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12月議会の市政報告

担当 : 企画課 / 掲載日 : 2023/12/02

はじめに

 9月13日に第2次岸田第2次改造内閣が発足いたしました。岸田首相は第212回国会での所信表明演説において、経済対策に全力を注ぐ考えを強調し、コストカット型から持続的な賃上げや活発な投資がけん引する成長型社会へ変革することや、物価高を乗り越える国民への還元を行うことを表明いたしました。また、人口減少下でも質の高い公共サービスを提供するため、子育て、教育、介護などの分野でのデジタル技術の活用を進めるとともに、地方創生と社会課題解決を両立させる循環経済の取組を推進する方針を示しました。こうした国の政策に併せて、本市におきましても、市民の生活支援や地方創生の施策を推進してまいります。
 10月9日に発生した伊豆諸島の鳥島近海を震源とする地震では、高知県等に津波注意報が発表されました。本市では迅速に災害対策本部を立ち上げ、堤防より海側及び河口付近にいる方を対象として「避難指示」を発令いたしました。防災行政無線の市内全域放送や、消防本部及び消防団車両からの避難の呼びかけにより、物部川河口で遊泳していたサーファー6人の避難につなげることができました。
 新型コロナワクチン接種につきましては、9月20日から12歳以上の初回接種を完了した全ての方を対象に、XBB.1.5対応ワクチンによる秋開始接種を行っております。9月上旬から、65歳未満の春開始接種対象外の方のうち令和4年秋開始接種を受けた8,044人と、65歳未満の基礎疾患のある方及び65歳以上を対象とした春開始接種を受けた8,821人に、順次接種券を送付しております。集団接種につきましては、12月9日と10日の実施で終了し、個別接種は令和6年3月31日まで無料で接種を受けることができます。
 子どもの季節性インフルエンザワクチンにつきましては、市が指定する市内20カ所と高知市の3カ所、合計23カ所の医療機関において、10月1日から助成を開始しております。13歳未満の方は2回分、13歳以上の方は1回分、それぞれ1回につき1,000円の助成を行い、子育て世帯の予防接種に係る経済的負担の軽減を図っております。


危機管理

防災

 10月21日には、津波避難施設スポーツセンタータワー周辺の「なんこく防災パーク」の完成を祝い、開園記念式典を開催いたしました。式典当日は、自主防災会や民生委員・児童委員等の参列者が見守る中、岡豊太鼓の演奏が行われました。また、記念イベントとして、香南中学校による防災活動の取組発表のほか、東日本大震災発生時の岩手県陸前高田市と福島県南相馬市を舞台とした障がい者の状況と支援者活動を描いた映画「星に語りて〜Starry Sky〜」を上映し、上映後のトークショーでは映画監督と出演俳優のお二人に映画撮影に懸けた思いを語っていただきました。
 7月以降は、スポーツセンタータワーに県内外から数多くの視察申し込みがあり、遠くは北海道から見学に訪れていただくなど、650人を超える方を案内いたしました。本市が進める防災・減災対策、とりわけ津波避難対策『命山構想』を大きく発信することができたのではないかと感じております。引き続き、防災意識の向上に努めてまいります。

交通安全対策

 秋の交通安全運動期間中の9月26日に人間看板などの一斉街頭指導を実施いたしました。また、11月6日には、南国・香南地区交通安全指導員協議会の研修会を開催し、7月に道路交通法の改正により取扱いが変更になった電動キックボード等について学ぶため、交通シミュレーションを体験していただきました。11月7日には、市内でオートバイ同士の衝突による死亡事故も発生しております。事故の多発する傾向にある年末年始に向け、関係機関と連携を密にして、交通安全意識の醸成を図ってまいります。

財政

 本年度決算見込みにつきましては、南国市中期財政収支ビジョンにより計画的な財政運営に取り組んでおりますが、基金の取り崩しも予想される状況となっており、今後におきましても、歳入歳出の動向に注視し、財政の健全化に努めてまいります。
 来年度の財政収支の見込みにつきましては、国の仮試算によりますと、地方交付税に地方税などを加えた一般財源総額は確保し、公債費は前年度比2.0パーセントの減とされておりますが、本市においては公債費が令和元年度から増加に転じており、楽観視はできない状況となっております。また、歳出につきましては、高齢化に伴う扶助費や子育て関連経費等の義務的経費が増加しており、財政構造の硬直化が進んでおります。  
 このような厳しい状況の中、来年度予算編成においては、第4次南国市総合計画に掲げた「安全・安心のまち」、「健康・福祉のまち」、「産業・交流のまち」、「教育・文化のまち」、「協働・連帯のまち」以上5つのまちづくりの基本目標を軸とし、引き続き、歳入歳出の見直しを図り、予算編成を行ってまいります。

