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検索結果 »  平成29年 第394回市議会定例会(開催日:2017/03/03) »

一般質問3日目(前田学浩)

質問者:前田学浩

答弁者:市長、教育長、関係課長


○副議長(岡崎純男君) 休憩前に引き続き会議を開きます。11番前田学浩君。
      〔11番 前田学浩君登壇〕
○11番(前田学浩君) 通告に従いまして質問を行います。
 初めに、農業政策、シシトウについてです。
 シシトウは、改めて申し上げる必要もございませんが、南国市において全国の市場向けに産地形成もでき、そしてシシトウの出荷量は全国一を誇っている作物でございます。3年ほど前の重油の高騰期には離れた生産者も何人かいたというふうにお聞きしましたが、現在でもJA南国市管内で約40名、JA十市管内で約50名、そしてJA長岡管内で15名、南国市全体で100名以上の農家がシシトウ生産地を守っています。また、3つのJAが共同で品質の安定向上に向けて技術の共有を図り、有利販売につなげているとも聞きました。
 このたびの一般質問では、その南国市の農業のシンボルでもあるシシトウの未来について何点か質問し、また提案もさせていただきたいと思います。
 まず気になったのが、詰め作業です。
 JA南国市の中央では共同の出荷場があり、平均年齢が60代の方が約40名、パートで行っているようです。南部と十市では個別選果だそうで、私の家の周りにも4軒ぐらいの詰め子さんがいますが、もう80歳を超えている方がほとんどです。十市の50代の生産者に聞きましたが、詰め子さんを確保するのが物すごく大変で、1人やめられると補充が難しく、今は奥さんが夜なべをしているそうです。JA長岡管内では、共同出荷場に間に合わない場合は、自宅で詰め作業をしてもらっているようです。JA南国市の共同出荷場でも、募集チラシでは全く集まらなく、何とか生産量が現在少なくなってきたから、量を処理できているというふうに言っておられました。
 生産者は、品質と収量の向上に専念しなくてはいけません。家族に夜なべをさせていては、後継者問題はいつまでたっても解決いたしません。さらに、個別選果をお願いしている先の方が80歳ぐらいでは、もうすぐギブアップも近いと思われます。この現状について、まず担当課長の御所見を伺います。
 これは提案なのですが、自動のパック詰めの機械の開発を農協と共同で行えないでしょうか。16年くらい前にヤンマーさんで研究開発をしてもらい、もう少しのところまでいって、時間的な問題もあり断念をしたと聞きました。シシトウは、大きさ、曲がり、色、虫食いなどで等級が3つ、階級が4つあるそうですが、インダストリー4.0が進む現在、技術的な問題は解決できると思います。また、時間的な課題は、並列に機械を並べたり、パッケージそのものを自動化に対応したものへ変更すれば可能だとも思います。
 先ほど、高齢者だけの話をしましたが、それ以外の年齢の方も、いつまでも詰め作業に従事してくれるとは思われません。それは全ての業種で人不足であり、取り合いをしているからなのです。また、若い方は地味な作業を嫌う傾向にあります。人手を解決する方法の一つは、機械化・ロボット化です。外国人労働者をこういう作業に充てるというのは、私は余りよく思いません。農協の県域化に向けて南国市のイニシアチブを示すためにも、シシトウの詰め作業の自動化に向けた取り組みを農協を含め産学官で行うことにより、南国市がこれまでもしていたようにリードするように提案いたします。担当課長の御所見を伺います。
 シシトウには少し思い入れもあります。10年くらい前、シシトウの色素ポリフェノールであるクロロゲン酸を抽出する実験を行ったことがあります。この件は議員になったころ一般質問でも言ったことですが、シシトウのポリフェノール含有量はほかの野菜と比べても高く、クロロゲン酸は小松菜の次であったと思います。クロロゲン酸は肝臓にもよいと言われ、コーヒーにも多く含まれております。最近、コーヒーが健康によい飲み物であると言われているのは、このクロロゲン酸を含んでいるからだと考えます。大企業の資生堂のパウダー商品、花王の飲料にもクロロゲン酸を採用したものが商品化されております。また、シシトウのカプサイシンはダイエット効果もあります。
 このたびDHCと南国市が協定を結ばれたと発表がありました。ぜひシシトウのクロロゲン酸を活用した健康食品づくりをお願いいたします。また、シシトウのB級は生産量の約30%もあるようで、量的にもメーカーの要望に応えれることができると思います。
 また、4年前に長岡にある韓国料理で人気のある景福宮に関係した土佐キムチさんで、シシトウの韓国みそあえをつくった経験がございます。このときも県の若い人には非常に好評でした。私もいろいろ食べてみまして、これはいけると今も思っております。シシトウの食べ方の研究も合わせてしてほしいと思います。
