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議会議事録

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一般質問3日目(松下直樹)

質問者:松下直樹

答弁者:市長、関係課長


○議長(岩松永治) 2番松下直樹議員。
      〔2番 松下直樹議員発言席〕
○2番(松下直樹) 公明党の松下直樹でございます。大衆とともにとの立党精神を胸に、生活者目線での質問をさせていただきます。
 それでは、通告に従いまして一般質問させていただきますので、執行部の皆様、御答弁をよろしくお願いをいたします。
 初めに、消防行政についてお伺いをいたします。
 現在、火災が発生した場合、消防団への連絡の方法はどのようになっているでしょうか、お伺いをいたします。
○議長(岩松永治) 消防長。
○消防長(小松和英) 現在、火災発生時には、防災行政無線でのサイレン吹鳴及び放送、それと併せましてメールでの連絡になっております。以上です。
○議長(岩松永治) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) ありがとうございます。
 メールにて日時また火災の種類、場所また出動目標となる建物など細かい内容が送信され、消防団は内容を確認しながら出動いたします。私も消防団で活動している中で少し話になりましたけども、特に夜の火災になると煙が見えにくくて、火災現場にたどり着くまでかなり迷ってしまうと。また、出動目標を目指していってみますと、少し火災現場から離れているケースもあり、ここじゃないなと自分たちも迷ったケースもありました。そういったことも踏まえて、また火災現場までも自家用車でも駆けつけてこられる消防団員の方もいらっしゃいます。
 そこで、より正確な位置を把握するために、今の消防団メールにグーグルマップ等の地図を添付できないでしょうか、お伺いをいたします。
○議長(岩松永治) 消防長。
○消防長(小松和英) 現在、火災時等に消防指令システムから送信をしております出動指令メールに地図情報をということですが、現状のシステムでは添付することはできません。がしかし、メールに経度、緯度を記載をしておりますので、お手持ちの地図検索アプリがあれば、情報をコピーして場所を検索することは可能であると考えております。以上です。
○議長(岩松永治) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) 私も火災発生メール、確認をいたしましたけども、確かに緯度、経度が記載されているメールもありましたけども、私の出動メールで確認をいたしましたが、緯度、経度が記載されていたのは、本年の1月31日のみだったと私のスマホからは確認をしました。これからは、常に火災情報として緯度、経度は記載をしていくのでしょうか、お伺いいたします。
○議長(岩松永治) 消防長。
○消防長(小松和英) すいません、説明が抜かっておりましたけれども、緯度、経度を記載したメールを送るようになりましたのは、本年1月に完成をしました新しい消防指令システムになってからでございます。今後は、緯度、経度、間違いなく記載をしてメールを送らせていただきます。以上です。
○議長(岩松永治) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) ありがとうございます。今後、緯度、経度のことも、ぜひ消防団への通知も併せてよろしくお願いいたします。
 私も今まで記載されておりませんでしたので、活用方法もまず分からないっていうのが多分現状だと思いますので、また各団長経由でもいいですし、また一斉メールでも構いませんので、緯度、経度をコピペしてグーグルであれば地図情報出るよということをまたお伝え願えればと思います。よろしくお願いいたします。
 次に、県外の方が通報された場合、なかなか土地カンもなくて、住所や目標とする建物等が分からないケースもあると思います。例えば、四国電力と連携をして地図アプリに電柱番号を落とし込んで、火災の通報者から情報として近くの電柱番号を教えていただき、ある程度の目標の地域を特定し、その情報を基に、今後、緯度、経度も記載されるのであれば、団員も火災現場への到着が早くなると思いますが、いかがでしょうか。
○議長(岩松永治) 消防長。
○消防長(小松和英) お尋ねの件につきまして四国電力に問合せをしましたところ、システムの契約上の問題や個人情報が含まれていることから、情報提供につきましては難しいとのことでした。
