○南国市建設工事監督規程

平成14年3月29日

訓令第6号

(趣旨)

第1条 この規程は,建設工事(以下「工事」という。)の請負契約の適正かつ円滑な履行を確保するための監督の実施について必要な事項を定めるものとする。

(監督職員)

第2条 南国市において工事を施行する課等の長(以下「課等の長」という。)は,南国市役所決裁規程(昭和44年南国市訓令第6号)第6条第1項第20号又は第7条の2第1項第5号の規定に従い,南国市財務規則(昭和45年南国市規則第4号)第93条に規定する監督職員(以下「監督職員」という。)を指名しなければならない。

2 前項の監督職員として,別に定める監督業務の区分により,総括監督員,主任監督員及び工事監督職員を置くものとする。

(監督の委託及び受託)

第3条 工事を主管する課等の長は,工事の監督について委託し,これを受託することができる。

2 工事の監督の委託及び受託を行うときは,協議の上監督方法等を別に定めることができる。

3 工事の監督の委託及び受託を行うときは,次に定めるところによるものとする。

(1) 受託した工事の監督を行う課等の長は,前条の規定により監督職員を指名すること。

(2) 監督職員は,工事の監督の結果を,委託を行った課等の長に報告すること。

(兼務の禁止)

第4条 工事監督職員は,その担当する工事の完成検査,中間検査及び支払を伴う検査を行う南国市建設工事検査規程(平成14年南国市訓令第7号。以下「検査規程」という。)第4条に規定する検査職員(以下「検査職員」という。)を兼務することができない。

(服務)

第5条 監督職員(総括監督員を除く。)は,その職務を執行するに当たっては,関係諸規則等に従い,総括監督員の指揮監督に忠実に服さなければならない。

(任務)

第6条 監督職員は,その職務を執行するに当たっては,次に掲げる事項に留意しなければならない。

(1) 契約書,設計書,図面,仕様書(共通仕様書,特記仕様書及び現場説明書を含む。),高知県建設工事技術管理要綱等に基づき,工事現場の巡視等をし,施工状況等を把握すること。

(2) 請負者に対し設計意図を正確に伝え,技術的に完全な工事が行われるよう,立会い,検査及び確認により,指導,指示等適切な監督を行うこと。

(3) 関係行政機関その他地元住民等との連絡協調に留意し,円滑な施工を図ること。

(検査の準備及び検査業務への協力)

第7条 総括監督員は,検査を適正かつ円滑に行うことができるよう,検査の準備をし,所属する職員を検査補助員として必要に応じ配置するとともに,検査業務に協力しなければならない。

2 工事監督職員は,請負者に検査の準備を指示し,工事の検査の体制を整えるとともに,次に掲げる事項を検査職員に提示しなければならない。

(1) 契約書,仕様書,設計図書,施工管理資料等

(2) 監督職員が指示し,又は承諾したもの

(3) 検査職員があらかじめ必要と認め,指示したもの

(検査の立会い)

第8条 工事監督職員は,検査規程の規定による工事検査に立ち会い,検査補助員とともに検査職員の指示に従い,検査を補助しなければならない。

2 総括監督員は,原則として事業担当の係長を工事検査に立ち会わさなければならない。

(安全対策)

第9条 監督職員は,工事現場における自らの安全について十分注意しなければならない。

(監督職員の交替)

第10条 監督職員が交替するときは,前任者は,その業務に関する書類,事項等を後任者に引き継がなければならない。

(書類の整備)

第11条 監督職員は,職務に従事するに当たっては,当該工事に関する次に掲げる書類のうち必要なものを整備しておかなければならない。

(1) 契約書及び設計図書

(2) 高知県建設工事共通仕様書及び高知県建設工事技術管理要綱

(3) 工事工程表

(4) 工事日誌又は工事旬報

(5) 工事に関する指示簿又は承諾票

(6) 請負者から提出される施工計画書等の関係書類

(秘密の保持)

第12条 監督職員は,職務上知り得たことを関係職員以外に漏らしてはならない。

2 監督職員は,前条の書類を関係職員以外に閲覧させてはならない。

(工事の報告)

