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議会議事録

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一般質問4日目(松本信之助)

質問者:松本信之助

答弁者:市長、教育長、関係課長


      午後1時   再開
○議長(岩松永治) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 引き続き一般質問を行います。3番松本信之助議員。
      〔3番 松本信之助議員発言席〕
○3番(松本信之助) 議席番号3番、民主クラブ、立憲民主党、そして午前中、西内俊二議員の一般質問の冒頭の際に名前が挙がりました松本信之助です。
 通告に従いまして、一問一答で質問をさせていただきますので、御答弁のほうよろしくお願いいたします。
 まず最初に、水路の安全対策としての質問をさせていただきます。
 現在、水路から上がるための階段やはしごの設置基準というものはありますでしょうか、教えてください。
○議長(岩松永治) 建設課長。
○建設課長(山崎浩司) 水路から上がるための必要な昇降口の階段やはしご等の設置基準はございませんが、現在ある昇降口は、日常の水路維持管理上で必要な箇所に設置しております。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
 長岡小学校での学校運営協議会の中で、委員の方から、子どもが間違って水路に入ってしまった場合のことを考え、水路から上がれるようにしてほしいとの声がありました。そして、長岡小学校北側の横堀川で、もし子どもが入ってしまった場合に上がることができないであろう高さの水路を見て回りましたけども、階段やはしごが多いところ、少ないところなど、水路や場所によって違いがありました。水難事故防止のためにも、水路の階段やはしごの設置を充実させられないでしょうか、どうかお答えください。
○議長(岩松永治) 建設課長。
○建設課長(山崎浩司) 通常の水路維持管理目的以外で水路内に入ることは危険なので御遠慮いただきたいですが、間違えて入ってしまった場合も考え、水路壁面にステップ設置を適切な場所に設置することが可能です。現地でまた協議させていただきたいと思います。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) 協議していただけるということで、これ以上言うことはありませんので、この件に関しては終了させていただきます。ぜひとも一緒に協議をよろしくお願いいたします。
 続きまして、学校の安全対策の質問をさせていただきます。
 中学校の雨天時の登下校時、自転車で通学している生徒はかっぱで来ていると思いますが、その際、自転車置場で着脱をしていると聞いてますが、どうなってますでしょうか。
○議長(岩松永治) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) おっしゃるように、自転車置場で着脱し、そのまま自転車の上に干しているのが実情でございます。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
 生徒玄関には、ぬれたかっぱを干すようなスペースはなく、また汗や雨でぬれたままかっぱをかっぱ入れに入れるのは、衛生的にもあまり勧めるべきではないかと思います。結果、必然的に自転車にそのままかけている、言われているようなケースが多いようですが、自転車置場での着脱となると、せっかくぬれないようにかっぱで来たのに、生徒玄関まで行くのに結局ずぶぬれになってしまっているようで、何とかならないかとの声が保護者からありました。何か改善策はないでしょうか。
○議長(岩松永治) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) 現在のところは、折り畳みの傘やタオル等を持参していただく以外に方法がない状況でございます。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ほかの学校の自転車置場の事情は分かりませんが、鳶ヶ池中学校は、生徒玄関に一番遠いところに1年生が止めております。一番遠いところから生徒玄関まではなかなか距離もあり、雨天時は嫌でもぬれてしまうほどの距離です。また、今日もですけども、鳶ヶ池中学校前で交通安全指導をしていますと、子どもたちは非常に多くの荷物を持って登校していることが分かります。リュックの中には教科書、ワーク、ノート、筆記用具をはじめ、体育の授業があるときは体操服や水着、タオルなど、また部活をしている子どもたちは部活動に必要な荷物、近年ではタブレットの持ち帰りが必要な際はそのタブレットなど、そして水筒と、自分が出張に行く際に持っていく荷物よりもはるかに多い荷物を毎日持って登校しています。少しでも荷物を減らしたいと思ってる子どもたちに、雨天時、かっぱに加え、たかが傘だけかもしれませんけど、その傘まで持って登校させるのは、正直かわいそうだなと感じます。今後何か対策を考えてもらえたらなと思っております。
