボールベッド作りという防災学習を組み合わせたプランをつくることで、物部川エリア内の滞在時間を増やし、観光消費額の増加へとつながる取組も進めるとともに、このような団体の受入れ体制を整備するため、本年度、南国市観光案内人の会の事務局を担っている南国市観光協会と物部川DMO協議会が共同で掩体ガイドを養成する講座を実施しております。以上でございます。
○議長(浜田和子) 前田学浩議員。
○14番(前田学浩) 今の答弁でありました2025年の大阪万博とか、関西プロモーションというようなお話をされておりましたが、これは私が以前に提案させていただきましたけれども、太平洋に釣りざおを垂れるようなことをするのではなくて、海洋堂施設のある門真市とか長浜市に重点的に戦略を立ててやることが必要なのではないでしょうか。もう一度言いますけれど、大阪万博とかで広いエリアの方をターゲットにしたところで魚は釣れないというふうに思いますので、今後御検討ください。
 次の質問に入ります。
 正直言いまして、修学旅行の勧誘については私は少し難しいと思っております。ただ、アフターコロナでインバウンド客が見込めるようにこれからなると思いますが、それに対してはどういう方策を取っているのでしょうか、お答えください。
○議長(浜田和子) 商工観光課長。
○商工観光課長(山崎伸二) インバウンド観光誘客のための取組としましては、県や観光コンベンション協会等が行う海外の旅行会社等との商談会について、物部川DMO協議会が物部川エリアから参加するとともに、旅行会社等への戸別訪問なども行い、物部川エリアの観光施設を巡るプランを提案するなどのセールス活動を行っていただいております。また、物部川DMO協議会が海外の旅行会社等と商談する際にも活用していると聞いております、Guidoor(ガイドア)という観光情報を無料で掲載でき、国内外の観光客のお持ちの端末の設定言語に合わせて自動で多言語表示される多言語観光情報サイトに、市内の観光施設等から南国市の観光情報を集め、掲載しております。このGuidoor(ガイドア)は、インバウンド観光客が南国市を訪れた際に、南国市の玄関口の観光施設、高知龍馬空港や道の駅南国風良里、JR後免駅などに掲示されているQRコードをお持ちの端末で読み取っていただくことで、南国市の観光情報を旅ナカで得られるものでございますので、インバウンド観光客の旅マエ、旅ナカでの情報提供として、今年度に南国市観光協会が、訪日旅行者へ日本の情報を発信するウェブメディアのMATCHAに、南国市の観光情報やお勧め体験を掲載し、発信する予定にしております。
 また、官公庁の資料によりますと、ベジタリアン等の人口は2018年に約6.3億人に達しており、人口に占めるベジタリアン等の割合は、インドでは28%、台湾では14%と高く、中国でも4%となっております。旅行グループの中にベジタリアン等がいらっしゃる場合、ベジタリアン等対応店でなければ、観光客や旅行会社が観光施設を選ぶ際の選択肢に入れない可能性が高くなることから、物部川DMO協議会が、昨年度ベジタリアン等のうち、食事上の制限が最も厳しいヴィーガンの受入れ体制づくりとして、観光庁の事業を活用し、ヴィーガン対応可能な飲食店としての研修やモニターツアーを実施するとともに、インバウンド観光客の応対に向けた英語や中国語の実践的な翻訳アプリを使った研修も行い、インバウンド観光客を受け入れる素地づくりに取り組んでいただいております。以上でございます。
○議長(浜田和子) 前田学浩議員。
○14番(前田学浩) これも、今答弁のありましたベジタリアン対応とかヴィーガン対応でありますとか、あんまり風呂敷を広げないほうがよいのではないかと感じました。これによって、逆に店のほうへの負担がかかるのではないでしょうか。そういったことも検討材料の一つとしてお考えください。
 次の質問に入ります。
 西島園芸団地についてお伺いします。
 市が金銭的な面で10年以上サポートを続けているわけですが、聞くところによりますと、現金だけの対応で、クレジットやいわゆるスマホ決済ができないと聞きましたが、現状はどうなっているのでしょうか。いつまでも現金だけの対応では、インバウンドだけではなく、国内旅行者の対応面でも大幅に遅れていると思います。商工観光課の指導はこれまでされてきたのでしょうか、お伺いします。