第13条 工事監督職員は,工事の実態を把握するため,必要に応じて,請負者から工事報告書を提出させ,これを工事の監督の資料とするとともに,総括監督員にその内容を報告しなければならない。

(工事の促進)

第14条 監督職員は,第11条の書類に基づき,工事現場の適正な管理に留意し,工事の促進に努めなければならない。この場合において,工事が遅延するおそれがあると認めたときは,請負者に対し指導しなければならない。

(指示又は承諾)

第15条 工事監督職員は,設計図書等に基づき,請負者に対し指示又は承諾を行わなければならない。ただし,重要なものについては,あらかじめ総括監督員の承認を受けなければならない。

(段階検査等)

第16条 監督職員は,請負者の施工する測量,丁張,床掘,基礎,型枠,諸工作物等の各段階において,立会い,検査及び確認を行わなければならない。ただし,やむを得ず立ち会うことができない場合は,写真その他の確認できる適切な方法を指示し,その結果を確認しなければならない。

(改造の請求)

第17条 工事監督職員は,工事の施行が設計書,仕様書等に適合しないと認めたときは,請負者に対し改造を請求し,完全な工事を実施させなければならない。ただし,重要なものについては,あらかじめ総括監督員の承認を受けなければならない。

(材料検査)

第18条 監督職員は,工事材料のうち検査等が必要と認めたものについて品質,規格,数量等の試験又は検査を行い,請負者に結果を通知しなければならない。

2 監督職員は,工事材料のうち調合を要するもの又は完成後外面から直接明視できないものについては,その調合又は施工に立ち会わなければならない。ただし,やむを得ず立ち会うことができない場合は,見本検査,写真その他の確認できる適切な方法を指示し,その結果を確認しなければならない。

(破壊検査等)

第19条 工事監督職員は,請負者が第16条及び前条に規定する立会い,検査及び確認を請求しないで,工事等を施行し,その適否が確認できないときは,請負者又は現場代理人の了解を得た上で,破壊その他の適切な方法により遅滞なく検査をしなければならない。ただし,重要なものについては,あらかじめ総括監督員の指示を受けなければならない。

(中間検査の要請)

第20条 監督職員は,出来形等を確認するため中間検査を行う必要があると認めたときは,検査規程第3条第1項に規定する検査命令権者(第33条において「検査命令権者」という。)に対し検査を要請しなければならない。

(工事現場の不一致)

第21条 工事監督職員は,次に掲げる事項を発見したとき又は請負者から通知を受けたときは,確認した上で適切な措置を行わなければならない。ただし,重要なものについては,あらかじめ総括監督員の承認を受けなければならない。

(1) 設計書と工事現場の状態が一致しないとき。

(2) 設計書又は仕様書に誤り又は脱漏があるとき。

(3) 地盤その他外面から明視できない箇所等において予期し得なかった状態を発見したとき。

(4) 前3号に掲げるもののほか,設計書及び仕様書に明示されていないものがあるとき。

(工事の変更,中止等)

第22条 工事監督職員は,工事の内容若しくは工期を変更し,又は工事を一時中止し,若しくは打ち切る必要があると認めたときは,速やかにその概要について取りまとめ,意見を付して総括監督員に報告し,その指示を受けなければならない。

(緊急措置)

第23条 監督職員は,災害の防止その他緊急に請負者に対して臨機の措置を採らせる必要があると認めたときは,遅滞なくその措置を採らせなければならない。この場合において,その経緯及び結果を総括監督員に報告し,その指示を受けなければならない。

2 監督職員は,急迫の事情のため請負者が独自で採った措置について請負者から報告があったときは,調査を行い,意見を付して総括監督員に報告し,その指示を受けなければならない。

(施工体制等確認)

第24条 工事監督職員は,現場代理人及び技術者の配置,下請に係る契約の報告並びに施工体制台帳及び施工体系図の作成及び掲示が契約図書及び建設業法(昭和24年法律第100号)の規定に違反していないかを随時確認しなければならない。この場合において,不適当であると認めたときは,必要な指導を行い,総括監督員に報告するとともに,重要なものについては,その指示を受けなければならない。

(現場代理人等の交替)

第25条 工事監督職員は,現場代理人,主任技術者,監理技術者その他の使用人又は労務者が当該工事に不適当であると認め交替を求めようとするときは,総括監督員に報告し,その指示を受けなければならない。