 今、産地化を守っていく姿勢をとらないと、生産者はどんどん減っていくという危機感を担当課に持ってほしいと思います。
 次に、教育行政について幾つか質問をいたします。
 大篠小学校隣接校選択制度の件ですが、このたび議員にも配布されました南国市教育委員会自己点検・評価シートの中で、教育委員会の評価は重要度・実現度とも最高点でありましたが、果たしてそうでしょうか。南国市公立学校通学区審議会においても、私のほかもう一人の議員が最後まで反対をしておりました。大篠地区の文化を守るという非常に曖昧な理由により、審議会では文化を守るとは、というような議論もなく制定されました。なお、その評価シートの総合評価では、南国市公立学校通学区審議会では大篠小学校の歴史や住民の思いを知ることができたし、校区変更の難しさも理解できた。将来の人口変動を見据えた上で、大篠小学校隣接学校選択制度は賢明であったと考える。また、児童数減少の小学校にとっても特色ある学校経営をアピールできる絶好の機会であった、と記載されております。
 私は、以前の議会でも話したように、大篠地区の近年の文化とは、変化に応え新しいことにチャレンジする文化ではないかと考えております。南国市で数少ない市街化区域で、田んぼを宅地にし、新しい住民を受け入れ、結果として変化を受け入れ、まさに中核地として南国市のタグボートの役割を果たしております。地区の市議会議員も、議長を含めもともと大篠地区の住民でない方が代表者になっていることからも、それは証左されます。私は、これはすばらしいことだと考えております。これが南国市の中心の大篠の文化ではないでしょうか。大篠小学校の守らないといけない文化とは何を示すのでしょうか、お答えください。
 今回の方策は、はっきり申し上げますと、制度を利用した児童数も少なく、また当初1年生だけと聞いておりましたが、1年生以外の生徒も含まれてたようです。結局、大篠小学校の増改築に多額の予算をかけることになったということで、私は低い評価ではないかと思います。これは、南国市においてファシリティーマネジメントがまだできていなくて、つまり公共施設の新設について基準などを持っていないからだと考えます。担当課長に、なぜ最高の評価になったのかお伺いいたします。
 この件で質問ですが、大篠小学校の増改築をしても数年後にはその教室は不要になると思いますが、それが何年後に不要となるか予想されてるのでしょうか、お答えください。
 もう一点質問です。
 この制定によって、奈路小学校と白木谷小学校への特任学校へ行く生徒数に影響はなかったのでしょうか。さらに、これで学校選択制度を取り入れた小学校は3校になりますが、今後も選択制度を拡充していくのでしょうか、担当課長の答弁を求めます。
 次に、英語ICT教育です。
 先月24日、文科省の学力テストの専門家会議で、2019年から英語のテストでパソコンやタブレット端末を実施し、録音データを入れたUSBで採点する方針が示されました。これにより、実施時間の短縮と採点の信憑性も高まるとされております。
 この質問は、先ほどの大篠小学校ともつながっているのですが、昨年の議会でも質問しましたが、保護者が求めている英語やICT教育の推進はモデル校で成功したら水平展開をしないと、南国市の公立学校としての教育の機会均等が担保できておりません。今回も、英語教育の推進で日章小学校を選んだという保護者のコメントが高知新聞に出ていましたが、これをおかしいとは思わないんでしょうか。現在、ICT推進も限った学校で続けられておりますが、教育委員さんは、この現状は全員賛成なんでしょうか、お伺いいたします。
 今の4人の教育委員さんを否定するつもりはありませんが、4人全員が賛成であるならば、条例改正をして教育委員を8名ぐらいに増員してもらい、多様な意見のある教育委員会にしてもらいたいと思います。ちなみに、人口が同規模の佐賀県武雄市は教育委員さんは9名です。
 先日、高知県の総務部長のお話を聞く機会がありましたが、総務部長は教員の採用倍率が低くなったことを懸念されておりました。信頼をしている高校の校長先生が言っておりましたが、一般的にも7倍を切ったらよくないと言われておりました。そうした現状からも、ICT活用による、よりよい教育をPC・タブレットで学んでいく方法をとらないといけません。特に英語については、今後小学校で本格的に始まるようですので、英語の苦手な教員が担当していては、子供たちに不利益をもたらし将来が不安です。小学校での英語教育の課題解決法について、担当課長の答弁を求めます。
 また、障害児教育や特別支援の要る子供たちの授業でも有効であるとされているタブレットの全員配布などは、教育委員会として検討されているのでしょうか、お答えください。