企画

公共交通

 中山間地域の乗合タクシーであります「せいらん」、「うめの里交通」について、10月1日から従来の5便に加えて市中心部へ直行できる各4便を増便し、利便性の向上を図っております。

姉妹都市・岩沼市との交流事業

 10月25日に佐藤岩沼市長、櫻井岩沼市議会議長をはじめとする岩沼市民訪問団27名が市役所を訪問されました。同日に歓迎会が盛大に開催され、両市約100名が参加し、互いの親交を深めることができました。訪問団は滞在中に海洋堂スペースファクトリーなんこくと長尾鶏センターを見学され、本市について見識を深めていただきました。今後も、引き続き、相互の訪問等を企画し、交流を深めてまいります。

マイナンバーカード

 10月末現在の本市の保有率は67.7パーセント、高知県内の保有率は70.1パーセント、全国では72.7パーセントとなっております。マイナンバーカードはオンライン申請など、住民の利便性向上と行政事務の効率化を実現するための基盤となるものでありますので、引き続き、普及に努めてまいります。

民生

国民健康保険等

 国民健康保険関係につきましては、昨年度の1人当たりの医療費は、前年度と比べて0.28パーセント増で微増となっております。本年度はこれまでの取組に加え、新たに県と連携して虚血性心疾患予防対策事業を行っており、今後も医療費適正化に向けた事業の推進により安定した国保財政の運営に努めてまいります。
 昨年度の特定健診受診率につきましては、37.8パーセントで、前年度比0.9ポイント増となっており、新型コロナウイルス感染症流行前の水準近くに戻りつつあります。

介護

 介護保険制度につきましては、11月15日に第2回南国市高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定推進運営協議会を開催し、令和6年度から8年度までを計画期間とする第9期事業計画の素案について審議いただきました。今後は、パブリックコメントの実施に向け、引き続き、協議会で給付量の見込み等を精査してまいります。

子育て支援

 来年度の教育・保育施設への新規入所申込につきましては、11月20日から各施設・市役所で受付を行っており、一次募集分の結果通知は、来年2月中旬に行う予定としております。  児童1人当たり5万円の給付を行う「低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金」につきましては、順次対象者に給付を行っておりますが、来年2月末の申請期限に向けて、高校生のみを養育する住民税非課税世帯及び受給要件に該当する程度に本年度に家計が急変した世帯等で申請を行っていない世帯に対し、広報等により重ねて周知を行い、引き続き、円滑な給付を行ってまいります。

環境

 動物愛護関係につきましては、全国的な課題である不必要な猫の繁殖や飼い主のいない猫の増加を抑え、やむを得ず殺処分される不幸な猫を減らすことを目的として、令和2年4月からメス猫の不妊手術費を補助し、不妊手術の奨励を図っております。本事業は、県が実施している不妊手術補助金の上乗せ補助として実施しておりましたが、県の補助対象とならない場合であっても市単独で補助してほしいと要望をいただいておりましたので、10月から、要望に添うよう見直しを行いました。今後におきましても、引き続き、広報等を通じて動物愛護及び管理について啓発を行い、公衆衛生の向上に努めてまいります。

農林水産

 国営ほ場整備事業につきましては、能間工区での不落となった区画は再入札で落札され着実に工事が進められており、来春には、新たなほ場での営農が開始できると期待しております。能間工区に計画しておりますハウス園芸団地につきましては、現在、2つの事業者から参入の意向を伺っており、参入に向けた準備を進めております。
 営農につきましては、露地野菜の新たな有望品目として、サツマイモ、カボチャ、タマネギの試験栽培に取り組んでおります。タマネギについては、栽培面積を拡大する計画で、次作の準備を進めております。今後におきましても、引き続き、稼げる農業の実現を目指し、農家の皆様と共に関係機関と連携して取り組んでまいります。