○議長(浜田和子) 商工観光課長。
○商工観光課長(山崎伸二) 西島園芸団地のクレジットカード決済やスマホ決済など、キャッシュレス対応につきましては、西島園芸団地のECサイトでは以前からクレジットカード決済に対応しておりましたが、西島園芸団地の窓口での支払いについては、商工観光課からもキャッシュレス対応の必要性についてお話をしてきましたが、キャッシュレス手数料負担への懸念から現金のみの取扱いとなっておりました。しかしながら、国内外の観光客にニーズの高いキャッシュレス対応や、感染症対策、人手不足解消のため、今年7月から自動釣銭機を導入するとともに、クレジットカード会社等へ手続を行い、現在審査中と聞いておりますので、いましばらくお待ちいただくことになりますが、西島園芸団地の窓口での支払いについてもキャッシュレスに対応する予定となっております。以上でございます。
○議長(浜田和子) 前田学浩議員。
○14番(前田学浩) 1つ手前で言いました風呂敷を広げることはあまりよくないって言ったのはまさにそういうことで、手前の主要な観光施設においての指導ができてない。これまでできてなかったというふうに思いますので、まず足元を固めるようなことをしてもらいたいというふうに思います。
 次に、物部川DMO協議会との関係についてお伺いします。
 現状の実績について担当課は満足しているのでしょうか。昨年度の物部川DMO協議会の補助金と委託内容、実績についてお教えください。
○議長(浜田和子) 商工観光課長。
○商工観光課長(山崎伸二) 物部川DMO協議会への昨年度の補助金につきましては、南国市、香南市、香美市の物部川流域3市の観光資源を活用した交流人口及び観光経済の拡大並びに観光振興に資する事業を支援するため、南国市から香南市、香美市と同額の550万円を交付しております。物部川DMO協議会の令和4年度の実績としましては、インバウンド観光客や国内観光客を誘客するため、また教育旅行誘致のため、県や県観光コンベンション協会等が主催する国内外の旅行会社等への商談会への参加や、旅行会社等への戸別訪問などにより、物部川エリアの観光施設への周遊プランなどを提案するセールス活動を行っております。高知新港へ寄港するクルーズ船においても、オプショナルツアーのプランとして、龍河洞や絵金蔵、高木酒造、西島園芸団地等を商談会等で令和4年度以前から提案を続け、令和4年度の日本人観光客のみのクルーズ船については、3隻のクルーズ船が高知新港へ寄港時に、オプショナルツアーの中で西島園芸団地へお立ち寄りいただいております。特に、今年5月より高知龍馬空港へ就航が決定した台湾エアラインでのセールス活動においては、今年2月に県観光振興部及び県観光コンベンション協会主催の、台湾で行われた台湾の旅行会社等との商談会に参加し、物部川エリアの観光施設への周遊プランを提案するとともに、3月に台湾の旅行会社が来高し、ツアープランを体験する台湾トラベルエージェントオプショナルツアーが2回開催され、物部川エリアの観光施設、龍河洞や絵金蔵などのツアーアテンドを行った結果、四国内や関西方面を巡るプランなど様々なツアープランの中に、西島園芸団地や龍河洞、グドラックが採用され、今年5月からの台湾エアラインのツアー客の物部川エリアの誘客につなげております。
 また、教育旅行につきましても、コロナウイルス感染症拡大の影響により遠距離の移動が制限されたことから、県内の学校の修学旅行や教育旅行で前浜掩体群が再注目されたことを物部川DMO協議会が捉え、県のSDGs教育プログラムへの掲載や、高知県観光コンベンション協会が行う旅行会社等との商談会への参加や、旅行会社等への戸別訪問などを行い、県内外からの修学旅行や教育旅行の誘致を図っており、令和5年度、6年度、各2校の予約をいただいております。
 また、物部川DMO協議会は、これまでのアンケート調査により、親子などのファミリー層を主要なターゲット層と捉えていることから、子供を対象に物部川エリアの企業と連携して、その企業のお仕事を体験していただき、お給料として物部川DMO協議会が作成した「ものべグルっとKIDSカード」にポイントを付与する、ものべお仕事体験博を令和4年度に3回開催しております。この体験博は、定員は親子10組20名でしたが、応募数は定員を超え、県外からの応募もいただいたと聞いております。