 次に、保育園、保育所の統廃合について伺います。
 28年度中に地区の住民説明を行うと議会答弁があり、6月の教育民生常任委員会で私のほうから、どたばたで説明会を行わないようにと注文をつけていたと記憶しております。この件は、これからどのように進めていくのでしょうか、担当課長の答弁を求めます。
 最後に、中学生の自死についてお伺いいたします。
 委員会の議事録は作成していなかったということが明らかになりましたが、まず会議は録音されていたと思いますが、それもないということでしょうか。
 2点確認をしますが、生徒アンケートから出てきた内容で、不明と処理されてたものが数点あったと思いますが、それは調査委員会でどういう議論の過程で、不明で処理しようと委員全員で納得をしたのでしょうか。
 もう一点、自死をした日が2学期の登校日の前夜であったと思いますが、この8月31日について報告書のまとめではわずかに触れられていますが、これは自死した生徒のダイイングメッセージとしての判断は、調査委員会ではどのような議論の過程で、いじめが直接の原因ではないと判断されたのでしょうか。
 また、委員の中に、この件はいじめが主原因であるという意見は出なかったのでしょうか。彼は、家庭には自分の部屋という居場所がありましたが、学校に居場所がなかったのではないでしょうか。これはその年の塾の先生に、学校生活が苦しいと言ったことからもわかっております。ですから、登校日の前日の8月31日に自死したのではないでしょうか。自死した子供の父親に直接会ったことがあります。それは、報告書が出てNHKで放送があり、卒業式も終わった後です。先方のリクエストもあり、職場の駐車場で1時間ぐらいお話を聞きました。
 最後に1点お聞きします。
 これまで、中学校並びに教育委員会としては丁寧に進めてきたと思いたいのですが、なぜ卒業式の後、担任が卒業証書を御自宅に持っていかなかったのでしょうか、答弁を求めます。
 以上で1問を終わります。
○副議長(岡崎純男君) 答弁を求めます。農林水産課長。
      〔農林水産課長 村田 功君登壇〕
○農林水産課長(村田 功君) 前田議員の農業政策についての御質問にお答えいたします。
 シシトウは、議員言われるとおり本市の基幹作物です。生産量では、施設、雨よけ、路地、合わせて系統外も含めまして27年は834トンで、県下2,576トンの3割強を占めております。
 御質問の人手不足・労働力不足は、シシトウに限らず農業全般にわたり本当に深刻な状況で、園芸農家の約4割で労働力不足が発生し、拡大再生産のボトルネックになっております。これまでの地縁に頼った確保策では限界があり、本市でもJA中央東農業振興センターなどで組織する地域プロジェクトチームで、求職者と農家の地域内でのマッチングや、他地域のプロジェクトチームとの連携を図ることとしております。
 シシトウの機械化、ロボット化につきましては、議員言われるとおり、相当前のことですが、機械のライン化が実現段階までこぎつけた経過がございます。ただ、ロスが多いなどの精度にかける面とともに、一番の要因は設備導入に係る農家負担が非常に大きく、詰め子さん、より子さんを雇用したほうが経費的に安価であることから断念したとの経過を聞いております。ただ、その当時とは状況も大きく変わり、議員言われるように、大量生産からオーダーメードへの流れの中では、機械化・省力化の可能性はあると同時に、機械化は必ず行わなければならない懸案事項です。JAとの協議の中でも、ニラの定植機と並んでシシトウのパック詰めの機械化は重要事項として上がっております。
 本市ではありませんが、機械化に向け試作段階のものはありますが、やはり既存のパッケージのように独特の荷姿も重要な販売戦略の一つであり、苦戦しているとも聞いております。
 今後も、定期的に開催しております3JA合同シシトウ部会の中で、機械化を含む労働力対策をさらに進めてまいります。
 また、シシトウに含まれるクロロゲン酸ポリフェノールには、抗酸化作用や脂肪の蓄積を抑えることによる脂肪肝予防、糖の生成を抑えることによる糖尿病予防、血糖値の上昇を抑制するなどの効果・効能があるとのことです。特に、夏に出回る露地物に多く含まれるようで、庁内で情報共有しながら健康食品づくりにつなげていければと考えております。
 最後に、シシトウの食べ方の研究につきましては、南国地区シシトウ生産者大会実行委員会が作成したおいしいシシトウレシピとして、油はね防止や色よく仕上げるコツなども掲載し、揚げ物、焼き物、いため物、あえものなど16品目のレシピ集を発行して消費を喚起しております。また、農家レストランまほろば畑では、毎回原則としてシシトウ料理を提供しており、2周年記念としてシシトウ料理レシピ集も作成しております。3JAや県、市で組織する南国市営農改善会生活部会は2種類のパンフレットの発行などによって、調理方法の周知に努めておりますが、広く消費者の方々に浸透しているとまでは言えません。
