議会議事録
検索結果 » 令和6年 第436回市議会定例会(開催日:2024/09/06) »
一般質問1日目(植田豊)
質問者:植田豊
答弁者:市長、関係課長
午後3時6分 再開
○議長(岩松永治) 休憩前に引き続き会議を開きます。
引き続き一般質問を行います。12番植田豊議員。
〔12番 植田 豊議員発言席〕
○12番(植田 豊) なんこく市政会、議席12番、植田豊です。
通告に従いまして、総括で質問をさせていただきますので、よろしくお願いします。
まず最初に、Live119の導入につきまして南国消防長にお聞きします。
令和3年12月議会で岩松議員から質問がありました。そのときの消防長の答弁は、「Live119というシステムは、議員に(議員というのは岩松議員です、岩松議員に)御説明していただきましたとおり、隊員などが現場到着前に状況確認ができること、通信指令員が映像などを確認しながら適切な指導ができるという、救命率の向上には大きな可能性を秘めたシステムではないかと考えております。全国724の消防本部の中で40例ほど導入されているということですので、費用対効果及び運用人員などについても検討をする中で利活用も考えていきたいと思います」と当時の答弁としてお答えになっています。この時点では、高知県内の導入事例はなかったようです。
そこで、お聞きします。
現在、令和6年8月現在の高知県及び四国管内の導入状況をお答えください。よろしくお願いします。
次に、マイナ保険証救急搬送の現場での活用について、南国市消防長にお聞きします。
総務省消防庁は、マイナンバーカードと一体化したマイナ保険証を使って急病人やけが人を救急搬送する実証事業を今年令和6年5月から始めています。患者本人が受診歴や服用している薬などを説明できない状況でも救急隊員が現場でカードを読み取って必要な情報を入手し、最適な医療機関に搬送できるようにすると少し前の新聞に載っていました。
そこで、お聞きします。
今の救急現場では、患者本人や御家族から受診歴などを口頭で確認しているが、状況によっては説明できなかったり、服用している薬を家族が把握していなかったりする場合も多いと聞いています。実際、現場で急病人、けが人の患者様御本人の受診歴や服用する薬、かかりつけ医を御本人から聞き出すことができない場合は多くあるのでしょうか。そのときは、どうしても現場から搬送するまでに時間がかかってしまうと思います。消防長の御答弁をお願いします。
次に、大災害時の安否不明者携帯の位置情報活用拡大、危機管理課長にお聞きします。
大規模災害時の捜索・救助活動を迅速にするため、総務省は令和6年、本年6月28日、携帯電話事業者が要救助者の位置情報を救助機関に提供する際の運用見直しを行いました。主な内容としては、位置情報提供に関し、従来は救助機関が対象者の携帯番号を指定して事業者に要請する必要がありました。今回の見直しにより、被災自治体の安否不明者名簿を活用できるようにし、携帯番号が不明でも名簿の氏名や住所に基づき救助機関が救助対象者を絞り込んだ上で要請すれば、携帯電話会社が位置情報を提供できるようになりました。
そこで、お聞きします。
さきに紹介した安否不明者名簿についてです。名簿の作成する事態になったときは、どこからの情報を基にどこ、誰が作成し、どこ、誰が携帯電話会社に要請する流れになっているのでしょうか。作成を想定した体制はできていますか。御答弁をお願いします。
次に、新しい観光マップ作成について、商工観光課長にお聞きします。
いよいよ「あんぱん」放映が半年後になりました。朝ドラ「あんぱん」決定後、「あんぱん」放映へ向けての執行部から取組の予定の説明や議員からは多くの一般質問もありました。商工観光課を中心に大変なお忙しい中で、着実に準備は進んでいると思います。
今回お聞きしたいのは、土地カンのない県外、市外から多くのお客様が来られます。来られるお客様、特に初めて南国市に入る方は、カーナビや観光案内マップを頼りに来られると想定します。ただ、「あんぱん」放映が急に決定ということもあり、動線や町並みが大きく変わりつつあり、お客様にとっては更新された最新の情報を必要とします。最新観光マップの作成についての計画予定についてお聞きします。
次に、クーリングシェルターの設置について、同じく商工観光課長にお聞きします。
近年の夏の暑さは猛暑が当たり前、今年の夏も異常な猛暑でした。来年も同じ猛暑を想定しておかなくてはなりません。来年夏には多くの観光客の方が来られます。自家用車で入ってこられたとしても、市内中心部はレンタサイクルもない中で、歩きが中心になり、しかも町なかの土地カンのない県外、市外の方にとっては、コンビニや量販店へ入って暑さをしのぐというわけにはなかなかなりません。なので、クーリングシェルターの数か所の事前設置は必要かと思います。お考えをお聞きします。
次に、学校医・学校歯科医について、学校教育課長にお聞きします。
7月9日の高知新聞、声ひろばに「医療過疎問題の顕在化」と載っています。投稿されたのは、香南市の歯科医師の方です。その内容の中で私が特に気になった部分がありますので質問させていただきます。
医師の高齢化や地域の過疎化で廃業されたりで、学校医・学校歯科医の後継者医師が見込めない地域があるようです。南国市立小学校、中学校の学校医・学校歯科医は確保できていますか、現状をお聞きします。また、後継者の見込みはどうでしょうか、お尋ねします。
次に、重層的支援体制整備事業について、複数の課に関係しますが、今回は福祉事務所長にお聞きします。
介護や障害、子育て、生活困窮など複雑化、複合化した住民の悩みに対応する断らない相談支援を柱とした重層的支援体制整備事業、今年6月中に全国346市区町村で実施される予定ですと5月20日頃の新聞に載っていました。