商工観光

土佐のまほろば祭り

 新型コロナウイルス感染症の影響により、令和2年度からYouTubeでの生配信や4週にわたる花火の打ち上げなどが行われておりましたが、本年度は8月26日に吾岡山を会場として、4年ぶりに開催されました。出店やお化け屋敷のほか、香長中学校音楽部や岡豊高校ギター部、地域で活動している方によるダンスやアマチュアバンドの演奏、これまでも祭りを盛り上げていただいている「スーパーバンド」のライブなどが行われました。2,000発の花火の打ち上げも行われ、約9,500人の来場者に祭りを楽しんでいただきました。

中心市街地の活性化

 10月28日からの2日間、市内の高等学校及び高知工業高等専門学校による展示やワークショップなどを行う「ナンコクスクールフェスティバル」が海洋堂スペースファクトリーなんこくで開催されました。29日には、後免町商店街東側部分で「ごめんの軽トラ市」、海洋堂スペースファクトリーなんこくではクラフト雑貨販売イベント「ごめんteteマルシェ」が開催されました。また、地域おこし協力隊の活動拠点がある後免町商店街西側部分では、地域おこし協力隊主催の「西町軒下マーケット」を開催いたしました。今後におきましても、引き続き、イベント開催により、後免町商店街・中心市街地での賑わい創出を図ってまいります。  南国市商工会が駅前町に整備したチャレンジショップにつきましては、新たなチャレンジャーの募集が行われ、飲食業用スペースでは、11月に新たなお店がオープンいたしました。なお、小売・サービス業用スペースにつきましては、引き続き、募集を行っております。

建設

 市道の整備につきましては、社会資本整備総合交付金事業を活用し、主要な道路12路線の整備に向け、用地買収、設計及び築造工事を進めております。道路メンテナンス補助事業では、22橋の定期点検業務と、昨年度までの点検結果の成果に基づいた、10橋の修繕工事を実施しており、昨年度から工事を行っておりました後川橋の架け替え工事が完了いたしました。
 市道単独事業につきましては、継続的に実施する改良工事や補修工事を行っております。
 南国日章産業団地周辺対策工事につきましては、農道水路3カ所の整備を地元との覚書に基づいて進めております。
 農村地域防災減災事業における県営ため池事業につきましては、昨年度から工事を行っておりました滝本地区毘沙門池が11月に完了いたしました。また、定林寺地区下池の工事を進めており、植田地区の上池・下池の詳細設計及び仮設道路設計を行っております。
 農道及び水路の改修につきましては、農林事業分担金制度により施設整備等を継続的に実施しており、補修及び機械施設等の修繕についても、順次業務を進めております。
 国土調査法に基づく地籍調査事業につきましては、亀岩、八幡及び浜改田地区で一筆地調査を行っております。また、昨年度に一筆地調査を実施したこれらの区域の地籍簿、地籍図の作成及び閲覧業務を行うなど、計画どおりに進捗しております。

都市整備

都市整備

 都市計画道路南国駅前線第2工区の道路築造事業の進捗状況につきましては、都市計画道路南国駅前線(第2工区)シンボルロード道路築造工事の発注に向け準備を進めております。
 JR後免駅の駅前広場の整備事業につきましては、引き続き、地権者の移転計画なども考慮しながら、用地交渉を進めてまいります。
 篠原土地区画整理事業につきましては、残っておりました最後の工事である第4工区の一部も完成し、地権者へ土地の引渡しも完了いたしました。これにより、すべての土地の工事、引渡しが完了したこととなり、今後につきましては、来年度に予定しております換地処分、区画整理登記に向けて事務を進めてまいります。

住宅

 住宅耐震化に係る取組につきましては、10月から、大篠地区や後免地区などの市中心部をはじめとして、北は上倉地区、久礼田地区、南は稲生地区まで、広範に建築士が戸別訪問し、住宅耐震改修の必要性及び支援制度等を説明いたしました。今後におきましても、引き続き、啓発活動を行い、さらなる耐震改修の実施率向上に努めてまいります。
 住宅新築資金等貸付事業につきましては、先の9月議会において未回収債権のすべてについて債権放棄の報告を行いました。これに伴い、同事業の特別会計を、本年度をもって廃止する予定としております。

上水道

上水道

 水道未普及地域解消につきましては、蔵福寺島地区への水道管布設が完了いたしました。引き続き、布設要望のある地区の工事計画を進めてまいります。
 有収率向上につきましては、本年度に予定しておりました十市西地区及び三畠地区の石綿管布設替え工事が完了し、三畠地区はすべての布設替えが完了いたしました。
 地震対策につきましては、大篠水源地から配水池までの送水管の耐震化を進めております。そのうちの吾岡山部分は全て耐震化を完了いたしました。