 消費拡大を図ることは単価の維持、安心して生産できる体制の構築にもつながります。日本一の産地を守るため、県、JAなどの関係機関と連携して、省力化、機械化による生産農家負担の軽減を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○副議長(岡崎純男君) 教育長。
      〔教育長 大野吉彦君登壇〕
○教育長(大野吉彦君) 前田議員さんの教育行政の中学生の自死についての御質問にお答えいたします。
 まず、1点目の議事録の作成と録音のことにつきましては、本委員会の議事録の作成や会議の録音はされておりません。委員長からのその理由につきましては、土居篤男議員さんの御質問にもお答えさせていただきましたが、委員長からその理由について説明をいただいておりますので、お答えをさせていただきます。
 調査専門委員会の設置及びその構成員並びにその職責と権限について定めた条例及びその施行規則には、議事録の作成を義務づけた規定はありません。したがって、議事録を作成するかどうかは、委員長の判断に任されていることになります。委員長の判断は、真相究明という当委員会の職責を果たすためには、委員相互の自由な意見交換と忌憚のない議論とが求められるところ、一旦個々の委員の発言を記録すると、これが既成事実化してその後の意見交換、議論に対する制約となりかねず、結果的に当委員会の職責を果たせないことが懸念される。したがって、議事録作成に至らなかったというものです。また、録音につきましても同様の理由になるということでございます。
 2点目の不明につきまして、どういう議論の過程でそういう処理をしたかとことにつきましては、生徒アンケートから出てきた内容で、3点真偽が確認できなかった情報があります。これらの情報は調査の結果、いずれも第三者が話しているのを聞いた伝聞であり、さらにその話のもととなる第三者に聞き取りをすると、当該第三者もほかの第三者から聞いた伝聞である。結局はうわさ話であるということが判明し、それ以上、事の真偽は確認できなかったということです。また、委員長からは、委員間で異なる見解や考察があれば報告書に意見を並列表記する旨を申し合わせて議論したが、結果として事実認定及び分析の結論全てについて、全員の意見が一致したので、これを取りまとめた報告書となったと説明をいただいております。
 3点目の、どういう議論の過程でいじめが直接の原因でないと判断したことに至ったかにつきましては、調査専門委員会としての心理過程についての議論や経過についても報告書の第5章にまとめていただいておりますが、それぞれの専門分野の知見をもとに議論をいただき、「調査専門委員会が認定した事実」で記した事実や資料に基づいて、自死の背景要因、自死行動の心理モデル及び人が精神的に危機的な状況に陥る心理モデルを用いて考察し、学校的背景や家庭的背景、個人的背景の観点に従って事実を当てはめ、危機理論の心理状態の流れに従って、なぜ自死を選択するに至ったか考察をいただいております。そして、自死に至るまでに複数の要因がかかわって自死への準備状態が高まっていったと考えられると、報告書にて考察を述べられております。
 4点目の、なぜ担任が卒業証書を自宅に持っていかなかったかにつきましては、卒業証書につきましては、学校長が卒業式において手渡していますので、学校長が持参させていただいたということでございます。よろしくお願いいたします。
 以下の御質問につきましては、次長のほうから答弁させていただきます。
○副議長(岡崎純男君) 教育次長。
      〔教育次長兼学校教育課長 竹内信人君登壇〕
○教育次長兼学校教育課長(竹内信人君) 前田議員さんから、まず英語ICT教育についての御質問がありましたので、お答えをさせていただきます。
 平成32年度から全面実施されます新学習指導要領の中で、小学校は外国語活動から教科としての英語科がスタートされます。従来の外国語活動は3・4年生から行われ、5・6年生は評価を伴う英語科になっていきます。
 外国語を通じて言語の働きや役割などを理解し、読み書きをすることにより、外国語の文字、単語などになれ親しませるとともに、実際のコミュニケーションの場面において活用できる基本的な技能などを身につけるようにしていきます。
 南国市も、こうした国の流れに対応すべく、平成30年度から小学校3年生の外国語活動を、また5年生から英語科を先行実施し、スムーズに移行できるように取り組んでまいります。そのためにも、平成29年度から小中学校外国語担当者会を組織し、既に英語科に取り組んでいる日章、大湊の成果を全校に広め、英語担当の学力向上スーパーバイザーを配置することにより、教員の外国語能力の育成を図ってまいります。