重層事業は、市区町村が包括的な支援体制を構築できるよう、国が各分野の補助金を一括交付できる仕組みをつくり、2021年度から実施されています。制度に人を合わせるのではなく、人を中心として関係機関で伴走型で支援を行うのが特徴で、断らない相談支援を柱として独立した人の社会参加を促す参加支援、居場所の確保といった地域づくりを一体的に実施するものです。多機関が協働しての取組や訪問などのアウトリーチを通じた継続的な支援も事業の一部となっています。令和3年度から始まり、3年が経過し、全国の市町村数約1,700の中で、今年、令和6年は約346、20%ぐらいの市町村で実施されているということのようです。
お聞きします。
本市、南国市の実施予定についてお答えください。
以上で1問目を終わります。よろしくお願いします。
○議長(岩松永治) 答弁を求めます。消防長。
〔小松和英消防長登壇〕
○消防長(小松和英) Live119の導入事例についてお答えをいたします。
令和6年7月現在、全国で720の消防本部のうち147本部が導入済みで、管轄人口数は約5,215万人となっております。
四国では、香川県が1つ、愛媛県が4本部で運用中で、県内では土佐清水市消防本部が8月から運用開始となっております。
次に、救急現場での情報収集についてお答えをいたします。
現場においては、様々な状況がありますので、傷病者御本人の意識レベルや御家族や関係者がいるかいないかで傷病者の既往歴、かかりつけ医、服用している薬だけに限らず、住所、氏名、年齢などの情報収集に時間を要することはあります。以上です。
○議長(岩松永治) 危機管理課長。
〔野村 学危機管理課長登壇〕
○危機管理課長(野村 学) 安否不明者名簿による位置情報の携帯電話会社への要請の体制につきまして、本市の災害対策本部では対策立案部に位置づけられる本部活動統制チームが様々な情報を収集、整理し、対策の立案を担っております。
この本部活動統制チームが応急救助機関による現場での客観的な事実に基づく情報により、位置情報の提供を求める安否不明者のリストを作成することになります。その後、同じく対策立案部の受援機能を受け持つ後方支援チームにより携帯電話会社へ提供要請を行うことになります。今回見直された運用に沿って活動できるよう、訓練や手順書の作成を進めてまいります。
○議長(岩松永治) 商工観光課長。
〔山崎伸二商工観光課長登壇〕
○商工観光課長(山崎伸二) 新しい観光マップの作成につきましては、観光マップは連続テレビ小説を契機に後免町など中心市街地に来られる観光客等にやなせ先生のゆかりの地や南国市の観光情報、グルメ情報などを届けるために必要なものと考えております。
物部川エリアでの観光博覧会実行委員会においては、物部川エリアにおけるやなせ先生ゆかりの地などを掲載したリーフレット「やなせたかしと高知旅」を今年6月に制作しております。また、南国市観光協会が今年秋頃に観光パンフレット「大人旅南国市」の増刷を予定しているほか、連続テレビ小説「あんぱん」の放映前には中心市街地の「まち歩きMAP」を南国市観光協会に南国市商工会等と連携していただきながら制作していただくことを計画しております。
今後、沿道広場や日吉町三丁目公園など中心市街地の整備が進むことから、制作のタイミング的に載せられなかった情報につきましては、増刷などのタイミングで掲載し、内容を更新してまいりたいと考えております。
続きまして、クーリングシェルターの設置につきましては、近年の夏の暑さは厳しく、観光客の方も熱中症対策をしてこられると思いますが、それでも高知の夏場のまち歩きにおいて、クーリングシェルターやクールスポットのような暑さをしのぐスペースがあることは、観光客としても疲れを癒やせるのではないかと思います。そのような施設等は、夏場において休憩場所やトイレと同様、観光客にとって重要なものと考えております。なお、臨時観光案内所の設営、運営を南国市観光協会が行うことから、観光協会の取組として運営する機関、現在西島園芸団地に設置しているレンタサイクルの一部を臨時観光案内所に移し、レンタサイクルを行う計画になっております。以上でございます。
○議長(岩松永治) 教育次長。
〔溝渕浩芳参事兼教育次長兼学校教育課長登壇〕
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) 学校医・学校歯科医の充足についての御質問にお答えします。
学校医・学校歯科医につきましては、南国市立小学校13校、中学校4校、分校1校、合計18校に学校医は延べ21名の医師の方に、学校歯科医は延べ19名の歯科医師の方にお願いしております。学校医につきましては土佐長岡郡医師会、学校歯科医につきましては南国市歯科医師会の御協力で委嘱することができております。
また、保護者からは小児科の学校医を望む声もありますが、全ての学校医を小児科の医師に委嘱することはできないことについては御説明させていただいております。
学校医・歯科医共に令和7年3月末まで委嘱を行っておりますが、現在のところ令和7年度から委嘱を辞退させていただきたいといったお声はいただいておりません。
今後、南国市に開業医の方がいなくなることは想定はしておりませんが、学校医を委嘱できる方が少なくなってきた場合には、総合病院等の医療機関への委託を通じて医師の派遣を受けて、学校医と同様の職務を担っていただくことも必要ではないかと考えております。
○議長(岩松永治) 福祉事務所長。
〔天羽庸泰福祉事務所長登壇〕
○福祉事務所長(天羽庸泰) 令和2年6月の社会福祉法の改正で、「地域福祉の推進は、地域住民が相互に人格と個性を尊重し合いながら、参加し、共生する地域社会の実現を目指して行われなければならない」とする地域共生社会の理念が新設され、市町村はその実現のために、議員のおっしゃったように令和3年4月1日から重層的相談支援体制整備事業を行うことができるとされています。
高知県では、平成21年から独自の高知型福祉の取組を進めており、南国市では高知県の補助を受け、社会福祉法人南国市社会福祉協議会にあったかふれあいセンターの委託を行うなど、地域福祉の推進のために努めてまいった経緯があります。
令和3年4月1日施行の社会福祉法の改正を受けて、高知型地域共生社会の実現のために、令和4年10月30日に高知県知事、34市町村長と全社会福祉協議会会長による高知家地域共生社会推進宣言を行い、さらなる地域福祉の推進を目指しているところであります。
