9月議会の市政報告
-
トップページ
- - 9月議会の市政報告
ページID:3356担当 : 企画課掲載日 : 2025/09/05
7月20日に実施されました第27回参議院議員通常選挙において、自民・公明両党は過半数の確保に至らず、衆議院に続き参議院においても過半数割れとなりましたが、引き続き、少数与党として政権を担うこととなりました。6月に閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針2025、いわゆる骨太方針において、賃上げを起点とした成長型経済の実現として地方創生2.0の推進など、また、中長期的に持続可能な経済社会の実現として全世代型社会保障の構築や少子化対策及びこども若者政策の推進などが掲げられており、本市におきましても、こうした国の政策に併せて、人口減少対策など、持続可能な地域づくりに取り組んでまいります。
7月30日にカムチャツカ半島沖で発生した地震に伴い、高知県に津波注意報が発表されました。本市は直ちに災害対策本部を立ち上げ、海岸堤防より海側に避難指示を発令する等の対応を実施いたしました。当初発表された地震の規模はマグニチュード8.0でありましたが、その後、マグニチュード8.7という非常に大きな規模に変更され、日本の太平洋沿岸の一部に津波警報が発表されるなど、緊迫した状況となりましたが、本市では「若干の海面変動」から「津波注意報」で推移し、被害の発生はありませんでした。8月には、熊本県のほか広い範囲で大雨による被害が発生しております。地震・津波をはじめ、台風・大雨等の突発的な災害に対応できるよう、引き続き、訓練等の平時からの取組を進めてまいります。
危機管理
防災関係につきましては、8月2日に「親子で防災!体験バスツアー」を開催いたしました。愛媛県の新居浜市防災センターでの研修に本市から親子28名が参加し、地震による揺れ体験や火災による煙体験、通報訓練及び消火訓練を行いました。研修後に、参加した子どもから「非常用持ち出し袋を用意した」という手紙をいただき、防災意識向上の効果を実感いたしました。また、8月19日からの2日間、市内中学生などを対象とした防災士育成講座を開催し、47名に受講していただきました。若い世代の活躍による今後のさらなる地域の防災力向上が期待されます。
財 政
令和6年度普通会計の決算状況につきましては、普通建設事業費の増等により、歳入・歳出ともに増額となりました。歳入総額は対前年度比24億5,758万1千円、10.2パーセント増の266億4,042万4千円、歳出総額は対前年度比23億250万1千円、9.7パーセント増の261億888万5千円で、実質収支は3億3,056万円の黒字となっております。
また、地方債借入残高は令和6年度末で、対前年度比6億8,426万1千円、2.9パーセント増の241億9,812万1千円となっております。財政構造の弾力性を示す経常収支比率は88.6パーセントで対前年度比1.9ポイントの減となり、公債費負担の健全度を示す実質公債費比率は、9.6パーセントで対前年度比0.4ポイントの増となりました。
本年度の普通交付税につきましては、対前年度比9,645万8千円、2.3パーセント増の43億877万3千円となりました。しかしながら、臨時財政対策債は対前年度比5,035万9千円減の皆減となり、実質的には4,609万9千円の増となっております。
今後も引き続き、中期財政収支ビジョン等に基づき、健全な財政運営の確立に努めてまいります。
企 画
姉妹都市・岩沼市との交流事業につきましては、5月31日に佐藤岩沼市長、酒井岩沼市議会議長が来訪され、やなせライオン公園を視察されました。また、翌日はごめん軽トラ市、teteマルシェに参加され、海洋堂スペースファクトリーなんこくで開催しております「のぶと嵩のおらんく展」を御覧になりました。8月23日には岩沼市で開催されました「いわぬま市民夏まつり」に岩松議長をはじめ6名で参加いたしました。祭り会場では新米、四方竹の土佐煮及びシャモ番長グッズ等を販売し、本市の地場産品をPRいたしました。今後につきましても、相互の訪問等を企画し、交流を深めてまいります。
国勢調査につきましては、10月の実施に向け40名の指導員と276名の調査員を任命し、8月中旬から説明会を実施いたしました。市民の皆様には、ホームページ及び広報9月号に調査の内容と回答の手順等について掲載して周知を図り、本調査への御理解と御協力をお願いしております。
税 務
令和6年度の市税徴収実績につきましては、徴収額62億6,634万円、徴収率98.57パーセントで、前年度と比較して、徴収額で968万円の増収、徴収率は0.25ポイントの増となっております。固定資産税・軽自動車税が堅調に推移し、市民税・たばこ税が減収となりました。
滞納繰越分の徴収率は46.88パーセントで、南国・香南・香美租税債権管理機構の成果もあり、高い水準を保っております。
今後につきましても、三税協力体制を推進しつつ、税の公平性の原則に則り、収入未済額の削減及び徴収率の向上を図り、自主財源の確保に努めてまいります。
