議会議事録
一般質問2日目(丁野美香)
質問者:丁野美香
答弁者:市長、教育長、関係課長
○議長(西本良平) 9番丁野美香議員。
〔9番 丁野美香議員発言席〕
○9番(丁野美香) 議席9番、なんこく市政会の丁野美香です。
通告に従いまして、順に質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
では、まず最初に、フェーズフリー型防災についての質問です。
フェーズフリーとは、平常時、日常と非日常、災害時という状況を分けることなく、いつでも無理なく自然な形で備えにつなげていく、ふだんから使っているものがいざというときにも役に立つという考え方ですが、その考え方を踏まえて、高齢者や障害のある方、子育て世代など要配慮者支援において、フェーズフリーの視点をどのように防災に取り入れていかれるのか、南国市としてどのように考えてるのかお聞かせください。
○議長(西本良平) 危機管理課長。
○危機管理課長(野村 学) フェーズフリーの考え方は、防災を日常の中に位置づけ、いざというときの対策を実効性のあるものにする観点から、非常に大事で有効な考え方であると認識しております。
本市では、例えば津波避難タワーを施錠せずにいつでも訪れ上がることができる状態にしていることや、地域のイベント等で活用することを認めていることなどがフェーズフリーの考え方に合致したものと言えます。また、毎年開催されております健康なんこくきらりフェアでは、「防災は健康から」というキャッチフレーズで日常の健康管理と防災を結びつける啓発を実施したり、生涯学習課主催の健康ウオーキングで防災に関するチェックポイントを設置し参加者に防災について考えていただく機会を設けるなど、防災に限らない様々なイベントを活用して啓発を行っていることも、フェーズフリー型防災として捉えることができると考えております。あわせて、本市では、生活まるごと防災という考え方を持っており、南国市地域防災計画にも位置づけしておりますが、これがまさにフェーズフリー型防災につながると捉えております。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。健康なんこくきらりフェアや健康ウオーキングなど、様々なイベントなどを活用されて啓発することもとても大事なことだと思いますので、これからも継続されることを願います。
次に、いざという災害時において、速やかに、そして確実に支援へとつながるよう、現在南国市が保有する要配慮者名簿について、平常時の活用状況としては災害時に速やかに活用できる体制にはなっているのでしょうか、お答えください。
○議長(西本良平) 福祉事務所長。
○福祉事務所長(天羽庸泰) 初めに、用語の説明から始めます。
現在、災害対策基本法において、市町村が名簿の作成義務を負うのは避難行動要支援者と定義されています。南国市においては、法改正で避難行動要支援者が定義される以前から広い意味で配慮が必要な人の台帳を管理しており、法改正後の現在も要配慮者に位置づけられている方も含んだ要配慮者及び避難行動要支援者をシステムで管理しています。このシステムでは、名簿だけでなく、努力義務である個別避難計画の管理も包括的に行っています。
名簿と計画の活用につきましては、平時から自助、共助を促すために、あらかじめ避難方法や避難先でどのように過ごすのか検討していただけるよう、避難行動要支援者を中心に個別避難計画の作成を促しています。名簿及び個別避難計画については、危機管理課や保健福祉センターなどの関係部署に共有しています。
このシステムは個人情報を取り扱うため庁内のネットワーク環境でのみ稼働しており、現状では避難所はネットワーク等のシステム環境がありませんので、システムを通じての被災者情報の突合や名簿の照合などができません。また、南海トラフ地震規模の災害が発生し庁内のネットワークがダウンした場合にはシステムが使用できなくなる危険性があることなど、災害時の即時性のある活用には課題が多くあります。現時点では、あらかじめシステムから取り出しておいた電子、紙ベースのデータを活用して、発災後、要配慮者の安否確認を行うことを想定しておりますが、御質問にあります即時活用と言える体制ではないため、環境の見直しの検討などを継続してるところであります。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。法改正以前から配慮が必要な方々の台帳を整備しシステムで管理しているということで少し安心しましたが、せっかくのデータベースが庁内のネットワークでしか動かないというのは、あまりにももったいないことだと思います。そして、電子、紙ベースだと即時活用の体制ではないということで、今後の改善を進めていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
では次に、支援を必要とされる方々の状況は日々変化していると思われますが、支援体制を維持するためにも、要配慮者名簿の情報更新の頻度は現在どれくらいなのでしょうか、お答えください。
○議長(西本良平) 福祉事務所長。
○福祉事務所長(天羽庸泰) 避難行動要支援者の名簿を管理している避難行動要支援者台帳システムは、住民基本台帳、要介護認定、それから障害者手帳などを管理する基幹システムと連携してまして、毎日情報を更新しています。個別避難計画につきましては、避難先や支援方法など避難行動要支援者自身が作成しているため、名簿のように自動更新されません。長らく当初登録をされたままの状態でしたが、令和7年1月から計画の見直しを促す更新勧奨を開始しました。こちらについては、2年に一度の頻度での更新勧奨を予定しております。同時期に、個別避難計画の新たな項目として住宅の耐震性、備蓄の有無を加えたほか、作成、更新された計画に対する評価シートを新たに作成して返送するなど、より自助に資するものとなるように見直した上で、新規、更新勧奨を実施しております。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) 要配慮者名簿が住民基本台帳や福祉の基幹システムと連携し毎日更新されているという点は、非常に心強いことだと思います。個別避難計画が令和7年1月から2年に一度の更新勧奨を始められたということも、まずは一歩前進ではないでしょうか。やはり高齢の方などは御家族も変化すると思われますので、今後ともよろしくお願いいたします。
では次に、支援を必要とされる方々の安心を守るためには、平常時からの顔の見える連携が何より大切であると思います。福祉・医療・介護などの関係機関や民生委員、自主防災組織との間で本人同意を前提とした要配慮者情報のデータ連携について、現在の取組状況はどのようになっているのか、お聞かせください。
○議長(西本良平) 福祉事務所長。
○福祉事務所長(天羽庸泰) 情報提供の本人同意は、避難行動要支援者を中心に取得しており、避難行動要支援者の情報提供への同意率は、令和8年1月末時点で1,005人中484人、約48%になっています。地域支援組織への情報共有は、民生委員は100%、自主防災組織は172団体中114団体の約66%に共有しています。南国市から医療機関、介護・福祉サービス事業所へ直接の情報提供はしていません。理由としましては、当該機関は災害対策基本法において情報提供先として明記されていないため、現時点で医療機関等への情報提供の同意は取得していないこと、また医療機関等が情報提供を求める要配慮者との関係性の証明が難しいなど、運用上の課題があるためです。もちろん、避難行動要支援者自らが当該機関に情報提供することは問題ありません。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。個人情報を守ることも大切ですが、それ以上に命を守ることも優先しなくてはなりません。支援が必要な方々が地域の中で孤立することがないよう、引き続きよろしくお願いいたします。
次に、平常時には見守り支援に活用し、災害時には避難支援につなげるフェーズフリー型の要配慮者データの連携について、先日芸西村と芸西病院、そして高知県立大学と民間の会社が災害時における要配慮者データ連携事業に関する包括連携協定を締結されて、スマートフォンアプリを改良し、要配慮者の生活情報や医療情報、そしてお薬手帳の情報などを平常時や災害時にフェーズフリーで情報連携するという、専用アプリを使って情報を保存できるデータ連携サーバーの構築を開始されたそうです。昨年11月には南国市緑ケ丘地区で防災訓練が実施され、その際にはスマートフォンアプリを活用し在宅避難者の情報把握を行うなど、これまでにない先進的な取組が行われました。スマートフォンアプリを活用することで、お薬手帳の情報をはじめとする医療や支援情報の共有が可能となり、災害時のみならず、平常時の見守りや支援体制の強化にもつながるのではないでしょうか。
そこで、お伺いします。
このような取組を南国市全域の各地域へと広げ、実証実験としていくお考えはありますでしょうか、市としてのお考えを聞かせてください。
○議長(西本良平) 危機管理課長。
○危機管理課長(野村 学) 芸西村での取組と緑ケ丘地区での取組を御紹介いただきました。災害発生時の要配慮者や避難行動要支援者の支援の際には、関係機関が各情報を迅速に確認できる体制やシステムが構築されていることが非常に重要なことであります。芸西村での例につきましては、どのような仕組みなのか、今後具体的に調べてみたいと考えております。特に要配慮者情報など機密性の高い情報をどのように取り扱っているのか、セキュリティーポリシーの観点などからも重要なことでありますので、確認してまいります。
また、緑ケ丘地区での事例につきましては、自治会や防災会単位でアプリ利用者が自らの判断で安否情報等を地域に提供するものでありますので、芸西村の事例とは少し異なりますが、自主防災組織の役割として地域住民の安否確認や要配慮者への配慮がありますので、地域単位での活用が考えられます。緑ケ丘での事例につきましては、南国市全域へ取組を広げていくとした場合、行政としてどのような取組ができるのか、検討してまいります。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) 芸西村での事例は、まだ始まったばかりということですが、要配慮者の方々にとっての安心感にもつながることだと思いますので、前向きに参考にしていただければと思います。そして、緑ケ丘の事例につきましても、今後取組ができるようによろしくお願いいたします。