 また、ICT活用につきましても、今年度で全小中学校に無線アクセスポイントとタブレット端末の設置が完了し、各教室で子供たちがタブレットを使って調べ学習をしたり、活動の記録を残すことができるようになりました。また、今年度、中学校にデジタル教科書も導入いたしました。それらを約60名が所属しております南国市ICT教育研究会会員が中心となって、ICTを使った公開授業を行って授業力を高めたり、校内研修で教職員にICT機器の使い方を広めたりしております。
 また、小学校2校、奈路、久礼田小学校のICT推進校から他の学校へ配属になった教員も積極的にICTを活用し、子供たちにわかりやすい授業を展開しております。
 今後もICT教育を進める中で、要望が多い電子黒板の整備や、ICT支援員の拡充など、ICT教育の推進を進めてまいりたいと考えます。
 次に、大篠小隣接校選択制度についての御質問にお答えをします。
 平成29年度から実施いたします大篠小学校隣接校選択制度は、15名が利用することとなっております。南国市公立学校通学区審議会においては、前田議員さんを初め多くの市議の皆様にも御審議いただき、まことにありがとうございました。以前、高知新聞にも掲載されましたように、当初は6%ほどが利用するのではないかと予測しておりましたが、実際には約10%が利用することとなり、結果的に新入生は1クラス減になる予定でございます。このまま6年間続けば6クラス減ということになりますが、周辺環境の変化により不確定要素が多いというふうに考えられております。
 次に、前田議員さんからは幾つかの御質問がございましたので、順にお答えさせていただきます。
 まず、大篠地域の文化ということでの御質問がありました。
 この大篠の文化ということについては、諮問会議等でも出てきた言葉ではありますが、特定のこれというものを指したものではなく、全般的に地区のよさということをあらわしたものだというふうに理解をしております。しかも、相対評価ではなくて、絶対評価ということであらわしたものでは、というふうに私どもは捉えております。
 次に、選択制度が、教育委員会の自己点検・評価で、なぜ最高の評価になったかということでありますが、大篠小学校の児童急増に対しまして、どういった対応ができるかということで平成27年度から検討会を立ち上げ、皆様の御協力もいただき、平成29年度からスタートできるということは、実現度、重要度という2つの指標においては、高い評価ができるものとして評価をしております。しかしながら、前田議員さんが言われる効果とか、市民生活全体への影響につきましては、今後、検証が必要であるというふうに考えております。
 次に、増改築をしても何年か後には不要となるのではないかという御質問ですが、先ほども申しましたように、児童生徒数の推移は不確定要素が多く、あくまで推測ということではありますが、人口推計でよく用いられるコーホート変化率法による人口推計では、大篠地区の5歳から14歳までの人口は、平成42年においても児童生徒数は微増の状況にあります。
 また、30人学級の拡大が実施されますと、児童数は横ばいであっても学級数は増加することが予想されており、空き教室がふえるということは、現状では考えておりません。
 また、大篠小学校の増改築につきましては、大篠小学校の校舎は、昭和54年から4期にわたって建設をされておりますので、間もなく40年を迎えます。そのため、校舎の老朽化への対応は学級の増減にかかわらず進めていく必要があります。昨年度に学童クラブの新設やプールの改築も含めて、総合的に校舎の増改築を進めるための基本構想を作成しており、今後計画的に増改築を進めてまいりたいと考えております。
 次に、特認校への影響はという御質問でありますが、この制度というのは、選択制度の実施に伴い、制度を利用する保護者の中で、学校を選ぶときに特認校を含んで考慮していた御家庭はありませんでした。また特認2校につきましても、平成29年度特認入学生は既に決定されていますが、その中におきましても、選択制度の利用を考えている家庭はなかったと認識しており、この制度における直接的な影響はなかったと考えております。
 最後に、今後も選択制度を拡充していくかという御質問ですが、現状におきましては、選択制度の拡大については考えておりません。しばらくは現状の制度にて見定めてまいりたいと考えております。
 教育委員の増員というのは、御意見を承らせていただきます、ということでお答えさせていただきます。
 以上です。
○副議長(岡崎純男君) 子育て支援課長。
      〔子育て支援課長 田内理香君登壇〕
○子育て支援課長(田内理香君) 前田議員さんの御質問に対し、津波浸水区域内保育施設の移転・統廃合などの進捗状況をお答えいたします。