重層的相談支援体制整備事業についてですが、南国市では今年度から重層的相談支援体制整備事業への移行準備事業を行っております。重層的相談支援体制整備事業の本格実施には、新設の3事業に着手する必要がありまして、移行準備事業においては、そのうち社会福祉法第106条4の第2項第5号で規定する多機関協働事業の実施が必須となっております。多機関協働事業は、南国市全体で包括的な相談支援体制を構築して、重層的相談支援体制整備事業の中核を担う役割を果たすものでして、介護、障害、子供子育て、生活困窮分野などの各相談機関に寄せられる相談のうち、多分野にわたる課題を世帯で抱えるなど、各専門機関だけでは課題解決が困難であるような事案に対して、多機関が分野横断的に課題解決の方針や役割の分担を協議する事業です。南国市では、今年度中に多機関協働事業の枠組みの構築を目指します。
○議長(岩松永治) 植田豊議員。
○12番(植田 豊) それぞれに御丁寧に御答弁ありがとうございました。
まず最初のLive119について、2問目を質問させていただきます。
宮崎県日南市消防本部導入の紹介をさせていただきます。
通報者が急病、火災、交通事故など現場の状況をスマートフォンを使い、リアルタイムで消防に送信。消防は、映像を確認しながら通報者に救急処置など的確な対応方法を伝えることができる。同本部は、救助活動は初動が大切で、現場は一分一秒を争う。救命率向上にもつながるとして市民に協力を呼びかけると令和6年6月19日の新聞に載っていました。
また、東京消防庁の2つ事例を紹介させていただきます。
1歳の女児が入浴中に溺れた。Live119で状況を確認し、呼吸をしていないことから、心臓マッサージの動画を送信し、家族が映像に従って応急手当てをしたことにより、救急隊到着前に自発呼吸ができる状態まで回復した。
同じく東京消防庁の事例です。高齢女性が飲食店内で食事中に食べ物を喉に詰まらせ、呼吸困難となった。管制員が背部叩打法の実施を指示し、臨席した女子高生にLive119の活用を依頼、状況を映像で確認し、食べ物の詰まりは取れて呼吸をしている状況まで回復した。
システムの有用性はもちろんですが、スマートフォンの性能の向上や通報者の方も平時より画像伝送の操作を普通に使うこと、操作することが当たり前になってきているのがLive119導入の普及にもつながっているのではないかと思います。
先月8月8日、日向灘で発生したマグニチュード7.1の地震を受け、気象庁が南海トラフ発生の可能性が相対的に高まったとして臨時情報の巨大地震注意を初めて発表した。県内では、同じ日、午後11時現在では11市町村が自主避難に対応する避難所を開設した事態になった。特に、大災害が発生した場合は複数の事案が同時に発生するわけで、一件一件、一つ一つの対応時間短縮が少しでも多くの救命率につながると考えます。改めて、消防長に導入の予定についてお答えください。お願いします。
マイナ保険証救急搬送の現場での活用の2問目をさせていただきます。
実際、そういった場合もあるということですので、救急隊員の方には負担がかかっているのではないかと思います。さきに紹介したマイナ保険証活用のシステム導入は早期に検討しておくべきだと思いますが、御答弁をお願いします。
大災害時の安否不明者携帯の位置情報活用拡大、2問目を質問させていただきます。
能登半島地震では、要救助者の捜索が課題となり、石川県が公表した安否不明者名簿に基づき、消防庁が位置情報の提供を携帯電話事業者に要請、68件の情報提供につながり、安否確認などに貢献しました。こうしたことから、総務省は制度の運用見直しの検討をされたものです。
また、もう一つ大きく変わった点があります。これまで携帯電話の位置情報の提供は、警察、海上保安庁、消防とその他これに準ずる機関に限られていましたが、自治体が設置する災害対策本部が追加されました。被災者の迅速な安否確認や人命救助活動に貢献できる反面、携帯電話番号が不明でも、また携帯電話の電源が切っている場合でも切られている場合でも、過去の位置情報の取得が可能となっているようです。情報の扱いは最大限の注意を払う必要があると思います。
災害対策本部長である市長の情報内容の扱いについて、市長にお尋ねします。
次に、新しい観光マップについては、どんどん新しくなることを想定して、段階的に最新マップの作成が予定されていることが分かりましたので、最新情報が抜かりのないよう、おもてなしの気持ちの入ったマップにしていただきたいと思います。よろしくお願いします。質問はありません。
クーリングシェルターの設置について、2問目です。
「災害級とも言える今夏の猛暑に陰りが見えない中、高知県内ではよさこい祭りなど夏のイベントが続き、人が活発に動くお盆に突入する。熱中症への備えが重要になる。改めて注意を払いたい」と高知新聞に載っていました。
クーリングシェルターの設置が重要とのお考えの答弁をいただきました。それでは、設置条件を環境課長に、設置予定場所について商工観光課長にお聞きします。
次に、学校医について質問はありませんが、ちょっと紹介させていただきたいことがあります。
鳥取県松江市にお住まいの田草雄一さんという学校医の方の話を紹介させていただきます。
「学校医が学校へ行く機会はあまりなく、普通は年に数回、健診に呼ばれるくらいですよね。それに、健診はどうしても流れ作業になり、子供たちと十分接することはできません。子供たちから寄せられる相談内容は、おなかが痛くなってしまう、けがをしやすい、忘れ物が多いなど素朴なものがほとんどです。また、保護者からは爪をかむなどの癖、身長、体重についての心配などが多いです。それらの中から受診が必要な事例が見つかることも時々あります」、学校医のお一人の話を紹介させていただきましたが、学校医というのは、成長期の児童生徒にとって医療従事者ということだけでなく、親にも学校の先生にも相談しにくいようなことを打ち明けられる場になってしまうようです。また、保護者の方々にとっては、医療機関に行く前の段階で心強い相談できる存在でもあると思います。学校医・学校歯科医がいないということのないように、持続的に注視していただくよう努めていただきたいと思います。よろしくお願いします。
次に、重層的支援体制事業について、質問はありません。
私自身、議員の立場で市民の方から直接いろいろな相談、質問も受けますが、複数の要因があっての相談が増えているように感じます。支援を受ける当事者や地域住民、行政など関係者間の丁寧な合意形成が重要な事業になります。個別の政策にとらわれずに地域づくりを熟議する中で包括的な支援体制を整備してほしいものです。できるだけ早期の実施をお願いいたします。よろしくお願いします。
以上で2問目の質問をお願いします。
○議長(岩松永治) 答弁を求めます。市長。
○市長(平山耕三) 植田議員からの情報内容の取扱いについてということにつきまして御答弁申し上げます。
今回の運用の見直しの重要なポイントの一つとしまして、位置情報提供可能な救助機関として市町村の災害対策本部が加えられたということであります。これにより、市として直接携帯電話会社へ情報提供を求めることが可能となりました。
議員御指摘のとおり、情報の取扱いには最大限の注意を払う必要があります。一番重要なことは、救助機関として客観的な事実に基づき、情報提供要請への要件に該当するか、厳密に判断することであります。安否が容易に確認できる場合に対しても安易に情報提供を求めることは、対象者のプライバシーを侵害するだけでなく、真に救助が必要な方の救助の遅れにもつながります。高知県では、災害時における人的被害情報の公表手順なども定められておりますので、この公表手順なども参考にし、訓練等を通じて真に救助が必要な安否不明者の絞り込みについても職員のスキルを上げてまいります。以上です。
○議長(岩松永治) 消防長。
○消防長(小松和英) 南国市へのLive119の導入予定についてお答えをいたします。
現在、導入本部が全国の20%以上、人口カバー率が約4割となっておりますので、初期費用やランニングコストの財源措置や導入自治体の運用実績、効果などを検討するとともに、本年度、Live119のシステムの大幅リニューアルがなされるという情報もありますので、導入に向けて情報収集に努めたいと考えております。
次に、マイナ保険証活用につきましては、総務省消防庁はマイナ保険証を活用して傷病者情報を正確かつ早期に把握することにより、救急活動の迅速化、円滑化を図る取組を進めております。本年5月23日から順次、全国67の消防本部、合計660隊の救急で実証実験を進めております。四国では、3本部が参加をしており、総務省消防庁としては令和6年度末までを目途に全国展開を目指すとしておりますので、その動向を注視したいと考えております。以上です。
○議長(岩松永治) 環境課長。
○環境課長(横山聖二) クーリングシェルターにつきましては、令和6年4月1日に気候変動適応法の改正が全面施行されたことにより、熱中症による人の健康に係る被害の発生を防止することを目的としまして、市町村の区域にある施設であって基準に適合するものを市町村長が指定することができることになりました。
その基準とは、施設が適切な冷房設備を有すること、熱中症特別警戒情報が発表されたときは、施設を住民、その他の者に開放することができること及び施設の管理方法が環境省令で定める基準に適合するものであることが定められています。
なお、環境省令で定める基準とは、施設が受け入れることが可能であると見込まれる人数に応じて滞在者が適切に滞在することができる空間を確保するものと定められています。
本市においてこのような基準を満たす公共施設としまして、市役所本庁舎、保健福祉センター、図書館を選定し、関係各課の了承を得て、7月26日にクーリングシェルターとして指定をしております。
○議長(岩松永治) 商工観光課長。
○商工観光課長(山崎伸二) 観光客の暑さをしのぐことができる施設につきましては、現時点では臨時の観光案内所や海洋堂SpaceFactoryなんこくを想定しております。以上でございます。
○議長(岩松永治) 植田豊議員。
○12番(植田 豊) ありがとうございました。
スマホ位置情報の、携帯の位置情報の活用につきましては、自治体と救急機関が連携すれば、これまで以上に被災者の迅速な安否確認や人命救助に貢献できるはずですので、内容の扱いには注意しつつ、有効に利用をお願いしたいと思います。
今回、消防長に質問させていただきましたLive119、マイナンバーカード保険証の利用につきましては、大災害時に想定される複数の救急搬送同時発生の時間短縮には有効な手段です。改めて前向きに検討し、早期の導入をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
クーリングシェルターにつきまして、臨時の観光案内所、海洋堂、市役所本庁舎、保健福祉センター、図書館等が予定されているようですが、私は多ければ多いほどよいと考えます。
高知市では、イオンモール高知が今年クーリングシェルターの指定場所にもなっていたようです。民間の方にも協力をいただけるなら、クーリングシェルター設置場所をお願いしていただきたいと思います。さらに、暑さ対策の休憩所として使用するわけですので、先ほどの質問の最新観光マップにも載せていただきたいし、クーリングシェルターであるということが分かりやすいように、のぼり、桃太郎旗等で一目で分かるようにしていただきたいと思います。
以上で今議会の質問を終わります。ありがとうございました。
―――――――――――*―――――――――――
○議長(岩松永治) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(岩松永治) 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
明11日の議事日程は、一般質問であります。開議時刻は午前10時、本日はこれにて延会いたします。
