6月議会の市政報告
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住民基本台帳を基にした高知県の推計によりますと、4月1日現在の高知県の人口は64万8,313人であり、初めて65万人を下回りました。県は人口減少対策のマスタープランである高知県元気な未来創造戦略に「賢く縮む4Sプロジェクト」を新たな視点として追加し、その一環として、消防需要の高まりへ対応するためにはサービスの効率化と充実が必要であるとして消防の広域化を掲げました。4月28日には知事と県内市町村長などが参加する消防広域化基本計画あり方検討会の第1回会合が開催され、県内15の消防本部を1つに統合し、各地の消防署などを統括する6つの方面消防本部を設けるとする基本構想の説明が県から行われました。本市としましては、これまでの消防団との関係や財政負担、消防職員の処遇など広域化には多くの課題があると考えており、拙速な結論に至らぬよう、引き続き、検討会での協議を続けてまいります。
3月31日から連続テレビ小説「あんぱん」の放送が始まりました。放送に合わせて、物部川エリアでの観光博覧会「ものべすと」のオープニングイベントを3月29日に香美市、翌30日に本市と香南市で開催するとともに、31日には地域交流センターMIARE!で初回を見る会を開催いたしました。これらのイベントには、多くの方に御来場いただいており、今後も引き続き、物部川エリアの3市長を共同代表とした観光博覧会実行委員会での取組や、市内の観光関連事業者や団体等との連携に加え、県や高知市とも連携を図りながら、好機を生かした観光振興を推進するとともに、やなせたかし先生の精神や功績を顕彰する取組も進めてまいります。
危機管理
防災関係につきましては、発災時に機能する組織をつくることを目的として、4月に「南国市における危機管理推進体制に関する要綱」を制定いたしました。本要綱により、危機管理推進本部の設置と危機管理推進員及び職場安全推進員の配置を行い、南海トラフ地震をはじめとする災害発生時に迅速な対応ができるよう、全庁的な推進体制の強化を進めてまいります。
災害対応のDXにつきましては、本年3月末に災害時情報収集カメラを3カ所増設いたしました。本年度はさらに3台の増設を予定しており、令和5年度の設置分を含めて、市内の設置総数は7カ所となる予定となっております。また、昨年度に引き続き、民間気象会社の災害リスク対策支援サービスを導入し、出水期に向けて気象災害のリスク判断の機能強化を図っております。
交通安全対策につきましては、春の全国交通安全運動期間中の4月7日に、国道55号大埇交差点前において、人間看板や桃太郎旗による街頭指導を行いました。街頭指導後は、参加者が自転車に乗って市内を巡回し、ヘルメット着用の啓発を行いました。また、新入学の時期に合わせて、市内小中学校17校での交通安全教室などの取組を実施しており、今後につきましても、関係機関と連携を密にして、交通安全意識の醸成を図ってまいります。
企画
公共交通につきましては、昨年10月から本年3月末までの期間で実証運行しておりましたデマンド交通及び空港乗合タクシーについて、9月末まで延長するとともに運行時間の拡大を行いました。デマンド交通については、対象エリアを市南部から中心部等を除く北部へ拡大し、空港乗合タクシーについては運行日を毎日に変更して利便性の向上を図りました。今後につきましても、南国市地域公共交通計画に基づき、空白地域の解消と持続可能で利便性の高い公共交通の実現に向けた取組を進めてまいります。
移住促進につきましては、昨年度の移住者実績は127組227人であり、前年度と比較して81組131人の増となっております。本年度は従前のUターン移住の引越し費用の補助及び奨学金返還支援に加え、高知県人口減少対策総合交付金を活用して移住施策を拡充しており、4月からUIJターン移住への支援補助金の受付を開始するとともに、9月には大学や高校の新規卒業生が就職を機に市内に居住する際の民間賃貸住宅の家賃補助の受付を開始する予定となっております。今後につきましても、移住の促進及び若者の定着・増加に向けた取組を進めてまいります。