 ここ数年は、コロナ禍にあって観光業は大変厳しい状況にあり、物部川エリアへの観光誘客等を図る物部川DMO協議会としても、徐々に成果に結びついてきたのではないかと思っております。今後も、他の地域と競い合う厳しい環境ではございますが、情報発信やツアープランの提供、観光人材の育成、広域観光のブランディングなどに取り組んでいただき、物部川エリアへの観光客の増加に期待しているところでございます。以上でございます。
○議長(浜田和子) 前田学浩議員。
○14番(前田学浩) 私は、実は議員になる前は企画会社に勤めていたんですけれど、そのときに四万十川、仁淀川、鏡川、それぞれ観光案内パンフレットも作ったり、小中学生向けの環境読本もそれぞれ作りました。でも、物部川から注文というか、企画自体がなかったんですよね。だから、それだけ弱い、ほかと比べたら。弱い中で何をするかというところで、DMO協議会さんのお知恵も借らないといけないと思ってるんですけれど、修学旅行の実績が2校。2校っていうのは、多分あまり実績には上がらないとは思いますけれど、最後に述べられたように、高知に来たときの取り合いになると思いますが、DMO協議会だけじゃなくて、市の担当課、観光協会も含めてブランディングをさらに磨き上げていってほしいというふうに思います。
 最後に、市長にお伺いさせていただきたいと思います。
 中心市街地の姿が随分変わってきました。ただ、この市のダイナミックな変化に観光行政は追いついていないように感じますが、市長のお考えを、今日私が指摘させていただいた分も含めまして御所見をお聞かせください。
○議長(浜田和子) 市長。
○市長(平山耕三) 南国市の中心市街地につきましては、都市計画道路の整備が進んできたということと、その周辺に海洋堂SpaceFactoryなんこく、また地域交流センターMIARE!など大きな施設が完成したということで、随分まちの形は変わってきたように思っております。また、今後につきましても図書館、そしてシンボルロードの整備も進むようになっておりますので、さらにまちのイメージアップが図れるようにはなってこようかと思います。
 観光につきましては、今までも観光資源としまして、岡豊地区には長宗我部元親の居城跡の岡豊山、また国分地区には紀貫之邸跡、国分寺比江廃寺塔跡など、歴史的資源が多く存在しております。中心市街地では、今申しましたとおり、海洋堂SpaceFactoryなんこくや、この後シンボルロードも整備が進みますので、そういったところへも来ていただきたいと思うと同時に、南部ではスポーツセンタータワーという、現在日本では最大クラスではないかと言われるタワーもでき、その周辺には防災広場も整備が進んでおるところでございまして、もうすぐできるところでございます。そこと同時に、南部には掩体群等戦争遺跡も多数存在しており、そちらへの観光、周遊ということも考えることができるのではないかというようにも思うところでございます。
 今後も、南国市観光協会や物部川DMO協議会、また観光案内人の会などの皆さんと連携して、国内外の観光客や観光会社等への発信をすることによりまして、一人でも多くの観光客に来ていただけるよう取組を進めてまいりたいと考えておるところでございます。以上です。
○議長(浜田和子) 前田学浩議員。
○14番(前田学浩) 次に、公共交通についてお伺いいたします。
 市民の要望からの市長の公約の一つでもあった公共交通の見直しですが、市長からは関係課長にどのような指示を具体的にしたのか、まずお伺いいたします。
○議長(浜田和子) 市長。
○市長(平山耕三) 2期目の選挙期間中、地域の皆様からの声として、買物や通院などの生活の足として、コミュニティバス、南国市のNACOバスの充実ということにつきまして御要望をいただきました。特に、中心部におきまして、都市機能や公共施設が集中してきておるという状況でありますので、周辺部の地域の皆様が公共交通を利用して、NACOバスを利用して中心部に移動ができるよう、乗り継ぎができるよう、公共ネットワークの整備ということを指示したところでございます。以上です。