 先ほど申し上げましたけれども、1月に更新した高機能消防指令システムには、発信地位置情報通知システムというものを導入しており、土地カンのない方が携帯電話などを通じて119番通報した場合でも、おおよその通報場所は特定ができるようになっております。また、火災入電時には複数の方から119番通報の続報が入り、情報を集約しながら正確な場所の特定につなげてまいりたいと思いますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。
○議長(岩松永治) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) ありがとうございます。
 私も実体験でありまして、野焼きを見て県外の方が通報をし、消防団が駆けつけたケースがありました。私も消防団員として現場へ行きましたが、その近くに何件か野焼きをされている煙がたくさんありまして、本当にここが現場なのか、ここでよいのかと消防団のみんなで話になりました。近くにいる消防署員に確認をしたところ、そこで県外の方が通報した経緯も分かり、現場は多分ここだろうということでした。そのときに、何か明確に火災現場の位置が特定する方法はないかと思い、もしかしたら電柱番号なら通報時に県外の方も尋ねられれば答えやすいのではないかと思い、質問をいたしました。個人情報ということもありますので、なかなか厳しい状況ではございますけども、これからも迅速に現場に行けるよう、また通報者がしっかり通報するときに分かりやすいような質問をしていただいて、明確な場所、また正確な場所を特定、連絡をよろしくお願いをいたします。
 また、初日と質問が重複をいたしますけども、消防の広域化について、これからの必要性と課題について、消防長の御所見をお伺いします。
○議長(岩松永治) 消防長。
○消防長(小松和英) 消防の広域化につきましては、県内において今後さらに人口減少が進む中、各市町村の将来的な税収見通しは不透明であり、各消防本部の財源確保に係る制約が強まる懸念があること、また高齢化の進行に伴う救急出動件数の増加や、南海トラフ地震等の大規模災害への対応など、消防サービスの需要はますます増大することが見込まれているという見解によるものです。
 現在の課題といたしましては、県が示しております高知県消防広域化基本構想骨子案は不透明なところが多く、今年度中に県から高知県消防広域化基本構想が策定、発表される予定ですので、その内容を注視したいと考えております。以上です。
○議長(岩松永治) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) ありがとうございます。
 じゃあ、その上で、消防団への影響はどうでしょうか、お伺いいたします。
○議長(岩松永治) 消防長。
○消防長(小松和英) 一般論にはなりますけれども、広域消防となることで、消防職員と団員の関係が希薄化する可能性や、指揮系統が広域化すると、地元消防団の役割が縮小されたと、団員の士気が下がるということが考えられます。広域化を検討する場合には、そういった点も十分留意し、トータルで南国市の消防力の低下を招かないようにする必要があると考えております。以上です。
○議長(岩松永治) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) ありがとうございます。
 消防団の方からは、この広域化に対して不安視をされていることもお聞きをいたしました。これまで消防署員としっかり人間関係を構築し、消防団活動に従事をしていく中で、急に全く地元のこともあまり分からない人と共に活動していくことになるのだろうかとの不安視もあり、明確に反対だということも、そういったことを言われる方もいらっしゃいました。団員は、火災等あれば、それが結果的に誤報だとしても、仕事を放り出して駆けつけてくれます。広域化ありきではなく、どうか本当にしっかり現場の声を聞いていただき、納得できるまで対話を重ねていっていただきますようお願いをいたします。
○議長(岩松永治) 昼食のため休憩いたします。
 再開は午後1時であります。
      午前11時53分 休憩
      ――――◇――――
      午後1時   再開
○副議長(山中良成) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 引き続き一般質問を行います。2番松下直樹議員。
○2番(松下直樹) それでは、午前に引き続きましてよろしくお願いをいたします。
 続きまして、防災についてお聞きをいたします。
 南海トラフ巨大地震の発生リスクが高まっている中、これまで多くの巨大地震を経験し、高知県としてもハード、ソフト面と整備をしてきました。避難所運営にも福祉の視点を加えて、避難された方の災害関連死を防ぐための避難所の環境改善も進んできました。