マイナンバーカードの普及につきましては、休日交付などの体制強化により、昨年度の交付数は3,671件であり、累計交付数は36,305件となっております。4月1日現在の保有率は、全国で78.2パーセント、高知県73.9パーセント、本市は72.9パーセントとなっております。本年度は平成28年1月のマイナンバーカード交付開始から10年目となり、当時カードを作成した759人のカード本体の更新時期を迎えます。また、5年毎に更新が必要である公的個人認証サービスによる電子証明書についても5,352人が更新時期を迎えますので、手続きに混乱を生じることの無いよう、受付体制を整えるとともに、引き続き、休日交付窓口の開設や申請支援によりマイナンバーカードの普及促進に取り組んでまいります。
民生
本年3月末現在の人口は45,636人であり、前年同時期と比較して250人の減となっており、出生・死亡による自然増減は405人の減、転出入などによる社会増減は155人の増となっております。年齢階層別では、20歳未満の人口が7,680人で151人の減、20歳から64歳までが23,383人で47人の減、65歳以上が14,573人で52人の減、高齢化比率は31.9パーセントで、前年度と同じ比率となっております。
戸籍事務につきましては、戸籍法の一部改正を含む行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律等の一部を改正する法律の施行により、氏名の振り仮名が戸籍の記載事項に追加されます。現在本市を本籍地とする方へ、戸籍に記載される予定の振り仮名を記載した通知を発送する準備を進めております。
高齢者関係につきましては、本年3月末現在の後期高齢者医療の被保険者数は8,403人であり、前年同時期と比較して188人の増となっております。いわゆる団塊の世代の後期高齢者への移行により、被保険者数は今後も増加する見込みとなっておりますので、誰もが住み慣れた地域で住み続けることができるよう、重症化予防事業における対象を糖尿病以外の生活習慣病にも拡大し、訪問事業等を実施してまいります。
介護保険関係につきましては、市内の介護事業者等の支援を目的とした社会福祉施設等物価高騰緊急対策給付金の給付に向けて、準備を進めております。
大腸がん検診につきましては、昨年度に、健康増進に関する連携協定を締結しております明治安田生命保険相互会社の協力のもと、受診勧奨はがきを送付したところ、受診者数は2,163人となり、前年度と比較して631人の増となりました。昨年度までは指定日に大腸がんの検査キットのみを回収しておりましたが、本年度は地区公民館での健康診査実施日に併せて回収するように変更して利便性を高め、さらなる受診率の向上を図っております。
がん患者の支援につきましては、介護保険制度の対象とならない40歳未満のがん患者を対象とし、介護サービス等を利用する際に、費用の一部を助成する若年がん患者在宅療養支援事業を4月より開始いたしました。自宅等で安心して自分らしく療養生活を送ることができるように、患者さんご本人やそのご家族の方の経済的な負担の軽減を図ってまいります。
環境
一般廃棄物処理状況につきましては、昨年度の総収集量は12,016トンで、対前年度255トンの減であり、可燃ごみは対前年度3.3パーセントの減となっております。紙類、ペットボトル等の資源ごみについても減少傾向となっており、量販店などでの店頭回収の影響によるものと考えております。
一般廃棄物最終処分場につきましては、本年3月末現在、施設容量に対して51パーセントの埋立量となっております。
環境センターの運用状況につきましては、昨年度の処理投入比率は、102パーセントとなっておりますが、適正な管理のもと、周辺の環境保全に十分配慮した運転を行っております。
浄化槽設置整備事業つきましては、咋年度実績は84基となっており、また、住宅用太陽光発電システム設置事業につきましては、咋年度実績45基となっております。 飼い主のいない猫不妊手術推進事業につきましては、昨年度実績190匹となっております。
農林水産
農用地の効率的かつ総合的な利用を図るための地域農業経営基盤強化促進計画、いわゆる地域計画につきましては、3月31日に策定が完了し、ホームページで公表いたしました。今後も、随時必要な見直しを行うとともに、各地区で座談会を開催し、地域の意向を取りまとめて計画に反映してまいります。
道の駅南国風良里につきましては、4月28日にレストランがリニューアルオープンいたしました。厨房設備の改修と併せてメニューの見直しを行い、提供時間の短縮を図っております。また、5月14日には、国土交通省が、大規模災害時における自衛隊などの救援活動の拠点として「防災道の駅」に選定いたしました。本市をPRする観光施設としての取組に加え、国や県と連携しながら、広域防災拠点としての取組も進めてまいります。