次に、スマートフォンアプリを活用しての避難訓練など、防災のデジタル化を進めていくことは、大変意義のある取組ではないでしょうか。しかし、通信障害や停電なども想定されることと思います。ですが、そうした状況の中でも、誰一人取り残されることのない体制を整えていくことが重要です。
そこで、デジタル活用を進めると同時に紙媒体での情報提供や人的支援との併用についても検討されているのか、お聞かせください。
○議長(西本良平) 危機管理課長。
○危機管理課長(野村 学) 南海トラフ地震など大規模な地震災害が発生した際には、通信環境が途絶えることを想定しております。その際の対応として、音声による通信が可能となるよう市庁舎に簡易無線のアンテナを設置し、市内44か所の指定避難所とトランシーバーによる通信が可能な環境を整備しております。また、災害対策本部でインターネット回線が使用できるよう、高速衛生インターネット機器を本年度整備いたしました。これらの通信機器の活用と併せて、当然紙媒体やプッシュ型による人的支援も行ってまいります。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。本年度高速衛生インターネット機器を整備されたということで、大変心強いことだと思います。そこで大切なのは、その機器が使える状態であるのかということだと思いますので、定期的な接続確認や災害時を想定しての通信訓練のほうもよろしくお願いいたします。
次に、緑ケ丘地区での避難訓練のときにも高齢者の方から、スマホは分からん、画面のどこをどう選んだらええか迷ったという声が上がったそうですが、デジタル化を進めていく中で、こうした不安の声にも丁寧に寄り添っていくことが大切ではないでしょうか。高齢者や障害のある方など、デジタル機器の利用が難しい方への支援体制はどのように構築されていかれるのか、お聞かせください。
○議長(西本良平) 危機管理課長。
○危機管理課長(野村 学) 現在本市では、南国市DX推進計画に基づき、誰一人取り残されないデジタル化を実現するためスマホ教室などを開催するなど、いわゆるデジタルディバイドの解消に努めています。その際には、防災の観点からも高知県防災アプリのダウンロードやアプリの見方の解説を行うなどをしております。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) 自分たちがふだん普通に操作していることでも、高齢者や障害のある方にとっては難しいことだと感じてしまうかもしれません。しかし、先ほど課長も言われていたように、誰一人取り残されないデジタル化を実現するため、市民の皆さんの大切な命を守る手段となり得るデジタル機器の使用には、ぜひ力を入れていただきますようお願いいたします。
では次に、平常時からのつながりがそのまま災害時の安心へと結びつく体制づくりが大切だと思います。そこで、南国市において、要配慮者や在宅で避難生活を送られる方々の大切な命を守るという観点から、フェーズフリーの考え方を軸とした防災・福祉・医療の連携について今後どのように進めていくのか、お伺いします。
○議長(西本良平) 危機管理課長。
○危機管理課長(野村 学) 従来から言われていることでありますが、要配慮者、特に避難行動要支援者に関しましては、日常の中で関わっているケアマネジャーなどと連携し、個別避難計画や重点継続要医療者の支援計画を立てることが重要であり、現在取組を進めております。また、発災時に多くの関係者が集まって個別のケースについて支援を検討する、いわゆる災害ケースマネジメントが重要です。こちらにつきましても、南国市地域防災計画に位置づけ、事前対策として実施要領を作成することとしております。これらの取組を通じて、発災時の要配慮者等の支援に当たってまいります。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。計画に位置づけ、事前対策として実施要領を作成されるとのことで、大変心強いです。どうか一人も取り残さない南国市であってほしいと思いますので、今後もこのフェーズフリーという、いつも使っているものがそのまま災害時にも役立つという考え方を軸とした取組を進めていってくださいますようお願いいたします。
次に、災害時のトイレ対策についてお伺いします。
災害時のトイレ問題は、単なる生活課題ではなく、命と尊厳を守る防災対策です。2016年の熊本地震、そして2024年の能登半島地震でも、断水や仮設トイレ不足が深刻な課題となりました。トイレを我慢することで水分摂取を控え、脱水やエコノミークラス症候群を引き起こしたり、不衛生環境により感染症が広がったりと、これは健康問題であり、災害関連死防止対策でもあります。
そこで、南国市の災害用トイレの備蓄数は、想定避難者数に対して十分でしょうか。1人1日5回として掛ける7日分を基準とした場合、現状はどの程度確保されているのか、お聞きします。
○議長(西本良平) 危機管理課長。
○危機管理課長(野村 学) 現在、本市の災害時トイレ対策として、ポータブルトイレ等の便座と排せつ物を固化させる処理剤等の備蓄を進めております。あわせて、マンホールトイレにつきましても、順次整備しております。具体的には、便座としてポータブルトイレを約700基、自動ラップ式のトイレを48基備蓄しております。また、ビニール袋やごみ袋がセットになった処理剤、いわゆる携帯トイレを13万5,750回分備蓄しております。また、マンホールトイレを篠原の公園内に2基、地域交流センター内に5基整備しております。本年度大篠小学校に9基、新設図書館に3基整備いたしました。あわせて、本年度、トイレカーを1台導入する予定としております。
これらの整備を通じて、トイレ、便座の数といたしましては、想定される避難所避難者及び避難所外避難者数を合わせた2万5,000人分は確保できています。一方、処理剤に関しましては、高知県備蓄方針に基づく1人1日当たり5回分の1日分の備蓄数は満たしておりますが、7日分は満たしておりません。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。ポータブルトイレやマンホールトイレの整備、さらにトイレカーの導入など、対策を進められているようで安心しました。しかしながら、処理剤については、1日分は満たしているものの7日分には達していないということですが、災害は長期化する可能性もあり、特に断水が続いた場合、トイレ環境の悪化は健康被害や感染症の拡大にも関わってくる大切なことです。
そこで、近年では、平常時にも活用できるフェーズフリー型の防災トイレも開発されています。昨年3月議会のときにも質問させていただきました埋設型の災害トイレですが、平常時には駐車場として、災害時には組み立てて簡易トイレとして活用、洋式トイレで高齢者の方や障害のある方にも対応可能で、埋設されているシェルターが便槽となり、仮設トイレ100基分の大容量となり、500人が30日間使用可能という、とても優れた災害トイレだと思いますが、前回の質問のときには、国の交付金も対象外ということで、なかなか南国市での取組には難しいというお返事をいただきました。しかし、災害時には防災トイレは一番必要なことです。健康面や精神的にもトイレは命に関わる問題です。ぜひ再度御検討いただきたいのですが、いかがでしょうか、お答えください。
○議長(西本良平) 危機管理課長。
○危機管理課長(野村 学) 9月議会で答弁いたしましたとおり、埋設型トイレを整備することは、当面の間、対応に係る人員が少なくて済むことや大人数が長期間衛生的に使用できるという利点がありますので、導入してまいりたいと考えております。そのための財源として社会資本整備総合交付金を活用するべく、令和9年度から令和13年度までの次の5か年の社会資本整備計画に位置づけるべく、計画変更に向けての準備を進めているところです。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ぜひ導入に向けて進めていってください。よろしくお願いいたします。
次に、先日、南国市の社会福祉法人土佐希望の家にその埋設型の災害トイレを設置したということをお聞きしました。平常時にはシェルターの中に災害備蓄品の収納もできて、貯留型なので下水管破断状態でも使用可能ということで、施設の方も安心なのではないでしょうか。
そこで、何度も質問させていただいておりますが、十市・稲生保育園高台移転の新設される敷地にぜひこのような埋設型の災害トイレを整備していただけるようお願いしたいのですが、いかがでしょうか、お答えください。
○議長(西本良平) 子育て支援課長。
○子育て支援課長(高野正和) 十市・稲生統合高台移転整備事業につきましては、現在基本設計を進めているところです。3月中に概算金額の報告があり、これを見て、予算に合わせる庁内協議を行う予定です。1月10日に丁野議員にも参加いただき開催しました周辺住民向けのワークショップ時には、埋設型トイレの設置を望む声がありました。庁内協議時には埋設型トイレの設置について協議内容に含めて検討をします。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。今後の庁内協議の中で埋設型トイレについても検討していただけるようですので、よろしくお願いいたします。
先ほど課長が言われていたように、先日のワークショップのときにも、埋設型トイレの設置を望む声もありました。十市・稲生統合保育園は、ふだんは子供たちの大切な生活の場であり、同時に地域の防災拠点とも成り得る施設です。だからこそ、新設というこの機会に、安心できる備えを整備していただけるようよろしくお願いいたします。
次に、市長にお伺いいたします。