 そこで質問です。現在、このような環境改善を進める中で、ペット避難も当たり前になってまいりました。以前、ペット避難についていろいろ課題を取り上げて質問をしてきましたが、ペットを含めた臭いへの消臭対策は重要だとも思います。多くの方々が、ストレスの大きい中での避難となってくると思います。現在、各避難所での消臭などの備品の状況を教えてください。
○副議長(山中良成) 危機管理課長。
○危機管理課長(野村 学) 避難所での生活環境の中で、臭いの問題は大きな課題となるところですが、現時点では、災害時のペット避難対策につきましては、消臭などの対策はできておりません。以上です。
○副議長(山中良成) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) それでは、これから取り入れていくことは考えているでしょうか。御答弁お願いします。
○副議長(山中良成) 危機管理課長。
○危機管理課長(野村 学) ペット避難スペースの開設キットにつきまして、斉藤議員からも開設キットの御紹介をいただくなどしております。今後、このペット避難スペース開設キットの作成、設置を進める中で、消臭スプレーなど消臭対策の備品を配備してまいります。以上です。
○副議長(山中良成) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) ありがとうございます。
 避難所では集団生活となりますので、ストレスの軽減のためにも、ぜひお願いをいたします。
 また、関連をいたしまして、今、香りの害と書いて香害が問題になってもおります。一見、他人にはなかなか分かりづらいですけども、衣服等の洗剤また柔軟剤に含まれる合成香料の臭いによって健康に害が出る、またこの香害がきっかけで化学物質過敏症を発症する方もいます。大変に対応が難しいとは思いますけども、避難所ではどのような対応を考えているでしょうか。御答弁をお願いします。
○副議長(山中良成) 危機管理課長。
○危機管理課長(野村 学) 現時点で、化学物質過敏症への対応につきましては検討ができていない状況であります。数年前、このような症状をお持ちの方から、避難所での生活の不安について相談を受けたことがございます。その際にお聞きした中では、症状も対象となる化学物質も本当に様々で、指定避難所での対応はなかなか難しいと感じたところです。その際も、できるだけ自宅で生活できるように、事前の準備をお願いすることにとどまっております。以上です。
○副議長(山中良成) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) ありがとうございます。
 どんなに準備をしたところでも、家屋の倒壊また半壊などでなかなか自宅で生活ができない、こういった環境も考えられます。避難所開設時に問診等の項目に記載をしてはどうでしょうか、お伺いいたします。
○副議長(山中良成) 危機管理課長。
○危機管理課長(野村 学) 避難所で化学物質過敏症の方へどのように対応するかということにつきましては、今後の課題として検討してまいりますが、まずは避難所でしっかりと情報を把握することが重要であります。専門家の方などにも意見を伺い、項目に加えることを検討してまいります。以上です。
○副議長(山中良成) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) ありがとうございます。検討とまた対策、よろしくお願いいたします。
 また、本当に皆さんに知っていただくことが大切だと感じます。花粉症やハウスダストのように身近で認知をされていれば、理解も進んでいると思います。それと同じように、認知されていけば理解も進んでいくと思いますので、ぜひ訓練等で香害や化学物質過敏症のことも発信をしていただければと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
 次に、避難所での喫煙者への対応はどうでしょうか。喫煙スペースなどは考えているでしょうか、お伺いいたします。
○副議長(山中良成) 危機管理課長。
○危機管理課長(野村 学) 避難所での喫煙につきましては、避難所運営マニュアルの中で明確にスペースを決めている施設もありますが、屋外での喫煙を基本とすることは決めているものの、明確に場所を指定してない施設もございます。以上です。
○副議長(山中良成) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) ありがとうございます。
 本当に火災なども気をつけていかないといけないと思います。また、たばこを吸わない方、また子どももいらっしゃいますので、屋外である一定の喫煙スペースは確保したほうが、喫煙者また非喫煙者ともにストレスにならないと思いますので、どうか考えていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 次に、避難所運営において、キッズスペースなどは考えているでしょうか、お伺いいたします。
