いきいき南国 第8回
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掲載日:2019/02/04
いきいき南国では、地域の元気と活性化のために活動している市民の皆さんの活動をご紹介しています。
地元南国市産の米粉を使った米粉パンを広めたい
8回目は南国市のサンシャイン・カルディア店の中に店を構えてパン作りをされている、パン工房・フォンティーヌの清水一郎さんです。
清水さんがパン屋を始めたきっかけは、中学を卒業してすぐに、関西のパン屋に就職をしてパン職人の修行をしたことが始まりとなりました。そこで、子どもの頃から考えていた、「パン屋になるという夢」を叶えるために修行に励んだ後、シキシマパンの工場がある高知市の鴨部で、パスコ(シキシマパン)のパン職人として働き始めました。平成15年6月にパスコ南国店を独自で経営してみないかと話があり、平成20年の10月、サンシャイン南国が改装をしたのをきっかけに、「フォンティーヌ」という名前で、サンシャインの中に開店しました。因みに「フォンティーヌ」はフランス語で、「泉」や「清水」の意味です。
今イチオシのパンは、南国市で育てられた米の粉を原料とした米粉パンです。米粉パンは、南国市地産地消の会、市の農林水産課、南国市商工会などと共同で開発をした製品で、平成20年から作り始めた商品です。米粉でパンを焼く場合、大きな食パンは特に難しいのですが、米粉を細かくする技術を教えて貰ったお蔭で作れるようになりました。当時、米粉のパンは珍しく、新聞の取材も受け、高知新聞や読売新聞に載ったこともあります。
その後は、いろいろな製品に挑戦して、米粉の帽子パンを焼き、あちらこちらに出店しています。高知土産としてサービスエリア、高知大学医学部の売店、空港の売店等にも出店し、米粉のカレーパンもイベント等で人気があります。
地元の産物を原料に製品づくりをすると、地域の人からいろいろと支援をしてもらえるので人と人との関係を大切にして商売をしています。大事にしているのは、「商いは人脈」という言葉です。地域を大切にすることに気を配っています。子育て支援にも協力していて、子どもを連れて、買いに来られた方には、10%引きにしています。
平成30年9月からは、出店の条件が厳しかった日曜市にも出店できるようになりました。
また、高知市教育委員会の生涯学習課からの依頼で米粉パン教室を開き、指導もしています。最近では、高知農業高校の生徒にも指導をしました。高知市からは2020年のパン教室の予約がすでに来ています。
南国市の方々は、心が温かく、いろいろなアイデアや具体的な提案を投げかけてくださるのでありがたく思っています。できるだけそれらに応えられるように頑張って努力しています。観光協会からも、具体的な提案をしてくれています。
後継者としては、今、二人の息子がパン職人になって一緒に働いてくれているのが嬉しいです。
今回、取材して感じたことは、フォンティーヌのパンは、清水さんの地元愛がたっぷり込められて焼き上げた製品だということ。ユニークな商品が多いのは、いろいろな方々のアイデアが生かされているからであるということ。今は、個人商店から企業まで多くのパン業者がある中で、10年以上にわたってパン販売一つで経営を続けられているのは、清水さんの前向きな明るい性格と、人を大事にする姿勢があるからだと思いました。
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