災害時のトイレ対策は、できればやるという課題ではありません。2016年の熊本地震、2024年の能登半島地震でも、トイレ環境の不備が健康被害や災害関連死の一因となったことは周知の事実です。女性や高齢者、そして子供や障害のある方にとって安心して使えるトイレの確保は、配慮ではなく、責任ではないでしょうか。平常時にも活用できるフェーズフリー型のトイレの導入は、単なる備蓄だけでなく、地域防災力向上にもつながるものと考えます。
今年に入ってからは、大月町の役場にもこの埋設型トイレが設置されたそうです。また、近隣の香美市でも、市役所南側の駐車場整備に合わせて埋設型トイレを設置しております。いずれも緊急防災・減災事業債を活用されたり施設整備工事の予算に組み込むなど、財源を工夫しながら整備を進めているそうです。南国市としても、こうした先進事例を踏まえ、災害時のトイレ対策に対する市長としての判断と意思をお聞かせください。
○議長(西本良平) 市長。
○市長(平山耕三) 阪神・淡路大震災の際のトイレ環境の悲惨な状況は、当時の貴重な教訓として残されております。その教訓を基に、災害時のトイレ対策も進化しており、この埋設型災害トイレもその一つであると思います。トイレ問題は災害関連死とも密接に関連しており、助かった命をつなぐ対策として非常に重要であると認識しております。埋設型の災害トイレ整備につきましては、費用面の負担も大きいところがございますので、国の財源の確保も考えながら、また他の防災施策との調整も図りながら考えてまいりたいと思います。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) 御答弁ありがとうございます。
ところで、市長はこの埋設型トイレを見学されたことはありますでしょうか。なければ、ぜひ一度見学していただきたいと思いますが、お答えいただけますでしょうか。
○議長(西本良平) 市長。
○市長(平山耕三) 危機管理課長からこういうものであるという説明は受けたことがございますが、現物は見たことがございません。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ぜひ今度一度見学に行っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
避難所で最初に深刻化するのはトイレ問題です。女性や高齢者、子供たちが安心して避難生活を送れる環境を整えることは、市の責任にもなってくるのではないでしょうか。どうか、命を守る対策として整備を進めていただくことを要望しまして、この質問は終わります。
次に、学校防災体制についてお伺いします。
南海トラフ地震の発生が想定される中、日中に発災した場合、子供たちは学校にいます。保護者がすぐに迎えに行けない状況も十分に想定されます。そうした中で、子供たちの命を守る学校防災体制は、最優先で取り組む課題ではないでしょうか。特に、発災時、発災後の避難行動は、命を左右します。各小中学校の避難経路の安全確認状況は、現在どのように行われているのでしょうか、お答えください。
○議長(西本良平) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) 本市の状況といたしましては、現在小中学校合わせて9校が津波もしくは洪水の浸水想定区域に指定されており、学校において実効性の高い防災対策を講じているところです。各学校においては、年数回の避難訓練を実施し、教職員と児童生徒が実際に避難経路を歩くことで、ブロック塀の倒壊危険箇所や通行の妨げとなる箇所がないか、実地での確認を徹底して行っております。また、防災参観日等の機会を捉え、保護者や地域住民の方々と共に、登下校路や避難場所の確認を行っております。これにより、学校内のみならず、家庭や地域と一体となった多角的な視点での安全確認体制を整えております。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) それでは、津波想定区域の学校についてお伺いします。
万が一、地震発生後に津波が襲来する場合、子供たちの避難は一刻を争います。保護者がすぐに駆けつけられない状況も想定される中、学校現場の判断が子供たちの命を守ることになります。津波想定区域内の学校における垂直避難や高台への避難体制は万全と言える状況にあるのでしょうか、お答えください。
○議長(西本良平) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) 現時点で幾つかの問題点はあると考えております。ある小学校では、避難訓練自体は円滑に実施できているものの、南海トラフ地震発生時の土石流や地盤沈下等の複合災害により、予定している高台への避難路が遮断される懸念があります。また、昨年7月のカムチャツカ半島付近の地震に係る津波警報発令時は、学童に来ていた児童が念のため高台避難を行いましたが、あまりの暑さに熱中症の危険があると判断し、学校まで戻ったという経緯もあります。学校現場からも不安の声が上がっております。また、海岸に近い学校からは、避難先である津波避難タワーが海岸方向に位置しており、津波が迫る中で海に向かって進むことが最良の選択なのかという現場ならではの切実な懸念も示されております。
体制は万全かとの御質問に対しましては、申し上げましたように、現時点で全ての課題が解決しているとは言い切れませんが、現場の不安を放置することなく、一人の犠牲者も出さないために、より実効性の高い避難体制の構築に努めてまいります。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。海に向かって逃げることの不安の解消や暑さ対策や土砂崩れへの備えなど課題も多くあるかと思いますが、これからもよろしくお願いいたします。
次に、学校における備蓄体制についてお伺いします。
災害発生時、保護者が子供を迎えに行けるようになるまでには、相当な時間を要することが想定されます。学校で一夜、あるいは数日を過ごすこともあるかと思います。そうなった場合、子供たちの命をつなぐための水や食料は何日分確保されているのでしょうか。また、食物アレルギーを持つお子さんを抱える保護者からは、非常時の食事に対して不安の声が上がっています。アレルギー対応食の備蓄状況や配布の際の安全管理への取組はどのように行われているのか、お伺いします。
○議長(西本良平) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) 浸水危険度が高い学校によっては、児童生徒の個人備蓄として、各自の防災バッグにペットボトルの水や非常食、下着等を常備し、即座に持ち出せる体制を整えております。あわせて、学校独自でも、校舎内の上の階、図工室や被服室や校内の防災倉庫に、1日から最大1週間分の水、食料、さらには簡易ベッドや毛布などの資機材を分散して備蓄しております。また、避難先となるコミュニティーセンターや津波避難タワーにおいても、おおむね2日分の備蓄が確保されており、これらを組み合わせることで、救助が到着するまでの数日間を支える体制を構築しております。アレルギー対応食につきましては、個々のアレルゲンが異なるため、多くの学校において家庭と連携して防災バッグの中に個別準備をすることが基本となっております。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) では次に、災害時の保護者への引渡体制についてお伺いします。
現在では、共働き世帯が一般的になり、保護者が市外に勤務している場合も多くあります。発災時、交通機関や道路状況などにより、お迎えまでに長時間かかることも想定されます。家族と離れ不安な夜を学校で過ごすことになる子供たちの精神的なケアや衛生面など、環境の確保についてはどのような配慮がなされているのでしょうか。保護者が安心して子供を託せる体制になっているのか、お伺いします。
○議長(西本良平) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) 保護者への引渡しの判断につきましては、児童生徒の安全確保を最優先とし、津波浸水や土砂災害、道路の寸断といった二次被害のおそれがある発災当日は、原則として引渡しは行わず、学校の管理下において確実に保護することを原則としております。避難先となる津波避難タワーや防災コミュニティーセンターは、一定の居住環境が整っており、校舎内の多目的ホールと冷暖房設備が完備された教室を優先的に活用し、可能な限り心身の負担を軽減できる環境を整えております。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) よろしくお願いいたします。
では次に、災害時の情報伝達についてお伺いします。
現在デジタル化が進み、緊急連絡アプリなどの活用も心強いものだと思います。しかし、大規模災害時には、通信障害や長時間の停電が発生し、使えなくなるおそれがあります。情報が届かないことは、保護者にとってはとても不安です。デジタルが機能しなくなった際、学校と保護者を結ぶ連絡体制はどのように準備されているのでしょうか、お答えください。
○議長(西本良平) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) 現在避難所に指定されている防災コミュニティーセンター等には、発電機が配備されているほか、避難所に指定されている学校では、危機管理課が防災倉庫への自家発電機の導入をしております。しかしながら、校舎内に直接的なバックアップ電源を持たない学校があるなど、全ての環境において電源が確保できている状況にはございません。デジタル手段が途絶した際の連絡体制につきましては、地元の防災会が無線機を所有しており、その無線機を利用して学校等も防災訓練等を行っており、現時点では十分な代替手段が確立されているとは言い難いと考えております。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) 電源も通信も十分な代替手段が確立されているとは言い難いということですが、少しでも不安が減るようによろしくお願いいたします。