令和6年度に実施されました定額減税につきましては、所得について推計額を用いて算定したことにより、結果として支給額に不足が生じた方がおられます。対象者への不足額の給付については、8月15日に確認書を発送し、9月中旬より順次給付を行う予定となっております。
民 生
国民健康保険につきましては、7月14日から、マイナ保険証を保有している被保険者の方に資格情報のお知らせを、保有していない方には資格確認書を順次発送しております。
介護保険制度につきましては、地域密着型サービス事業者(小規模多機能型居宅介護)を公募しておりましたが、応募者はありませんでしたので、介護事業者への周知に努め、令和8年度の再募集を検討いたします。また、令和9年度からの第10期介護保険事業計画については、委託業者の選定準備を進めており、選定後は市民ニーズ調査を実施いたします。
後期高齢者医療につきましては、7月末に被保険者証の有効期限が終了することから、被保険者の方には7月中旬に資格確認書を送付いたしました。
子育て支援
十市・稲生保育園の高台移転につきましては、プロポーザル方式により設計業者を決定し、8月22日と23日の2日間に分けて地元説明会を実施いたしました。今後につきましては、複数回のワークショップの開催を予定しております。
環 境
災害廃棄物につきましては、県内で災害廃棄物処理広域ブロック協議会を立ち上げ、災害廃棄物の適切かつ迅速な処理についての検討を進めておりますが、本市が幹事市を担当しております中央東部ブロック地区において、7月29日に協議会を開催し、発災時に活用可能なごみ処理施設やし尿処理施設の処理能力等について情報交換を行いました。今後につきましては、公費解体に関する勉強会や災害廃棄物対策訓練などを行う予定となっております。
地域住民が主体となって、野良猫に不妊去勢手術を施し、えさの管理や糞尿の処理等を継続的に行い、徐々に野良猫の数を減らしていく地域猫活動につきましては、本年度から活動推進事業を実施しており、7月末時点で14団体、288匹分の申請を受け付けております。
農林水産
物価高騰対策につきましては、燃油価格高騰時の補てん制度である施設園芸セーフティネット構築事業に加入する農業者の加入負担金に係る補助事業を実施し、補助事業者である高知県農業協同組合に対して補助金の交付決定を行いました。今後につきましては、肥料価格高騰による影響を受けにくい生産体制への転換を図るために必要な設備導入の支援及び畜産農家に対する飼料価格高騰対策としての支援を予定しており、今議会に関係する補正予算案を計上しております。 国営ほ場整備事業につきましては、継続して工事を行っております浜改田西部工区のうち11.5ヘクタール、また、堀ノ内工区のうち2.6ヘクタールで工事に着手いたしました。
営農につきましては、株式会社はぐみ農園に続き、株式会社下村青果商会が能間工区において2棟目となる次世代型ハウス、約1.8ヘクタールの建設に着手しており、来年度からキュウリの栽培を予定しております。また、タマネギに続く有望品目であるキャベツについて、南国市営農改善会を中心に産地化に向けた取組を進めており、整備済みのほ場も含めた約1ヘクタールで実証栽培を行う予定となっております。今後も引き続き、生産者、関係機関等と連携して、本市が目標とする「稼げる農業」の実現に向けた取組を進めてまいります。
商工観光
観光につきましては、連続テレビ小説「あんぱん」の放送を契機とした観光誘客を図るため、香美市、香南市及び物部川DMO協議会と連携して、8月22日からの2日間、大阪・関西万博における県主催イベント「WORLD YOSAKOI DAY 高知の祭典」に参加し、ハガキでごめんなさいの作品募集や展示、特産品の販売及び物部川エリアの観光情報の提供などを行いました。今後につきましても、各種メディアの注目度が高い機会を捉え、本市のPRに取り組んでまいります。
中心市街地の振興につきましては、6月1日に後免町商店街でごめんの軽トラ市、商工会館と南国市ものづくりサポートセンター広場でごめんteteマルシェが開催され、多くの来場者で賑わっておりました。今後につきましても、地域おこし協力隊の活動拠点でのワークショップを定期的に開催し、後免町商店街・中心市街地での賑わい創出を図ってまいります。
南国日章産業団地につきましては、残る3区画について、引き続き製造業と流通業を対象に、立地企業の随時募集を行っております。
企業誘致につきましては、6月25日から3日間、東京ビッグサイトで開催された企業誘致イベントへの県の出展に併せて本市も参加し、来場された企業の担当者の方に情報提供を行いました。今後も引き続き、県や関係機関と連携し、誘致活動に取り組んでまいります。また、新たな産業団地の整備に向け、候補地選定調査を計画しており、今議会に関係する補正予算案を上程しております。
建 設
市道の新設、改良事業につきましては、社会資本整備総合交付金事業を活用して、市道稲吉篠原線の地域交流センターから大篠小学校の区間の工事を発注して整備を進めており、消防本部東側までの2工区につきましても、用地交渉を順次進めております。また、奈路地区の市道南国210号線の法面対策工事他3路線の工事を発注し、完成に向け整備を進めております。
道路メンテナンス補助事業につきましては、継続した橋梁点検業務を発注しており、修繕工事については1橋が工事中であり、残り3橋は年度内の工事の発注に向けて準備を進めております。
