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12月議会の市政報告


はじめに

 10月27日に衆議院議員総選挙が執行され、11月11日の首相指名投票を経て第2次石破内閣が発足し、閣議にて、「国民の納得と共感を得られる政治を実現し、日本を守り、国民を守り、地方を守り、若者・女性の機会を守る。すべての人に安心と安全をもたらす社会を実現する。」との基本方針が決定されました。そのうち、地方を守る政策については、地方創生2.0として地方創生の取組を再起動するとし、新たな地方創生交付金は令和7年度予算で倍増を目指して施策の質・量ともに大幅に充実し、子育て支援に全力を挙げるとともに、若者・女性に選ばれる地方・多様性のある地域分散型社会づくりを目指すとされました。今後、具体的な政策が示されると思いますので、国の動きに連動し、本市におきましても、地方創生の施策や子育て支援を推進してまいります。
 11月6日に投票が行われましたアメリカ大統領選挙は、前大統領である共和党候補のトランプ氏が、民主党候補のハリス氏に勝利し、来年1月に第47代大統領に就任することとなりました。トランプ氏は、日本を含む外国から輸入される製品に原則10パーセントから20パーセントの関税をかける方針を掲げており、日本の輸出産業に大きな影響を与えることが予想されます。また、アメリカで法人税率の引き下げ等の減税策により景気の押し上げや輸入品の価格上昇が進めば、円安ドル高等の影響により日本でも物価の上昇が懸念されます。アメリカの通商政策の動向を注視し、国や県の施策に合わせて、今後も引き続き、物価上昇に対する市民の皆様への適切な支援について検討してまいります。


危機管理

 防災関係につきましては、10月3日に職員の災害対応力向上を目的とした防災研修を実施いたしました。東日本大震災を経験された仙台市職員等の自主的研究グループ「Team Sendai(ちーむせんだい)」をお招きして実体験を中心にお話をいただき、自治体職員としての心構えや事前の対策について改めて学ぶ機会となりました。南海トラフ地震の発生に向けて、全庁的な対応の必要性を改めて実感したところであります。
 交通安全対策につきましては、秋の交通安全運動期間の9月20日に人間看板などの一斉街頭指導を実施いたしました。11月には道路交通法が改正され、自転車運転中にスマートフォン等を使用する「ながら運転」の罰則が強化され、また「自転車の酒気帯び運転」が新たに罰則の対象とされました。改めて自転車の運転ルールを周知するとともに、年末に向けては事故が多発する傾向がありますので、関係機関と協力しながら交通安全の啓発を推進してまいります。   

財 政

 南国市中期財政収支ビジョンにより計画的な財政運営に取り組んでおりますが、本年度決算見込みにつきましては、物価高騰や人件費増加の影響等により、大幅な基金の取り崩しが予想される状況となっております。今後も引き続き、歳入歳出の動向に注視し、財政の健全化に努めてまいります。
 来年度の財政収支の見込みにつきましては、国の仮試算によりますと、地方交付税に地方税などを加えた一般財源総額は確保され、公債費は前年度比0.4パーセントの増とされているものの、近年、人事院勧告に準じた給与改定による年度途中での人件費の増加額が大きく、また、本市の公債費が令和元年度から増加に転じていることから、楽観視はできない状況となっております。歳出につきましては、高齢化に伴う扶助費や子育て関連経費等の義務的経費が増加しており、財政構造の硬直化が進んでおります。
 このような厳しい状況の中、来年度予算編成におきましては、第4次南国市総合計画に掲げた「安全・安心のまち」、「健康・福祉のまち」、「産業・交流のまち」、「教育・文化のまち」、「協働・連帯のまち」以上5つのまちづくりの基本目標を軸とし、引き続き、歳入歳出の見直しを図り、予算編成を行ってまいります。

企 画

 公共交通につきましては、10月から市中心部と空港を結ぶ乗合タクシー及び市南部地域と大型量販店や公共施設等を結ぶデマンドタクシーの実証運行を開始いたしました。運行日時等が限定された試験的な運行ではありますが、利用状況等のデータを把握・分析し、本格運行に向けた検討を進めてまいります。今後も地域公共交通計画に基づき、交通空白地域の解消や利便性の向上に努めてまいります。
 総合計画につきましては、令和8年度からの次期総合計画の策定に向け、市民及び中高生等を対象にアンケートを実施いたしました。御回答いただきました皆様に厚く御礼申し上げます。準備ができ次第、ホームページ等にて結果を公表するとともに、集計結果の分析を行い、次期計画の施策に反映してまいります。
 広報活動につきましては、市のPRキャラクターでありますシャモ番長が、9月に「ご当地キャラまつりin須崎」、10月には滋賀県彦根市で開催された「ご当地キャラ博」に参加いたしました。いずれも全国規模のイベントで反響が大きく、グッズの販売促進に加え、SNSの登録者も300人以上増加いたしました。今後につきましても、キャラクターを通じた本市イメージの向上を図り、関係人口の増加につなげてまいります。
 移住促進事業につきましては、従前より東京、大阪での移住フェア等に参加しておりますが、11月24日に初めて広島で本市主催の移住イベント「高知なんこく食堂」を開催いたしました。移住イベントへの抵抗感を無くして気軽な参加を促すため、カフェスタイルで本市のスイーツを提供し、先輩移住者や地域おこし協力隊の紹介等を、参加者4名に聞いていただきました。今後につきましても、本市の魅力発信及び移住促進のため、積極的な働きかけを行ってまいります。
 マイナンバーカードにつきましては、10月末現在の本市の保有率は70.4パーセント、高知県内の保有率は72.5パーセント、全国では75.7パーセントとなっております。12月2日から、マイナ保険証を基本とする仕組みに移行しておりますが、利用登録は任意であることを含め、市民の不安を払拭できるように丁寧な周知及び広報を行ってまいります。  

民 生

 国民健康保険関係につきましては、昨年度の1人当たりの医療費は、前年度と比べて3.71パーセントの増でありました。本年度はこれまでの取組に加え、データヘルス計画に基づき、糖尿病性腎症重症化予防事業にも力を注いでおり、今後につきましても、新規の人工透析患者の減少を目指すなど医療費適正化に向けた事業を推進し、安定した国保財政の運営に努めてまいります。
 がん患者アピアランスケア支援事業につきましては、10月からウイッグや乳房補正具等の購入費用の助成を実施しておりますが、開始から1カ月で4件の申請がありました。今後につきましても、治療による外見の変化により社会活動への参加不安を持つ方への一助として、事業を継続してまいります。
 大腸がん検診につきましては、健康増進に関する連携協定を締結している明治安田生命保険相互会社の協力により、本年度より国保加入者で未受診の方への勧奨ハガキを送付し、受診率の向上に努めております。
 介護保険制度につきましては、地域密着型サービスの拡充を図るため、小規模多機能型居宅介護及び定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所を各1事業所公募しておりましたが、それぞれ候補となった事業所の選定につきまして、10月2日の地域密着サービス運営委員会にて承認を得ることができました。今後は、令和7年度の開設に向けて、準備を進めてまいります。
 介護人材の育成につきましては、11月5日に「くらしのサポーター養成研修」を実施いたしました。修了者は市の指定する訪問介護事業所で家事援助等に従事することが可能となります。また、11月27日、28日に「フレイルサポーター養成研修」を実施いたしました。修了者は第4期フレイルサポーターとして、フレイル予防活動を行っていただく予定であります。

子育て支援

   来年度の教育・保育施設への新規入所申込につきましては、11月18日から各施設・市役所で受付を行っております。今回は、申請者の利便性向上のため、11月30日及び12月1日の土日に地域交流センターにて申請の受付を行いました。一次募集分の結果通知は、来年1月下旬に行う予定としております。

環 境

 動物愛護関係につきましては、全国的な課題である不必要な猫の繁殖や飼い主のいない猫の増加を抑え、やむを得ず殺処分される不幸な猫を減らすことを目的として、県事業の上乗せ補助ではない市単独での補助を昨年10月から実施しております。10月末時点で127匹の申請があり、さらに増加する見込みであります。今後も引き続き、広報等を通じて動物愛護及び管理について啓発を行い、公衆衛生の向上に努めてまいります。

農林水産

 物価高騰などにより経済的影響を受けている大学生への生活支援及び本市の農畜産物の消費拡大、地産地消に対する関心を高めることを目的とし、11月15日から本日までの毎金曜日に、高知大学の物部キャンパスと岡豊キャンパスにおいて、大学生を対象に本市の特産物を使用した弁当計800食を無料配布いたしました。弁当には農産物や観光情報に関するパンフレットを同封して紹介することで、本市の魅力を発信する取組も併せて行いました。今後も引き続き、本市の産業振興に係る取組を推進してまいります。