災害時、学校が避難所となることは避けられませんが、同時に学校は子供たちにとっては日常の場所でもあります。避難所としての機能を維持しつつ、早急に授業を再開するための準備はどのようにされているのでしょうか。また、大きな恐怖を体験した子供たちの心の傷のケアとしてのサポート体制はどのようにされるのか、お聞かせください。
○議長(西本良平) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) 発災後、避難所として活用されている学校の教育活動を迅速に再開し、子供たちの日常を取り戻すかは、発災後の優先課題であると認識をしております。学校が避難所となった場合は、教室の確保や衛生環境の維持が重要となります。各学校において、避難者の居住スペースと教育スペースを明確に分けるゾーニング、区分けなどの検討を行っていく必要があると考えております。現在、校舎の浸水、損壊等により、自校での授業が困難な場合に備え、近隣学校の教室を借用したり、タブレット端末を活用したオンライン授業による学びの継続など、状況に応じた柔軟な再開プランの検討を行っているところでございます。
また、子供たちの心のケアといたしましては、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを重点的に配置し、一人一人の不安に寄り添う相談体制を構築します。また、必要に応じて専門的なアンケート等を行い、早期のケアが必要な児童生徒を迅速に把握し、専門機関と連携して支援を行います。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) よろしくお願いいたします。
次に、災害という非常時において、子供たちが学校にいれば絶対に守られる、そして保護者が学校に任せておけば大丈夫だと言える体制を築くことが、行政の責任ではないでしょうか。子供たちの笑顔と日常を守り抜くために学校防災をどのように強化していくのか、教育長のお考えをお聞かせください。
○議長(西本良平) 教育長。
○教育長(竹内信人) 本市におきましては、御存じのように教育指針として「智育」「徳育」「体育」「才育」「食育」「防育」と、この「六育」を掲げております。特に、この「防育」につきましては、子供たちの命を守るという観点から、全ての教育の土台であるというふうに考えております。防災教育は、単に知識を学ぶだけではなく、実際の場面で行動できる力を育てていくことを重視しております。各学校においては、避難訓練の工夫や避難所運営を意識した体験的な学び、さらには地域の方々との連携した取組が進められております。先日、十市小学校で行われました防災フェスティバルも、まさにこのことを意識して行われたものでございます。
教育委員会といたしましても、こうした取組がより効果的なものになるよう、年間計画の位置づけや実施状況の把握、また教職員研修の充実などを通じて、学校を支援しているところでございます。「六育」との関連性で言いますと、「防育」というのは、「智育」としての理解、「徳育」としての思いやり、「体育」としての行動力、「食育」としての備え、「才育」としての判断力と結びつきながら、子供たちの生きる力を全体で支えるものであります。今後も教育委員会としての責任をしっかり受け止めつつ、子供たちがいざというときに、自ら考え、行動し、命を守ることができるよう、「防育」の充実に努めてまいりたいと思います。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。今後の学校防災体制の強化に向けて、よろしくお願いいたします。
それでは次に、先ほども教育長がおっしゃられてたように、十市小学校では、先日の2月27日、28日の2日間、十市小防災フェスティバル2026が開催されました。今回5回目ということで、私も3年前から参加させていただいておりますが、毎回6年生の子供たちが主体となり地域の方々と共に防災意識を高める取組としてのこのイベントは、すばらしい活動だと思います。こうした地域一丸となったすばらしい取組を一部の学校だけにしておくのではなく、南海トラフ地震が想定される中、この十市小学校の事例を南国市の全ての小中学校へと広げ、より実践的で体験型の防災学習を積極的に推進していくお考えはないでしょうか、お答えください。
○議長(西本良平) 教育長。
○教育長(竹内信人) 先ほども申しました十市小学校における防災フェスティバルというのは、児童が主体的に取り組み、地域住民や関係機関とも共同して行っておりまして、非常に実践的かつ有意義な取組であると認識をしております。
本市におきましては、名称こそ防災フェスティバルとは異なるものの、各学校においてそれぞれの地域特性や自主防災組織との連携を生かした体験型の防災学習を積極的に展開しております。地元の地域の自主防災会と合同で避難訓練や避難所運営ゲームを用いた避難所設営・運営体験、また防災参観日や防災キャンプの炊き出し訓練、あるいは専門家や防災士を招聘した講演会など、児童生徒が自ら考え行動する機会を設けております。今後におきましても、単なる知識の習得にとどまらず、十市小学校の事例のような楽しみながら学ぶ、また地域とつながるという視点を大切にし、より実践的で生き抜く力を育む防災学習を地域と一丸となって推進してまいります。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。各学校で取り組んでいって、地域と連携した防災学習をこれからも引き続き進めていってほしいです。
では次に、市長にお伺いします。
十市小学校の防災フェスティバルですが、最初は予算があったそうなのですが、今回などは予算がなく、大変苦労したそうです。そこで、市としてこうした防災学習や防災フェスティバルを継続、発展させるための支援体制、そして予算の確保をしっかりとしてほしいですが、いかがでしょうか、お答えください。
○議長(西本良平) 市長。
○市長(平山耕三) 先ほど教育長も申し上げたところでございますが、各地域地域で特色のある取組がされておるということで、これっていうふうに決まった形で運営されていないというか、それぞれ特徴があって、それぞれの地域に合った活動をされておるということでございますので、なかなか一元的に幾らというような形で出すっていうことが適切かどうかというのも分からないところでございます。
今まで十市の防災フェスティバルは、生徒さんが参加されて地域と共にすごくにぎやかにされておりまして、私もそちらへ行かせていただいたこともございます。こういった活動は非常に有意義な活動であると思いますので、基本的には地域でやっていただけたら一番いいんですけど、特別な費用がかかるとかそういった運営経費につきましては、また御相談いただいたら、その地域地域で考えさせていただきたいというように思います。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。地域というよりも小学校、学校でやってるので、どうか市としても子供たちの防災学習、防災フェスティバルの継続として、地域が運営してるんではなく学校が運営してるほうなので、そのためにも安定的な予算確保をお願いいたします。
それでは最後に、防災対策についての締めくくりにお願いなのですが、災害は昼夜を問いません。特に就寝中の地震や風水害は、判断力や行動力が鈍る中での避難を余儀なくされます。
そこで、実際の災害に備えるためには、日中の形式的な訓練だけでなく、夜間を想定し、避難所での宿泊体験まで行うキャンプ型避難訓練の実施が必要ではないでしょうか。テント設営や簡易トイレの使用や炊き出し体験や情報伝達訓練などの体験、そして高齢者や子供や障害のある方への支援体制の確認など、実践的な訓練を行うことで、市民の皆さん一人一人の防災力も高まるのではないかと思います。さらに、女性としては、夜間の避難所における安全確保やプライバシー、防犯対策、衛生環境など、実際に体験して初めて見えてくる課題も多くあります。だからこそ、体験型の訓練が必要ではないでしょうか。南国市でも昨年は奈路地区で実施されたようですが、ぜひ南国市全域で防災力強化のためにもキャンプ型避難訓練の実施をお願いしたいですが、いかがでしょうか、お答えください。
○議長(西本良平) 教育長。
○教育長(竹内信人) 先ほども出ておりましたが、既に宿泊を伴う防災キャンプと言われるものは、これまでも何校かは行っております。昨年は奈路小学校がPTAと地元の自主防の協力で開催しておるのも事実でございます。
今後ですが、令和8年度は、高知県の学校安全推進事業の拠点校として鳶ヶ池中学校が指定をされております。また、県の土木部の防災砂防課のこども防災キャンプのモデル校として国府小学校が、またさらにミニこども防災キャンプのモデル校として大湊小学校がそれぞれ選定されました。本市の防災体制をさらに強固なものにするためには、大きな好機、転機であると確信しております。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。既に防災キャンプを実施されているということで、大変心強いです。そして、本市の防災体制をさらに強固なものにするためにも、いろいろ今回拠点校として選ばれてるということで、すごく期待できるのではないでしょうか。
東日本大震災のあった3月11日がまた近づいておりますが、もう15年がたちました。しかし、災害への備えにゴールはありません。常に点検し、備え続ける姿勢が命を守ることにつながることだと思いますので、引き続きの防災体制の強化をよろしくお願いいたします。
以上で私からの質問は終わります。丁寧な御答弁ありがとうございました。
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○議長(西本良平) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(西本良平) 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
明5日の議事日程は、一般質問であります。開議時刻は午前10時、本日はこれにて延会いたします。
