土砂災害から身を守るために
8月20日の豪雨により、広島市で大規模な土砂災害が発生し多くの尊い命が失われました。
広島市のように土砂災害に警戒の必要な「土砂災害警戒区域」は全国で約35万か所指定されています。
南国市でも北部山間部や平野部の山際を中心に433箇所指定されています。
下記の様々な情報を活用して、いざというときの避難行動に繋げてください。
「土砂災害警戒区域」に指定されている区域でも、私たちは適切な避難行動を取ることにより、土砂災害から被害を免れることができます。
☆避難行動とは☆
「避難行動」とは、数分から数時間後に起こるかもしれない自然災害から「命を守るための行動」のことです。
具体的には、以下のすべての行動が避難行動です。
- 指定避難所・避難場所(公民館・学校など)への移動
- (自宅から移動しての)安全な場所への移動(公園、親戚や友人、家族等の家)
- 近隣の高い建物等への移動
- 建物内の安全な場所での退避(自宅の2階など)
《出典》
「避難勧告等の判断・伝達マニュアル 作成ガイドライン」(内閣府・平成26年4月)
☆命を守る3つのポイント☆
- 住んでいる場所が「土砂災害警戒区域」か確認する
- 雨が降りだしたら避難勧告や土砂災害警戒情報に注意する
- 土砂災害警戒情報が発表されたら早めに避難する
1.住んでいる場所が「土砂災害警戒区域」か確認する
土砂災害発生のおそれのある地区は「土砂災害警戒区域」に指定されています。
あなたのお家は「土砂災害警戒区域」に指定されていませんか?
下記の「土砂災害警戒区域図(校区別)」で、自分のお家が土砂災害警戒区域にあるかどうか確認しましょう。
2.雨が降り出したら土砂災害警戒情報や避難勧告に注意する
土砂災害警戒区域にお住まいの方は、雨が降り出したら「土砂災害警戒情報」に注意しましょう。
土砂災害警戒情報は、大雨による土砂災害発生の危険度が高まったときに、高知県と高知気象台が共同で発表する防災情報です。
気象庁ホームページや高知県防災砂防課のホームページで確認できるほか、テレビやラジオの気象情報でも発表されます。
また、避難勧告や避難指示の発令にも注意してください。
避難勧告・避難指示は雨量の情報(土砂災害警戒避難基準雨量)や土砂災害警戒情報の発表を基にして、南国市が発令します。
防災行政無線や緊急速報メール・エリアメール、テレビなどでお知らせします。
大雨による電波障害や停電などいざというときのために携帯ラジオを準備してください。
3.土砂災害警戒情報が発表されたら早めに避難する
お住まいの地域に避難勧告や土砂災害警戒情報が発表されたら、早めに近くの避難場所など、安全な場所に避難しましょう。
また、強い雨や長雨のときなどは、防災行政無線や緊急速報メール・エリアメールなどによる呼びかけにも注意してください。
お年寄りや障害のある人など避難に時間がかかる人は、移動時間を考えて早めに避難させることが大事です。
また、土砂災害の多くは木造の1階で被災しています。
どうしても避難場所への避難が困難なときは、次善の策として、近くの頑丈な建物の2階以上に緊急避難するか、
それも難しい場合は家の中でより安全な場所(がけから離れた部屋や2階など)に避難しましょう。
☆土砂災害の前兆現象☆
土砂災害が発生するときには以下のような前兆現象が起こることが知られています。
「土砂災害警戒情報」や「避難勧告」などが発表されていなくても、このような前兆現象を見聞きしたり現に土砂災害が発生するなど身の危険を感じたら、
躊躇することなく避難行動(命を守るための行動)を取ってください!
土砂災害の種類 |
がけ崩れ |
地滑り |
土石流 |
特徴 |
斜面の地表に近い部分が、雨水の浸透や地震等でゆるみ、突然、崩れ落ちる現象。崩れ落ちるまでの時間がごく短いため、人家の近くでは逃げ遅れも発生し、人命を奪うことが多い。 |
斜面の一部あるいは全部が地下水の影響と重力によってゆっくりと斜面下方に移動する現象。土塊の移動量が大きいため甚大な被害が発生。 |
山腹や川底の石、土砂が長雨や集中豪雨などによって一気に下流へと押し流される現象です。時速20~40kmという速度で一瞬のうちに人家や畑などを壊滅させてしまいます。 |
主な前兆現象 |
・がけにひび割れができる ・小石がパラパラと落ちてくる ・がけから水が湧き出る ・湧き水が止まる・濁る ・地鳴りがする | ・地面がひび割れ・陥没 ・がけや斜面から水が噴き出す ・井戸や沢の水が濁る ・地鳴り・山鳴りがする ・樹木が傾く ・亀裂や段差が発生 | ・腐った土の匂いがする ・降雨が続くのに川の水位が下がる ・立木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえる |