議会議事録
一般質問 令和6年度 » 令和7年 第439回市議会定例会(開催日:2025/02/28) »
一般質問3日目(松本信之助)
質問者:松本信之助
答弁者:市長、関係課長
○副議長(山中良成) 3番松本信之助議員。
〔3番 松本信之助議員発言席〕
○3番(松本信之助) 3番、立憲民主党、民主クラブの松本信之助です。通告に従いまして、一問一答でさせていただきます。よろしくお願いします。
まず最初に、教育行政についてお伺いします。
不登校の保護者支援ということですけれども、まず令和6年度現在、市内小中学校の児童生徒の不登校の人数はどれぐらいおられますか。
○副議長(山中良成) 教育次長。
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) 令和6年12月末時点となりますが、不登校傾向の児童数は22人、生徒数は56人となっております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) 合計が78人という人数は、決して少ない人数ではないと思うのですが、昨年と比較して、それは増加しておられますでしょうか。また、子どもの特徴などありましたら教えてください。
○副議長(山中良成) 教育次長。
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) 令和5年12月末時点の不登校傾向の児童数は32人、生徒数は66人でしたので、児童生徒ともに10人減少しております。
以前は、小学校高学年から中学校にかけて不登校の出現が多く見られていましたが、コロナ以降、小学校低学年からの不登校が新たな傾向として表れています。また、令和6年12月末の時点で、不登校児童生徒のうち、欠席日数が90日以上でほとんど学校に通えていない子どもの割合は、小学校では45.5%の児童が、また中学校においては69.6%の生徒となっております。
そのような中で、昨年度、不登校でなかったが、新たな不登校となる児童生徒は少なくなってきております。南国市では、何らかの理由で月3日以上欠席した児童生徒数を継続して調査しております。令和7年1月末時点での数は、平成27年度以降で最多となっておりますが、昨年度より不登校児童生徒数が減少しているということは、3日以上欠席しても安心して登校できる魅力ある学級、学校になりつつあるのではないかと考えております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
昨年度からは減少しているようで、魅力ある学級、学校づくりに取り組めていることは大事なことだと思いますので、これからも全ての子どもにとって安心できる学校づくりの環境に努めていただきたいと思います。
その中でも、不登校の子どもたちの相談支援体制や学び、居場所づくりはどのようにしておりますか。
○副議長(山中良成) 教育次長。
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) 各小中学校にスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーを配置しております。必要に応じてカウンセリング等の面談またはスクールソーシャルワーカーが家庭訪問をするなどの支援を実施しております。また、南国市にはアウトリーチ型スクールカウンセラーも配置しておりますので、配置校のスクールカウンセラー以外にもカウンセリングが可能となっております。教室に入ることが難しい場合は、保健室はもちろんですが、別室での支援も行っております。中学校においては、全ての学校に不登校支援員の配置、教室に入りづらい生徒の居場所としてサポートルームなどを設置し、そちらを活用することで、登校、教室での授業につなげれるよう、居場所づくりをしております。
また、お子さんが学習に取り組める状態でしたら、リモート授業も可能でございますし、教員が不登校支援員もしくは不登校担当と連携を取りながら学習支援を行っているケースもあります。学校に来ることが難しい場合は、教育支援センターふれあいを居場所としているお子さんもいらっしゃいます。今年度からは、高知県心の教育センター主催でのオンライン学習も可能となっておりますし、福祉事務所が実施しております学習支援室の活用も、一つの居場所として提案をさせていただいております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
昔に比べると、不登校への支援体制は大きくなってきているなと実感します。しかし、それでも、私も関わったことがありますが、環境になじむことができない児童生徒がいるのも実態ですので、全ての子どもに支援が行き届くように体制づくりをしていただきたいと思います。
質問を保護者のほうに移しますが、2024年10月29日、少し前の記事になりますけども、高知新聞にありました記事で、不登校の子どもを持つ保護者の5人に1人が仕事を辞めざるを得なかった、また2025年1月26日の東洋経済オンラインの記事によりますと、不登校の子どもを持つ保護者の4人に1人が離職や休職に追い込まれていると書かれていました。
ここ南国市において、不登校の子どもを持つ保護者の離職、休職の状況はどうなっていますか、教えてください。
○副議長(山中良成) 教育次長。
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) 保護者の離職、休職の状況の把握はできておりませんが、お子さんが不登校になったことを受け入れられず、心を痛められている保護者の方はたくさんいらっしゃいます。また、学校に行けなくなることで、将来どうなってしまうのかなど、不安を抱えて過ごされている方も多くいらっしゃるのが現状でございます。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) 本当に子どものことで悩み苦しんでしまっている保護者の方は多いと思います。実際、自分がこれまで相談を受けてきた保護者の中には、本当に心を痛めてましたし、涙を流しながら話をしてくれたこともありました。それらの姿は今でも忘れることができません。中には、仕事を探しているが、今の状態では仕事を探せないといった悩みを訴えてくれた保護者もいました。子どもが小さければ、なおさら家に1人で置いておくのは様々な不安があると思いますので、そうせざるを得なかったのだと思います。その保護者のように、仕事に何かしらの影響が出ている、そうなると家庭の経済の負担や不安が大きくなってしまいます。
NPO法人キーデザインの実態調査によりますと、早退、遅刻、欠勤が増えた、雇用形態を変えたなども含めると、仕事に何らかの影響が生じている家庭が約8割にも達していることが判明しているそうです。これは、何も不登校の子どもを抱える家庭だけでなく、子どもを育てている家庭ではあり得ることだとは思いますが、不登校の子どもを抱える家庭では顕著なのではないでしょうか。また、仕事に影響が出ているのが母親が多い、シングルだと休まなければいけないことが多分にあるなど、解決する必要のある社会課題も出てくる必要がありますので、南国市でもぜひ離職、休職や仕事の影響など、実態把握調査の機会をつくっていただきたいと思います。
次の質問に行かせていただきますが、教育次長の答弁にありました、悩まれている保護者の方はたくさんいらっしゃるということですが、その保護者への相談支援体制は、南国市ではどのようにしていますか。
○副議長(山中良成) 教育次長。
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) 教育支援センターふれあいにアウトリーチ型スクールカウンセラーを1名配置しております。令和5年度は、電話相談が10件、来所での相談が24件ございまして、保護者の支援を行っております。また、全小中学校にスクールカウンセラーを配置、スクールソーシャルワーカーを各中学校ブロックに配置することで、学校、保護者、児童生徒と関係機関との連携を図っております。スクールソーシャルワーカーにおきましては、就学前教育施設等にも定期的に訪問していただき、課題を把握、就学前の情報を小学校に具体的に伝えていただくことといった役割もしていただいております。そうすることで、学校も受入れ体制を整えることができまして、保護者や児童が安心できる環境をつくっております。以上です。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
また、東洋経済オンラインの記事のことになりますけれども、自治体は、アドバイスをするのではなく、保護者支援という視点で取り組んでいただけるとうれしいです。例えば、不登校の子を持つ親同士が話せる場をつくることは、一つの手だてになるでしょう。親が外とつながることは、結果的に子どもが社会とつながるきっかけになりますとありますが、南国市で保護者同士の話せる場づくりなどをつくっていますか。ないようでしたら、保護者の負担軽減の一つとして、話せる場づくりができないでしょうか。どうでしょう。