 まず、民間園でございます吾岡保育園において、施設の老朽化に伴い、移転による新築整備を行い、利用定員枠を拡大する計画がありました。それにより津波浸水区域内の里保育所の児童の受け入れ推進が図られるのではないかと考えておりましたが、吾岡保育園の移転候補地での新築整備計画については、諸々の事由により法人側が断念をし、現在は新たな候補地を探している段階でございます。
 次に、同じ法人運営による稲生保育園と十市保育園については、高台候補地への統廃合による移転協議を進めており、法人よりは、今月末の理事及び評議委員による役員会にて最終協議がされると聞いております。役員会にて候補地での整備を進めることが決まれば、地権者の方へ御協力依頼をすることになります。その後に保護者の方や地域の方へ御説明ができるようになると思われております。
 公立保育所におきましては、保育士、保護者の方より、津波浸水区域以外への保育所移転などについて御意見を聞かせてもらうために、11月に大湊保育所、2月に里保育所での保護者会に参加をさせていただきました。保護者会では十分に御意見を述べられなかった方や、参加できなかった方がいましたため、後日アンケートによって御意見、御質問をいただいております。なお、庁内の関係部署による保育施設等整備検討会を開催し、老朽化した保育施設の整備などとあわせて、津波浸水区域内の保育施設の移転・統廃合について協議を行っておりますが、いただいた保護者の意見も参考に検討を重ねてまいる予定でございます。
 以上でございます。
○副議長(岡崎純男君) 11番前田学浩君。
○11番(前田学浩君) それぞれ御答弁をありがとうございました。
 シシトウについては、先日、同僚の小笠原議員さんから大変うれしいお話を聞きました。
 それは、JA長岡管内でIターンした方がシシトウをやっていて、その軽トラックのナンバーを4410としているらしいです。4410、シシトウということですよね。すごくいい情報だなとうれしかったです。こういう若き農家のためにも、シシトウの振興策づくりというものを今後ともよろしくお願いいたします。
 次に、中学生の自死の件ですけれど、議事録を作成しなかった件について、まず文科省や県の教育委員会にアドバイスを求めなかったのでしょうか。これをお伺いいたします。
 県は、先日の一般質問でもありましたが、議事録の作成を規定しております。それはもう一度述べますが、教育長の答弁としては、行政の透明性の確保や被害者や保護者への説明責任を果たすといった要綱の趣旨から、というふうに規定されているそうです。
 まず質問ですが、中学生の自死という重要な事態が発生したケースで、文科省にも過去に報告した事例があると思いますが、その中で議事録を作成しなかったケースというのは承知しているのでしょうか。答弁を求めます。
 また、真相究明のために議事録を作成しなかったということの説明を何度も聞きましたが、私もこの報告書を今回再度もう一回読みましたけど、これは真相究明はできてないというふうに私は思います。これは一番報告書の最後の「おわりに」にも書かれているんですけれど、その1行目を読んでると、1年生のとき書かれた人権作文。これは、物すごく重たい人権作文だと思うんですけれど、この人権作文とワイシャツのほころび、これらはいじめとそのいじめによる苦痛を連想させますというふうに、これが第1行です。
 そして、この中でおわりにの文章の中では20行ぐらいの文章があるんですけれど、真相がわかるようなものは一カ所も出ておりません。さらに、おわりにを書いた方がどの方かわかりませんけれど、ちょっとおかしいんじゃないかなというところもあります。そこをあえて読みます。
 遺書の置かれていた場所について書かれてるんですけれど、「どうして○○さんが倒れていた自宅の庭先でなく、彼の部屋の机の脇に置かれて発見されたのでしょうか」。これ普通じゃないですか。庭先に遺書を置くということよりも、自分の机の脇に置くほうが僕は普通やと思うんですけれど、これ疑問視されてるんですよね。これ、何でここに疑問詞があるのかわからないんです。つまり私の言いたいことは、真相究明はできてない。議事録を作成しないというのは、真相究明のために議事録作成しないという方法をとられたと何度も御説明ありましたけれど、今回のこの報告書は真相究明がされてないんです。ですから、繰り返しますけれど、こういう自死のことは重大案件ですから、仮に専門家でも一人の人間の意思をわかろうなんて思ってはいけないんです。