市道の維持管理につきましては、地区からの要望等で継続的に実施しております道路拡張工事のほか、老朽化した路面、側溝の補修及びカーブミラー等の交通安全施設の整備についても順次進めております。
農道及び水路の改修につきましては、農林事業分担金制度により各地区の施設整備等を継続的に実施しております。また、老朽化した農道や水路の補修や、揚水ポンプなどの機械設備等の修繕につきましても順次進めております。
農村地域防災減災事業における県営ため池事業につきましては、引き続き、植田地区の上池の改修を実施しております。
国土調査法に基づく地籍調査事業につきましては、中谷地区、岡豊町中島地区及び前浜地区で一筆地調査等を行う1年目事業と、昨年度に一筆地調査を実施した区域において、地籍簿、地籍図の作成及び閲覧業務を行う2年目事業を進めております。
都市整備
JR後免駅周辺の整備につきましては、駅前広場の整備及び駅前緩衝緑地公園等の再整備に向け、それぞれの実施設計業務に着手いたしました。市道後免1号線(やなせたかしロード)の高質空間整備についても、実施設計業務を発注しております。
公園施設につきましては、市民の健康増進や交流、憩いの場として重要な役割を担う機能を将来にわたり維持していくため、公園施設長寿命化計画の策定に着手いたしました。今後につきましては、計画的な維持管理を通じて、安全で快適な利用環境の確保に努めてまいります。
住宅耐震化促進事業の本年度の受付状況につきましては、7月末現在で、耐震診断が66件、耐震設計が178件、耐震工事が171件、コンクリートブロック塀の改修工事が26件となっております。耐震診断の需要は落ち着きを見せており、診断後の設計や工事へと移行しております。今後も引き続き、南海トラフ地震対策として、住宅耐震化を着実に推進してまいります。
上下水道
基幹管路の地震対策につきましては、中部水源地から中部配水池までの本年度分の送水管耐震化工事は完了し、稲生水源地から南部配水池までの送水管については耐震化工事を進めております。また、下水道の新川雨水枝線工事及び後免町商店街の汚水管渠工事に伴う配水管布設替えにつきましても工事を進めております。
未普及対策につきましては、後免町商店街の汚水管渠整備工事を進めております。また、浸水対策事業として整備を行っております、新川雨水枝線工事につきましても工事を進めております。
福 祉
生活保護関係につきましては、6月末現在における本市の被保護人員は707世帯883人で、昨年度同時期と比較して4世帯、4人増でほぼ横ばいとなっております。生活に困窮された方に必要な支援が行き届くよう、今後も引き続き、適正な生活保護行政を実施してまいります。
令和6年度のこども相談係への相談件数につきましては、前年度より5件減の85件であり、そのうち42件が児童虐待相談となっております。また、南国市要保護児童対策地域協議会が対応している虐待児童件数は、7月末現在で22件であり、うち身体的虐待が10件、心理的虐待が4件、ネグレクトが8件となっております。児童虐待への社会的関心の高まりもあり、今後も一定相談件数の増加が予想されますが、引き続き、関係機関と連携を図りながら、丁寧な対応を行ってまいります。
消 防
本年1月から7月末までの出動状況につきましては、火災出動は昨年より2件少ない13件、救急出動は、昨年より64件多い1,961件となっております。
熱中症対策につきましては、本格的な夏期を迎える前の広報6月号に熱中症予防の記事を掲載するとともに、防災行政無線や救急車等で巡回広報を実施いたしました。7月上旬から、連日、熱中症警戒アラートが発表され、7月末現在の熱中症疑いの救急搬送につきましては、昨年同時期と比較して5件多い48件となっております。
啓発事業につきましては、災害時や夏場の過ごし方などの熱中症対策、住宅用火災警報器や感震ブレーカーの設置、リチウムイオン電池を使用した電気製品に起因する火災などについて、高齢者教室等で説明を行いました。また、少年消防クラブ員の夏休み中の活動として、サマーキャンプ訓練や防災講習会を開催し、消防と防災についての学習を行いました。
教 育
姉妹都市・岩沼市との交流につきましては、本市の中学生4名、小学生2名が8月26日から3日間の日程で岩沼市を訪問し、震災遺構に触れながら防災学習を行い、28日には玉浦中学校と玉浦小学校の児童生徒との交流会に参加いたしました。今後につきましても、相互の訪問等を企画し、交流を深めてまいります。
公民館関係につきましては、10月23日に地域交流センターで開催されます、県下の公民館関係者が事例発表を行う高知県公民館研修大会の準備を進めております。
地域交流センターにつきましては、来年度に本県にて初めて開催される国民文化祭である「よさこい高知文化祭2026」に向けて、関係団体と連携を図り準備を進めております。
新図書館建設につきましては、11月の竣工に向けて工事を進めております。現図書館からの移転や開館準備を経て、来年4月の開館を目指しております。
文化財関係につきましては、令和2年度から調査を行ってまいりました野中廃寺について、本年度中の国史跡指定を目指し、関係各所との協議を行っております。