商工観光

 観光につきましては、令和7年度前期の連続テレビ小説「あんぱん」の放送に向け、9月23日に、やなせたかし先生ゆかりの方をゲストに招いたセミナーを開催いたしました。会場の地域交流センターには約300名が来場し、エピソードの紹介等により、先生の魅力や想いを知っていただく機会となりました。セミナーは物部川エリアでの観光博覧会実行委員会主催で開催しており、香美市、香南市でもセミナーの開催を予定しております。このほか、10月15日に第3回物部川エリアでの観光博覧会実行委員会、11月18日に連続テレビ小説関連観光施策推進協議会を開催し、計画に基づく事業の進捗を図っております。今後も市内の観光関連事業者や団体等に加え、県や香美市、香南市、そして高知市とも連携を図りながら、この好機を活かすための取組を進めてまいります。
 中心市街地の振興につきましては、9月29日に地域おこし協力隊主催の西町軒下マーケットを、これまでの地域おこし協力隊の活動拠点がある後免町商店街西側部分での開催から、後免町商店街中央部分まで拡大して開催いたしました。また、衆議院議員総選挙の影響で、同日開催とはなりませんでしたが、10月27日に海洋堂スペースファクトリーなんこくにおいて、クラフト雑貨販売イベント「ごめんteteマルシェ」、11月24日にごめんの軽トラ市が開催されました。今後も引き続き、イベントの開催等により、後免町商店街・中心市街地での賑わい創出を図ってまいります。  

建 設

 市道の新設及び改良事業につきましては、社会資本整備総合交付金事業を活用し、主要な幹線道路の整備及び大規模自然災害に備えた地域住民の命と暮らしを守る道づくりを実施しております。
 市道単独事業につきましては、継続的に改良工事や補修工事を行っており、要望のあるカーブミラー等の交通安全施設の整備につきましても、進めてまいります。
 農道及び水路の改修につきましては、農林事業分担金制度により各地区の施設整備等を継続的に実施しており、老朽化した水路や農道の補修や揚水ポンプなどの機械施設等の修繕につきましても、順次進めております。
 国土調査法に基づく地籍調査事業につきましては、中谷、祈年及び前浜地区で一筆地調査を行っております。また、昨年度に一筆地調査を実施しました地区の地籍簿、地籍図の作成及び閲覧業務を行うなど、計画どおりに進捗しております。

都市整備

 都市計画道路南国駅前線第2工区の道路築造事業の進捗状況につきましては、道路築造工事を発注し、本年度末の供用開始に向けて整備を進めております。
 連続テレビ小説「あんぱん」の放送に伴い増加が予想される観光客への対応につきましては、やなせたかし先生が少年期に弟さんとよく一緒に遊ばれた道信山の再整備工事に着手しており、本年度末の竣工を見込んでおります。
 篠原土地区画整理事業につきましては、10月4日に換地処分の公告が行われ、これにより換地や権利関係が確定いたしました。また、11月には土地区画整理登記も完了し、土地建物の登記情報が換地後のものに変更されました。今後につきましては、来年度以降の清算業務に向けて準備を進めてまいります。
 市営住宅につきましては、築30年を超えるものが増えており、老朽化への対応として、中層耐火住宅である東崎西部住宅の屋根を中心とした大規模な改修工事を実施し、本年度末に完了予定となっております。
 住宅耐震化に係る取組につきましては、例年10月頃から、耐震診断済みの物件への戸別訪問を建築士団体に委託をしておりましたが、本年度は、耐震診断実施の有無にかかわらず、自主防災会員や自治会長等の地域に密着した方とともに建築士が個別訪問を行うように訪問方法を変更いたしました。住宅耐震改修の必要性及び支援制度等を地域の方が加わって説明することにより、住宅所有者への動機付けにつなげ、耐震改修実施率の向上に努めてまいります。また、耐震化の普及及び啓発の一層の推進のため、住宅耐震対策促進事業の拡充について、今議会に補正予算案を上程しております。

上下水道

 基幹管路の耐震対策につきましては、中部水源地の送水管に対して耐震補強接手を設置する工事を行っております。また、岡豊町中島地区において、高知大学医学部への送水管路の耐震化に着手いたしました。
 石綿管布設替え工事につきましては、十市西地区の主要な箇所が完了いたしましたので、今後につきましては、管路のダウンサイジングを検討しながら布設替えを行ってまいります。
 水道未普及地域解消につきましては、里改田地区で本年度予定しておりました布設工事は、ほぼ完了いたしました。また、明見地区の老朽管の布設替え工事を引き続き行っております。
 未普及対策につきましては、後免町商店街の汚水管渠整備の着手に向け取り組んでおります。
 浸水対策につきましては、新川雨水枝(えだ)線(せん)工事について関係者と協議及び調整を行い、引き続き、工事の着手に向け準備を進めております。 