○副議長(山中良成) 教育次長。
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) 南国市では、不登校の子を持つ保護者同士の交流は、現在のところ行えておりません。教育支援センターふれあいに通室しておられる児童生徒の保護者には、学期末に面談をさせていただいて、現状報告と保護者の思いなどを聞き、支援に生かしております。また、高知県心の教育センターのほうで行われております保護者交流の場「ほっとgarden」の情報提供は、積極的に行っているところでございます。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) 分かりました。ぜひとも、現在78人の子どもの家庭のしんどさを和らげるためにも、南国市で不登校の子どもを持つ親同士が話せる場づくりをぜひつくっていただきたいと思っております。開催しても、行きにくさを持つ保護者の方はもちろんいるかと思います。それに、誰にでも相談できることではないですし、でも同じ境遇の方同士ならまだ話ができる、またそこでもし話せた場合には、それで気持ちが楽になるといったこともあろうかと思いますので、ぜひとも御検討のほどよろしくお願いします。
質問最後になりますけども、高知新聞の記事の中にもありました、必要な支援の一つにもなる、子どもが学校以外で支援を受けた場合の出席扱い、これに対する対応はどれぐらいありますか、教えてください。
○副議長(山中良成) 教育次長。
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) 南国市でも、教育支援センターふれあいなどへ通われた場合は出席扱いとしております。また、自宅でのオンライン学習も出席扱いとしております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
私自身も、中央市民館で臨時職員として勤務していたときや長岡西部公民館で集落支援員をしていたときに、不登校の子どもを持つ保護者からの依頼がありまして、業務の合間を縫いながらですけども、子どもに事務所に来てもらい勉強などをさせることで、登校扱いにもしてもらったことがありました。そこで子ども自身の悩みを聞く、それだけでなく保護者の悩みも聞けたり、子どもを預ける場が少しの時間もあることで、買物に行ける、息詰まりが少しでも楽になった、そうおっしゃってくれました。
様々な協力してもらえる関係機関や人とのつながり、その子自身がここだったら行ける、行きやすい、そういう場所をいろいろ模索していただき、子どもやその保護者のしんどさを少しでも解消してあげてください。ぜひよろしくお願いいたします。
次に、グラウンドの整備の質問をさせていただきます。
南国市内の小中学校のグラウンドは、授業やクラブ、部活動以外で、社会体育や少年スポーツクラブなど、どれほど使用されてますか、教えてください。
○副議長(山中良成) 教育次長。
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) 小学校11校、中学校4校のグラウンドを、放課後や部活動で使用しない時間につきましては、一般に貸出しをしております。使用の頻度は各学校で様々でございますが、空きのない学校もございます。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
グラウンドは、体育やクラブ、部活動、外遊びなど、日常的に使用しますし、雨などの影響もあり、土が固まっていってしまうと思ってます。その結果、コンクリートのように固くなってしまって、十分なグラウンドの使用ができなくなってしまわないでしょうか。小中学校のグラウンドの土の補充や入替えなどの頻度は、どのぐらい行ってますでしょうか。
○副議長(山中良成) 教育次長。
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) グラウンドの土の入替えにつきましては、近年、行うことができておりません。土の補充につきましては、学校より要望があれば、随時対応をしております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) 少年野球を指導している方などから、グラウンドが固過ぎて、けがをさせないために、野球に必要なスライディングをさせられないなど、十分な指導ができていない、どうにか土を入れ替えてもらったり補充をしてほしいと訴えてました。また、中学校の先生からも、グラウンドの土を入れ替えてもらえたら本当にありがたいと希望していました。
各学校のグラウンドはどこも風通しがよく、風で土が舞ってしまう、また日常的な利用などで地面が固くなってしまってます。安全で安心した体力づくりができるよう、グラウンドの土の補充や入替えの頻度を増やしてもらえませんでしょうか。
○副議長(山中良成) 教育次長。
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) 土の入替えにつきましては高額となりますので、トイレの洋式化や空調の整備などの施設整備の中で、順位づけをして対応してまいりたいと考えております。
土の補充につきましては、学校より要望がございましたら、これまで同様に迅速に対応してまいります。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。ぜひとも子どもたちの安全で安心した、また健全な体力づくりのためにも、対応のほどよろしくお願いいたします。
続きまして、NACOバスの質問のほうをさせていただきます。
南国市のコミュニティバスであるNACOバスの路線の見直しは、どれぐらいの頻度で行ってますか、教えてください。
○副議長(山中良成) 企画課長。
○企画課長(田所卓也) 現在のところ、令和元年10月導入時から一度も路線の見直しは行っておりませんが、都市計画道路などのインフラ整備の状況や利用者からの要望等により、路線の見直しは必要になるかと考えております。ただし、頻繁に路線を変更することは利用者の混乱を招きますので、慎重に対応したいと考えております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) 導入から6年が経過して、まだ見直しは行ってないとのことですが、今後、見直しをするならどのように行っていきますか。教えてください。
○副議長(山中良成) 企画課長。
○企画課長(田所卓也) 利用者からの要望やインフラ整備等が見直しのタイミングとなると考えておりますが、法律上、見直しをする場合は、南国市地域公共交通会議で合意形成を図った上で、道路管理者や公安委員会からの意見聴取を含め、国へ申請することとなっております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) NACOバス導入当時、ちょうど自分は集落支援員として企画課に所属していました。その関係で、2路線に一日中乗って、乗客から乗車アンケートを取るという業務を行いました。そのときの利用者は、通学、通勤、通院、買物、また後免へ飲みに行くために利用しているなど、乗車理由は様々でした。その中でアンケートを取らせていただいたときには、コミュニティバスがあってありがたい、なければ病院にも行けない、趣味の飲みに行くことができなくなるなど、皆さん好意的なお答えをしていただけました。また、便や路線がもう少しあればという声があったのも事実です。
そこで、最近、市民の方から、あけぼの街道を横断する路線がないので、あけぼの街道を通る路線をつくれないかとの声をいただきました。どうでしょう、あけぼの街道を通る路線をつくれないか、お聞きします。
○副議長(山中良成) 企画課長。
○企画課長(田所卓也) 現在のNACOバスは、市内平野部を4路線運行しており、各路線1台の車両で走行していることから、既存路線を変更する場合は大きな問題はありませんが、仮に新たな路線をつくる場合は、さらに車両を購入し、ドライバーを確保する必要があります。
このように、路線を増やすほどイニシャルコストとランニングコストも増えることから、昨年10月1日より南国市デマンド交通実証運行を実施しており、決められたエリアと目的地を区域運行し、接続しております。利用するには前日までの予約は必要となりますが、仮に予約がない場合は運行しませんので、余計なコストはかからない仕組みとなっております。この実証運行は、本年3月31日までは国道55号より南のエリアを対象としておりますが、本年4月1日からは一部地域を除く平野部全域を対象エリアとするよう、現在、国へ申請しているところで、本年9月30日までは実証運行を延長する予定としております。
今後としましては、実証運行の効果検証を図り、現在のNACOバスとの整合性を見極めると同時に、可能な限りコストを抑えながら、交通空白地にお住まいの皆様方の移動手段の確保に努めてまいります。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