 では、鳶ヶ池中学校の学校運営協議会の中でも度々出てくるのですが、げた箱をめぐる靴や上履きのトラブルはどれぐらいあるでしょうか。
○議長(岩松永治) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) 南国市内の全小中学校において確認いたしましたけれども、げた箱や靴、上履きのトラブルにつきましては、昨年度は23件、今年度は9月の現在で20件ございました。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) 半年ほどで20件ということで、昨年度を上回りかねない状況が非常に残念です。上履きは靴ではないですけれども、私の子どもが中学校のときに、バレー部に入っておりました。そのときに、自分の子ども含め数名、練習着がなくなるといったことがありました。最終的に練習着は見つかったのですけども、何をされたか分からない服を着るっていうのは本人も嫌だと思ってましたので、新しい練習着を購入するような事態になりました。靴や上履きにしても同様ではないでしょうか。何をされたか分からない、トラブルがあったような靴や上履きを再度履くっていうのは、正直気持ちが悪いと感じ、新しく購入してしまうといったこともあろうかと思います。
 そこでですが、校舎を靴のままで生活するようにしてはどうでしょうか。そうすることで、靴のトラブルをなくすことにもつながりますし、靴箱のスペースがかっぱ置きのスペースにできるので、雨天時、生徒玄関までずぶぬれになることがなくなると思うのですが、いかがお考えでしょうか。
○議長(岩松永治) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) 東京都など都市部の学校では、グラウンドが人工芝であったり舗装部分が多いことから、教室内も外履きのまま過ごすところも増えてきているようです。このメリットとしては、おっしゃるように靴箱が不要となり、入り口のスペースが確保できるということはあると思います。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) では、校舎を靴のまま生活している学校は、高知県内ではどれぐらいありますか。
○議長(岩松永治) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) 県立高や高校では一部上履きがないところもあるようですが、県のほうに確認しましたところ、県内の公立小中学校は全て上履きを使用しているとのことでございます。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
 学校を靴のままで生活することで、上履きを買うコストが抑えられ、家計にも負担が少なくなるかと思います。また、地震や火事など有事の際、外への避難となった場合、靴を履き替えてというような指導ではないかと思います。練習、訓練の際は構いませんけども、本当に避難をしなければならなくなったとき、靴を取りに戻ることは不可能になるかと思います。そうなると、上履きのまま、家、あるいは家族がいる避難所に行かなくてはなりません。上履きは底が厚いものは少ないかと思いますし、外での使用には向いてないと思いますので、土足化の検討は必要ではないかと思いますが、いかがお考えでしょうか。
○議長(岩松永治) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) おっしゃられるように、確かに上履き購入のコスト削減や持ち帰って家庭で上履きを洗う手間が省ける、また外履きで避難ができるなど、様々なメリットはあると考えます。一方、再度上履き利用に戻した学校のことを調べてみますと、理由といたしましては、悪天候時は床が汚れ、掃除の手間が非常に増えたと、ぬれた床で児童生徒が転ぶ事故が増えた、体育館等のフロアの傷みが早いことなどのデメリットで、戻したようでございます。現在の市内の校舎の廊下や床の材質等も、上履きを履くことが前提となって作られております。上履きを廃止するのであれば、一定慎重な判断が必要と思われます。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) なるほど、分かりました。
 では、これまでの議会で、公共施設のLED化についての質問があったかと思いますが、2027年に蛍光灯の輸入、製造が全面禁止されるため、現在は多くのメーカーで既に蛍光灯の生産を中止しております。在庫不足により、蛍光灯が切れても交換できず、薄暗くなることがあってはなりません。学校のLED化をどのように完了させていくのか、検討をされているのでしょうか。もし間に合わなかった場合、そしてそこに災害が重なった場合、薄暗い中での避難による事故を防ぐという意味でも、土足化は検討したほうが生徒の安全を守れるのではないでしょうか。LED化の見通しと併せてお答えください。