お疲れさまでした。
午後2時26分 延会
答弁者:市長、教育長、関係課長
○議長(西本良平) 9番丁野美香議員。
〔9番 丁野美香議員発言席〕
○9番(丁野美香) 議席9番、なんこく市政会の丁野美香です。
通告に従いまして、順に質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
では、まず最初に、フェーズフリー型防災についての質問です。
フェーズフリーとは、平常時、日常と非日常、災害時という状況を分けることなく、いつでも無理なく自然な形で備えにつなげていく、ふだんから使っているものがいざというときにも役に立つという考え方ですが、その考え方を踏まえて、高齢者や障害のある方、子育て世代など要配慮者支援において、フェーズフリーの視点をどのように防災に取り入れていかれるのか、南国市としてどのように考えてるのかお聞かせください。
○議長(西本良平) 危機管理課長。
○危機管理課長(野村 学) フェーズフリーの考え方は、防災を日常の中に位置づけ、いざというときの対策を実効性のあるものにする観点から、非常に大事で有効な考え方であると認識しております。
本市では、例えば津波避難タワーを施錠せずにいつでも訪れ上がることができる状態にしていることや、地域のイベント等で活用することを認めていることなどがフェーズフリーの考え方に合致したものと言えます。また、毎年開催されております健康なんこくきらりフェアでは、「防災は健康から」というキャッチフレーズで日常の健康管理と防災を結びつける啓発を実施したり、生涯学習課主催の健康ウオーキングで防災に関するチェックポイントを設置し参加者に防災について考えていただく機会を設けるなど、防災に限らない様々なイベントを活用して啓発を行っていることも、フェーズフリー型防災として捉えることができると考えております。あわせて、本市では、生活まるごと防災という考え方を持っており、南国市地域防災計画にも位置づけしておりますが、これがまさにフェーズフリー型防災につながると捉えております。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。健康なんこくきらりフェアや健康ウオーキングなど、様々なイベントなどを活用されて啓発することもとても大事なことだと思いますので、これからも継続されることを願います。
次に、いざという災害時において、速やかに、そして確実に支援へとつながるよう、現在南国市が保有する要配慮者名簿について、平常時の活用状況としては災害時に速やかに活用できる体制にはなっているのでしょうか、お答えください。
○議長(西本良平) 福祉事務所長。
○福祉事務所長(天羽庸泰) 初めに、用語の説明から始めます。
現在、災害対策基本法において、市町村が名簿の作成義務を負うのは避難行動要支援者と定義されています。南国市においては、法改正で避難行動要支援者が定義される以前から広い意味で配慮が必要な人の台帳を管理しており、法改正後の現在も要配慮者に位置づけられている方も含んだ要配慮者及び避難行動要支援者をシステムで管理しています。このシステムでは、名簿だけでなく、努力義務である個別避難計画の管理も包括的に行っています。
名簿と計画の活用につきましては、平時から自助、共助を促すために、あらかじめ避難方法や避難先でどのように過ごすのか検討していただけるよう、避難行動要支援者を中心に個別避難計画の作成を促しています。名簿及び個別避難計画については、危機管理課や保健福祉センターなどの関係部署に共有しています。
このシステムは個人情報を取り扱うため庁内のネットワーク環境でのみ稼働しており、現状では避難所はネットワーク等のシステム環境がありませんので、システムを通じての被災者情報の突合や名簿の照合などができません。また、南海トラフ地震規模の災害が発生し庁内のネットワークがダウンした場合にはシステムが使用できなくなる危険性があることなど、災害時の即時性のある活用には課題が多くあります。現時点では、あらかじめシステムから取り出しておいた電子、紙ベースのデータを活用して、発災後、要配慮者の安否確認を行うことを想定しておりますが、御質問にあります即時活用と言える体制ではないため、環境の見直しの検討などを継続してるところであります。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。法改正以前から配慮が必要な方々の台帳を整備しシステムで管理しているということで少し安心しましたが、せっかくのデータベースが庁内のネットワークでしか動かないというのは、あまりにももったいないことだと思います。そして、電子、紙ベースだと即時活用の体制ではないということで、今後の改善を進めていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
では次に、支援を必要とされる方々の状況は日々変化していると思われますが、支援体制を維持するためにも、要配慮者名簿の情報更新の頻度は現在どれくらいなのでしょうか、お答えください。
○議長(西本良平) 福祉事務所長。
○福祉事務所長(天羽庸泰) 避難行動要支援者の名簿を管理している避難行動要支援者台帳システムは、住民基本台帳、要介護認定、それから障害者手帳などを管理する基幹システムと連携してまして、毎日情報を更新しています。個別避難計画につきましては、避難先や支援方法など避難行動要支援者自身が作成しているため、名簿のように自動更新されません。長らく当初登録をされたままの状態でしたが、令和7年1月から計画の見直しを促す更新勧奨を開始しました。こちらについては、2年に一度の頻度での更新勧奨を予定しております。同時期に、個別避難計画の新たな項目として住宅の耐震性、備蓄の有無を加えたほか、作成、更新された計画に対する評価シートを新たに作成して返送するなど、より自助に資するものとなるように見直した上で、新規、更新勧奨を実施しております。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) 要配慮者名簿が住民基本台帳や福祉の基幹システムと連携し毎日更新されているという点は、非常に心強いことだと思います。個別避難計画が令和7年1月から2年に一度の更新勧奨を始められたということも、まずは一歩前進ではないでしょうか。やはり高齢の方などは御家族も変化すると思われますので、今後ともよろしくお願いいたします。
では次に、支援を必要とされる方々の安心を守るためには、平常時からの顔の見える連携が何より大切であると思います。福祉・医療・介護などの関係機関や民生委員、自主防災組織との間で本人同意を前提とした要配慮者情報のデータ連携について、現在の取組状況はどのようになっているのか、お聞かせください。
○議長(西本良平) 福祉事務所長。
○福祉事務所長(天羽庸泰) 情報提供の本人同意は、避難行動要支援者を中心に取得しており、避難行動要支援者の情報提供への同意率は、令和8年1月末時点で1,005人中484人、約48%になっています。地域支援組織への情報共有は、民生委員は100%、自主防災組織は172団体中114団体の約66%に共有しています。南国市から医療機関、介護・福祉サービス事業所へ直接の情報提供はしていません。理由としましては、当該機関は災害対策基本法において情報提供先として明記されていないため、現時点で医療機関等への情報提供の同意は取得していないこと、また医療機関等が情報提供を求める要配慮者との関係性の証明が難しいなど、運用上の課題があるためです。もちろん、避難行動要支援者自らが当該機関に情報提供することは問題ありません。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。個人情報を守ることも大切ですが、それ以上に命を守ることも優先しなくてはなりません。支援が必要な方々が地域の中で孤立することがないよう、引き続きよろしくお願いいたします。
次に、平常時には見守り支援に活用し、災害時には避難支援につなげるフェーズフリー型の要配慮者データの連携について、先日芸西村と芸西病院、そして高知県立大学と民間の会社が災害時における要配慮者データ連携事業に関する包括連携協定を締結されて、スマートフォンアプリを改良し、要配慮者の生活情報や医療情報、そしてお薬手帳の情報などを平常時や災害時にフェーズフリーで情報連携するという、専用アプリを使って情報を保存できるデータ連携サーバーの構築を開始されたそうです。昨年11月には南国市緑ケ丘地区で防災訓練が実施され、その際にはスマートフォンアプリを活用し在宅避難者の情報把握を行うなど、これまでにない先進的な取組が行われました。スマートフォンアプリを活用することで、お薬手帳の情報をはじめとする医療や支援情報の共有が可能となり、災害時のみならず、平常時の見守りや支援体制の強化にもつながるのではないでしょうか。
そこで、お伺いします。
このような取組を南国市全域の各地域へと広げ、実証実験としていくお考えはありますでしょうか、市としてのお考えを聞かせてください。
○議長(西本良平) 危機管理課長。
○危機管理課長(野村 学) 芸西村での取組と緑ケ丘地区での取組を御紹介いただきました。災害発生時の要配慮者や避難行動要支援者の支援の際には、関係機関が各情報を迅速に確認できる体制やシステムが構築されていることが非常に重要なことであります。芸西村での例につきましては、どのような仕組みなのか、今後具体的に調べてみたいと考えております。特に要配慮者情報など機密性の高い情報をどのように取り扱っているのか、セキュリティーポリシーの観点などからも重要なことでありますので、確認してまいります。
また、緑ケ丘地区での事例につきましては、自治会や防災会単位でアプリ利用者が自らの判断で安否情報等を地域に提供するものでありますので、芸西村の事例とは少し異なりますが、自主防災組織の役割として地域住民の安否確認や要配慮者への配慮がありますので、地域単位での活用が考えられます。緑ケ丘での事例につきましては、南国市全域へ取組を広げていくとした場合、行政としてどのような取組ができるのか、検討してまいります。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) 芸西村での事例は、まだ始まったばかりということですが、要配慮者の方々にとっての安心感にもつながることだと思いますので、前向きに参考にしていただければと思います。そして、緑ケ丘の事例につきましても、今後取組ができるようによろしくお願いいたします。