林業につきましては、5月15日に株式会社ミロクテクノウッド、こうち森林救援隊、高知県及び本市の4者で、協働の森づくり事業パートナーズ協定を締結いたしました。ミロクテクノウッドの協賛金を活用し、本年度から3カ年かけて、十市地区の市有林のうち主に竹林の官民協働での整備を計画しており、市有林の適切な管理と地域交流の取組を進めてまいります。伐採された竹はミロクテクノウッドの技術で、プラチック製品の原料の一部として活用され、石油由来の原料の削減及び環境負荷の低減につながることが期待されております。 国営ほ場整備事業につきましては、工事を完了した久枝工区において、本年3月25日に換地処分公告が行われました。現在は登記と換地清算金に関する手続きを行っております。同じく工事が完了しております下島、能間工区につきましても、本年度の権利者会議開催に向けた調整を進めております。浜改田西部、堀ノ内工区については、本年度の工事に向けた準備を進めており、その他工区においても、工事着手に向けた取組を引き続き進めております。
営農につきましては、タマネギに続く露地野菜の有望品目として、浜改田西部工区のほ場も対象としてキャベツの作付けを行う予定です。関係機関で構成される南国市営農改善会で情報共有を行いながら、「稼げる農業」の実現に向け、生産者等と連携して取組を進めてまいります。
商工観光
地域活性化の拠点施設となる「海洋堂スペースファクトリーなんこく」につきましては、昨年度の入込客数は、68,806人となり、開館からの来館者は約28万人となりました。4月26日には、連続テレビ小説ドラマ展「のぶと嵩のおらんく展」が開幕し、オープニングイベントでは、朝田のぶと柳井嵩の幼少期を演じた永瀬ゆずなさんと木村優来さん、南国市観光大使の三山ひろしさんによるミニトークショーが開催されました。三山ひろしさんには、やなせたかし先生の足跡をたどる音声ガイドツアー「ごめさんぽ」のナビゲーターも務めていただいており、同日午後には地域交流センターMIARE!でもトークショーを開催いたしました。ドラマ展の開催に合わせて、市内周遊及び観光消費額の増加を図るため、入場チケット購入者に市内観光施設等で使用できるクーポン券を配付する南国市周遊クーポン事業を開始しております。今後も引き続き、来館者の周遊により地域の賑わい創出につなげられる取組を進めてまいります。
南国日章産業団地につきましては、4月末現在で4区画が分譲されており、残る3区画について、引き続き、製造業と流通業を対象に立地企業の随時募集を行っております。
建設
市道の新設・改良事業につきましては、社会資本整備総合交付金事業により、主要な幹線道路の整備と、大規模自然災害に備えた地域住民の命と暮らしを守る道づくりの整備に取り組んでおります。また、道路メンテナンス補助事業により、継続した橋梁の定期点検業務と、昨年度までの点検結果の成果に基づいた修繕設計、修繕工事及び架け替え工事に取り組んでおります。
市道の維持管理につきましては、地域の生活道の拡幅工事や老朽化した市道の補修及びカーブミラー等の交通安全施設の整備に取り組んでまいります。
農村地域防災減災事業における県営ため池事業につきましては、植田地区の上池の改修を実施しております。
農道及び水路の改修につきましては、農林事業分担金制度により各地区の施設整備等を継続的に実施しております。また、老朽化した農道や水路の補修及び揚水ポンプなどの機械設備等の修繕につきましても、順次進めております。
国土調査法に基づく地籍調査事業につきましては、本年3月末現在で、約44平方キロメートルの調査を完了し、進捗率は約37パーセントとなっております。本年度の事業といたしましては、一筆地調査等を行う1年目事業を中谷地区、岡豊町中島地区、前浜地区で実施し、昨年度に一筆地調査を実施した中谷地区、祈年地区、前浜地区において、地籍簿、地籍図の作成及び閲覧業務を行う2年目事業を実施いたします。
都市整備
