いきいき南国 第11回

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掲載日:2020/02/06

いきいき南国では、地域の元気と活性化のために活動している市民の皆さんの活動をご紹介しています。
  

パオロ1

日本へ来るきっかけ

パオロ2

 第11回目は、南国市の国分でイタリア語教室をされているイタリア出身のマッダレーナ・パオロさんです。
 大学生の時、ローマで同じシェアハウスに住んでいた日本人が、日本のことをいろいろ教えてくれ、日本に興味をもち始めました。2007年に初めてホームステイで3ヶ月間日本を訪れ、日本語や日本の文化を学び、さらに興味を深めました。帰国後、日本文化会館(日本政府が、日本の文化を世界へ広めるために作った施設)の日本語総合コースに入り、日本語や文化・歴史を4年間学んだことによって、日本へ来たいという気持ちがより一層強くなりました。
 日本語を勉強するために登録したインターネットサイトで妻と知り合い、ネットで交流。妻がツアーでイタリアを訪れた際、会うこととなりました。その後、日本人へのイタリア語教育資格などを取得し、2014年に妻と結婚して高知市へ、2017年に家を建てる土地を探しているときに、インターネットで南国市の国分地域に土地を見つけ、さっそく見に来ると景色がきれい、土地が広い、ペットが飼える、日当たりがいい、津波が来ない、国分寺が近くにあるなど、理想的な土地に出会い移住を決めました。南国市はイタリアの住んでいた所と似た気候と食べ物があり、住みやすく感じています。また、イタリアにいる時、パソコンで戦国時代のゲームをしていた頃もあり、長宗我部元親を知っていました。その長宗我部元親の居城が南国市にあったことを知り、まさかこんなところに縁があったのかと驚いています。

『イタリア』を教える楽しさを感じています

パオロ3

 高知に来てからは、イタリア語の翻訳の仕事や四国内のイタリア人向けツアーコンダクターを行なっています。また、イタリアへ旅行に行きたい、イタリア料理が好き、イタリアの音楽や美術が好きな初心者から上級者までイタリアに興味がある方を対象に、イタリア語と文化について教えています。教室は、個人レッスン形式や複数人で行う教室形式で主に自宅で行っていますが、高知市や香美市、香南市の公民館でも教室を開催しています。教室に来る方は、20歳代から60歳代の昼間に時間のある方だけでなく、旅行やイタリア料理、ファッションに興味がある方などの年代も幅広い層の方に来ていただいています。最年長は、82才の方で3、4年間通ってくれています。みなさん、勉強や仕事として必要に迫られて習っているのではなく、趣味として習っているにもかかわらず、向上心をもってとても頑張って勉強しているところがすばらしいと思います。生徒の年齢や能力によりイタリア語を修得していく速さが違うので、生徒のことを考え、生徒にあった方法を試行錯誤して教えることが楽しく感じます。
 今後は、生徒と実際に現地を見て回るイタリアツアーを計画できればいいなと思っています。教室で習ったイタリア語を現地で実際に使って会話やイタリアの文化に触れてほしいと思います。コーヒーの飲み方や料理等、本格的なことを体験させてあげたい、教えたいと思っています。これからも、イタリアと日本両方の文化や歴史をもっと深く勉強して生徒に教えていきたいと思っています。

休みの日も日本やイタリアの文化を楽しんでいます

 ジムへ行ったり、映画を見たり、本を読んだり、料理をしたりしています。日本語を書くことがまだ苦手なためひらがなや漢字の勉強をしています。イタリア料理は、高知にもおいしいお店がたくさんありますが、自分で作ることが多いです。パスタ(何百種類もある)、オリーブオイルやビネガー(サラダにかけるドレッシング)、パン、レモン(魚やステーキにかける)、塩などを多く使用したイタリアの家庭料理を作り楽しんでいます。
 また、南国市の駅伝やイタリア同好会に参加しています。イタリア同好会には、イタリア人は自分を含め2人(もう一人も南国市在住です)で、イタリア好きの音楽、大学、美術の先生、その他イタリアに興味のある方やベネチア大学と高知大学の交換留学生10名くらいが参加してイベントや交流を続けています。

 パオロさんは、日本の文化や自然が大好きで、まだまだ日本のことを学んでいきたいと思っています。たくさんの日本人にイタリア語や文化を伝えることで、日本とイタリアの架け橋になれればとおっしゃっていました。



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