 それで、子供の保護者を納得さすためには、正しい議事録をお見せして、その過程を納得してもらうしか方法はないんです。ですから、県も規定してますし、文科省も多分、多くは議事録を作成してると思います。言っていることわかると思いますけれど、繰り返します。この報告書では真相究明されてない。もう一回読みますけれど、その途中の文章に、彼の倒れていた自宅の庭先でなく、なぜ彼の部屋の机の脇で発見されたのでしょうか。もう一回言います。これ普通だと思います。机の脇に置いてたでしょう。ですから、この終わりで真相究明が書かれてると思ってずっと読んでたんですけど、やっぱりさっぱりわからない。それで、先ほども述べましたように、8月31日に自死したということは、これダイイングメッセージなんです。それでこれ、私も調べましたけど、2015年8月30日日曜日、日本テレビ高知放送系のバンキシャという番組で、8月31日に自死が多いという特集番組をやっております。
 それで、私も自死した保護者に聞きましたけれど、多分これを見た可能性があるというふうにおっしゃってました。ですから、そのバンキシャの8月30日日曜日の8月31日に自死が多いという自殺の特集番組を見て、これは私の推測にすぎないんですけれど、それでその日を選んだんじゃないかなというふうに感じております。それで今さら、もう一回再調査しても意味ないとも思いますけれど、これは真相究明はされてないと私は判断させていただきます。
 それと最後に、以前、大篠小学校で虐待で死亡された事件がありました。それは要支援保護の対象に載ってたと思います。それで、今回のケースも、小学校の時点から要注意、要マークの生徒であったはずです。それで、1年生のときに悲しい人権作文を書いて、自殺未遂もして、それで3年生になっても塾の先生に学校生活が苦しいと言って、それで1学期のときにワイシャツを破られた。何も改善されてない、小学校のときから。何も改善されてないまま自死をしたということで。これも厳しいことかもしれませんけれど、虐待で死亡した件で、残念ながらそれが生かされてなかったというふうに私は判断をさせていただきます。
 以上です。
○副議長(岡崎純男君) 答弁を求めます。教育長。
○教育長(大野吉彦君) それでは、2問目にお答えをさせていただきます。
 これは、あくまでも先ほども申しましたように、いじめ対策の基本法の中で、委員長が申しましたように議事録を作成しなくてはならないという規定はございません。したがいまして、最後の端の文章も、いわゆる終わりになるんですが、これも委員会がまとめたことでありまして、私がどうこう申し上げることではございません。よろしゅうございますでしょうか。
 委員会のほうにこれは調査、いわゆる自死に至った要因・原因をどうぞ究明していただくために委員会が設置した調査専門委員会でございまして、最終的に皆さんの意見を聞いて、委員長がまとめられた報告書でございます。つけ加えらしていただきますと、この報告書を読んでいただいたら、そのことがわかるというふうに委員長からはお聞きしております。
 で、前田議員さんがおっしゃられる真相究明ということがどういうことなのかということでございますが、私は私なりに考えますけども、真相究明という意味は、自死に至った要因・原因に、より近く迫る。そして、そのことを後に生かしていく。後に2人目のものを出さないようにしていくということが、我々に与えられた使命でございます。
 実は、このことが議会で取り上げられるようになったときに、私が一番心配しましたのは、学校的要因、家庭的要因、個人的要因ということで、心理の面からいろんな面で、何回も繰り返して私申し上げますように、委員の皆様は、委員長以下本当に誠心誠意、真相に迫るために調査をしてくれております。調査した生徒の数は589名。協力を申し入れてくださった生徒さんが527名。それをずっと追いかけて追いかけてやっています。真相に迫ろう、一生懸命努力してくださってます。
 その過程で、私が一番心配したこと、危惧したことは、こういう場でそういうことが出てきたら、家庭の中のこと、個人のこと、こういうことが出てくるんではないか。それを私は物すごく危惧しました。心を痛められたお子さん、心を痛められ愛情を持って育ててきたお父さん、お母さん、御親族の皆様方が、そういうことによってさらに心を痛められるのではないだろうか、そのことをすごく私は思いました。それは絶対に2人目を出してはいけない。真相究明という、私も前田議員さんのおっしゃること、議員の皆様方が思われることも一緒だと思いますが、学校が万全であったとは一切思っておりません。
 3つのいじめがあったことも、調査専門委員会はきちっと認めています。そして、不明なこと、未解決のことも、ちゃんと報告してます。全く隠したり、どうこうしたものはございません。で、学校はそういういじめがないように、あったときには、絶対にそれを隠さないで早く手を打つ。で、委員会に報告する、委員会も提言を受けております。いわゆる教員がそういうことを早く見抜いて、それを防ぐことができるように、教育委員会はその課題を背負っております。そうやって学校現場も万全ではなかった。お互いにこの事案のことをみんなが、彼に、生育に養育に携わってきた、関係したみんながお互いに、自分たちが携わってきた中で、もっとやらなかったことはないんだろうか、もっと手だてが要るのではないだろうか。