近々南国駅前線も完成され、高知南国線もできると、路線見直しの必要性もまたあろうかと思います。あけぼの街道も南国市では主要な道路の一つですので、見直しの際は、あけぼの街道を通る路線が欲しいといった市民の声があることも検討の一つとして、見直しの参考にしていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
続きまして、フードドライブの質問に移らさせていただきます。
9月議会の一般質問で、フードドライブ事業を南国市庁舎で行うと答弁していただきましたが、実施した成果について教えていただけますでしょうか。
○副議長(山中良成) 福祉事務所長。
○福祉事務所長(天羽庸泰) このフードドライブ事業につきましては、土居議員それから松本議員から提案をいただきまして、南国市公式ホームページと「広報なんこく」令和6年11月号に記事をそれぞれ掲載しまして、NPO法人こうち食支援ネットから提供いただいたフードドライブ事業のポスターを福祉事務所の窓口に目立つように掲示して、令和6年11月1日から12月20日まで実施をしました。
実績としましては、2名の方から5種7点、重量は約1キログラム弱の提供品をいただきまして、品目はほとんどお菓子類でありました。
提供いただいた食品は、南国市の委託事業であります生活困窮者自立相談支援事業を実施しております、また通年でフードドライブ事業を実施しております社会福祉法人南国市社会福祉協議会に提供しまして、支援に活用していただきました。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
それでは、実際行ってみての課題っていうものは何かありましたでしょうか、教えてください。
○副議長(山中良成) 福祉事務所長。
○福祉事務所長(天羽庸泰) 課題でありますが、提供いただいた食品が、米などの主食それから缶詰、レトルト食品、インスタント食品などの副食ではなかったこと、数量が少なかったことがあると考えております。
また、住民の皆さんには、このような社会課題とかフードドライブの取組の存在を知っていただいたと考えております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
提供していただいた2名のうちの1名が自分の知人でして、その方から、福祉事務所のどこが受付なのかが分からなかった。また、対応した職員もどういうことか分かっていなかったらしくて、戸惑っていたようです。係が違うかったからなのかもしれませんが、職員への周知も行き届いてなかったっていうのも課題の一つだったかなと思っております。
それらを踏まえて、フードドライブ事業の今後のスケジュールを教えていただけたらと思います。お願いします。
○副議長(山中良成) 福祉事務所長。
○福祉事務所長(天羽庸泰) 令和6年12月24日から今年の1月21日まで、協力いただいたお礼を南国市の公式ホームページに掲載するとともに、通年で実施しています社会福祉協議会のフードドライブ事業への案内を掲載しました。それから、令和6年4月25日に高知県と株式会社フジとの間で食品ロス削減の推進に向けた取組に関する協定が締結されていまして、株式会社フジのマルナカ南国店内に設置されておりますフードドライブ用のボックスの食品などのうち、一部が社会福祉協議会に寄附されていると聞いております。社会福祉協議会には、住民の方や農業をされてる方、マルナカ南国店などの食品などが集まって、困っておられる方や子ども食堂に配るというフードドライブの体制が構築されております。これは、昨日、市長が溝渕議員に答弁した内容と同じであります。
費用対効果も鑑みまして、今後は南国市委託事業であります生活困窮者自立支援事業ともに関連性の強いフードドライブ事業などの南国市社会福祉協議会独自の取組も含めて、しっかりと広報を行っていきたいと考えております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
費用対効果もあり、何か南国市庁舎では行わないかのようなお答えだったんですけれども、少ない人数でも善意を持ってきてくれた方はいらっしゃると。なので、ぜひ継続の方法を模索していただければと思ってますし、また社会福祉協議会の取組をもっと市民の方に知っていただけるように、南国市のホームページなどでも広報していただければと思ってます。どうかよろしくお願いします。
最後に、4つ目、人権施策の質問をさせていただきます。
じんけん係が、令和4年度から教育委員会の生涯学習課生涯学習人権係から市長部局に移りましたが、この間の成果がありましたら教えてください。
○副議長(山中良成) 総務課長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(松木和哉) 令和4年度からの成果ということでありますけれども、まず性の多様化を認め合い、誰もが個人として尊重されるまちづくりを目指しまして、令和4年9月に南国にじいろ宣言を行いました。また、同年11月に南国市パートナーシップ登録制度を創設しまして、制度への理解を深めるための全職員対象の研修を行ったところでございます。
令和4年度から5年度にかけましては、南国市人権施策推進基本計画の策定に向けまして、南国市人権を尊重するまちづくり審議会を開催しまして、人権施策に関する市民意識調査、また事業所の調査、市民参加型のワークショップを開催するなど、多くの御意見をいただきまして、令和6年3月に南国市人権施策推進基本計画を策定したところでございます。計画では、11の分野の人権施策を掲げ、関係機関と連携しながら、人権啓発の様々な取組を行ってまいりました。
令和6年度につきましては、この計画に掲げます施策項目につきまして、各担当部署の取組内容及び今後の方向性につきまして、南国市人権を尊重するまちづくり審議会に報告をいたしまして、評価、検証を行っていただいたところでございます。また、スマイリーハート人権講座におきましては、4講座中2講座で災害と人権について考える内容といたしまして、アンケート結果からは、災害時の人権意識の向上に一定の成果が確認をされたところでございます。以上です。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
南国市人権を尊重するまちづくり条例が令和3年9月に制定され、総務課じんけん係が発足し、お答えいただいたように南国にじいろ宣言や南国市パートナーシップ登録制度ができたことは、該当する当事者やその周りの方にとっては、本当に安心感が生まれたかと思います。今後も南国市人権を尊重するまちづくり条例の理念にのっとり、南国市人権施策推進基本計画が着実に進んでいけるよう、よろしくお願いいたします。
ただ、南国市人権施策推進基本計画に関してですけども、ホームページのどこを探しても素案の状態でしか確認できませんでしたので、ぜひとも策定され、計画が進んでいるとの旨をホームページに掲載していただきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。
続いての質問ですけれども、じんけん係が設置された当初は中央市民館の事務所にありましたが、本庁舎に移っての変化がありましたか、教えてください。
○副議長(山中良成) 総務課長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(松木和哉) 現在、総務課のじんけん係につきましては、庁舎の2階に事務所を設けております。じんけん係への相談につきましては、庁内の各部署において相談する中で、人権に関する相談に至るケースというのがありますので、係が庁舎内にあることで、連携が取りやすく、また相談者にとりましても相談に応じやすい環境ができたのではないかというふうに考えております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
職員にも、市長部局のじんけん係になったことを知らなかった方もいたようですし、前は。そういった点でも、庁内に設置できたことは意味があるかなと思っております。
それでは、今後、南国市における人権施策の展開はどのように行っていく予定でしょうか。教えてください。
○副議長(山中良成) 総務課長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(松木和哉) 繰り返しになりますけれども、令和6年3月に策定をいたしました南国市人権施策推進基本計画に掲げました11の分野の人権施策それぞれにつきまして、関係機関や関係各委員との連携も図りまして、また人権に関する講座の開催などを通じまして、引き続き人権啓発と情報発信に努めてまいりたいと考えております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ぜひよろしくお願いいたします。
それでは、本当はあってはならないことなんですけども、市民が差別や人権侵害などを受けた場合、南国市においての公的な相談窓口は、じんけん係で構わないでしょうか、教えてください。