○議長(浜田和子) 前田学浩議員。
○14番(前田学浩) 公共交通は、自家用車保有の社会的背景もあり、車を持っている方にとっては、免許証を返納するまではある意味不要でもあるとも言え、いわゆる交通弱者のためのものであると思います。また、これまで議員向けの公共交通維持の説明会が過去にもありましたが、交通弱者のために必要であると何度も説明を受けてきたと思いますが、その理解で今もよろしいでしょうか。
○議長(浜田和子) 企画課長。
○参事兼企画課長(松木和哉) 本年3月に策定をいたしました南国市地域公共交通計画におきましても、計画の趣旨といたしまして、公共交通は自家用車などの移動手段を持たない児童や高齢者などの生活に欠くことのできない社会インフラと位置づけをしております。地域公共交通につきましては、通勤、通学や買物、通院など幅広く利用され、また誰もが利用できるものではございますけれども、特に運転免許返納者を含む交通弱者のためには欠かすことのできない移動手段であると考えております。
○議長(浜田和子) 前田学浩議員。
○14番(前田学浩) 前浜・パークタウン線のとさでん交通が運行している路線バスについてお伺いいたします。
 前浜から十市の県住までについて、交通弱者の利用度は高いと判断されているでしょうか。あの路線は交通弱者にとって必要と判断されていますか、お答えください。
○議長(浜田和子) 企画課長。
○参事兼企画課長(松木和哉) 交通弱者の定義につきましては、国土交通省において身体障害者、高齢者等と位置づけをしておりますので、これにより答弁をさせていただきます。
 前浜・パークタウン線につきましては、ICカード「ですか」による利用データを見てみますと、交通弱者の利用者数は全体の41%となっております。交通弱者の利用度は高く、この路線につきましては必要であると判断をしております。
○議長(浜田和子) 前田学浩議員。
○14番(前田学浩) もっと具体的に、前浜線について交通弱者の利用度を調べたことはあるでしょうか。私が見る限り、通勤時間帯以外、ほとんど乗客者が乗っているのを見たことがないのですが、前浜、十市の県住までの交通弱者の利用をもう少しお教えください。
○議長(浜田和子) 企画課長。
○参事兼企画課長(松木和哉) 前浜・パークタウン線の区間のうち、前浜から十市の県住までの区間につきまして、令和4年4月から本年3月までのICカード「ですか」による利用データを基にお答えをさせていただきます。
 区間につきましては、前浜車庫から県住前までのバス停23か所とし、交通弱者につきましては高齢者を65歳以上、障害者につきましては全ての年齢として集計をいたしました。まず、高齢者65歳以上の年間利用者につきましては、上下便合わせて2,613人、1人平均7.2人が利用されております。これは、全体の8,026人に対して32.6%となっております。また、障害者につきましては、上下便合わせて722人、1日平均1.98人が利用されており、全体の9%となっております。合計をしますと、交通弱者としての利用者数につきましては年間3,335人で、1日平均9.1人となっておりまして、全体8,026人の41.6%となっております。
 なお、事業者から実際の運賃方法について、ICカードと現金の割合につきましては50対50という割合とお聞きしておりますので、実際の利用者数につきましては、先ほどの数の2倍ということになります。以上です。
○議長(浜田和子) 前田学浩議員。
○14番(前田学浩) 先ほどの数の2倍ということでしたら、1日平均18人ぐらいですね。ちょっと私もこれを調べてみましたら、往復24便毎日走っているわけですので、便当たり0.75人ということですので、私がふだん見てる感じがこんな感じかなというふうに思っております。維持費の高い路線バスをこのまま続けていくのかなっていうところで疑問はありますが、今回はこれまでにとどめておきます。
 次に入ります。
 今年の企画課の分厚い資料での説明会がありましたが、資料の分厚さとはまさに反比例の、中身があまりなく、全く市民が求める公共交通の進展が見られたものではありませんでした。私は会の質問で、結局何もできないということでしょうかという質問をしたわけですが、もう一度確認をいたします。長い公共交通の会議を、大学の先生なども入れてやってきたと思いますが、実際にどこがどう変わって市民サービスがどう向上したのか、また何をするのか再度お教えください。