南国市シンボルロードとして整備された都市計画道路南国駅前線につきましては、3月30日に開通式を挙行し、国道195号との交差点と後免町商店街との交差点までの延長約273メートルの区間を供用開始いたしました。これに併せて、沿道には噴水施設やシーソー等を備えた「やなせライオン公園」も完成し、子ども達の楽しげな声が響く、賑わいのある空間となっております。JR後免駅の駅前広場、緩衝緑地公園及び市道後免1号線(やなせたかしロード)の整備につきましては、現在、実施設計に向けた準備を進めております。
住宅耐震化促進事業につきましては、事業を開始した平成15年度から昨年度末までの累計件数は、耐震診断2,136棟、耐震改修工事に至った住宅は1,061棟となっております。耐震改修工事の補助上限を最大165万円まで引き上げたことや、南海トラフ地震臨時情報の影響により申請件数は増加傾向となっており、昨年度の補助申請数167件のうち64件は工事が完了しておりますが、103件は本年度に繰越となっております。今後も引き続き、南海トラフ地震対策として、住宅の耐震化に取り組んでまいります。
老朽住宅除却事業につきましては、昨年度の除却件数は20棟となっております。
市営住宅につきましては、本年度も3回の入居者募集を予定しており、1回目の募集は5月に実施いたしました。
上下水道
基幹管路の地震対策につきましては、中部水源地から中部配水池までの本年度分送水管耐震化工事を発注いたしました。また、稲生水源地から南部配水池までの送水管耐震化工事については、詳細設計の発注に向けて準備を進めております。
下水道の新川雨水枝線工事及び後免町商店街の汚水管渠工事に伴う配水管布設替え工事につきましては、発注に向けて準備を進めております。
未普及対策につきましては、後免町商店街の汚水管渠整備を昨年度に引き続き進めております。
浸水対策として整備を行っております、新川雨水枝線工事につきましては、発注に向けて準備を進めております。
福祉
生活保護関係につきましては、本年3月末現在における本市の被保護人員は718世帯894人で、昨年同時期と比較して14世帯、23人の増でほぼ横ばいとなっております。生活に困窮された方に必要な支援が行き届くよう、今後も引き続き、適正な生活保護行政を実施してまいります。
障害福祉関係につきましては、市内の計画相談支援事業所7事業所を対象とした社会福祉施設等物価高騰緊急対策給付金の給付を行うため、準備を進めております。障害がある方がサービスを受ける場合には、計画相談支援事業所の関与と支援が必要でありますので、事業所への給付を通じて障害福祉サービス体制の安定化を図ってまいります。
消防
本年の火災発生状況につきましては、4月末現在で11件と、昨年同時期と比較して3件増となっており、建物火災が2件、車両火災が1件、その他は野焼きの延焼によるものとなっております。春季火災予防運動期間中は、全国各地で山林火災が発生したことを受けて、各消防分団及び女性防火クラブにより、特に山間地域においての入念な火災予防広報を実施するとともに、幼年消防クラブによる防火演奏や防火パレードを実施し、市民に向けた啓発活動を行いました。
訓練関係につきましては、夏場に向けた水難事故対応のため、南国警察署と合同で、国分川においてボート訓練を実施して連携強化を図るとともに、適切な装備の取扱要領等の確認を行いました。また、消防団は、昨年の新入団員を対象とした消防ポンプ自動車の取扱講習を実施いたしました。
施設整備につきましては、消防屯所更新計画に基づき、昨年12月末に日章防災活動拠点施設、本年3月には十市防災活動拠点施設が完成し、計画が完了いたしました。
教育
学校教育関係につきましては、昨年度から実施しております、ゆるやかな学期スタート事業として、本年度の入学式及び始業式を例年より3日遅い4月10日に変更いたしました。
姉妹都市・岩沼市との交流につきましては、本年度は岩沼小学校から大篠小学校へ教員が赴任しており、児童、保護者及び教職員と交流を深めております。
施設整備につきましては、稲生公民館の非構造部材耐震化等工事のほか、小中学校グラウンドのLED化工事に向けた準備を進めております。
図書館関係につきましては、昨年度から新図書館の建設工事に着手しており、11月の竣工と来年4月の開館を目指しております。また、5月には新図書館の愛称募集を行いましたが、ふさわしい愛称に決まることを期待しております。
文化財関係につきましては、岡豊山の長宗我部一族の寺跡発掘調査及び国営ほ場整備事業関連の発掘調査の報告書作成を行うほか、民間開発に伴う発掘調査等を実施してまいります。また、戦後80年を迎えるに当たり、戦争遺品の企画展に向けた準備を進めております。