○副議長(山中良成) 総務課長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(松木和哉) 庁内の人権に関する総合的な相談窓口につきましては、総務課のじんけん係となります。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) その相談に行った際は、どういった対応になるか教えていただいて構いませんか。
○副議長(山中良成) 総務課長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(松木和哉) 相談があった場合につきましては、まずじんけん係におきまして相談内容をお伺いしまして、内容によりまして担当課や専門機関へつなぐということを行っております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。差別や人権侵害によって傷ついた心にもしっかり寄り添った対応をよろしくお願いいたします。
その次の質問に行かせてもらいたいんですけども、今一番頻繁で影響を強く持ってしまっているインターネットでの人権侵害の問題は、南国市に関してもかなり深刻で、全国的に見ると死者も生み出してしまっているほどです。匿名で投稿できることを武器にして、特定の人に対し、本当にひどい誹謗中傷をすることはもちろんのこと、各人権課題に対する差別発言は、SNSなどでは後を絶ちません。そして、この部落問題に関しては、場所を特定されるなどのアウティングが非常に多く起きています。
南国市においても同様で、具体的なことを話させていただくと、あるインターネットコミュニティーサイトの南国市雑談の1ページ目に、南国市の部落地区というスレッドが立っています。このスレッド自体、部落解放同盟高知県連合会としても法務局に削除要請依頼を出したんですけれども、これ自体が差別語そのものに当たるわけではないとの理由からでしょうか、いまだに削除されていません。しかし、中を見てみると、実際、差別語、行ったであろう内容などは削除されていますが、場所を特定されている内容はそのままですし、全くのデマな内容も書き込まれています。このサイトでは、ほかのスレッドでもこの場では言いたくないようなタイトルのスレッドやひど過ぎる誹謗中傷、また差別的な内容が非常に多く書き込まれています。また、大手動画サイトでは、南国市の地名と、見渡す限り一面のニコイチ住宅と題した動画が今も閲覧できる状態です。このような野放しの状態の中で、昨年の5月に制定され、今年施行される予定の情報流通プラットフォーム対処法に対する認識をお伺いします。
○副議長(山中良成) 総務課長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(松木和哉) 先ほど議員のほうからも話がありましたとおり、インターネットやSNSの普及に伴いまして、匿名性を悪用した誹謗中傷、また名誉毀損やプライバシーの侵害、差別を助長する表現などが社会的な問題となっております。こうしたインターネット上の人権侵害への対策強化といたしまして、昨年5月にプロバイダー責任制限法が改正をされまして、法律名を変更して情報流通プラットフォーム対処法が施行されたところでございます。
この法律では、プラットフォーム事業者の責務が強化をされまして、誹謗中傷の投稿の削除要請に対する迅速な対応と申出者への通知が義務化されるなど、誹謗中傷への対応が強化されるようになるというふうに認識をしております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
この法律により、プラットフォーム事業者に対して、人権侵害、誹謗中傷について削除申請窓口や手続の整備、運用体制の整備、1週間以内に削除申請の処理、通知を行うこと、プラットフォーム事業者ごとに削除指針の作成、そして公表などが義務づけられることになりました。しかし、まだまだ課題もありますが、今まで野放しであったネット上の人権侵害防止に向けては、一定の効果があると思います。
そして、インターネットの人権侵害に対処するため、高知県においては、子ども・福祉政策部の人権・男女共同参画課がモニタリング事業を委託するなどを行っています。ここ南国市においても、じんけん係でモニタリングを実施できないか、お聞きします。
○副議長(山中良成) 総務課長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(松木和哉) 高知県におきましては、令和5年度からインターネットモニタリング事業につきまして事業者へ委託を開始をしております。内容といたしましては、キーワード検索及びページ遷移にて目視とシステムを組み合わせて検索を行いまして、法務局と連携した削除要請も行われております。また、重要度が高いものについては、関係市町村への情報共有もされております。
このモニタリングにつきましては、常時のキーワード検索、そしてサイト管理者への削除要請など、作業量というのは膨大なものになってくると思います。そうした意味からも、1市町村、また担当係での対応では一定の限度がございますので、これにつきましては、法務局や高知県とも連携をしながら対応してまいりたいと思います。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) 兵庫県のことになるんですけども、兵庫県では、直営、委託は様々ですが、兵庫県そして兵庫県内41市町全てがモニタリング事業を実施しています。その中の一つの委託先である公益社団法人尼崎市人権啓発協会が行ったモニタリングによって、2017年から2023年まで、高知県に関する差別書き込みを176件中170件削除させています。市町村の内訳までは分かりませんが、高知県や他市に任さず、自分の市の人権侵害は自分たちでなくしていく、そういう必要はないでしょうか。市長の思いをお聞かせください。
○副議長(山中良成) 市長。
○市長(平山耕三) インターネットやSNSの普及によりまして、手軽に情報収集、発信できるようになった一方で、プライバシーの侵害や差別を助長する表現など、人権侵害はより顕著になってきております。これらへの対応は非常に重要であるという認識はしております。しかしながら、先ほど総務課長からも答弁がありましたとおり、1市町村では十分な成果を上げることは難しいと考えますので、法務局や高知県の御協力も得ながら対応してまいりたいと考えております。以上です。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) 本来ならば、常時でのモニタリングが望ましいんですけれども、人員的にも時間的にも難しいということですね。委託まででなくても、まずは自力で、常時じゃなくても人権週間や「部落差別をなくする運動」強調旬間など、各人権課題旬間期間、あるいは曜日や時間を決めて、そのときは係内でモニタリングを行う、そういったことはできないでしょうか。
○副議長(山中良成) 総務課長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(松木和哉) 係の中でもできることについては対応はしていきたいと思っておりますけれども、現状では人員的な課題もございまして、じんけん係での常時のモニタリングというのは難しいというふうに考えております。繰り返しになりますけれども、このモニタリングにつきましては、法務局また高知県の協力を得て、削除要請も依頼するということも一緒に進めていきたいというふうに思います。
また、係におきましては、インターネット上の人権侵害等を未然に防ぐために、今後も人権講座等を通じまして啓発も行っていきたいと考えております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。現状では厳しいようですが、今後の検討課題の一つとしてもらえたらありがたいなと思っております。
インターネットによる人権侵害は、残念ながら今後も後を絶たないだろうと思います。南国市においては、インターネットによる人権侵害で命を絶つ市民を絶対に出さないよう、また心を痛める人が出ないよう、しっかりとした啓発をよろしくお願いいたします。せっかく制定した条例であります南国市人権を尊重するまちづくり条例の理念がしっかり生かされ、南国市人権施策推進基本計画が形式だけのものにならないように、本当に一人一人が思いやりの心を持ち、互いの人権が尊重される心豊かなまち南国となりますよう、どうかよろしくお願いいたします。
以上で私の一般質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
―――――――――――*―――――――――――
○副議長(山中良成) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(山中良成) 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
明7日の議事日程は、一般質問であります。開議時刻は午前10時、本日はこれにて延会いたします。