○議長(浜田和子) 企画課長。
○参事兼企画課長(松木和哉) 本年3月に策定をしました南国市地域公共交通計画では、基本方針から始まりまして、3つの基本目標、7つの施策、13の具体的事業により、持続可能な公共交通を目指すこととしております。具体的な中身を抜粋して説明いたしますと、公共交通空白地域への対策といたしまして、一般乗合タクシー事業者の協力によるデマンド交通の導入を計画をしております。また、北部山間地域をエリア運行します乗合タクシーせいらんとうめの里交通につきましては、現在の5便から4便を増便をいたしまして、この4便につきましては、コミュニティバスに乗換えしなくても、直接市の中心部へ行くことができるワンストップアクセスの導入を予定をしておるところでございます。また、利用しやすい環境整備といたしまして、JR後免駅前広場の整備後に、敷地内にシェルタータイプのバス停留所を設置いたしまして、鉄道の二次交通としての機能強化を計画をしております。以上でございます。
○議長(浜田和子) 前田学浩議員。
○14番(前田学浩) これについて、市長は公約の実現という観点から満足であるというふうにお考えでしょうか。
○議長(浜田和子) 市長。
○市長(平山耕三) 私の公約の一つとして、NACOバスの路線と運行の充実を掲げておるところでございますが、現状ではまだ満足できるものにはなっていないというのが正直なところでございます。路線の見直しについては、現在市中心部の街路及びJR後免駅前広場の整備を継続的に進めておりまして、その進捗に合わせ、路面電車や他のバス路線事業者と競合する区間の見直しも含め、最適な運行ルートを検討することとしております。また、計画に掲げました公共交通空白地域の解消に向けては、一般乗合タクシー、一般乗用タクシー事業者の協力によるデマンド交通の導入を予定しており、利用者や運行時間等に一定の条件をつけた上で実証運行が開始できるよう、現在関係機関と調整を図っているところでございます。市民の皆様からも関心の高い公共交通でありますので、要望に応えていけますよう、事業者及び関係機関と調整し、進めてまいりたいと思います。以上です。
○議長(浜田和子) 前田学浩議員。
○14番(前田学浩) さて、これまで私を含め多くの議員が公共交通についての質問をし、総務常任委員会では何度も先進地事例の視察も行きましたが、正直あまり変化があったとは思えません。私は、さきに言いました今年の企画課の説明会の中で、公共交通の分野が4期16年議員をしている中で一番進歩がないと多少厳しく言わせてもらいましたが、課長は長く企画課の課長をされておりますが、実際課長を担当してからどの面がどう変わって、市民サービスがどう向上したのか教えてください。コミュニティバスを走らせたり、予約型乗合タクシーもしたりしておりますが、結局市民要望がいまだにここまで多いというのは、結果として市民サービスに応えることができていないと判断できます。また、先日公表されたバスロケーションシステムの導入ですが、これも今の市民要望からちょっと離れているようにも思います。企画課長は、どこが市民から評価されていないと思っているのでしょうか、お答えください。
○議長(浜田和子) 企画課長。
○参事兼企画課長(松木和哉) 南国市コミュニティバスにつきましては、市内バス路線から、とさでん交通株式会社の退出を受けまして、令和元年10月から4路線で運行を開始をしております。その際、運転手不足を課題とする中、新たな事業者参入に最大限配慮をして取り組みまして、市内タクシー事業者への運行委託によりスタートをしております。路線につきましては、とさでん交通の路線を基本引き継いだ上で、集落拠点といたしまして岩村公民館、十市公民館、岡豊公民館を新たに路線に加えました。