お疲れさまでした。
午後3時47分 延会
答弁者:市長、関係課長
午後3時6分 再開
○議長(岩松永治) 休憩前に引き続き会議を開きます。
引き続き一般質問を行います。12番植田豊議員。
〔12番 植田 豊議員発言席〕
○12番(植田 豊) なんこく市政会、議席12番、植田豊です。
通告に従いまして、総括で質問をさせていただきますので、よろしくお願いします。
まず最初に、Live119の導入につきまして南国消防長にお聞きします。
令和3年12月議会で岩松議員から質問がありました。そのときの消防長の答弁は、「Live119というシステムは、議員に(議員というのは岩松議員です、岩松議員に)御説明していただきましたとおり、隊員などが現場到着前に状況確認ができること、通信指令員が映像などを確認しながら適切な指導ができるという、救命率の向上には大きな可能性を秘めたシステムではないかと考えております。全国724の消防本部の中で40例ほど導入されているということですので、費用対効果及び運用人員などについても検討をする中で利活用も考えていきたいと思います」と当時の答弁としてお答えになっています。この時点では、高知県内の導入事例はなかったようです。
そこで、お聞きします。
現在、令和6年8月現在の高知県及び四国管内の導入状況をお答えください。よろしくお願いします。
次に、マイナ保険証救急搬送の現場での活用について、南国市消防長にお聞きします。
総務省消防庁は、マイナンバーカードと一体化したマイナ保険証を使って急病人やけが人を救急搬送する実証事業を今年令和6年5月から始めています。患者本人が受診歴や服用している薬などを説明できない状況でも救急隊員が現場でカードを読み取って必要な情報を入手し、最適な医療機関に搬送できるようにすると少し前の新聞に載っていました。
そこで、お聞きします。
今の救急現場では、患者本人や御家族から受診歴などを口頭で確認しているが、状況によっては説明できなかったり、服用している薬を家族が把握していなかったりする場合も多いと聞いています。実際、現場で急病人、けが人の患者様御本人の受診歴や服用する薬、かかりつけ医を御本人から聞き出すことができない場合は多くあるのでしょうか。そのときは、どうしても現場から搬送するまでに時間がかかってしまうと思います。消防長の御答弁をお願いします。
次に、大災害時の安否不明者携帯の位置情報活用拡大、危機管理課長にお聞きします。
大規模災害時の捜索・救助活動を迅速にするため、総務省は令和6年、本年6月28日、携帯電話事業者が要救助者の位置情報を救助機関に提供する際の運用見直しを行いました。主な内容としては、位置情報提供に関し、従来は救助機関が対象者の携帯番号を指定して事業者に要請する必要がありました。今回の見直しにより、被災自治体の安否不明者名簿を活用できるようにし、携帯番号が不明でも名簿の氏名や住所に基づき救助機関が救助対象者を絞り込んだ上で要請すれば、携帯電話会社が位置情報を提供できるようになりました。
そこで、お聞きします。
さきに紹介した安否不明者名簿についてです。名簿の作成する事態になったときは、どこからの情報を基にどこ、誰が作成し、どこ、誰が携帯電話会社に要請する流れになっているのでしょうか。作成を想定した体制はできていますか。御答弁をお願いします。
次に、新しい観光マップ作成について、商工観光課長にお聞きします。
いよいよ「あんぱん」放映が半年後になりました。朝ドラ「あんぱん」決定後、「あんぱん」放映へ向けての執行部から取組の予定の説明や議員からは多くの一般質問もありました。商工観光課を中心に大変なお忙しい中で、着実に準備は進んでいると思います。
今回お聞きしたいのは、土地カンのない県外、市外から多くのお客様が来られます。来られるお客様、特に初めて南国市に入る方は、カーナビや観光案内マップを頼りに来られると想定します。ただ、「あんぱん」放映が急に決定ということもあり、動線や町並みが大きく変わりつつあり、お客様にとっては更新された最新の情報を必要とします。最新観光マップの作成についての計画予定についてお聞きします。
次に、クーリングシェルターの設置について、同じく商工観光課長にお聞きします。
近年の夏の暑さは猛暑が当たり前、今年の夏も異常な猛暑でした。来年も同じ猛暑を想定しておかなくてはなりません。来年夏には多くの観光客の方が来られます。自家用車で入ってこられたとしても、市内中心部はレンタサイクルもない中で、歩きが中心になり、しかも町なかの土地カンのない県外、市外の方にとっては、コンビニや量販店へ入って暑さをしのぐというわけにはなかなかなりません。なので、クーリングシェルターの数か所の事前設置は必要かと思います。お考えをお聞きします。
次に、学校医・学校歯科医について、学校教育課長にお聞きします。
7月9日の高知新聞、声ひろばに「医療過疎問題の顕在化」と載っています。投稿されたのは、香南市の歯科医師の方です。その内容の中で私が特に気になった部分がありますので質問させていただきます。
医師の高齢化や地域の過疎化で廃業されたりで、学校医・学校歯科医の後継者医師が見込めない地域があるようです。南国市立小学校、中学校の学校医・学校歯科医は確保できていますか、現状をお聞きします。また、後継者の見込みはどうでしょうか、お尋ねします。
次に、重層的支援体制整備事業について、複数の課に関係しますが、今回は福祉事務所長にお聞きします。
介護や障害、子育て、生活困窮など複雑化、複合化した住民の悩みに対応する断らない相談支援を柱とした重層的支援体制整備事業、今年6月中に全国346市区町村で実施される予定ですと5月20日頃の新聞に載っていました。
重層事業は、市区町村が包括的な支援体制を構築できるよう、国が各分野の補助金を一括交付できる仕組みをつくり、2021年度から実施されています。制度に人を合わせるのではなく、人を中心として関係機関で伴走型で支援を行うのが特徴で、断らない相談支援を柱として独立した人の社会参加を促す参加支援、居場所の確保といった地域づくりを一体的に実施するものです。多機関が協働しての取組や訪問などのアウトリーチを通じた継続的な支援も事業の一部となっています。令和3年度から始まり、3年が経過し、全国の市町村数約1,700の中で、今年、令和6年は約346、20%ぐらいの市町村で実施されているということのようです。