次に、スマートフォンアプリを活用しての避難訓練など、防災のデジタル化を進めていくことは、大変意義のある取組ではないでしょうか。しかし、通信障害や停電なども想定されることと思います。ですが、そうした状況の中でも、誰一人取り残されることのない体制を整えていくことが重要です。
そこで、デジタル活用を進めると同時に紙媒体での情報提供や人的支援との併用についても検討されているのか、お聞かせください。
○議長(西本良平) 危機管理課長。
○危機管理課長(野村 学) 南海トラフ地震など大規模な地震災害が発生した際には、通信環境が途絶えることを想定しております。その際の対応として、音声による通信が可能となるよう市庁舎に簡易無線のアンテナを設置し、市内44か所の指定避難所とトランシーバーによる通信が可能な環境を整備しております。また、災害対策本部でインターネット回線が使用できるよう、高速衛生インターネット機器を本年度整備いたしました。これらの通信機器の活用と併せて、当然紙媒体やプッシュ型による人的支援も行ってまいります。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。本年度高速衛生インターネット機器を整備されたということで、大変心強いことだと思います。そこで大切なのは、その機器が使える状態であるのかということだと思いますので、定期的な接続確認や災害時を想定しての通信訓練のほうもよろしくお願いいたします。
次に、緑ケ丘地区での避難訓練のときにも高齢者の方から、スマホは分からん、画面のどこをどう選んだらええか迷ったという声が上がったそうですが、デジタル化を進めていく中で、こうした不安の声にも丁寧に寄り添っていくことが大切ではないでしょうか。高齢者や障害のある方など、デジタル機器の利用が難しい方への支援体制はどのように構築されていかれるのか、お聞かせください。
○議長(西本良平) 危機管理課長。
○危機管理課長(野村 学) 現在本市では、南国市DX推進計画に基づき、誰一人取り残されないデジタル化を実現するためスマホ教室などを開催するなど、いわゆるデジタルディバイドの解消に努めています。その際には、防災の観点からも高知県防災アプリのダウンロードやアプリの見方の解説を行うなどをしております。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) 自分たちがふだん普通に操作していることでも、高齢者や障害のある方にとっては難しいことだと感じてしまうかもしれません。しかし、先ほど課長も言われていたように、誰一人取り残されないデジタル化を実現するため、市民の皆さんの大切な命を守る手段となり得るデジタル機器の使用には、ぜひ力を入れていただきますようお願いいたします。
では次に、平常時からのつながりがそのまま災害時の安心へと結びつく体制づくりが大切だと思います。そこで、南国市において、要配慮者や在宅で避難生活を送られる方々の大切な命を守るという観点から、フェーズフリーの考え方を軸とした防災・福祉・医療の連携について今後どのように進めていくのか、お伺いします。
○議長(西本良平) 危機管理課長。
○危機管理課長(野村 学) 従来から言われていることでありますが、要配慮者、特に避難行動要支援者に関しましては、日常の中で関わっているケアマネジャーなどと連携し、個別避難計画や重点継続要医療者の支援計画を立てることが重要であり、現在取組を進めております。また、発災時に多くの関係者が集まって個別のケースについて支援を検討する、いわゆる災害ケースマネジメントが重要です。こちらにつきましても、南国市地域防災計画に位置づけ、事前対策として実施要領を作成することとしております。これらの取組を通じて、発災時の要配慮者等の支援に当たってまいります。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。計画に位置づけ、事前対策として実施要領を作成されるとのことで、大変心強いです。どうか一人も取り残さない南国市であってほしいと思いますので、今後もこのフェーズフリーという、いつも使っているものがそのまま災害時にも役立つという考え方を軸とした取組を進めていってくださいますようお願いいたします。
次に、災害時のトイレ対策についてお伺いします。
災害時のトイレ問題は、単なる生活課題ではなく、命と尊厳を守る防災対策です。2016年の熊本地震、そして2024年の能登半島地震でも、断水や仮設トイレ不足が深刻な課題となりました。トイレを我慢することで水分摂取を控え、脱水やエコノミークラス症候群を引き起こしたり、不衛生環境により感染症が広がったりと、これは健康問題であり、災害関連死防止対策でもあります。
そこで、南国市の災害用トイレの備蓄数は、想定避難者数に対して十分でしょうか。1人1日5回として掛ける7日分を基準とした場合、現状はどの程度確保されているのか、お聞きします。
○議長(西本良平) 危機管理課長。
○危機管理課長(野村 学) 現在、本市の災害時トイレ対策として、ポータブルトイレ等の便座と排せつ物を固化させる処理剤等の備蓄を進めております。あわせて、マンホールトイレにつきましても、順次整備しております。具体的には、便座としてポータブルトイレを約700基、自動ラップ式のトイレを48基備蓄しております。また、ビニール袋やごみ袋がセットになった処理剤、いわゆる携帯トイレを13万5,750回分備蓄しております。また、マンホールトイレを篠原の公園内に2基、地域交流センター内に5基整備しております。本年度大篠小学校に9基、新設図書館に3基整備いたしました。あわせて、本年度、トイレカーを1台導入する予定としております。
これらの整備を通じて、トイレ、便座の数といたしましては、想定される避難所避難者及び避難所外避難者数を合わせた2万5,000人分は確保できています。一方、処理剤に関しましては、高知県備蓄方針に基づく1人1日当たり5回分の1日分の備蓄数は満たしておりますが、7日分は満たしておりません。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。ポータブルトイレやマンホールトイレの整備、さらにトイレカーの導入など、対策を進められているようで安心しました。しかしながら、処理剤については、1日分は満たしているものの7日分には達していないということですが、災害は長期化する可能性もあり、特に断水が続いた場合、トイレ環境の悪化は健康被害や感染症の拡大にも関わってくる大切なことです。
そこで、近年では、平常時にも活用できるフェーズフリー型の防災トイレも開発されています。昨年3月議会のときにも質問させていただきました埋設型の災害トイレですが、平常時には駐車場として、災害時には組み立てて簡易トイレとして活用、洋式トイレで高齢者の方や障害のある方にも対応可能で、埋設されているシェルターが便槽となり、仮設トイレ100基分の大容量となり、500人が30日間使用可能という、とても優れた災害トイレだと思いますが、前回の質問のときには、国の交付金も対象外ということで、なかなか南国市での取組には難しいというお返事をいただきました。しかし、災害時には防災トイレは一番必要なことです。健康面や精神的にもトイレは命に関わる問題です。ぜひ再度御検討いただきたいのですが、いかがでしょうか、お答えください。
○議長(西本良平) 危機管理課長。
○危機管理課長(野村 学) 9月議会で答弁いたしましたとおり、埋設型トイレを整備することは、当面の間、対応に係る人員が少なくて済むことや大人数が長期間衛生的に使用できるという利点がありますので、導入してまいりたいと考えております。そのための財源として社会資本整備総合交付金を活用するべく、令和9年度から令和13年度までの次の5か年の社会資本整備計画に位置づけるべく、計画変更に向けての準備を進めているところです。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ぜひ導入に向けて進めていってください。よろしくお願いいたします。
次に、先日、南国市の社会福祉法人土佐希望の家にその埋設型の災害トイレを設置したということをお聞きしました。平常時にはシェルターの中に災害備蓄品の収納もできて、貯留型なので下水管破断状態でも使用可能ということで、施設の方も安心なのではないでしょうか。
そこで、何度も質問させていただいておりますが、十市・稲生保育園高台移転の新設される敷地にぜひこのような埋設型の災害トイレを整備していただけるようお願いしたいのですが、いかがでしょうか、お答えください。
○議長(西本良平) 子育て支援課長。
○子育て支援課長(高野正和) 十市・稲生統合高台移転整備事業につきましては、現在基本設計を進めているところです。3月中に概算金額の報告があり、これを見て、予算に合わせる庁内協議を行う予定です。1月10日に丁野議員にも参加いただき開催しました周辺住民向けのワークショップ時には、埋設型トイレの設置を望む声がありました。庁内協議時には埋設型トイレの設置について協議内容に含めて検討をします。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。今後の庁内協議の中で埋設型トイレについても検討していただけるようですので、よろしくお願いいたします。
先ほど課長が言われていたように、先日のワークショップのときにも、埋設型トイレの設置を望む声もありました。十市・稲生統合保育園は、ふだんは子供たちの大切な生活の場であり、同時に地域の防災拠点とも成り得る施設です。だからこそ、新設というこの機会に、安心できる備えを整備していただけるようよろしくお願いいたします。
次に、市長にお伺いいたします。