○議長(岩松永治) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) 小中学校校舎のLED化につきましては、大湊小学校と香長中学校北舎については完了をしております。現在、大篠小学校の設計を進めているところです。また、これまでも蛍光灯に不具合があった場合は、修繕の際に個別にLED化をしてきております。現在全ての学校が2028年度までにLED化が完了するよう、国の補助事業等を活用しながら取組を進めているところでございます。また、それまでは、先行してLED化工事が終わった学校の蛍光灯は保管し、可能な場合はそれを流用して使用していく計画となっております。以上でございます。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
 校舎の土足化というものは、費用もかかることですので、すんなりそうはならないかと思いますが、デメリットの解消を含め、ぜひ今後の検討としていただきたいと思っております。あわせて、雨天時に自転車置場から少しでもぬれずに校舎に入れる方法、また靴や上履きをはじめ、持ち物のトラブルをなくしてもらえたらなと思っております。そして、学校のLED化をスムーズに行っていただき、併せてほかの公共施設のLED化も進めていってもらうよう、よろしくお願いいたします。
 続きまして、奨学金の拡充に対する質問をさせていただきます。
 南国市が実施してます奨学金について教えていただけますでしょうか。
○議長(岩松永治) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(前田康喜) 南国市奨学金についてですが、教育の機会均等を図るため、経済的理由等により短期大学、大学、専修学校に進学、就学が困難な方に対して、奨学金を貸与しております。県外の学校に進学する方または在学する者に対しては月額3万円、県内の学校に進学または在学する者に対しては月額2万円を無利子で貸与する制度となります。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
 私も子どもが大学生ですので利用もさせていただいてましたけども、今申込人数はどれぐらいいますでしょうか。
○議長(岩松永治) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(前田康喜) 直近の過去3年間でいいますと、令和5年度が4件、令和6年が3件、令和7年が3件でありました。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
 では、いろんなところから奨学金を借りている、いわゆる奨学金の多重債務者は南国市ではどれぐらいいるか、把握をしていますでしょうか。
○議長(岩松永治) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(前田康喜) 南国市奨学金申請書に他の奨学金等の利用状況を記入していただいておりますが、約半分の方が併用している状況であります。全体の数については、把握できておりません。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
 南国市が実施する奨学金、県内では2万円、県外では月額3万円では、さすがに生活なんてものはできません。無利子、有利子にかかわらず、奨学金や民間の教育ローンなど、多重債務者は本当に少なくないかと思います。できれば債務が1か所で済むような金額の奨学金の増額は南国市においてできないでしょうか、お聞きします。
○議長(岩松永治) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(前田康喜) 県内各市町村の奨学金制度を調べてみましたが、金額については同程度でありまして、現在のところ増額する予定はありません。奨学金は、運営団体により、大きく公的奨学金と民間奨学金の2種類に分けることができます。公的な奨学金で多くの学生が利用しているのが日本学生支援機構でありまして、貸与型奨学金と給付型奨学金の2種類あり、金額も選択できるようになっております。それ以外にも、大学独自の奨学金、民間団体、自治体など多数ございますので、各学生に合ったものを御検討いただき、御利用いただければと思います。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) 大体借りるのに多いのが日本学生支援機構であったり、高知県内では土佐育英会っていうものが多いのではないでしょうか。答弁を聞いてますと、やはりあちこちから借りろといったような答弁でしたけども、県内のほかの市町村であれば、給付もあったり高校生対象の奨学金などもあるようです。
 そのような中、南国市では、令和6年までは南国市の奨学金申込みが5名程度の募集であったのに、今年度は4名の募集でした。これは、数値でいいますと、20%の減となります。程度ですので若干の増もあるかとは思いますが、人数を5名から4名に減らした理由を教えていただけますでしょうか。