福 祉

 生活保護関係につきましては、9月末における本市の被保護人員は708世帯884人で、昨年度末から4世帯増、13人増と、ほぼ横ばいとなっております。高齢や傷病などのため収入が減少して保護に至ることが多い一方、受給者の死亡件数も増えており、保護率は19.2パーミルで前年同時期と比較してほぼ同率となっております。
 地域福祉関係につきましては、物価高騰対策として、特に家計への影響が大きい住民税非課税世帯等を対象とした「令和6年度南国市電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金」を、令和5年度にかかる同給付金の対象世帯以外の世帯、新たに令和6年度低所得となった世帯に対して給付しておりましたが、申請受付を10月31日で締め切りました。
 障害福祉関係につきましては、原油価格及び物価の高騰により電気、ガス、燃料費等の負担が増大している事業者を支援することを目的とした「物価高騰に関する緊急対策給付金」は、9月30日までに、市内7つすべての計画相談支援事業所から申請があり、給付を行いました。近年、障害福祉サービスを利用するために必要な計画を立案する相談支援専門員の不足が課題となっておりますので、今後につきましても、障害福祉サービスの継続のため、可能な支援を行ってまいります。

消 防

 本年1月から10月末までの出動状況につきましては、火災出動は昨年より2件減の21件、救助出動は3件増の19件、救急出動は35件増の2,658件となっております。
 高機能消防指令システム及び消防救急デジタル無線の更新につきましては、本年度中の事業完了に向けて整備を進めております。
 訓練関係につきましては、9月14日からの2日間、兵庫県神戸市において、全国から60の少年消防クラブが参加して、全国少年消防クラブ交流会が開催されました。本市からはクラブ員5名が2種類の競技に参加して実践的な訓練を行い、他地域の消防クラブと親交を深めることができました。また、10月27日に、南国スポーツパークにおいて、令和6年度震災訓練を実施いたしました。大きな地震による大津波警報が発表される中、道路啓開、要救助者の救出及び搬送の手順を確認いたしました。
 消防団につきましては、10月11日に香南市・香美市消防団と女性消防団員の活躍推進を図るため、それぞれの女性消防団員が活動内容や入団促進に向けての取組を報告いたしました。また、11月10日に新しい競技方法による消防団注水競技大会が開催され、香南分団立田班が優勝いたしました。

教 育

 学校教育関係につきましては、10月24日から12月1日までの期間を「南国市学びの期間」と位置付け、市内の小中学校が、授業実践や学校行事等、それぞれに特色のある取組を公開いたしました。保護者や地域の皆様はもとより、市民の皆様にも広く参加していただける取組として、学校の活動を発信することができました。  姉妹都市・岩沼市との交流につきましては、10月29日から3日間、岩沼市から及川教育長をはじめ、教育委員会の職員及び岩沼市内の小中学校の教職員5名、児童生徒8名が来高され、白木谷小学校、北陵中学校を訪問いただき、交流を深めることができました。
 施設整備につきましては、十市小学校、岡豊小学校の多目的室への空調設置及び日章小学校、長岡小学校のトイレ洋式化が完了いたしました。
 文化・スポーツ関係につきましては、11月9日に第29回小学生駅伝大会が市立スポーツセンター周辺周回コースで開催され、20チームの選手が力走しました。また、11月10日に第41回土佐日記門出のまつりが古今集の庭で開催され、紀貫之が記した土佐日記を偲び、その功績を顕彰いたしました。  地域交流センターの自主文化事業につきましては、10月14日に明和電機と海洋堂高知によるライブとトークショー、11月17日にスギテツコンサート、12月1日にこども映画上映会を開催いたしました。スポーツの秋、芸術の秋を迎え、いずれの行事も多くの市民の皆様に御参加いただきました。
 第64回南国市美術展覧会につきましては、幼児・児童・生徒の部を12月1日から8日まで市立スポーツセンターにおいて開催し、一般の部は来年1月29日から2月2日まで地域交流センターにて開催いたします。それぞれの力作、大作が出品されますので、多くの方に御覧になっていただきたいと思います。
 本年度の成人式につきましては、来年1月3日の開催に向け、準備を進めております。人生の節目の大きな行事であるため、若者の新しい人生の門出を祝いたいと思います。