お聞きします。
本市、南国市の実施予定についてお答えください。
以上で1問目を終わります。よろしくお願いします。
○議長(岩松永治) 答弁を求めます。消防長。
〔小松和英消防長登壇〕
○消防長(小松和英) Live119の導入事例についてお答えをいたします。
令和6年7月現在、全国で720の消防本部のうち147本部が導入済みで、管轄人口数は約5,215万人となっております。
四国では、香川県が1つ、愛媛県が4本部で運用中で、県内では土佐清水市消防本部が8月から運用開始となっております。
次に、救急現場での情報収集についてお答えをいたします。
現場においては、様々な状況がありますので、傷病者御本人の意識レベルや御家族や関係者がいるかいないかで傷病者の既往歴、かかりつけ医、服用している薬だけに限らず、住所、氏名、年齢などの情報収集に時間を要することはあります。以上です。
○議長(岩松永治) 危機管理課長。
〔野村 学危機管理課長登壇〕
○危機管理課長(野村 学) 安否不明者名簿による位置情報の携帯電話会社への要請の体制につきまして、本市の災害対策本部では対策立案部に位置づけられる本部活動統制チームが様々な情報を収集、整理し、対策の立案を担っております。
この本部活動統制チームが応急救助機関による現場での客観的な事実に基づく情報により、位置情報の提供を求める安否不明者のリストを作成することになります。その後、同じく対策立案部の受援機能を受け持つ後方支援チームにより携帯電話会社へ提供要請を行うことになります。今回見直された運用に沿って活動できるよう、訓練や手順書の作成を進めてまいります。
○議長(岩松永治) 商工観光課長。
〔山崎伸二商工観光課長登壇〕
○商工観光課長(山崎伸二) 新しい観光マップの作成につきましては、観光マップは連続テレビ小説を契機に後免町など中心市街地に来られる観光客等にやなせ先生のゆかりの地や南国市の観光情報、グルメ情報などを届けるために必要なものと考えております。
物部川エリアでの観光博覧会実行委員会においては、物部川エリアにおけるやなせ先生ゆかりの地などを掲載したリーフレット「やなせたかしと高知旅」を今年6月に制作しております。また、南国市観光協会が今年秋頃に観光パンフレット「大人旅南国市」の増刷を予定しているほか、連続テレビ小説「あんぱん」の放映前には中心市街地の「まち歩きMAP」を南国市観光協会に南国市商工会等と連携していただきながら制作していただくことを計画しております。
今後、沿道広場や日吉町三丁目公園など中心市街地の整備が進むことから、制作のタイミング的に載せられなかった情報につきましては、増刷などのタイミングで掲載し、内容を更新してまいりたいと考えております。
続きまして、クーリングシェルターの設置につきましては、近年の夏の暑さは厳しく、観光客の方も熱中症対策をしてこられると思いますが、それでも高知の夏場のまち歩きにおいて、クーリングシェルターやクールスポットのような暑さをしのぐスペースがあることは、観光客としても疲れを癒やせるのではないかと思います。そのような施設等は、夏場において休憩場所やトイレと同様、観光客にとって重要なものと考えております。なお、臨時観光案内所の設営、運営を南国市観光協会が行うことから、観光協会の取組として運営する機関、現在西島園芸団地に設置しているレンタサイクルの一部を臨時観光案内所に移し、レンタサイクルを行う計画になっております。以上でございます。
○議長(岩松永治) 教育次長。
〔溝渕浩芳参事兼教育次長兼学校教育課長登壇〕
○参事兼教育次長兼学校教育課長(溝渕浩芳) 学校医・学校歯科医の充足についての御質問にお答えします。
学校医・学校歯科医につきましては、南国市立小学校13校、中学校4校、分校1校、合計18校に学校医は延べ21名の医師の方に、学校歯科医は延べ19名の歯科医師の方にお願いしております。学校医につきましては土佐長岡郡医師会、学校歯科医につきましては南国市歯科医師会の御協力で委嘱することができております。
また、保護者からは小児科の学校医を望む声もありますが、全ての学校医を小児科の医師に委嘱することはできないことについては御説明させていただいております。
学校医・歯科医共に令和7年3月末まで委嘱を行っておりますが、現在のところ令和7年度から委嘱を辞退させていただきたいといったお声はいただいておりません。
今後、南国市に開業医の方がいなくなることは想定はしておりませんが、学校医を委嘱できる方が少なくなってきた場合には、総合病院等の医療機関への委託を通じて医師の派遣を受けて、学校医と同様の職務を担っていただくことも必要ではないかと考えております。
○議長(岩松永治) 福祉事務所長。
〔天羽庸泰福祉事務所長登壇〕
○福祉事務所長(天羽庸泰) 令和2年6月の社会福祉法の改正で、「地域福祉の推進は、地域住民が相互に人格と個性を尊重し合いながら、参加し、共生する地域社会の実現を目指して行われなければならない」とする地域共生社会の理念が新設され、市町村はその実現のために、議員のおっしゃったように令和3年4月1日から重層的相談支援体制整備事業を行うことができるとされています。
高知県では、平成21年から独自の高知型福祉の取組を進めており、南国市では高知県の補助を受け、社会福祉法人南国市社会福祉協議会にあったかふれあいセンターの委託を行うなど、地域福祉の推進のために努めてまいった経緯があります。
令和3年4月1日施行の社会福祉法の改正を受けて、高知型地域共生社会の実現のために、令和4年10月30日に高知県知事、34市町村長と全社会福祉協議会会長による高知家地域共生社会推進宣言を行い、さらなる地域福祉の推進を目指しているところであります。