災害時のトイレ対策は、できればやるという課題ではありません。2016年の熊本地震、2024年の能登半島地震でも、トイレ環境の不備が健康被害や災害関連死の一因となったことは周知の事実です。女性や高齢者、そして子供や障害のある方にとって安心して使えるトイレの確保は、配慮ではなく、責任ではないでしょうか。平常時にも活用できるフェーズフリー型のトイレの導入は、単なる備蓄だけでなく、地域防災力向上にもつながるものと考えます。
今年に入ってからは、大月町の役場にもこの埋設型トイレが設置されたそうです。また、近隣の香美市でも、市役所南側の駐車場整備に合わせて埋設型トイレを設置しております。いずれも緊急防災・減災事業債を活用されたり施設整備工事の予算に組み込むなど、財源を工夫しながら整備を進めているそうです。南国市としても、こうした先進事例を踏まえ、災害時のトイレ対策に対する市長としての判断と意思をお聞かせください。
○議長(西本良平) 市長。
○市長(平山耕三) 阪神・淡路大震災の際のトイレ環境の悲惨な状況は、当時の貴重な教訓として残されております。その教訓を基に、災害時のトイレ対策も進化しており、この埋設型災害トイレもその一つであると思います。トイレ問題は災害関連死とも密接に関連しており、助かった命をつなぐ対策として非常に重要であると認識しております。埋設型の災害トイレ整備につきましては、費用面の負担も大きいところがございますので、国の財源の確保も考えながら、また他の防災施策との調整も図りながら考えてまいりたいと思います。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) 御答弁ありがとうございます。
ところで、市長はこの埋設型トイレを見学されたことはありますでしょうか。なければ、ぜひ一度見学していただきたいと思いますが、お答えいただけますでしょうか。
○議長(西本良平) 市長。
○市長(平山耕三) 危機管理課長からこういうものであるという説明は受けたことがございますが、現物は見たことがございません。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ぜひ今度一度見学に行っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
避難所で最初に深刻化するのはトイレ問題です。女性や高齢者、子供たちが安心して避難生活を送れる環境を整えることは、市の責任にもなってくるのではないでしょうか。どうか、命を守る対策として整備を進めていただくことを要望しまして、この質問は終わります。
次に、学校防災体制についてお伺いします。
南海トラフ地震の発生が想定される中、日中に発災した場合、子供たちは学校にいます。保護者がすぐに迎えに行けない状況も十分に想定されます。そうした中で、子供たちの命を守る学校防災体制は、最優先で取り組む課題ではないでしょうか。特に、発災時、発災後の避難行動は、命を左右します。各小中学校の避難経路の安全確認状況は、現在どのように行われているのでしょうか、お答えください。
○議長(西本良平) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) 本市の状況といたしましては、現在小中学校合わせて9校が津波もしくは洪水の浸水想定区域に指定されており、学校において実効性の高い防災対策を講じているところです。各学校においては、年数回の避難訓練を実施し、教職員と児童生徒が実際に避難経路を歩くことで、ブロック塀の倒壊危険箇所や通行の妨げとなる箇所がないか、実地での確認を徹底して行っております。また、防災参観日等の機会を捉え、保護者や地域住民の方々と共に、登下校路や避難場所の確認を行っております。これにより、学校内のみならず、家庭や地域と一体となった多角的な視点での安全確認体制を整えております。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) それでは、津波想定区域の学校についてお伺いします。
万が一、地震発生後に津波が襲来する場合、子供たちの避難は一刻を争います。保護者がすぐに駆けつけられない状況も想定される中、学校現場の判断が子供たちの命を守ることになります。津波想定区域内の学校における垂直避難や高台への避難体制は万全と言える状況にあるのでしょうか、お答えください。
○議長(西本良平) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) 現時点で幾つかの問題点はあると考えております。ある小学校では、避難訓練自体は円滑に実施できているものの、南海トラフ地震発生時の土石流や地盤沈下等の複合災害により、予定している高台への避難路が遮断される懸念があります。また、昨年7月のカムチャツカ半島付近の地震に係る津波警報発令時は、学童に来ていた児童が念のため高台避難を行いましたが、あまりの暑さに熱中症の危険があると判断し、学校まで戻ったという経緯もあります。学校現場からも不安の声が上がっております。また、海岸に近い学校からは、避難先である津波避難タワーが海岸方向に位置しており、津波が迫る中で海に向かって進むことが最良の選択なのかという現場ならではの切実な懸念も示されております。
体制は万全かとの御質問に対しましては、申し上げましたように、現時点で全ての課題が解決しているとは言い切れませんが、現場の不安を放置することなく、一人の犠牲者も出さないために、より実効性の高い避難体制の構築に努めてまいります。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。海に向かって逃げることの不安の解消や暑さ対策や土砂崩れへの備えなど課題も多くあるかと思いますが、これからもよろしくお願いいたします。
次に、学校における備蓄体制についてお伺いします。
災害発生時、保護者が子供を迎えに行けるようになるまでには、相当な時間を要することが想定されます。学校で一夜、あるいは数日を過ごすこともあるかと思います。そうなった場合、子供たちの命をつなぐための水や食料は何日分確保されているのでしょうか。また、食物アレルギーを持つお子さんを抱える保護者からは、非常時の食事に対して不安の声が上がっています。アレルギー対応食の備蓄状況や配布の際の安全管理への取組はどのように行われているのか、お伺いします。
○議長(西本良平) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) 浸水危険度が高い学校によっては、児童生徒の個人備蓄として、各自の防災バッグにペットボトルの水や非常食、下着等を常備し、即座に持ち出せる体制を整えております。あわせて、学校独自でも、校舎内の上の階、図工室や被服室や校内の防災倉庫に、1日から最大1週間分の水、食料、さらには簡易ベッドや毛布などの資機材を分散して備蓄しております。また、避難先となるコミュニティーセンターや津波避難タワーにおいても、おおむね2日分の備蓄が確保されており、これらを組み合わせることで、救助が到着するまでの数日間を支える体制を構築しております。アレルギー対応食につきましては、個々のアレルゲンが異なるため、多くの学校において家庭と連携して防災バッグの中に個別準備をすることが基本となっております。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) では次に、災害時の保護者への引渡体制についてお伺いします。
現在では、共働き世帯が一般的になり、保護者が市外に勤務している場合も多くあります。発災時、交通機関や道路状況などにより、お迎えまでに長時間かかることも想定されます。家族と離れ不安な夜を学校で過ごすことになる子供たちの精神的なケアや衛生面など、環境の確保についてはどのような配慮がなされているのでしょうか。保護者が安心して子供を託せる体制になっているのか、お伺いします。
○議長(西本良平) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) 保護者への引渡しの判断につきましては、児童生徒の安全確保を最優先とし、津波浸水や土砂災害、道路の寸断といった二次被害のおそれがある発災当日は、原則として引渡しは行わず、学校の管理下において確実に保護することを原則としております。避難先となる津波避難タワーや防災コミュニティーセンターは、一定の居住環境が整っており、校舎内の多目的ホールと冷暖房設備が完備された教室を優先的に活用し、可能な限り心身の負担を軽減できる環境を整えております。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) よろしくお願いいたします。
では次に、災害時の情報伝達についてお伺いします。
現在デジタル化が進み、緊急連絡アプリなどの活用も心強いものだと思います。しかし、大規模災害時には、通信障害や長時間の停電が発生し、使えなくなるおそれがあります。情報が届かないことは、保護者にとってはとても不安です。デジタルが機能しなくなった際、学校と保護者を結ぶ連絡体制はどのように準備されているのでしょうか、お答えください。
○議長(西本良平) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) 現在避難所に指定されている防災コミュニティーセンター等には、発電機が配備されているほか、避難所に指定されている学校では、危機管理課が防災倉庫への自家発電機の導入をしております。しかしながら、校舎内に直接的なバックアップ電源を持たない学校があるなど、全ての環境において電源が確保できている状況にはございません。デジタル手段が途絶した際の連絡体制につきましては、地元の防災会が無線機を所有しており、その無線機を利用して学校等も防災訓練等を行っており、現時点では十分な代替手段が確立されているとは言い難いと考えております。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) 電源も通信も十分な代替手段が確立されているとは言い難いということですが、少しでも不安が減るようによろしくお願いいたします。