(工事の延長)

第26条 工事監督職員は,請負者から工期の延長の請求があったときは,遅滞なくその内容を調査し,意見を付して総括監督員に提出しなければならない。

(工事の未着手等)

第27条 工事監督職員は,請負者が正当な理由がなく工事に着手しないときその他契約の履行が確保されないおそれがあると認めたときは,速やかにその理由を調査して総括監督員に報告しなければならない。

(解体材及び発生品)

第28条 工事監督職員は,工事の施行に伴い,解体材又は発生品を生じたときは,請負者から調書を提出させ,総括監督員に報告するとともに,請負者に対し適切な指示を行わなければならない。

(工事目的物等の損害)

第29条 工事監督職員は,工事目的物の引渡前に工事目的物若しくは工事材料について損害を生じたとき,その他工事の施行に関して損害を生じたとき又は工事の施行について第三者に損害を及ぼしたときは,遅滞なく調査を行い,意見を付して総括監督員に報告し,その指示を受けなければならない。

2 工事監督職員は,天災その他やむを得ない事由によって工事の出来高部分(工事現場に搬入した検査済材料を含む。),工事仮設物又は建設機械器具(当該工事で償却する部分をいう。)に損害を生じたときは,調査を行い,意見を付して総括監督員に報告しなければならない。

(部分使用)

第30条 監督職員は,発注者側の都合により工事の一部を使用する必要が生じたときは,契約書の部分使用及び部分引渡しに関する規定によるものとする。

2 監督職員は,施工箇所が重複した工事において施工中の工事の一部を使用するときは,部分引渡しの措置を受けなければならない。ただし,使用する部分が完成後明視確認できるとき及び工事の一部で軽易な箇所を使用するときは,出来形の確認を行い,契約書の部分使用に関する規定によるものとする。

(貸与品及び支給材料)

第31条 工事監督職員は,貸与品又は支給材料があるときは,請負者の立会いを求め検査の上引き渡し,その都度借用書又は受領書を徴し,常にその状況を明らかにしておかなければならない。

(完成後の措置)

第32条 工事監督職員は,工事が完成したときは,速やかに当該工事の設計書及び仕様書と照合し,その結果を総括監督員に報告しなければならない。

2 工事監督職員は,前項の調査の結果,不完全と認めたときは,請負者に対し,直ちに修補,改造その他必要な措置を命じなければならない。ただし,重要なものについては,あらかじめ総括監督員の指示を受けなければならない。

3 前項の場合において,修補等の措置を実施することにより工期の延長等が必要なときは,あらかじめ総括監督員の指示を受けなければならない。

(工事検査不合格の措置)

第33条 総括監督員は,検査命令権者から工事検査の不合格の通知を受けたときは,不適当である箇所の出来形及び修補,改造,手直し等(以下この条において「手直し等」という。)の調査並びに手直し等工事の措置を,契約書及びこの規程の規定に基づき行わなければならない。

(契約の解除等をした場合の措置)

第34条 工事監督職員は,請負契約の解除,解約等により工事の既済部分を引き取る必要が生じたときは,その部分に対する出来高調書を作成し,総括監督員に報告しなければならない。

2 前項の場合において引取りの対象となる部分は,契約に特別の定めのない限り,当該工事の出来高並びに調査の時期に工事現場にある検査済材料及び製品類(変質のおそれのあるものを除く。)とする。

(工事成績の評定)

第35条 監督職員は,検査職員が工事検査を実施したときは,別に定めるところにより工事成績の評定を行わなければならない。

(適用除外工事)

第36条 この規程の規定は,当初の契約金額が200万円を超えない工事については,適用しないことができる。

(その他)

第37条 この規程に定めるもののほか,工事の監督の実施に関し必要な細目については,別に定める。

この規程は,平成14年4月1日から施行する。

(平成22年訓令第10号)

この規程は,公布の日から施行する。

南国市建設工事監督規程

平成14年3月29日 訓令第6号

(平成22年9月8日施行)

体系情報
第10編 設/第1章 土木・河川
沿革情報
平成14年3月29日 訓令第6号
平成22年9月8日 訓令第10号