重層的相談支援体制整備事業についてですが、南国市では今年度から重層的相談支援体制整備事業への移行準備事業を行っております。重層的相談支援体制整備事業の本格実施には、新設の3事業に着手する必要がありまして、移行準備事業においては、そのうち社会福祉法第106条4の第2項第5号で規定する多機関協働事業の実施が必須となっております。多機関協働事業は、南国市全体で包括的な相談支援体制を構築して、重層的相談支援体制整備事業の中核を担う役割を果たすものでして、介護、障害、子供子育て、生活困窮分野などの各相談機関に寄せられる相談のうち、多分野にわたる課題を世帯で抱えるなど、各専門機関だけでは課題解決が困難であるような事案に対して、多機関が分野横断的に課題解決の方針や役割の分担を協議する事業です。南国市では、今年度中に多機関協働事業の枠組みの構築を目指します。
○議長(岩松永治) 植田豊議員。
○12番(植田 豊) それぞれに御丁寧に御答弁ありがとうございました。
まず最初のLive119について、2問目を質問させていただきます。
宮崎県日南市消防本部導入の紹介をさせていただきます。
通報者が急病、火災、交通事故など現場の状況をスマートフォンを使い、リアルタイムで消防に送信。消防は、映像を確認しながら通報者に救急処置など的確な対応方法を伝えることができる。同本部は、救助活動は初動が大切で、現場は一分一秒を争う。救命率向上にもつながるとして市民に協力を呼びかけると令和6年6月19日の新聞に載っていました。
また、東京消防庁の2つ事例を紹介させていただきます。
1歳の女児が入浴中に溺れた。Live119で状況を確認し、呼吸をしていないことから、心臓マッサージの動画を送信し、家族が映像に従って応急手当てをしたことにより、救急隊到着前に自発呼吸ができる状態まで回復した。
同じく東京消防庁の事例です。高齢女性が飲食店内で食事中に食べ物を喉に詰まらせ、呼吸困難となった。管制員が背部叩打法の実施を指示し、臨席した女子高生にLive119の活用を依頼、状況を映像で確認し、食べ物の詰まりは取れて呼吸をしている状況まで回復した。
システムの有用性はもちろんですが、スマートフォンの性能の向上や通報者の方も平時より画像伝送の操作を普通に使うこと、操作することが当たり前になってきているのがLive119導入の普及にもつながっているのではないかと思います。
先月8月8日、日向灘で発生したマグニチュード7.1の地震を受け、気象庁が南海トラフ発生の可能性が相対的に高まったとして臨時情報の巨大地震注意を初めて発表した。県内では、同じ日、午後11時現在では11市町村が自主避難に対応する避難所を開設した事態になった。特に、大災害が発生した場合は複数の事案が同時に発生するわけで、一件一件、一つ一つの対応時間短縮が少しでも多くの救命率につながると考えます。改めて、消防長に導入の予定についてお答えください。お願いします。
マイナ保険証救急搬送の現場での活用の2問目をさせていただきます。
実際、そういった場合もあるということですので、救急隊員の方には負担がかかっているのではないかと思います。さきに紹介したマイナ保険証活用のシステム導入は早期に検討しておくべきだと思いますが、御答弁をお願いします。
大災害時の安否不明者携帯の位置情報活用拡大、2問目を質問させていただきます。
能登半島地震では、要救助者の捜索が課題となり、石川県が公表した安否不明者名簿に基づき、消防庁が位置情報の提供を携帯電話事業者に要請、68件の情報提供につながり、安否確認などに貢献しました。こうしたことから、総務省は制度の運用見直しの検討をされたものです。
また、もう一つ大きく変わった点があります。これまで携帯電話の位置情報の提供は、警察、海上保安庁、消防とその他これに準ずる機関に限られていましたが、自治体が設置する災害対策本部が追加されました。被災者の迅速な安否確認や人命救助活動に貢献できる反面、携帯電話番号が不明でも、また携帯電話の電源が切っている場合でも切られている場合でも、過去の位置情報の取得が可能となっているようです。情報の扱いは最大限の注意を払う必要があると思います。
災害対策本部長である市長の情報内容の扱いについて、市長にお尋ねします。
次に、新しい観光マップについては、どんどん新しくなることを想定して、段階的に最新マップの作成が予定されていることが分かりましたので、最新情報が抜かりのないよう、おもてなしの気持ちの入ったマップにしていただきたいと思います。よろしくお願いします。質問はありません。
クーリングシェルターの設置について、2問目です。
「災害級とも言える今夏の猛暑に陰りが見えない中、高知県内ではよさこい祭りなど夏のイベントが続き、人が活発に動くお盆に突入する。熱中症への備えが重要になる。改めて注意を払いたい」と高知新聞に載っていました。
クーリングシェルターの設置が重要とのお考えの答弁をいただきました。それでは、設置条件を環境課長に、設置予定場所について商工観光課長にお聞きします。
次に、学校医について質問はありませんが、ちょっと紹介させていただきたいことがあります。
鳥取県松江市にお住まいの田草雄一さんという学校医の方の話を紹介させていただきます。
「学校医が学校へ行く機会はあまりなく、普通は年に数回、健診に呼ばれるくらいですよね。それに、健診はどうしても流れ作業になり、子供たちと十分接することはできません。子供たちから寄せられる相談内容は、おなかが痛くなってしまう、けがをしやすい、忘れ物が多いなど素朴なものがほとんどです。また、保護者からは爪をかむなどの癖、身長、体重についての心配などが多いです。それらの中から受診が必要な事例が見つかることも時々あります」、学校医のお一人の話を紹介させていただきましたが、学校医というのは、成長期の児童生徒にとって医療従事者ということだけでなく、親にも学校の先生にも相談しにくいようなことを打ち明けられる場になってしまうようです。また、保護者の方々にとっては、医療機関に行く前の段階で心強い相談できる存在でもあると思います。学校医・学校歯科医がいないということのないように、持続的に注視していただくよう努めていただきたいと思います。よろしくお願いします。
