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若宮ノ東遺跡正倉群の発掘調査

担当 : 生涯学習課 / 掲載日 : 2022/05/18
若宮ノ東遺跡

若宮ノ東遺跡は平成29年から篠原土地区画整理事業に伴い、発掘調査を実施しました。
若宮ノ東遺跡は弥生時代以降の集落遺跡ですが、中でも古代の郡衙正倉(高床式倉庫群)が発見されたことが大きな成果として挙げられます。




発掘調査の結果は次のとおりです。


8棟の古代大型高床式倉庫群を確認


若宮ノ東遺跡正倉群

 規模がほぼ同じ古代の大型総柱建物跡を8棟確認しました。規模はいずれも3間×4間、面積は概ね50平方メートル以上の長方形に揃っていて、南北方向と東西方向をそれぞれ軸にして2棟から3棟ずつ並んでいました。
 これらの建物跡は香長平野に見られる香長条里の方位に沿って建てられており、規則的に配置されています。



まとめ


若宮ノ東遺跡正倉群

 今回発見された古代の大型総柱建物跡は、8棟が柱筋を揃えながら規則正しく並んで建てられていて、正倉(高床式倉庫群)であることが分かりました。正倉の中には律令制の租税制度で定められた地方の財源である「租(穀物)」が納められていました。このような正倉群は県内では類例がなく、郡衙(各郡に置かれた役所)の正倉と考えられます。
 また、若宮ノ東遺跡の正倉群は建て替えの痕跡が見られないことから、一時期しか機能していなかったと考えられます。正倉の柱穴の一つからは9世紀後半の土器が出土していることから、その時期に廃絶したと思われます。








正倉柱穴の作業風景


若宮ノ東遺跡の現地説明会資料は、次のファイルをダウンロードしてご確認ください。
※ファイル容量が大きいものがあります。ご注意ください。

令和3年度若宮ノ東遺跡現地説明会資料(PDF:986KB)

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生涯学習課
電話番号:088-880-6569