○議長(岩松永治) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(前田康喜) こちらにつきましては、奨学生募集要項に記載した貸与予定数でありまして、先ほど直近の申請者数について答弁いたしましたが、最近の申請者数が減ってきており、平成30年以降は申請件数が5件を超えておりません。実情に合わせた表記としており、対象人数を絞ったわけではございません。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) この南国市の奨学金は、貸与ですので、返還をされるものです。南国市奨学金返還支援もあり、全額返還とはならないかもしれませんが、それでも返還されるお金ですので、市にとってマイナスになるものではないかと思います。条例には、教育の機会均等を図るため、経済的理由等により短期大学、大学、専修学校または各種学校への進学、就学が困難な者に学資金を貸与することにより、社会の健全な発展に貢献する人材を育成することを目的とするとあります。南国市民の社会の健全な発展に貢献する人材をより多く育成するために、募集人数を増やすことはできないでしょうか。また、増やせないにしても、減らすことはやめていただきたいのですが、いかがでしょうか。
○議長(岩松永治) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(前田康喜) 議員御指摘のとおり、募集要項の貸与予定数は、5名程度に戻したいと思います。また、今後も国、県、他市町村の動向を注視しながら、意欲と能力のある学生が経済的理由により就学を断念することがないように、現行の制度による支援のほか、情報提供等による支援を行ってまいりたいと考えております。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
 ぜひ戻していただけたらなと思いますが、南国市の奨学金では、先ほども言いましたように月額県内2万円、県外3万円という金額ですので、この金額だったら借りんでもいいかと、ついつい思ってしまう保護者、本人もおられるかもしれませんし、やっぱり広報方法にも何か問題もあるのではないのかなというふうに思います。「広報なんこく」での掲載方法ですが、募集のところに載っているぐらいですので、今よりももう少し目立つ方法を考えてもらい、利用しやすい環境をつくっていただきたいのですが、どうでしょうか。
○議長(岩松永治) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(前田康喜) 必要な情報が必要な方に届かなくては意味がありませんので、「広報なんこく」での記載方法につきましては、目立つ方法で改善をしていきたいと思います。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
 奨学金というものは、本当に経済的にしんどい家庭でも諦めることなく進学するために本当に必要な事業だと思いますので、ぜひより効果的に実施していただきたいと思っております。
 それでは、その奨学金の返還支援事業の拡充についての質問をさせていただきます。
 南国市の奨学金返還支援について教えていただけますでしょうか。
○議長(岩松永治) 企画課長。
○企画課長(田所卓也) 奨学金等の貸与を受けて大学等で就学し、現に就労する方に対し奨学金等の返還に要する費用を補助することにより、南国市における生活を支援し、もって若年者の南国市への移住・定住を促進することによる地域活性化に資することを目的として、令和5年度から開始されたものであります。申請年度の4月1日時点の年齢が30歳未満であり、遅くとも申請年度の前年度の4月1日には南国市の住民基本台帳に登録され、現に南国市に居住していることなどの一定の要件を満たした方に対し、交付するものです。補助金の額は、1年度当たり12万円を限度としており、通算して5か年度にわたり交付を申請することができます。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
 大変若年者にありがたい制度だとは思いますけれども、この奨学金返還支援は、先ほど質問もさせていただいてました南国市の奨学金の返還にも充てられますでしょうか。
○議長(岩松永治) 企画課長。
○企画課長(田所卓也) 補助金交付要綱第3条第1号に対象となる奨学金等を列記しておりますが、南国市奨学金も含まれております。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
 では、この申込人数はどれぐらいおりますでしょうか。
○議長(岩松永治) 企画課長。
○企画課長(田所卓也) 令和5年度は57名で、令和6年度は初年度目、申請者が42名、2年度目、申請者が44名の、合計86名となっております。本年度は、8月末時点で、初年度目申請者が25名、2年度目申請者が24名、3年度目申請者が19名の合計68名となっております。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