お疲れさまでした。
午後2時9分 延会
答弁者:市長、関係課長
○副議長(山中良成) 3番松本信之助議員。
〔3番 松本信之助議員発言席〕
○3番(松本信之助) 3番、立憲民主党、民主クラブの松本信之助です。通告に従いまして、一問一答でさせていただきます。よろしくお願いします。
まず最初に、教育行政についてお伺いします。
不登校の保護者支援ということですけれども、まず令和6年度現在、市内小中学校の児童生徒の不登校の人数はどれぐらいおられますか。
○副議長(山中良成) 教育次長。
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) 令和6年12月末時点となりますが、不登校傾向の児童数は22人、生徒数は56人となっております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) 合計が78人という人数は、決して少ない人数ではないと思うのですが、昨年と比較して、それは増加しておられますでしょうか。また、子どもの特徴などありましたら教えてください。
○副議長(山中良成) 教育次長。
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) 令和5年12月末時点の不登校傾向の児童数は32人、生徒数は66人でしたので、児童生徒ともに10人減少しております。
以前は、小学校高学年から中学校にかけて不登校の出現が多く見られていましたが、コロナ以降、小学校低学年からの不登校が新たな傾向として表れています。また、令和6年12月末の時点で、不登校児童生徒のうち、欠席日数が90日以上でほとんど学校に通えていない子どもの割合は、小学校では45.5%の児童が、また中学校においては69.6%の生徒となっております。
そのような中で、昨年度、不登校でなかったが、新たな不登校となる児童生徒は少なくなってきております。南国市では、何らかの理由で月3日以上欠席した児童生徒数を継続して調査しております。令和7年1月末時点での数は、平成27年度以降で最多となっておりますが、昨年度より不登校児童生徒数が減少しているということは、3日以上欠席しても安心して登校できる魅力ある学級、学校になりつつあるのではないかと考えております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
昨年度からは減少しているようで、魅力ある学級、学校づくりに取り組めていることは大事なことだと思いますので、これからも全ての子どもにとって安心できる学校づくりの環境に努めていただきたいと思います。
その中でも、不登校の子どもたちの相談支援体制や学び、居場所づくりはどのようにしておりますか。
○副議長(山中良成) 教育次長。
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) 各小中学校にスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーを配置しております。必要に応じてカウンセリング等の面談またはスクールソーシャルワーカーが家庭訪問をするなどの支援を実施しております。また、南国市にはアウトリーチ型スクールカウンセラーも配置しておりますので、配置校のスクールカウンセラー以外にもカウンセリングが可能となっております。教室に入ることが難しい場合は、保健室はもちろんですが、別室での支援も行っております。中学校においては、全ての学校に不登校支援員の配置、教室に入りづらい生徒の居場所としてサポートルームなどを設置し、そちらを活用することで、登校、教室での授業につなげれるよう、居場所づくりをしております。
また、お子さんが学習に取り組める状態でしたら、リモート授業も可能でございますし、教員が不登校支援員もしくは不登校担当と連携を取りながら学習支援を行っているケースもあります。学校に来ることが難しい場合は、教育支援センターふれあいを居場所としているお子さんもいらっしゃいます。今年度からは、高知県心の教育センター主催でのオンライン学習も可能となっておりますし、福祉事務所が実施しております学習支援室の活用も、一つの居場所として提案をさせていただいております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
昔に比べると、不登校への支援体制は大きくなってきているなと実感します。しかし、それでも、私も関わったことがありますが、環境になじむことができない児童生徒がいるのも実態ですので、全ての子どもに支援が行き届くように体制づくりをしていただきたいと思います。
質問を保護者のほうに移しますが、2024年10月29日、少し前の記事になりますけども、高知新聞にありました記事で、不登校の子どもを持つ保護者の5人に1人が仕事を辞めざるを得なかった、また2025年1月26日の東洋経済オンラインの記事によりますと、不登校の子どもを持つ保護者の4人に1人が離職や休職に追い込まれていると書かれていました。
ここ南国市において、不登校の子どもを持つ保護者の離職、休職の状況はどうなっていますか、教えてください。
○副議長(山中良成) 教育次長。
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) 保護者の離職、休職の状況の把握はできておりませんが、お子さんが不登校になったことを受け入れられず、心を痛められている保護者の方はたくさんいらっしゃいます。また、学校に行けなくなることで、将来どうなってしまうのかなど、不安を抱えて過ごされている方も多くいらっしゃるのが現状でございます。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) 本当に子どものことで悩み苦しんでしまっている保護者の方は多いと思います。実際、自分がこれまで相談を受けてきた保護者の中には、本当に心を痛めてましたし、涙を流しながら話をしてくれたこともありました。それらの姿は今でも忘れることができません。中には、仕事を探しているが、今の状態では仕事を探せないといった悩みを訴えてくれた保護者もいました。子どもが小さければ、なおさら家に1人で置いておくのは様々な不安があると思いますので、そうせざるを得なかったのだと思います。その保護者のように、仕事に何かしらの影響が出ている、そうなると家庭の経済の負担や不安が大きくなってしまいます。
NPO法人キーデザインの実態調査によりますと、早退、遅刻、欠勤が増えた、雇用形態を変えたなども含めると、仕事に何らかの影響が生じている家庭が約8割にも達していることが判明しているそうです。これは、何も不登校の子どもを抱える家庭だけでなく、子どもを育てている家庭ではあり得ることだとは思いますが、不登校の子どもを抱える家庭では顕著なのではないでしょうか。また、仕事に影響が出ているのが母親が多い、シングルだと休まなければいけないことが多分にあるなど、解決する必要のある社会課題も出てくる必要がありますので、南国市でもぜひ離職、休職や仕事の影響など、実態把握調査の機会をつくっていただきたいと思います。
次の質問に行かせていただきますが、教育次長の答弁にありました、悩まれている保護者の方はたくさんいらっしゃるということですが、その保護者への相談支援体制は、南国市ではどのようにしていますか。
○副議長(山中良成) 教育次長。
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) 教育支援センターふれあいにアウトリーチ型スクールカウンセラーを1名配置しております。令和5年度は、電話相談が10件、来所での相談が24件ございまして、保護者の支援を行っております。また、全小中学校にスクールカウンセラーを配置、スクールソーシャルワーカーを各中学校ブロックに配置することで、学校、保護者、児童生徒と関係機関との連携を図っております。スクールソーシャルワーカーにおきましては、就学前教育施設等にも定期的に訪問していただき、課題を把握、就学前の情報を小学校に具体的に伝えていただくことといった役割もしていただいております。そうすることで、学校も受入れ体制を整えることができまして、保護者や児童が安心できる環境をつくっております。以上です。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
また、東洋経済オンラインの記事のことになりますけれども、自治体は、アドバイスをするのではなく、保護者支援という視点で取り組んでいただけるとうれしいです。例えば、不登校の子を持つ親同士が話せる場をつくることは、一つの手だてになるでしょう。親が外とつながることは、結果的に子どもが社会とつながるきっかけになりますとありますが、南国市で保護者同士の話せる場づくりなどをつくっていますか。ないようでしたら、保護者の負担軽減の一つとして、話せる場づくりができないでしょうか。どうでしょう。
○副議長(山中良成) 教育次長。