 また、運賃について、従前の三角運賃から、市内周辺部から中心部への利用につきましては、基本定額200円という設定としております。令和2年10月からは、医療センター〜十市〜後免線において、緑ケ丘経由の増便、また植田〜JA高知病院線では、植田から領石の区間におきまして、フリー乗降区間の導入をいたしました。さらに、NACOバスと本市乗合タクシーに乗り継ぎ割引を導入したところでございます。同じくして、高知東部交通株式会社のバス路線であります安芸線とNACOバスとの接続の強化といたしまして、ダイヤ調整を行いまして、病院等への利用を改善をいたしました。また、令和4年度には、免許返納者への運賃半額割引を導入いたしまして、移動手段の確保がより求められる利用者への支援を開始をいたしました。
 議員から御指摘のございましたバスロケーションシステムにつきましては、車載器の設置や運用につきましてはこれからとなりますけれども、NACOバスをはじめとする生活路線バスの現在地や、停留所へ向かう目安時間等が確認できるということで、利用者はもとより運行管理者にとっても有用なシステムであると考えております。
 NACOバス導入から本年で5年を迎えるわけですけれども、これまで見直しも行ってきたところでございますけれども、1路線1台の車両で運行しているということで、便数が増やせないということでありますとか、幹線の定時路線運行では利用者のニーズに十分応えられていないということが、満足度につながらない要因であるというふうに考えております。新しい計画におきましては、公共交通空白地域の解消に向けましてデマンド交通の導入を予定しておりますので、実証運行を行った上で、NACOバスの運行と併せて、公共交通の最適化を図っていきたいと考えております。以上でございます。
○議長(浜田和子) 前田学浩議員。
○14番(前田学浩) 公共交通の改善については、多くの関係団体、また官庁が絡んでいるから進めにくいという面も分からないことはありませんが、あまりにも他県、他市の進んでる自治体と比べて、変化、改善の足音が聞こえてきません。
 今回は、私は公共交通とスクールバスについて質問をいたします。質問の資料としては、国土交通省四国運輸局が平成29年3月にまとめられたスクールバスと路線バスの役割分担による効率的、効果的なバスネットワークの形成に関する調査のものからお伺いいたします。
 まず、この資料について、これまで南国市の公共交通の会議で議論したことはあるでしょうか。
○議長(浜田和子) 企画課長。
○参事兼企画課長(松木和哉) 現在、本市スクールバスに関しましては、路線バスと運行経路が重複する区間もありますが、特認校として校区外からの児童の通学する奈路小学校、白木谷小学校、また校区が広範囲にわたる久礼田小学校には、それぞれスクールバスを通学専用として運行することによって、児童の通学を保障しております。また、朝夕の登下校時の運行以外にも、学校や保育・幼稚園の行事などでこのバス車両を活用をしておるところでございます。そのため、通学する児童の状況によって、柔軟な走行経路の変更などが必要となる本市の小学校スクールバスの運行につきましては、路線バス等の公共交通とは別に確保すべき移動手段と位置づけをしております。
 こうしたことから、現段階ではスクールバスに関して、本市地域公共交通会議で議論をされてはおりませんけれども、今後地域の貴重な交通資源として、効率的な交通ネットワーク形成に向け、議論していく必要があると考えております。
○議長(浜田和子) 前田学浩議員。
○14番(前田学浩) この報告書は、少子化、過疎化の進展により全国的に学校の統廃合が進んでいることから、通学区域の拡大等によりスクールバスを運行している市町村が多い現状があり、また市町村の財政状況が厳しさを増す中、限られた予算の中でこうした移動ニーズに対応するため、既存のスクールバスや民間路線バスなど、地域にある交通資源を有効に活用し、効率的、効果的なバスネットワークの形成が求められているという背景があります。四国運輸局の報告書では、地域の移動手段確保に当たって市町村の役割が期待される中、四国における市町村のスクールバス等の通学手段確保の取組について調査を行い、その特徴、傾向等を探り、今後市町村担当者が効率的、効果的なバスネットワークの形成について検討を行う上で参考になるようまとめられたものですので、また再度見直してもらいたいと思います。