災害時、学校が避難所となることは避けられませんが、同時に学校は子供たちにとっては日常の場所でもあります。避難所としての機能を維持しつつ、早急に授業を再開するための準備はどのようにされているのでしょうか。また、大きな恐怖を体験した子供たちの心の傷のケアとしてのサポート体制はどのようにされるのか、お聞かせください。
○議長(西本良平) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) 発災後、避難所として活用されている学校の教育活動を迅速に再開し、子供たちの日常を取り戻すかは、発災後の優先課題であると認識をしております。学校が避難所となった場合は、教室の確保や衛生環境の維持が重要となります。各学校において、避難者の居住スペースと教育スペースを明確に分けるゾーニング、区分けなどの検討を行っていく必要があると考えております。現在、校舎の浸水、損壊等により、自校での授業が困難な場合に備え、近隣学校の教室を借用したり、タブレット端末を活用したオンライン授業による学びの継続など、状況に応じた柔軟な再開プランの検討を行っているところでございます。
また、子供たちの心のケアといたしましては、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを重点的に配置し、一人一人の不安に寄り添う相談体制を構築します。また、必要に応じて専門的なアンケート等を行い、早期のケアが必要な児童生徒を迅速に把握し、専門機関と連携して支援を行います。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) よろしくお願いいたします。
次に、災害という非常時において、子供たちが学校にいれば絶対に守られる、そして保護者が学校に任せておけば大丈夫だと言える体制を築くことが、行政の責任ではないでしょうか。子供たちの笑顔と日常を守り抜くために学校防災をどのように強化していくのか、教育長のお考えをお聞かせください。
○議長(西本良平) 教育長。
○教育長(竹内信人) 本市におきましては、御存じのように教育指針として「智育」「徳育」「体育」「才育」「食育」「防育」と、この「六育」を掲げております。特に、この「防育」につきましては、子供たちの命を守るという観点から、全ての教育の土台であるというふうに考えております。防災教育は、単に知識を学ぶだけではなく、実際の場面で行動できる力を育てていくことを重視しております。各学校においては、避難訓練の工夫や避難所運営を意識した体験的な学び、さらには地域の方々との連携した取組が進められております。先日、十市小学校で行われました防災フェスティバルも、まさにこのことを意識して行われたものでございます。
教育委員会といたしましても、こうした取組がより効果的なものになるよう、年間計画の位置づけや実施状況の把握、また教職員研修の充実などを通じて、学校を支援しているところでございます。「六育」との関連性で言いますと、「防育」というのは、「智育」としての理解、「徳育」としての思いやり、「体育」としての行動力、「食育」としての備え、「才育」としての判断力と結びつきながら、子供たちの生きる力を全体で支えるものであります。今後も教育委員会としての責任をしっかり受け止めつつ、子供たちがいざというときに、自ら考え、行動し、命を守ることができるよう、「防育」の充実に努めてまいりたいと思います。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。今後の学校防災体制の強化に向けて、よろしくお願いいたします。
それでは次に、先ほども教育長がおっしゃられてたように、十市小学校では、先日の2月27日、28日の2日間、十市小防災フェスティバル2026が開催されました。今回5回目ということで、私も3年前から参加させていただいておりますが、毎回6年生の子供たちが主体となり地域の方々と共に防災意識を高める取組としてのこのイベントは、すばらしい活動だと思います。こうした地域一丸となったすばらしい取組を一部の学校だけにしておくのではなく、南海トラフ地震が想定される中、この十市小学校の事例を南国市の全ての小中学校へと広げ、より実践的で体験型の防災学習を積極的に推進していくお考えはないでしょうか、お答えください。
○議長(西本良平) 教育長。
○教育長(竹内信人) 先ほども申しました十市小学校における防災フェスティバルというのは、児童が主体的に取り組み、地域住民や関係機関とも共同して行っておりまして、非常に実践的かつ有意義な取組であると認識をしております。
本市におきましては、名称こそ防災フェスティバルとは異なるものの、各学校においてそれぞれの地域特性や自主防災組織との連携を生かした体験型の防災学習を積極的に展開しております。地元の地域の自主防災会と合同で避難訓練や避難所運営ゲームを用いた避難所設営・運営体験、また防災参観日や防災キャンプの炊き出し訓練、あるいは専門家や防災士を招聘した講演会など、児童生徒が自ら考え行動する機会を設けております。今後におきましても、単なる知識の習得にとどまらず、十市小学校の事例のような楽しみながら学ぶ、また地域とつながるという視点を大切にし、より実践的で生き抜く力を育む防災学習を地域と一丸となって推進してまいります。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。各学校で取り組んでいって、地域と連携した防災学習をこれからも引き続き進めていってほしいです。
では次に、市長にお伺いします。
十市小学校の防災フェスティバルですが、最初は予算があったそうなのですが、今回などは予算がなく、大変苦労したそうです。そこで、市としてこうした防災学習や防災フェスティバルを継続、発展させるための支援体制、そして予算の確保をしっかりとしてほしいですが、いかがでしょうか、お答えください。
○議長(西本良平) 市長。
○市長(平山耕三) 先ほど教育長も申し上げたところでございますが、各地域地域で特色のある取組がされておるということで、これっていうふうに決まった形で運営されていないというか、それぞれ特徴があって、それぞれの地域に合った活動をされておるということでございますので、なかなか一元的に幾らというような形で出すっていうことが適切かどうかというのも分からないところでございます。
今まで十市の防災フェスティバルは、生徒さんが参加されて地域と共にすごくにぎやかにされておりまして、私もそちらへ行かせていただいたこともございます。こういった活動は非常に有意義な活動であると思いますので、基本的には地域でやっていただけたら一番いいんですけど、特別な費用がかかるとかそういった運営経費につきましては、また御相談いただいたら、その地域地域で考えさせていただきたいというように思います。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。地域というよりも小学校、学校でやってるので、どうか市としても子供たちの防災学習、防災フェスティバルの継続として、地域が運営してるんではなく学校が運営してるほうなので、そのためにも安定的な予算確保をお願いいたします。
それでは最後に、防災対策についての締めくくりにお願いなのですが、災害は昼夜を問いません。特に就寝中の地震や風水害は、判断力や行動力が鈍る中での避難を余儀なくされます。
そこで、実際の災害に備えるためには、日中の形式的な訓練だけでなく、夜間を想定し、避難所での宿泊体験まで行うキャンプ型避難訓練の実施が必要ではないでしょうか。テント設営や簡易トイレの使用や炊き出し体験や情報伝達訓練などの体験、そして高齢者や子供や障害のある方への支援体制の確認など、実践的な訓練を行うことで、市民の皆さん一人一人の防災力も高まるのではないかと思います。さらに、女性としては、夜間の避難所における安全確保やプライバシー、防犯対策、衛生環境など、実際に体験して初めて見えてくる課題も多くあります。だからこそ、体験型の訓練が必要ではないでしょうか。南国市でも昨年は奈路地区で実施されたようですが、ぜひ南国市全域で防災力強化のためにもキャンプ型避難訓練の実施をお願いしたいですが、いかがでしょうか、お答えください。
○議長(西本良平) 教育長。
○教育長(竹内信人) 先ほども出ておりましたが、既に宿泊を伴う防災キャンプと言われるものは、これまでも何校かは行っております。昨年は奈路小学校がPTAと地元の自主防の協力で開催しておるのも事実でございます。
今後ですが、令和8年度は、高知県の学校安全推進事業の拠点校として鳶ヶ池中学校が指定をされております。また、県の土木部の防災砂防課のこども防災キャンプのモデル校として国府小学校が、またさらにミニこども防災キャンプのモデル校として大湊小学校がそれぞれ選定されました。本市の防災体制をさらに強固なものにするためには、大きな好機、転機であると確信しております。以上です。
○議長(西本良平) 丁野美香議員。
○9番(丁野美香) ありがとうございます。既に防災キャンプを実施されているということで、大変心強いです。そして、本市の防災体制をさらに強固なものにするためにも、いろいろ今回拠点校として選ばれてるということで、すごく期待できるのではないでしょうか。
東日本大震災のあった3月11日がまた近づいておりますが、もう15年がたちました。しかし、災害への備えにゴールはありません。常に点検し、備え続ける姿勢が命を守ることにつながることだと思いますので、引き続きの防災体制の強化をよろしくお願いいたします。
以上で私からの質問は終わります。丁寧な御答弁ありがとうございました。
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○議長(西本良平) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(西本良平) 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
明5日の議事日程は、一般質問であります。開議時刻は午前10時、本日はこれにて延会いたします。
お疲れさまでした。
午後2時26分 延会