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) 南国市では、不登校の子を持つ保護者同士の交流は、現在のところ行えておりません。教育支援センターふれあいに通室しておられる児童生徒の保護者には、学期末に面談をさせていただいて、現状報告と保護者の思いなどを聞き、支援に生かしております。また、高知県心の教育センターのほうで行われております保護者交流の場「ほっとgarden」の情報提供は、積極的に行っているところでございます。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) 分かりました。ぜひとも、現在78人の子どもの家庭のしんどさを和らげるためにも、南国市で不登校の子どもを持つ親同士が話せる場づくりをぜひつくっていただきたいと思っております。開催しても、行きにくさを持つ保護者の方はもちろんいるかと思います。それに、誰にでも相談できることではないですし、でも同じ境遇の方同士ならまだ話ができる、またそこでもし話せた場合には、それで気持ちが楽になるといったこともあろうかと思いますので、ぜひとも御検討のほどよろしくお願いします。
質問最後になりますけども、高知新聞の記事の中にもありました、必要な支援の一つにもなる、子どもが学校以外で支援を受けた場合の出席扱い、これに対する対応はどれぐらいありますか、教えてください。
○副議長(山中良成) 教育次長。
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) 南国市でも、教育支援センターふれあいなどへ通われた場合は出席扱いとしております。また、自宅でのオンライン学習も出席扱いとしております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
私自身も、中央市民館で臨時職員として勤務していたときや長岡西部公民館で集落支援員をしていたときに、不登校の子どもを持つ保護者からの依頼がありまして、業務の合間を縫いながらですけども、子どもに事務所に来てもらい勉強などをさせることで、登校扱いにもしてもらったことがありました。そこで子ども自身の悩みを聞く、それだけでなく保護者の悩みも聞けたり、子どもを預ける場が少しの時間もあることで、買物に行ける、息詰まりが少しでも楽になった、そうおっしゃってくれました。
様々な協力してもらえる関係機関や人とのつながり、その子自身がここだったら行ける、行きやすい、そういう場所をいろいろ模索していただき、子どもやその保護者のしんどさを少しでも解消してあげてください。ぜひよろしくお願いいたします。
次に、グラウンドの整備の質問をさせていただきます。
南国市内の小中学校のグラウンドは、授業やクラブ、部活動以外で、社会体育や少年スポーツクラブなど、どれほど使用されてますか、教えてください。
○副議長(山中良成) 教育次長。
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) 小学校11校、中学校4校のグラウンドを、放課後や部活動で使用しない時間につきましては、一般に貸出しをしております。使用の頻度は各学校で様々でございますが、空きのない学校もございます。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
グラウンドは、体育やクラブ、部活動、外遊びなど、日常的に使用しますし、雨などの影響もあり、土が固まっていってしまうと思ってます。その結果、コンクリートのように固くなってしまって、十分なグラウンドの使用ができなくなってしまわないでしょうか。小中学校のグラウンドの土の補充や入替えなどの頻度は、どのぐらい行ってますでしょうか。
○副議長(山中良成) 教育次長。
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) グラウンドの土の入替えにつきましては、近年、行うことができておりません。土の補充につきましては、学校より要望があれば、随時対応をしております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) 少年野球を指導している方などから、グラウンドが固過ぎて、けがをさせないために、野球に必要なスライディングをさせられないなど、十分な指導ができていない、どうにか土を入れ替えてもらったり補充をしてほしいと訴えてました。また、中学校の先生からも、グラウンドの土を入れ替えてもらえたら本当にありがたいと希望していました。
各学校のグラウンドはどこも風通しがよく、風で土が舞ってしまう、また日常的な利用などで地面が固くなってしまってます。安全で安心した体力づくりができるよう、グラウンドの土の補充や入替えの頻度を増やしてもらえませんでしょうか。
○副議長(山中良成) 教育次長。
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) 土の入替えにつきましては高額となりますので、トイレの洋式化や空調の整備などの施設整備の中で、順位づけをして対応してまいりたいと考えております。
土の補充につきましては、学校より要望がございましたら、これまで同様に迅速に対応してまいります。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。ぜひとも子どもたちの安全で安心した、また健全な体力づくりのためにも、対応のほどよろしくお願いいたします。
続きまして、NACOバスの質問のほうをさせていただきます。
南国市のコミュニティバスであるNACOバスの路線の見直しは、どれぐらいの頻度で行ってますか、教えてください。
○副議長(山中良成) 企画課長。
○企画課長(田所卓也) 現在のところ、令和元年10月導入時から一度も路線の見直しは行っておりませんが、都市計画道路などのインフラ整備の状況や利用者からの要望等により、路線の見直しは必要になるかと考えております。ただし、頻繁に路線を変更することは利用者の混乱を招きますので、慎重に対応したいと考えております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) 導入から6年が経過して、まだ見直しは行ってないとのことですが、今後、見直しをするならどのように行っていきますか。教えてください。
○副議長(山中良成) 企画課長。
○企画課長(田所卓也) 利用者からの要望やインフラ整備等が見直しのタイミングとなると考えておりますが、法律上、見直しをする場合は、南国市地域公共交通会議で合意形成を図った上で、道路管理者や公安委員会からの意見聴取を含め、国へ申請することとなっております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) NACOバス導入当時、ちょうど自分は集落支援員として企画課に所属していました。その関係で、2路線に一日中乗って、乗客から乗車アンケートを取るという業務を行いました。そのときの利用者は、通学、通勤、通院、買物、また後免へ飲みに行くために利用しているなど、乗車理由は様々でした。その中でアンケートを取らせていただいたときには、コミュニティバスがあってありがたい、なければ病院にも行けない、趣味の飲みに行くことができなくなるなど、皆さん好意的なお答えをしていただけました。また、便や路線がもう少しあればという声があったのも事実です。
そこで、最近、市民の方から、あけぼの街道を横断する路線がないので、あけぼの街道を通る路線をつくれないかとの声をいただきました。どうでしょう、あけぼの街道を通る路線をつくれないか、お聞きします。
○副議長(山中良成) 企画課長。
○企画課長(田所卓也) 現在のNACOバスは、市内平野部を4路線運行しており、各路線1台の車両で走行していることから、既存路線を変更する場合は大きな問題はありませんが、仮に新たな路線をつくる場合は、さらに車両を購入し、ドライバーを確保する必要があります。
このように、路線を増やすほどイニシャルコストとランニングコストも増えることから、昨年10月1日より南国市デマンド交通実証運行を実施しており、決められたエリアと目的地を区域運行し、接続しております。利用するには前日までの予約は必要となりますが、仮に予約がない場合は運行しませんので、余計なコストはかからない仕組みとなっております。この実証運行は、本年3月31日までは国道55号より南のエリアを対象としておりますが、本年4月1日からは一部地域を除く平野部全域を対象エリアとするよう、現在、国へ申請しているところで、本年9月30日までは実証運行を延長する予定としております。
今後としましては、実証運行の効果検証を図り、現在のNACOバスとの整合性を見極めると同時に、可能な限りコストを抑えながら、交通空白地にお住まいの皆様方の移動手段の確保に努めてまいります。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