○副議長(山中良成) 危機管理課長。
○危機管理課長(野村 学) 現在の避難所運営マニュアルにおいては、要配慮者スペースや授乳スペース等は定められています。一定、このようなスペースを活用することを想定しておりますが、明確にキッズスペースとしたものは現在ございません。以上です。
○副議長(山中良成) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) ありがとうございます。
 しかし、避難所運営ガイドラインでは、これまでキッズスペース設置は発災後1週間程度までに検討と優先順位が低い状況でございましたが、2024年12月にガイドラインが改正をされまして、キッズスペース設置は初動段階、つまり発災後、真っ先に検討するべき項目に引き上がっております。この事実から見ても、これからまず母数の多いところ、またスペースの確保が可能なところから、訓練等を県外の事例も参考にしながら考えていくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○副議長(山中良成) 危機管理課長。
○危機管理課長(野村 学) 過去の避難所開設事例でも、キッズスペースなどの避難所での生活の中で必要になるスペースや機能が設置された事例が見られました。御提案いただきましたキッズスペースにつきまして、明確に位置づけることが避難のしやすさやよりよい生活環境の構築につながると思いますので、今までの事例などを参考に検討してまいります。以上です。
○副議長(山中良成) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) よろしくお願いいたします。
 災害等で心に傷を負った子どもたちにとって、キッズスペースは単なる遊び場ではありません。震災など苛酷な体験をおもちゃなどで再現をし、平常心を取り戻すことは、子どもの回復力を高め、心身の健康な発達に役立つとも言われております。限られた空間で、場所の確保は本当に簡単ではありませんが、能登半島地震ではキッズスペース設置に理解が得られなかったという避難所もあったそうです。その経験から、災害後にネットワークを築くのは難しい、NPO団体等を含め、日頃から地域、行政の信頼関係を構築することが大切だというお話も伺いました。各種、参考にしながら、御努力をよろしくお願いいたします。
 続きまして、農業政策についてお聞きをいたします。
 県は2月補正で、物価高騰対策として農業、水産業者の燃油高騰支援を打ち出していますが、南国市は何か考えていますでしょうか。お聞きいたします。
○副議長(山中良成) 農林水産課長。
○農林水産課長(川村佳史) 燃油価格の急激な高騰による農業経営の負担軽減を図るために、本市におきましても、令和4年度から令和6年度にかけて、県が行う補助事業に準じた内容で、施設園芸農家に対する補助を行ってきたところでございます。
 県が2月補正で支援策を打ち出したとのことですが、本市におきましても、現在、国の物価高騰対策の重点支援交付金を活用した支援について検討しているところです。物価高騰対策は、農業関係だけの問題ではなく、各部署で抱えている問題でありますので、財政課と協議しつつ、県の支援内容等の情報を収集し、県の支援策とうまく組み合わせて、必要な支援ができるよう検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
○副議長(山中良成) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) ありがとうございます。
 物価高騰対策はいろいろな分野で本当に必要になっています。特に農業では価格転嫁が厳しく、本当に現在厳しい状況です。高知県が全国1位のシェアを誇るシシトウでは、南国市でも産地として施設園芸、この冬でも栽培、出荷されています。現在、燃油高騰で大変厳しい環境下に置かれております。また、昨年の夏が暑過ぎて出荷量が少なく、雨よけのシシトウが1パック100グラム600円と、過去に見たことのない高値を付け、その反動で、本来重油など経費がかかる今の時期のシシトウは、1パック100グラム200円を切っている状況でございます。こういった環境下でも頑張って栽培をしてくれている農業者のためにも、どうか下支えをお願いしたいと思いますけども、よろしくお願いいたします。
 次に、大規模化を促進する農業者に、また農業企業に対しては、たくさんの支援があると思いますけども、親元就農や家族経営など、小規模事業者にはなかなか現状厳しいものがあるなと私は感じておりますけども、南国市として何かできないでしょうか。お伺いいたします。
○副議長(山中良成) 農林水産課長。