次に、重層的支援体制事業について、質問はありません。
私自身、議員の立場で市民の方から直接いろいろな相談、質問も受けますが、複数の要因があっての相談が増えているように感じます。支援を受ける当事者や地域住民、行政など関係者間の丁寧な合意形成が重要な事業になります。個別の政策にとらわれずに地域づくりを熟議する中で包括的な支援体制を整備してほしいものです。できるだけ早期の実施をお願いいたします。よろしくお願いします。
以上で2問目の質問をお願いします。
○議長(岩松永治) 答弁を求めます。市長。
○市長(平山耕三) 植田議員からの情報内容の取扱いについてということにつきまして御答弁申し上げます。
今回の運用の見直しの重要なポイントの一つとしまして、位置情報提供可能な救助機関として市町村の災害対策本部が加えられたということであります。これにより、市として直接携帯電話会社へ情報提供を求めることが可能となりました。
議員御指摘のとおり、情報の取扱いには最大限の注意を払う必要があります。一番重要なことは、救助機関として客観的な事実に基づき、情報提供要請への要件に該当するか、厳密に判断することであります。安否が容易に確認できる場合に対しても安易に情報提供を求めることは、対象者のプライバシーを侵害するだけでなく、真に救助が必要な方の救助の遅れにもつながります。高知県では、災害時における人的被害情報の公表手順なども定められておりますので、この公表手順なども参考にし、訓練等を通じて真に救助が必要な安否不明者の絞り込みについても職員のスキルを上げてまいります。以上です。
○議長(岩松永治) 消防長。
○消防長(小松和英) 南国市へのLive119の導入予定についてお答えをいたします。
現在、導入本部が全国の20%以上、人口カバー率が約4割となっておりますので、初期費用やランニングコストの財源措置や導入自治体の運用実績、効果などを検討するとともに、本年度、Live119のシステムの大幅リニューアルがなされるという情報もありますので、導入に向けて情報収集に努めたいと考えております。
次に、マイナ保険証活用につきましては、総務省消防庁はマイナ保険証を活用して傷病者情報を正確かつ早期に把握することにより、救急活動の迅速化、円滑化を図る取組を進めております。本年5月23日から順次、全国67の消防本部、合計660隊の救急で実証実験を進めております。四国では、3本部が参加をしており、総務省消防庁としては令和6年度末までを目途に全国展開を目指すとしておりますので、その動向を注視したいと考えております。以上です。
○議長(岩松永治) 環境課長。
○環境課長(横山聖二) クーリングシェルターにつきましては、令和6年4月1日に気候変動適応法の改正が全面施行されたことにより、熱中症による人の健康に係る被害の発生を防止することを目的としまして、市町村の区域にある施設であって基準に適合するものを市町村長が指定することができることになりました。
その基準とは、施設が適切な冷房設備を有すること、熱中症特別警戒情報が発表されたときは、施設を住民、その他の者に開放することができること及び施設の管理方法が環境省令で定める基準に適合するものであることが定められています。
なお、環境省令で定める基準とは、施設が受け入れることが可能であると見込まれる人数に応じて滞在者が適切に滞在することができる空間を確保するものと定められています。
本市においてこのような基準を満たす公共施設としまして、市役所本庁舎、保健福祉センター、図書館を選定し、関係各課の了承を得て、7月26日にクーリングシェルターとして指定をしております。
○議長(岩松永治) 商工観光課長。
○商工観光課長(山崎伸二) 観光客の暑さをしのぐことができる施設につきましては、現時点では臨時の観光案内所や海洋堂SpaceFactoryなんこくを想定しております。以上でございます。
○議長(岩松永治) 植田豊議員。
○12番(植田 豊) ありがとうございました。
スマホ位置情報の、携帯の位置情報の活用につきましては、自治体と救急機関が連携すれば、これまで以上に被災者の迅速な安否確認や人命救助に貢献できるはずですので、内容の扱いには注意しつつ、有効に利用をお願いしたいと思います。
今回、消防長に質問させていただきましたLive119、マイナンバーカード保険証の利用につきましては、大災害時に想定される複数の救急搬送同時発生の時間短縮には有効な手段です。改めて前向きに検討し、早期の導入をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
クーリングシェルターにつきまして、臨時の観光案内所、海洋堂、市役所本庁舎、保健福祉センター、図書館等が予定されているようですが、私は多ければ多いほどよいと考えます。
高知市では、イオンモール高知が今年クーリングシェルターの指定場所にもなっていたようです。民間の方にも協力をいただけるなら、クーリングシェルター設置場所をお願いしていただきたいと思います。さらに、暑さ対策の休憩所として使用するわけですので、先ほどの質問の最新観光マップにも載せていただきたいし、クーリングシェルターであるということが分かりやすいように、のぼり、桃太郎旗等で一目で分かるようにしていただきたいと思います。
以上で今議会の質問を終わります。ありがとうございました。
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○議長(岩松永治) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(岩松永治) 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
明11日の議事日程は、一般質問であります。開議時刻は午前10時、本日はこれにて延会いたします。
お疲れさまでした。
午後3時47分 延会