 この申請条件のほうに予算の上限額に達するまでとありますが、予算はお幾らになってますでしょうか。
○議長(岩松永治) 企画課長。
○企画課長(田所卓也) 本年度予算額は1,380万円で115名分となっております。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
 では、この人数を見てますと、予算の上限上、この補助金を受けられなかった人はいないと考えてよろしいでしょうか。
○議長(岩松永治) 企画課長。
○企画課長(田所卓也) 令和5年度、6年度ともに受けられなかった方はおりません。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
 もし、今後なんですけども、予算の上限により補助金を受けられない方が出てきてしまう、そういう状況になりそうな場合、ぜひ改善していただきたいですけれども、どうでしょうか。
○議長(岩松永治) 企画課長。
○企画課長(田所卓也) 過去受けられなかった方はおりませんが、仮に予算が上限に達した場合は、流用できる予算がないか等、可能な限り対応を検討したいと考えております。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ぜひお願いいたします。
 若年者は、給料もそこまで高額ではないかと思います。そして、自分の生活で精いっぱいと感じている方は、本当に多いと思います。奨学金返済の負担を軽くするためにも、できましたら1人に対する補助額を増やしていただきたいんですけども、どうでしょうか。
○議長(岩松永治) 企画課長。
○企画課長(田所卓也) 1人当たり最大で5か年度まで申請できることから、令和9年度にかけてさらに予算額は大きくなることが予想されますので、その増加額及び近隣自治体の動向、また本市の財政状況等も踏まえ、検討してまいりたいと考えております。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ぜひ検討のほどよろしくお願いいたします。より多くの人がこの支援事業により、南国市に移住したい、定住したいと思えるように今後もしていただきたいと思ってますので、どうかよろしくお願いいたします。
 4番目、最後の質問になります。
 人権教育の推進に対する質問をさせていただきます。
 まず、人権教育の重要性、また南国市における人権教育の重要性を教育長からお聞かせください。
○議長(岩松永治) 教育長。
○教育長(竹内信人) 南国市教育委員会では、健康で文化的な活力ある社会の形成者として、南国市の将来を担う心身ともに豊かな児童生徒の育成を目指し、六育を核とした教育の推進を図るとともに、創意と実践に富んだ人間性豊かな市民の育成を教育行政の基本方針としております。これらを実現するためには、既に南国市が制定しています、人権を尊重するまちづくり条例にもあるように、一人一人が人間らしく生きていくために生まれながらにして持つ大切な権利である人権、それを互いに認め合い、尊重し合うことが大切であるというふうに考えております。
 先日の南国市人権教育研究大会の全体会でもお話がありましたように、残念ながら、今なお差別はあります。この差別の実態から深く学ぶという姿勢をもって教育をしていくこと、またそうすることで、子どもたちが人権感覚を十分に身につけ、それぞれの人権課題を自らの課題として考え、その解消に向けて取り組んでいけるような教育を行うことにより、南国市が掲げる人権を尊重するまちづくりにつながると考え、そのためにも学校生活の全ての場面における人権教育は大変重要であるというふうに考えております。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
 教育長から南国市において人権教育は大変重要であると考えているとおっしゃっていただきましたけども、ある学校の人権教育主任が、自分の学校以外の人権教育主任が分からないと言っていました。教育委員会のほうでは各学校の人権教育主任が誰なのか、把握のほうはしてますでしょうか。
○議長(岩松永治) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) 学校において主要な校務であるという認識から、毎年各学校の人権教育主任については、誰が担当しているのかっていうことは必ず報告をしてもらってます。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ありがとうございます。
 では、それを各学校に周知する体制はできてますでしょうか。
○議長(岩松永治) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) 各学校に対して他校の人権教育主任を誰が担当しているかについては、現在周知は行っておりません。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) 各学校の人権教育主任同士、特に同じ中学校区では、連絡を取っていく必要があるかと思います。ですので、問題がないのであれば、周知のほうを行っていただければと思っております。