○農林水産課長(川村佳史) 親元就農につきましては、今年度から県の事業で年間120万円、最長2年間助成する制度が新設されたところであります。また、国の事業で、親元就農を含む新規就農者を対象とした機械や施設の導入などに要する費用を補助する経営発展支援事業がございますし、小規模農業者に特化した補助ではございませんが、園芸用ハウスの修繕や高度化に対する補助制度などもございます。そのほか、市の単独事業で、農業共済の収入保険に加入した農業者に対しまして、保険料の一部を助成しております。少しでも農業経営に対する不安を取り除き、農業経営の安定化に資するように努めているところでございます。以上です。
○副議長(山中良成) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) ありがとうございます。
 私は、現在、農業も二極化されているんではないかと、そのように感じます。資本を投下して生産性向上に取り組める企業、また法人などの大規模農業と、高齢化、後継者不足もあり、生産性を上げるための設備投資がなかなかできないほど体力がなくなっている小規模農家、こういった状況について、南国市としてはどのようなお考えでしょうか、お聞きをいたします。
○副議長(山中良成) 農林水産課長。
○農林水産課長(川村佳史) 農業近代化資金など、農機具購入などに対する有利な資金調達の制度がございますが、高齢化や後継者不足の中、そもそも設備投資を検討する意欲がないという農家の方がおられるという状況は認識しております。新規就農者が定着し、後継者不足の問題を解決するには、農業が経営的に魅力あるものであるということが不可欠であり、その前提となるのが、合理的で適正な価格形成であると考えております。食料・農業・農村基本法の改正を受け、現在、政府において合理的な価格形成についての議論、検討が進められているところでありますが、南国市としましては、国の動向等に注視しつつ、引き続き既存事業の活用などで農業従事者に対する支援を行っていきたいと考えております。以上です。
○副議長(山中良成) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) ありがとうございます。
 課長が今おっしゃられたように、農業が経営的に魅力があることが不可欠、また前提としまして、合理的で適正な価格形成が大切、これは本当に大事な点ですし、そこを改善できれば、将来に希望を持って取り組めると思います。しかし、いろいろな農業者の方々からお話を聞くと、子どもには違う仕事をしてほしい、また継がせたいけど継がせられない等の声も上がっているのが現実でもあります。
 農地を守るためには、農家を守っていかなければならない。大規模集約で生産性向上も大切ではありますが、それができない農業者もいらっしゃいます。そのような方たちこそ、農地を守ってくれると私は思っております。希望を持って農業を続けられるよう、施策をお願いしたいですが、市長に御意見をいただきます。
○副議長(山中良成) 市長。
○市長(平山耕三) 企業参入や集落営農組織、家族経営による兼業農家など、多様な担い手によって地域の農業が支えられておるというように私も思っておりますし、小規模農家も持続的に安定した経営ができるようにという思いは同感でございます。また、農業が基幹産業である南国市にとりましては、人口減少や農業者の高齢化が進む中、担い手の確保、育成が重要な課題となり、そのためには農業経営が安定し、ビジネスとして成り立つための施策や、小規模農家の方々の意欲が湧くような取組は必要であると認識しております。
 しかしながら、このことは全国的な課題でもありまして、なかなか抜本的な解決策というのがないというのが現状であります。議員の皆様のアイデアなど御協力もいただきながら、また県やJAなど関係機関とも連携し、国や県の事業を活用しながら、将来にわたり南国市の農地、農家が守られていくよう努めてまいりたいと考えております。以上です。
○副議長(山中良成) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) ありがとうございます。
 大規模農業だけが全てではなく、長きにわたり農地を守ってきてくれた方々が、本当に今、現状、大変な環境となっております。大規模集約で生産性を上げている農業者のそういった裏側には、今、何とか食べていっている、またこれまでの貯蓄を切り崩しながら農業をやっている方もいらっしゃいます。そういった農業者も忘れずに、農業発展のために施策をお願いいたします。
 続きまして、重点支援地方交付金についての御質問をいたします。
 国のほうでは、12月補正で非課税世帯への支援を決め、実施をしておりますが、南国市の現状はどうなっているでしょうか。御答弁お願いします。
