いきいき南国 第9回
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掲載日:2019/05/28
いきいき南国では、地域の元気と活性化のために活動している市民の皆さんの活動をご紹介しています。
第9回目は、南国市の岡豊町で、洋菓子店「パティスリー シャン・クレール」を 経営されている 立田 俊二さん です。
子供の頃からケーキやチョコレートが大好きだった立田さんは、高校を卒業すると同時に京都の洋菓子店へ就職。お菓子の材料の化学的・物理的変化に興味がわき、日々研鑚を重ね、新しいお菓子作りにチャレンジしていくことが原動力になり、自分なりに天職と思えるようになったそうです。
2004年51歳でシャン・クレールを開店。店名の「シャン・クレール」は、立田さんご夫婦が高校時代に合唱部で活動していたことから「明るい歌声」という意味で付けたそうです。
低糖質菓子で支援
日々のお菓子作りはとても充実したものとなり、多くの人々とのかかわりを通じて、今の環境に感謝の気持ちを持てるようになるにつれて、なにか社会に貢献したいという思いが芽生えてきました。
現在は、「国を作るのは人」という思いから、南国市の洋菓子メーカー「スウィーツ」の福永さんらと低糖質の菓子11種類を1年くらいかけ開発し、製造販売しています。砂糖の代わりに天然由来の甘味料を、小麦粉の代わりにアーモンドの粉を使用することにより、糖質が従来から約90%カットでき、糖質制限のある方にも食べていただけるようになりました。
また、高知市の障害者施設でも低糖質菓子の製造が始まり、障害者雇用の支援にもなっています。低糖質菓子の売上金の5%を積み立てて経済的理由により進学をためらう学生のための給付奨学金「ともしび奨学金」を創設して、2年後の奨学金支給を目指しています。この奨学金があることで、一人でも多くの学生の進学のきっかけになればと話されていました。
おすすめの一品は、シュークリームとロールケーキ
お店には、かわいくセンスの良いケーキなどがたくさん並んでおり、食べたくなるものばかりですが、その中で特におすすめは、シュークリームとロールケーキとのこと。
シュークリームは、カスタードクリームが命であり、炊き方に工夫をしています。食べたらさっと溶けるようにさっぱりとした味に仕上げています。外側のパリッとした食感を味わっていただきたく、注文を頂いてからクリームを詰めています。
ロールケーキは、時間が経ってもスポンジのフワフワ食感が変わらず、クリームとの馴染みが良くなるように工夫しています。
お菓子も店も時間をかけて少しずつ育てていくことがやりがいがあると感じています。「シンプルで飽きの来ない味」の洋菓子を作るという思いで、デザイン、おいしさ、食感、香りに気を使い若いスタッフの意見も取り入れながら新しい商品作りに励んでいます。
お店は、ご夫婦の他6名のスタッフで製造と販売を行っています。
お店の場所は、商店街や住宅地ではなく、少し郊外にあり、車での来店には便利な場所にあります(お店の向かい側にも駐車スペースあり)。
お店のレイアウトなどは奥さんが担当し、季節を感じられるように工夫がなされています。
また、お店で買ったソフトクリームやかき氷(季節限定)が食べられるように、庭には、テーブルと椅子が置かれており、木陰のもとで、ゆっくりと味わって頂けます。
立田さんご夫婦は、お菓子作りを通して、地域社会のお役に立てればと頑張っておられます。
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