 さらに、この報告書は、四国内だけでなく国内他県のバイブルのように扱われております。少し同僚議員にも問題の共有をしてもらいたいと思いますので、長くなりますが説明をさせてください。
 報告書の内容により、スクールバスは一般的に朝夕の通学時間しか運行されておらず、多くの場合毎日利用する人数も決まっているため、空いている時間や空席を地域住民のためにうまく活用できないかというアイデアはよく出てきます。地域公共交通計画の中で求められている輸送資源の総動員の中にもスクールバスは例示されており、その活用が期待されています。また、活用の検討がされるべきだとも思います。
 さらに続けて、スクールバスの活用と書きましたが、実際には子供たちと地域住民が一緒に利用する方策として3つのパターンが上げられます。1つ、混乗化。これまでのスクールバスに地域住民が混ざって乗車するタイプ。乗合化。一般的な乗合バスに子供たちが乗車するケース。共有化。同じ車両を共有し、スクールバスの利用時間以外に乗合バスとして通行するパターンであるようです。それぞれのメリット、デメリットを比較しながら、それぞれの自治体で検討が必要だとも述べられておりました。スクールバスの導入と併せて、バス交通のみならず既存の交通体系全般の見直しを図った事例もあり、スクールバスに関する今後の方向性として、総合的な交通体系の中で検討する重要性があります。同僚議員の皆さんと共通理解をするために、四国運輸局の報告書から少し説明させていただきました。
 最後に、市長にお伺いいたします。
 今後、大篠小学校と日章小学校の再編や、三和、稲生、大篠小の一部の再編小学校の話が進んでいけば、いずれにしてもスクールバスの活用が求められるようになります。それは、同時に市内全体のドライバーの数の減少も含めて、市として全体を見通した公共交通のまさに企画が求められていくと思います。
 市長に今後の御所見を最後にお伺いいたします。
○議長(浜田和子) 市長。
○市長(平山耕三) 先ほど企画課長から答弁もありましたが、児童の通学を保障するために、現在3つの小学校におきましてスクールバスを通学専用として運行しておりますが、議員が言われますとおり、今後小学校の在り方を検討する場合におきましては、児童の移動手段や安全確保を考えていくことが求められ、新たなスクールバスの運行も当然検討されることであると思います。その際には、議員に御紹介いただいたとおり、混乗化なのか、乗合化なのか、共有化なのか、そういった内容があろうかと思いますが、スクールバスを有効活用するということは考える必要があるというように思います。それらを含めまして、今後公共交通の企画、デザインというものが求められるものであると思っております。以上です。
○議長(浜田和子) 前田学浩議員。
○14番(前田学浩) 御答弁ありがとうございました。
 最近のニュースで気になったことは、まさに菅前首相が言われたカーシェアリングの件でありまして、もう既に60か国では行っているカーシェアリングが、菅首相の発言により国内でも進んでいくんじゃないかなというふうに感じるようになりました。このカーシェアリングを含めて、市民要望がいまだに高い公共交通の見直しについては、企画課をはじめとして、さらに練った総合計画というものを再度つくっていただきたいというふうにも思いますし、今述べましたカーシェアリングについては、まだまだ南国市においては、カーシェアリングのドライバーだけを考えれば十分満足する人数はあるのではないか。それを生かせば、市民要望にも応えることができるのではないかというふうに感じました。以上で私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
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○議長(浜田和子) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(浜田和子) 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 明6日の議事日程は、一般質問であります、開議時刻は午前10時、本日はこれにて延会いたします。
 御苦労さまでした。
      午後1時47分 延会