これをやっぱり私たちは反省し、気づき、これからの子育てに、あるいは学校で預かったときに、これを生かしていかなくてはいけない。私はそんなに思います。で、あくまでもこの報告書はそういう意味で、みんなからいただいた意見をまとめて、いろんな角度で心理的な分析もして出したもんでございます。どうぞそういう意味で、前田議員さん御質問の中にもありましたが、子供はここが居場所がよくって、ここが悪かったとかそういうことではなくって、彼に携わってきた全員が、やはりそのことを真摯に受けとめて、今後取りかかっていく。ぜひ議員の皆様方にもそのことをお願いをいたしたい。私は、このことで誠心誠意やってくれている。この報告書を読んでいただけたら、どういうふうな取り組みをして、どういう分析をしてこの結果に至ったか、それがおわかりいただけると思います。
 今、前田議員さんがおっしゃられましたので、私の個人的な真意として、この終わりの、私は最後の端に委員会が書いてくださっておりますが、その机の上の彼の封筒に書かれた文章を読んだときに、私は涙が出ました。本当に彼に対して、彼がこういうふうに、もう報告書を皆さん読まれてると思うんですが、「僕に関係するものは、全て処分してください。そして、僕のことは永遠に忘れてください。思い出してもいいことなんてないから」、彼はそう書き残しているんです。これをおうちのほうでありましたって報告を受けて、読ましてもらったときに、本当に体が私、震えました。つらかったろうな、悲しかったろうな、しんどかったろうな。これを読まれたお父さん、お母さんは本当につらいろうな、本当に悲しいろうな、そう思いました。御本人の気持ち、お父さんの気持ち、それと同じように私たちもこのことを真摯に受けとめなくてはいけない。今、指摘された教育委員会は、6つの項目を報告書から提案されています。絶対に教員が虐待を早く発見すると同じように、このことについても絶対見逃してはいけない。それを強く思いました。
 実は、いじめということが絶対あるわけですので、私は、南国の生徒会執行部が集まった、4校が集まったときに、いろいろ手だてはあるかもわからない、でも一番大事なことは、クラスの中で、大野君、そらいかんろ、いじめやろ、そう言えれる学級になってください、そう言えれる皆さんになってください、そんな学校をつくってください、私は申し上げたんです。そこが出発点でございます。学校は十分でなかったことを反省し、教育委員会もその教員に対してそういうことができるように研修会もやれてませんでしたから、今、一生懸命やっています。そういうことで、どうぞ家庭のこととか、それから個人のこととか、そういうことではなくて、この報告書は、本当に一生懸命やってつくってくださっておりますので、ぜひそこをもう一度、今、私の申し上げたことも含めて、お読み直しいただいて、ぜひ2人目が出ないように私どもも全力を挙げて頑張っていきますので、議員の皆様方にもそのように受けとめていただいて、お取り組みを、御理解を、御協力をお願いしたいと思います。
 済みません、私も自分の子供を亡くしてるもんで、そんな思いからも強い口調になってしまいましたこと、お許しいただきたいと思います。
 以上です。
○副議長(岡崎純男君) 11番前田学浩君。
○11番(前田学浩君) 教育長のお話はよくわかりましたが、ただ私が2問目にした質問に答えられておりません。それは、中学生の自死という重要案件の中で、文科省に、数多くと言ったらいかんですけど、何点か報告されていると思います。その中で、議事録を作成しなかったケースというのは把握されてるでしょうか。その件についてお伺いいたします。
 それと、その卒業証書を学校長が持っていかれたということですけれど、間違ってたら申しわけなかったんですけど、私の聞いてる範囲では教頭先生ともう一人の方が来たというふうに聞いております。文科省に自死の件で報告された中で、議事録を作成してなかったケースは何点あるのか、そういうことを把握してるかどうかお伺いいたします。
 以上です。
○副議長(岡崎純男君) 教育長。
○教育長(大野吉彦君) これは全て、県教育委員会を通じて文科省にも当然報告をしてございます。それで、文科省のほうでは、自死に至った事案について、いわゆるいじめが原因なのかどうなのかということを判定をしております。その中で3件、平成27年度につきましては3件ありまして、そのうちの2件、3件の中に南国市も入っております。で、あとの2件はいじめが原因であると言われてますが、南国市につきましては文科省のほうでもいじめが直接の原因ではないということでいただいておりますから、全国のその事案について議事録をつくってないというような点については、私のほうは確認をしておりません。ただ、県教委を通じて文科省へ報告していることは間違いございません。
 以上でございます。