近々南国駅前線も完成され、高知南国線もできると、路線見直しの必要性もまたあろうかと思います。あけぼの街道も南国市では主要な道路の一つですので、見直しの際は、あけぼの街道を通る路線が欲しいといった市民の声があることも検討の一つとして、見直しの参考にしていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
続きまして、フードドライブの質問に移らさせていただきます。
9月議会の一般質問で、フードドライブ事業を南国市庁舎で行うと答弁していただきましたが、実施した成果について教えていただけますでしょうか。
○副議長(山中良成) 福祉事務所長。
○福祉事務所長(天羽庸泰) このフードドライブ事業につきましては、土居議員それから松本議員から提案をいただきまして、南国市公式ホームページと「広報なんこく」令和6年11月号に記事をそれぞれ掲載しまして、NPO法人こうち食支援ネットから提供いただいたフードドライブ事業のポスターを福祉事務所の窓口に目立つように掲示して、令和6年11月1日から12月20日まで実施をしました。
実績としましては、2名の方から5種7点、重量は約1キログラム弱の提供品をいただきまして、品目はほとんどお菓子類でありました。
提供いただいた食品は、南国市の委託事業であります生活困窮者自立相談支援事業を実施しております、また通年でフードドライブ事業を実施しております社会福祉法人南国市社会福祉協議会に提供しまして、支援に活用していただきました。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
それでは、実際行ってみての課題っていうものは何かありましたでしょうか、教えてください。
○副議長(山中良成) 福祉事務所長。
○福祉事務所長(天羽庸泰) 課題でありますが、提供いただいた食品が、米などの主食それから缶詰、レトルト食品、インスタント食品などの副食ではなかったこと、数量が少なかったことがあると考えております。
また、住民の皆さんには、このような社会課題とかフードドライブの取組の存在を知っていただいたと考えております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
提供していただいた2名のうちの1名が自分の知人でして、その方から、福祉事務所のどこが受付なのかが分からなかった。また、対応した職員もどういうことか分かっていなかったらしくて、戸惑っていたようです。係が違うかったからなのかもしれませんが、職員への周知も行き届いてなかったっていうのも課題の一つだったかなと思っております。
それらを踏まえて、フードドライブ事業の今後のスケジュールを教えていただけたらと思います。お願いします。
○副議長(山中良成) 福祉事務所長。
○福祉事務所長(天羽庸泰) 令和6年12月24日から今年の1月21日まで、協力いただいたお礼を南国市の公式ホームページに掲載するとともに、通年で実施しています社会福祉協議会のフードドライブ事業への案内を掲載しました。それから、令和6年4月25日に高知県と株式会社フジとの間で食品ロス削減の推進に向けた取組に関する協定が締結されていまして、株式会社フジのマルナカ南国店内に設置されておりますフードドライブ用のボックスの食品などのうち、一部が社会福祉協議会に寄附されていると聞いております。社会福祉協議会には、住民の方や農業をされてる方、マルナカ南国店などの食品などが集まって、困っておられる方や子ども食堂に配るというフードドライブの体制が構築されております。これは、昨日、市長が溝渕議員に答弁した内容と同じであります。
費用対効果も鑑みまして、今後は南国市委託事業であります生活困窮者自立支援事業ともに関連性の強いフードドライブ事業などの南国市社会福祉協議会独自の取組も含めて、しっかりと広報を行っていきたいと考えております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
費用対効果もあり、何か南国市庁舎では行わないかのようなお答えだったんですけれども、少ない人数でも善意を持ってきてくれた方はいらっしゃると。なので、ぜひ継続の方法を模索していただければと思ってますし、また社会福祉協議会の取組をもっと市民の方に知っていただけるように、南国市のホームページなどでも広報していただければと思ってます。どうかよろしくお願いします。
最後に、4つ目、人権施策の質問をさせていただきます。
じんけん係が、令和4年度から教育委員会の生涯学習課生涯学習人権係から市長部局に移りましたが、この間の成果がありましたら教えてください。
○副議長(山中良成) 総務課長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(松木和哉) 令和4年度からの成果ということでありますけれども、まず性の多様化を認め合い、誰もが個人として尊重されるまちづくりを目指しまして、令和4年9月に南国にじいろ宣言を行いました。また、同年11月に南国市パートナーシップ登録制度を創設しまして、制度への理解を深めるための全職員対象の研修を行ったところでございます。
令和4年度から5年度にかけましては、南国市人権施策推進基本計画の策定に向けまして、南国市人権を尊重するまちづくり審議会を開催しまして、人権施策に関する市民意識調査、また事業所の調査、市民参加型のワークショップを開催するなど、多くの御意見をいただきまして、令和6年3月に南国市人権施策推進基本計画を策定したところでございます。計画では、11の分野の人権施策を掲げ、関係機関と連携しながら、人権啓発の様々な取組を行ってまいりました。
令和6年度につきましては、この計画に掲げます施策項目につきまして、各担当部署の取組内容及び今後の方向性につきまして、南国市人権を尊重するまちづくり審議会に報告をいたしまして、評価、検証を行っていただいたところでございます。また、スマイリーハート人権講座におきましては、4講座中2講座で災害と人権について考える内容といたしまして、アンケート結果からは、災害時の人権意識の向上に一定の成果が確認をされたところでございます。以上です。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
南国市人権を尊重するまちづくり条例が令和3年9月に制定され、総務課じんけん係が発足し、お答えいただいたように南国にじいろ宣言や南国市パートナーシップ登録制度ができたことは、該当する当事者やその周りの方にとっては、本当に安心感が生まれたかと思います。今後も南国市人権を尊重するまちづくり条例の理念にのっとり、南国市人権施策推進基本計画が着実に進んでいけるよう、よろしくお願いいたします。
ただ、南国市人権施策推進基本計画に関してですけども、ホームページのどこを探しても素案の状態でしか確認できませんでしたので、ぜひとも策定され、計画が進んでいるとの旨をホームページに掲載していただきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。
続いての質問ですけれども、じんけん係が設置された当初は中央市民館の事務所にありましたが、本庁舎に移っての変化がありましたか、教えてください。
○副議長(山中良成) 総務課長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(松木和哉) 現在、総務課のじんけん係につきましては、庁舎の2階に事務所を設けております。じんけん係への相談につきましては、庁内の各部署において相談する中で、人権に関する相談に至るケースというのがありますので、係が庁舎内にあることで、連携が取りやすく、また相談者にとりましても相談に応じやすい環境ができたのではないかというふうに考えております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
職員にも、市長部局のじんけん係になったことを知らなかった方もいたようですし、前は。そういった点でも、庁内に設置できたことは意味があるかなと思っております。
それでは、今後、南国市における人権施策の展開はどのように行っていく予定でしょうか。教えてください。
○副議長(山中良成) 総務課長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(松木和哉) 繰り返しになりますけれども、令和6年3月に策定をいたしました南国市人権施策推進基本計画に掲げました11の分野の人権施策それぞれにつきまして、関係機関や関係各委員との連携も図りまして、また人権に関する講座の開催などを通じまして、引き続き人権啓発と情報発信に努めてまいりたいと考えております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ぜひよろしくお願いいたします。
それでは、本当はあってはならないことなんですけども、市民が差別や人権侵害などを受けた場合、南国市においての公的な相談窓口は、じんけん係で構わないでしょうか、教えてください。