下水道

 浸水対策につきましては、新川雨水幹線・枝線工事及び未普及対策事業の新川雨水幹線に伴う後免町商店街の汚水管工事を進めております。
 篠原土地区画整理事業に伴う汚水管渠整備工事につきましては、区画整理に係る全ての下水道工事が完了いたしました。

福祉

 生活保護関係につきましては、9月末における本市の被保護人員は712世帯891人で、昨年度末から20世帯減、28人減となっております。高齢や傷病などのため収入が減少して保護に至ることが多い一方、受給者の死亡や就労収入が増加して自立するケースも増えており、保護率は19.3パーミルで前年同時期と比較して0.7ポイント減となっております。
 地域福祉関係につきましては、物価高騰対策といたしまして、特に家計への影響が大きい住民税非課税世帯等に対して、「令和5年度南国市電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金」として1世帯当たり3万円を支給いたしました。住民税非課税世帯及び均等割世帯に対し、プッシュ型給付にかかる支給決定通知書及び記入・返送を要する支給要件確認書、計8,314通を送付しており、11月15日で申請受付を終了いたしました。

消防

 本年1月から10月末までの出動状況につきましては、火災出動は昨年より1件増の23件、救助出動は9件減の16件、救急出動は133件増の2,623件となっております。
 6月に高知大学医学部附属病院に設置いたしました救急ワークステーションにつきましては、病院実習中の出動要請に、医師同乗で現場に向かうという事案がありました。引き続き、この取組により救命率の向上及び救急隊員のスキルアップにつなげてまいります。  訓練関係につきましては、9月16日からの2日間、鳥取県米子市において、将来の地域防災の担い手育成を図ることを目的とした総務省消防庁主催の全国少年消防クラブ交流会が開催されました。本市からはクラブ員5名が参加して実践的な訓練が行われ、他地域の消防クラブとの親交を深めることができました。
 防火広報につきましては、例年の防火広報及び広報なんこくへの掲載に加え、秋の火災予防運動期間中に、認定こども園ひまわり、あとむの園児による防火演奏を4年ぶりに実施いたしました。
 消防団につきましては、9月末に正副団長が任期満了となり新体制に移行しております。また、10月1日に開催された、第34回高知県中央地区消防操法大会には、本市代表として大湊分団前浜班が出場し、市消防団初となる3位入賞を果たしました。

教育

学校教育

 姉妹都市・岩沼市との交流につきましては、岩沼市から10名の児童生徒が10月16日から3日間の日程で南国市を訪問し、十市小学校、香長中学校の児童生徒と交流を深めました。また、8月に市内の小中学生が岩沼市の玉浦中学校と玉浦小学校を訪問しておりましたが、10月30日に成果報告会を行い、岩沼市の防災などについて学んできたことを発表いたしました。
 11月12日に開催されました、第74回高新中学駅伝競走大会につきましては、香長中学校が女子の部で4年連続17度目の優勝を果たしました。12月17日に滋賀県で開催されます第31回全国中学校駅伝大会に出場いたします。
 施設整備につきましては、大篠小学校の空調設備の更新について準備を進めております。

生涯学習

 新図書館につきましては、8月から本格的に造成工事に着手しており、来年度から本体工事に着手できるよう準備を進めております。
 文化・スポーツ関係につきましては、11月5日に「第40回土佐日記門出のまつり」が古今集の庭で開催され、紀貫之が記した土佐日記を偲び、その功績を顕彰いたしました。また、11月4日からの2日間、「第47回南国市文化祭」がMIARE!(みあーれ)にて4年ぶりに開催されました。11月11日には「第28回小学生駅伝大会」が市立スポーツセンター周辺周回コースで開催され、31チームの選手が力走をいたしました。「スポーツの秋」、「芸術の秋」を迎え、いずれの大会・行事も多くの市民の皆様に御参加いただきました。
 第63回南国市美術展覧会につきましては、12月3日から10日にかけて市立スポーツセンターにおいて開催いたします。幼児・児童・生徒の部、一般の部それぞれの力作、大作が出品されますので、多くの方に御覧になっていただきいと思います。
 本年度の成人式につきましては、来年1月3日に開催を予定しております。民法改正により成年年齢が20歳から18歳に引き下げられましたが、本市におきましては、昨年に引き続き、20歳になられた方を対象に、式典の名称も変更せずに実施することとしております。


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