 人権教育主任を担当させるに当たって、これまでの経験を考慮しての場合もあるようですが、学校によっては、社会科担当だから、あるいは持ってる授業時数が少ないから、そういった例もあるようです。そういった場合、担当になったとしても、経験もない上に、何をどうすればいいのか分からないというのが実情だと思います。
 そこで、高知市内の小学校で人権教育主任をしている先生に聞いたところ、高知市では教育委員会主催で人権教育主任の連絡会を開催しているようです。南国市では教育委員会主催で人権教育主任連絡会を開催していますでしょうか。
○議長(岩松永治) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) 南国市として人権教育について学びを深める研修会は、年に1回実施している南国市人権教育研究大会となっております。確かに、経験の少ない教員が担当している学校もございます。人権教育主任の担う役割が大きいことは十分理解しておりますが、限られた教員の中で役割を分担していく中、経験豊富な教員に負担が集まる傾向は否めません。そういったことを考慮しながら、経験の少ない教員でもチームとして人権教育主任を支えることを前提に担当を決めていると考えております。
 南国市としては、現在のところ担当者の研修会は実施しておりませんが、各中学校ブロックでは、学期に1回ブロック人権研究会を開催しております。そこでは、ブロック内の小中学校の人権主任が中心となって、教員の人権意識向上に向けての研修を企画運営しております。また、高知県教育委員会事務局人権教育・児童生徒課主催で、5月には人権教育主任連絡協議会を悉皆研修として参加し、人権教育の基本方針やその職務の徹底を図るための研修を行っております。各校では既に年間計画が作成されているため、実施に向けて参考となる資料等の紹介もこの会で行っているところです。さらに、教員研修を実施するための任意の支援事業に今年度は2校申請し、夏休みに実施したところでございます。以上のような取組を担当として経験を積みながら、人権教育担当者となった教員の資質向上を目指しております。以上でございます。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) ブロックとしてはやってますが、市としてはやってないということで、南国市でもぜひ人権教育主任の連絡会を開催していただき、南国市における人権教育のビジョンを伝え、またその上で各中学校区やそれぞれの学校で必要な人権課題を共有し、各中学校区での一貫した人権教育の展開ができるような会を開き、担当になった先生の不安や負担を和らげ、より充実した人権教育を推進していただきたいと思ってますが、どうでしょうか。
○議長(岩松永治) 学校教育課長。
○学校教育課長(池本滋郎) 南国市主催の人権教育に関する研修会については、例年どおり南国市人権教育研究大会を開催いたしました。現在は職場総括を集めているところですが、今年度も全体会の講演について大変好評であり、もっと学びたいという意見が、小中のみでなく、保育園からも聞かれました。ただ、分散会に関しては、もっと深まりのある内容になるための御意見も多数いただいたところです。まずは、せっかくの学びの場である分散会の在り方を再考し、より充実した人権教育の推進に向けて取り組んでいきたいと考えております。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) 人権教育主任の連絡会を開くとは答弁していただけないのは残念なんですけれども、ぜひとも必要なことだと思いますので、検討のほうをしていただけたらと思います。
 また、先ほどから言われてます南国市人権教育研究大会ですけども、新型コロナ前は1日開催でした。しかし、現在は半日開催しか時間が取れておりません。これは、教員の働き方改革であったり、校内研の多さなどもあろうかと思います。その半日開催ですので、分散会などでは深める時間が足りないというのが正直なところですし、全体会でも今年度の講師から、もっと話す時間が欲しかった、そう言っておられました。せっかくの南国市内の全教員や保育園・所、幼稚園や職員も集まる貴重な学びの場ですので、もっと深まりのある充実した大会にできますように、大会長であります市長、実行委員長である教育長含め一緒に検討していただきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 そして、教育長が今なお差別はあると言ってましたので、自分に報告がありました差別事象を伝えさせていただきたいのですが、やはり自分の立場上、部落差別に関する報告が多く上がってきます。
 私のところに非通知の電話がかかってきまして、留守電に入ってたんですけども、その留守電の中に、あるタクシー会社の乗務員が同和なんて乗せたくないと言っていたや、匿名のはがきで近所から部落差別を受けているので何とかしてほしいといった内容の事案がありました。非通知の電話であったり匿名のはがきでありましたので、どう対応すればいいか分かりませんでしたけども、じんけん係やその所管の松木課長には報告はさせていただきました。