○副議長(山中良成) 総務課長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(松木和哉) 庁内の人権に関する総合的な相談窓口につきましては、総務課のじんけん係となります。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) その相談に行った際は、どういった対応になるか教えていただいて構いませんか。
○副議長(山中良成) 総務課長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(松木和哉) 相談があった場合につきましては、まずじんけん係におきまして相談内容をお伺いしまして、内容によりまして担当課や専門機関へつなぐということを行っております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。差別や人権侵害によって傷ついた心にもしっかり寄り添った対応をよろしくお願いいたします。
その次の質問に行かせてもらいたいんですけども、今一番頻繁で影響を強く持ってしまっているインターネットでの人権侵害の問題は、南国市に関してもかなり深刻で、全国的に見ると死者も生み出してしまっているほどです。匿名で投稿できることを武器にして、特定の人に対し、本当にひどい誹謗中傷をすることはもちろんのこと、各人権課題に対する差別発言は、SNSなどでは後を絶ちません。そして、この部落問題に関しては、場所を特定されるなどのアウティングが非常に多く起きています。
南国市においても同様で、具体的なことを話させていただくと、あるインターネットコミュニティーサイトの南国市雑談の1ページ目に、南国市の部落地区というスレッドが立っています。このスレッド自体、部落解放同盟高知県連合会としても法務局に削除要請依頼を出したんですけれども、これ自体が差別語そのものに当たるわけではないとの理由からでしょうか、いまだに削除されていません。しかし、中を見てみると、実際、差別語、行ったであろう内容などは削除されていますが、場所を特定されている内容はそのままですし、全くのデマな内容も書き込まれています。このサイトでは、ほかのスレッドでもこの場では言いたくないようなタイトルのスレッドやひど過ぎる誹謗中傷、また差別的な内容が非常に多く書き込まれています。また、大手動画サイトでは、南国市の地名と、見渡す限り一面のニコイチ住宅と題した動画が今も閲覧できる状態です。このような野放しの状態の中で、昨年の5月に制定され、今年施行される予定の情報流通プラットフォーム対処法に対する認識をお伺いします。
○副議長(山中良成) 総務課長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(松木和哉) 先ほど議員のほうからも話がありましたとおり、インターネットやSNSの普及に伴いまして、匿名性を悪用した誹謗中傷、また名誉毀損やプライバシーの侵害、差別を助長する表現などが社会的な問題となっております。こうしたインターネット上の人権侵害への対策強化といたしまして、昨年5月にプロバイダー責任制限法が改正をされまして、法律名を変更して情報流通プラットフォーム対処法が施行されたところでございます。
この法律では、プラットフォーム事業者の責務が強化をされまして、誹謗中傷の投稿の削除要請に対する迅速な対応と申出者への通知が義務化されるなど、誹謗中傷への対応が強化されるようになるというふうに認識をしております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
この法律により、プラットフォーム事業者に対して、人権侵害、誹謗中傷について削除申請窓口や手続の整備、運用体制の整備、1週間以内に削除申請の処理、通知を行うこと、プラットフォーム事業者ごとに削除指針の作成、そして公表などが義務づけられることになりました。しかし、まだまだ課題もありますが、今まで野放しであったネット上の人権侵害防止に向けては、一定の効果があると思います。
そして、インターネットの人権侵害に対処するため、高知県においては、子ども・福祉政策部の人権・男女共同参画課がモニタリング事業を委託するなどを行っています。ここ南国市においても、じんけん係でモニタリングを実施できないか、お聞きします。
○副議長(山中良成) 総務課長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(松木和哉) 高知県におきましては、令和5年度からインターネットモニタリング事業につきまして事業者へ委託を開始をしております。内容といたしましては、キーワード検索及びページ遷移にて目視とシステムを組み合わせて検索を行いまして、法務局と連携した削除要請も行われております。また、重要度が高いものについては、関係市町村への情報共有もされております。
このモニタリングにつきましては、常時のキーワード検索、そしてサイト管理者への削除要請など、作業量というのは膨大なものになってくると思います。そうした意味からも、1市町村、また担当係での対応では一定の限度がございますので、これにつきましては、法務局や高知県とも連携をしながら対応してまいりたいと思います。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) 兵庫県のことになるんですけども、兵庫県では、直営、委託は様々ですが、兵庫県そして兵庫県内41市町全てがモニタリング事業を実施しています。その中の一つの委託先である公益社団法人尼崎市人権啓発協会が行ったモニタリングによって、2017年から2023年まで、高知県に関する差別書き込みを176件中170件削除させています。市町村の内訳までは分かりませんが、高知県や他市に任さず、自分の市の人権侵害は自分たちでなくしていく、そういう必要はないでしょうか。市長の思いをお聞かせください。
○副議長(山中良成) 市長。
○市長(平山耕三) インターネットやSNSの普及によりまして、手軽に情報収集、発信できるようになった一方で、プライバシーの侵害や差別を助長する表現など、人権侵害はより顕著になってきております。これらへの対応は非常に重要であるという認識はしております。しかしながら、先ほど総務課長からも答弁がありましたとおり、1市町村では十分な成果を上げることは難しいと考えますので、法務局や高知県の御協力も得ながら対応してまいりたいと考えております。以上です。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) 本来ならば、常時でのモニタリングが望ましいんですけれども、人員的にも時間的にも難しいということですね。委託まででなくても、まずは自力で、常時じゃなくても人権週間や「部落差別をなくする運動」強調旬間など、各人権課題旬間期間、あるいは曜日や時間を決めて、そのときは係内でモニタリングを行う、そういったことはできないでしょうか。
○副議長(山中良成) 総務課長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(松木和哉) 係の中でもできることについては対応はしていきたいと思っておりますけれども、現状では人員的な課題もございまして、じんけん係での常時のモニタリングというのは難しいというふうに考えております。繰り返しになりますけれども、このモニタリングにつきましては、法務局また高知県の協力を得て、削除要請も依頼するということも一緒に進めていきたいというふうに思います。
また、係におきましては、インターネット上の人権侵害等を未然に防ぐために、今後も人権講座等を通じまして啓発も行っていきたいと考えております。
○副議長(山中良成) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。現状では厳しいようですが、今後の検討課題の一つとしてもらえたらありがたいなと思っております。
インターネットによる人権侵害は、残念ながら今後も後を絶たないだろうと思います。南国市においては、インターネットによる人権侵害で命を絶つ市民を絶対に出さないよう、また心を痛める人が出ないよう、しっかりとした啓発をよろしくお願いいたします。せっかく制定した条例であります南国市人権を尊重するまちづくり条例の理念がしっかり生かされ、南国市人権施策推進基本計画が形式だけのものにならないように、本当に一人一人が思いやりの心を持ち、互いの人権が尊重される心豊かなまち南国となりますよう、どうかよろしくお願いいたします。
以上で私の一般質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
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○副議長(山中良成) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(山中良成) 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
明7日の議事日程は、一般質問であります。開議時刻は午前10時、本日はこれにて延会いたします。
お疲れさまでした。
午後2時9分 延会