○副議長(山中良成) 福祉事務所長。
○福祉事務所長(天羽庸泰) 価格高騰緊急支援給付金給付事業費につきましては、今議会に提出の報告第1号令和6年度南国市一般会計補正予算の専決処分の承認についてにおいて、令和7年1月23日に地方自治法の規定に基づきまして専決処分しています。令和7年3月5日現在の状況になりますが、給付事業につきましては、従来から基幹システムと同一の開発事業者が作成する判定支給管理システムを使用しておりまして、給付を行っております。この当該システム開発及び導入につきましては、開発事業者、ベンダーともに標準化対応に多くのリソースを取られているようでして、準備が遅延しております。南国市と同じ基幹システムを使用しています香南市、香美市、安芸市、室戸市も同様の状況であります。現在、ベンダーにはスケジュールの早期確定を要請しているところでありますが、いまだ給付に係るスケジュールが示されていない状況にあります。可及的速やかに準備を進めてまいります。
○副議長(山中良成) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) ありがとうございます。
 可及的速やかにとの答弁もありましたけども、今現在、物価高騰や光熱費も高騰する中で、今日明日の生活が本当に困っている世帯も多くいらっしゃいます。特に賃上げの恩恵がない年金のみで生活をされてる世帯の方は、本当に大変だと困っております。スピード感が遅いという声も、私のとこにも届いておりますけども、いかがでしょうか。御答弁お願いします。
○副議長(山中良成) 福祉事務所長。
○福祉事務所長(天羽庸泰) 遅延の理由につきましては、先ほど答弁したとおりであります。支給管理システムをほかの開発事業者、ベンダーのものに変更するという選択肢も検討しましたが、中間処理にかかるコスト、それからエラー、インシデントに係るリスクを勘案した結果、従来の方式を選択せざるを得ないと判断してるところであります。
○副議長(山中良成) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) ありがとうございます。
 現場では、業務が煩雑過ぎてなかなかスピード感が出ないっていうのが実態なのかなと、そのように思っております。そういった中で、なかなか必要なタイミングで市民の皆様に届かないと、市民に寄り添う行政サービスの実施のためにも、根本的にもっと現場の職員がシンプルに対応できる形が望ましいと私も考えております。国のほうにまた現場の職員、市民の声を届けていただいて、そういった改善を促していただければと思いますけども、市長いかがでしょうか。
○副議長(山中良成) 市長。
○市長(平山耕三) 担当の福祉事務所においても御質問のように、国が示す給付条件等が煩雑であることが原因で、スピード感が出せない、事務が煩雑にならざるを得ない、公平な制度運用が困難であるとの意見があるということでございます。さらに、これらの事情によりまして、自治体間で取組時期が異なることで、他自治体との比較・競争状態が生じ、市民の不満感につながるなど、現場の負担は二次的、三次的に増大していると実感しており、市民からのお叱りも、私も以前からお聞きするところでもあります。
 今後、当該事業が継続をするかは不明でございますが、全国的な人手不足や標準化対応によりますITリソースの圧迫、通常の自治体業務の圧迫などを鑑みますと、シンプルな制度設計が望ましいというようには考えておりますので、国に意見を伝える場がありましたら、そちらで申し上げたいというようにも思っております。以上でございます。
○副議長(山中良成) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。
 何より市民の皆様のための行政だと思います。現状、なかなか現場では業務の煩雑化や人員もあり、何より給付という性質もあり、ミスが許されない業務だと思います。そんな中でスピード感を出さなければならない、だからこそ、現場では業務がしやすいようにシンプルなデザイン設計が必要だと思います。国にしっかり訴えていくのと同時に、現場では何か改善できないのか、今回の給付金のことだけではなく、こういった縦割りの弊害ではないか等、市民に寄り添える行政のために、改善すべきは改善していただきますようよろしくお願いいたします。
 最後に、クラウドファンディング、ネーミングライツについてお聞きをいたします。
 現在、高知市がクラウドファンディング、ネーミングライツ等に取り組んでおりますが、市長の御所見をお聞きします。
○副議長(山中良成) 市長。
○市長(平山耕三) クラウドファンディングにつきましては、現在、オーテピア西側の多目的広場に設置するキャラクターオブジェの制作費等に関するもの、過去には飼い主のいない猫、犬の譲渡や特撮映画に関するものなどがあったということでございます。いずれも多額の寄附に結びついたということでございますので、事業実施の財源確保に役立っていると思います。
 ネーミングライツにつきましても同様で、高知市文化プラザ市民ギャラリーやはりまや橋公園などでネーミングパートナーとの契約に至っており、健全な財政運営の一助になっていると思います。本市での事例はありませんが、今後の市政運営に当たり、参考にしてまいりたいと考えております。以上です。
○副議長(山中良成) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) ありがとうございます。
 今回のこの話を聞いたのは、先日、四国若手議員勉強会に参加させていただいたときに、高知市の桑名市長から、高知市の取組についてお聞きをしたところです。桑名市長は、今回クラウドファンディングまたネーミングライツと成功し、税収アップになりましたと。何より、今の時代に、これ以上市民に税金で負担をかけるのは時代に合わないともおっしゃってもおりました。自分たちで稼ぐとのマインドが大切だともおっしゃってまいりました。クラウドファンディング、ネーミングライツ等に取り組む中で、市の職員自らが考えて稼ぐというマインドチェンジができたと感じているようです。この姿勢は大変に重要だと思いますが、市長、いかがでしょうか。
○副議長(山中良成) 市長。
○市長(平山耕三) 松下議員のおっしゃるとおりでございまして、そのマインドというのは非常に重要なことであるというように思います。以上です。
○副議長(山中良成) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) ありがとうございます。
 また、桑名市長は、クラウドファンディングに取り組む中で、職員の意識改革ができ始めたこと、クラウドファンディングで集まる寄附が少なくても、市の予算から不足分は足したらよいともおっしゃってもおりました。大事なことは、財政が厳しい中だからこそ、自ら少しでも稼ぐとマインドチェンジし、打席に立つことだと思います。
 そこで、南国市でも、確かに国や県から有利な補助金があるとは思いますが、市民サービス向上のために自ら考え、少しでも稼いでいくことの姿勢が大事だと思います。行政の縦割りなど関係なく、小さくてもよいので勉強会等を始めてみてはいかがでしょうか。市長にお伺いいたします。
○副議長(山中良成) 市長。
○市長(平山耕三) おっしゃるように、クラウドファンディングは寄附による事業ということになりまして、桑名市長が言ったということでございますが、寄附が十分集まらなくても、一般財源を入れれば実施できるところでございますので、そういった一般財源を入れる必要が出てくるということはあるということではございますが、集めるマインドというのは必要なことであるというように思います。ネーミングライツにつきましても、市の施設が企業名を名のることに対する市民感情というところはあるとは思いますが、収入につながるというところは十分、市としてもありがたい歳入確保につながることであるというように思っております。
 ただ、事業としましては、高知市と南国市では規模が違いますので、そこのあたりはしっかり考える必要もあろうかとは思います。それぞれ適した事業、適した施設の精査は今申し上げたとおり慎重に考えていく必要がございますが、いずれも実施経験のない取組でありまして、勉強不足は否めないところです。高知市の事例など他市町村の事例の情報収集に努め、前向きに考えていきたいと思います。以上です。
○副議長(山中良成) 松下直樹議員。
○2番(松下直樹) ありがとうございます。
 このクラウドファンディング、ネーミングライツなどは、本当に一つの手段です。感度を高くしていくことが重要だと思います。ネーミングライツは、多くの自治体でも取り組む中で、成功例また失敗例もあります。クラウドファンディングは、大手のサイトのCAMPFIRE等もありますし、また見ていただければと思います。多くの方々がクラウドファンディングに挑戦し、自分の夢達成のために取り組んでいます。また、クラウドファンディングはプロジェクトの思いに共感しての寄附となり、これは応援文化だと思います。南国市のこのプロジェクトを応援したいとの県内外の応援の可視化が、寄附金額となると思います。そして、支持されているかどうか明確になるメリットもあると思います。また、寄附をしたことによって、南国市に来ていただける大きなきっかけになるとも思います。まずは勉強し始めてみる、そこからですので、挑戦をお願いいたします。
 以上で私の今議会の一般質問を終了いたします。大変に丁寧な御答弁ありがとうございました。

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