 また、先日知人から、飲み会に参加しているときに、あそこは柄悪いで、あそこはこれやきと、指で被差別部落を差別する表現があり、知人はそのときに何も言えんで固まってしまったと、悔しそうに話をしてくれました。そして、その飲み会には連れ合いさんと一緒に参加していたようですので、帰って2人で話している中で、連れ合いから、もし親や誰かから被差別部落に対してそう教えられたとしても、それは差別はいけないからだと本人が気づくべきだ、僕は被差別部落の生まれだ何だと言って誰も差別はしたくないと思う、そう話をしてくれたと言ってました。
 また、南国市立中央市民館には、何度か、そこは被差別部落やろうと、そういう問合せがあったようです。館長がその際は毅然とした態度で対応してくれたようですけども、これらのように差別事象はまだまだ発生してますし、SNSでは、部落差別だけでなく、在日コリアンや障害、LGBTQなど、その他の人権課題に対する差別投稿は毎日本当に多く発生しています。
 こういったような社会状況ですけども、せめて南国市では、条例にあります人権を尊重したまちづくりを積極的に進めていただきたいなと思っております。そのためにも、南国市における人権を尊重したまちづくりに向けた決意を市長から、また南国市の人権教育の推進に向けた決意を教育長から、それぞれお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(岩松永治) 市長。
○市長(平山耕三) これまでも本市では、広報、啓発や教育の場を通して、人権施策を総合的に推進してまいりました。また、不当な差別や人権侵害は絶対に許さないという強い意志の下、令和3年に南国市人権を尊重するまちづくり条例を制定したところです。また、令和6年3月には、南国市人権施策推進基本計画を策定いたしました。計画では、「一人ひとりが思いやりの心を持ち 互いの人権が尊重される 心豊かなまち なんこく」を基本理念に掲げております。今後とも関係機関との連携を図りながら、学校現場での人権教育を推進するとともに、市民の皆様への広報、啓発活動を通じて、人権意識の高揚と理解促進をはじめ、一人一人の人権が尊重される社会の実現のために取り組んでまいります。以上です。
○議長(岩松永治) 教育長。
○教育長(竹内信人) 現在、急速な社会変化や多様化が進む中で、改めて人権の意味を問い直し、全ての人々が互いに違いを認め合い、尊重しながら共に生きる社会の実現が求められております。教育現場におきましても、いじめやSNSによる誹謗中傷、ジェンダーや障害への理解不足など、人権に関わる様々な課題が存在しております。こうした中で、子どもたち一人一人が自他の命や尊厳を大切にしながら、安心して学び、成長していける環境を整えることが、私たち教育行政の責務であるというふうに認識をしております。
 本市におきましては、これまでも学校教育や社会教育を通じて、全ての世代に対する人権意識の向上に取り組んでまいりました。今後はさらに地域や関係機関と連携を深め、共に生きる力を培うことができるよう、より一層の人権教育の推進に努めてまいります。「あんぱん」でもよく出てきますが、逆転しない正義というものを追い求めていきたいというふうに思います。
○議長(岩松永治) 松本信之助議員。
○3番(松本信之助) 市長、教育長、ありがとうございます。
 人権教育や差別問題を語る際に、よく、そんなことを教えるから差別がなくならない、そう思っておられる方が少なからずおられます。果たして本当にそうでしょうか。今年は日本の敗戦から80年ですが、平和学習をするから戦争がなくならないのではないと思います。平和学習を行い、戦争の悲惨さや不条理を訴えることで、二度と戦争は起きてほしくない、起こさせない、そういう思いを育んでいけて、戦争のない社会をつくっていけると思います。
 では、同じように、差別のない社会とはどんな社会でしょうか。差別のない社会とは、私は、誰もが差別なんてものをしたくない、そうみんなが思える社会だと思っています。だからこそ、それぞれの人権課題を学び、何が差別につながるのか、どんな差別でこれまで傷つき、苦しんできた人がいるのかも伝え、そして何よりも一人一人が本当にかけがえのない存在で、誰一人差別されていい人なんていない、これらを伝えていける人権教育が必要なんだと思っています。ですので、本当に誰もが、差別なんてしたくない、そう思えるような人権教育の実施をぜひお願いいたします。
 この南国市における人権教育は、南国市の人権を尊重するまちづくりのために絶対に必要な教育であります。お二方が言ってくれた思いをより推進すべく、どのようなことがあろうとも、差別することを許さない、そう思える市民の育成に向けて、それら人権教育を形骸化することなく進めていっていただきますよう、よろしくお願いいたします。
 以上で私からの質問を終了させていただきます。御答弁ありがとうございました。

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