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検索結果 »  平成28年 第389回市議会定例会(開催日:2016/03/04) »

議員提出意見書


      議発第1号、議発第2号
○議長(西岡照夫君) ただいま議発第1号、議発第2号、以上2件の意見書が提出されましたので、お手元へ配付いたしました。
          ―――――――――――*―――――――――――
 議発第1号
      軽度外傷性脳損傷・脳しんとうの周知と予防、及びその危険性や予後の相談可能
      な窓口などの設置を求める意見書

 上記の意見書を別紙のとおり会議規則第14条の規定により提出する。

   平成28年3月22日提出
        提出者 南国市議会議員   浜田 勉
        賛成者    〃      土居恒夫
         〃     〃      有沢芳郎
         〃     〃      浜田憲雄
         〃     〃      植田 豊
         〃     〃      高木正平
         〃     〃      山中良成
         〃     〃      岩松永治
         〃     〃      岡崎純男
         〃     〃      前田学浩
         〃     〃      野村新作
         〃     〃      浜田和子
         〃     〃      神崎隆代
         〃     〃      西川 潔
         〃     〃      中山研心
         〃     〃      今西忠良
         〃     〃      小笠原 治 幸
         〃     〃      福田 佐和子
         〃     〃      土居篤男
         〃     〃      村田敦子

南国市議会議長  西 岡 照 夫 様
 …………………………………………………………………………………………………………
 議発第1号
    軽度外傷性脳損傷・脳しんとうの周知と予防、及びその危険性や予後の相談可能な窓
口などの設置を求める意見書

 脳しんとうは、軽度の外傷性脳損傷であり、頭が衝撃や打撲を受けたり、激しく揺さぶられることによって、あるいは身体への強打によって、頭と脳が前後左右に急速に動かされることによって生じます。この突然の動きによって、文字通り脳は頭蓋内で跳ねまわされ、よじられ、脳細胞が引っ張られて損傷を受け、脳内に化学的な変化を生じます。脳しんとうを受傷しても通常、生命を脅かすことはありませんが、治療を必要とする重篤な症状を引き起こす場合もあります。
 主な症状は損傷後、記憶障害、錯乱、眠気、だるさ、めまい、物が二重に見えるあるいはぼやけて見える、頭痛または軽度の頭痛、吐き気、嘔吐、光や騒音に対する過敏性、バランス障害、刺激に対する反応が鈍化、集中力の低下等、複雑かつ多彩であり、また症状はすぐに始まることもあれば、損傷後数時間、数日、数週間、あるいは数ヶ月間発症しないこともあります。(一般的な認識の「意識消失」は、脳しんとうの中で10%以下(IRB脳震盪ガイドライン)でしかみられません。)
 特に、高次脳機能障害による記憶力・理解力・注意力の低下をはじめ、てんかんなどの意識障害、半身まひ、視野が狭くなる、匂い・味がわからなくなるなどの多発性脳神経まひ、尿失禁などが発症した場合、症状が消失するには数ヶ月かかることがあり、まれには、永続的な身体的、感情的、神経的、または知的な変更が発生します。さらに脳しんとうを繰り返すと、永久的な脳損傷を受ける可能性が高くなりますし、死に至る場合(セカンドインパクト症候群)もあるので、繰り返し脳しんとうを受けることは、避けるべきです。
 この病態は、Scat2やScat3において客観的な診断方法が確立されており、既に、国際オリンピック委員会を始め、FIFA、IIHF、IRB、F-MARC等で採用され、PocketScat2に於いては各種スポーツ団体で脳しんとうを疑うかどうかの指標として使用されています。
 平成24年7月に文部科学省が「学校における体育活動中の事故防止について」という報告書をまとめ、更には平成25年12月には、社団法人日本脳神経外科学会から「スポーツによる脳損傷を予防するための提言」が提出され、同月には、文部科学省より「スポーツによる脳損傷を予防するための提言に関する情報提供について」の事務連絡が出されていますが、実際の教育現場や家庭では、まだまだ正確な認識と理解が進まず、対応も後手に回ってしまい、再就学・再就職のタイミングを失ってしまい、生活全般に不安、不便、孤独を感じ、最悪うつ状態に陥ってしまう人も多く、特に罹患年齢が低年齢であれば発達障害とみなされ見過ごされ、引きこもるか施設に預けられるかの2者択一になっているのが現状です。
 また、重篤な事案となった場合にも事故の初動調査が遅れがちになることにより、事案の経緯が明確にならないため、介護・医療・補償問題も後手に回ってしまい、最悪、家庭の崩壊へと陥っている家族も多く、事故調査を蔑ろにしてしまうがために、同様の事故を繰り返し起こしてしまっているのが現状です。
 そこで、国におかれましては、上記の現状を踏まえ、下記の事項について適切な措置を講じるよう、強く要望します。

脳しんとう及び軽度外傷性脳損傷への対応について
1.<教育機関での周知徹底と対策>
 各学校などの教師・保健師・スポーツコーチ及び救急救命士・救急隊員に<PocketScat2>の携帯を義務付けること。
 併せて、むち打ち型損傷、若しくは、頭頸部に衝撃を受けたと推測される事故・事案が発生した場合は、本人の訴えだけではなく、症状を客観的に正確に観察して判断を下すとともに、家庭・家族への報告も義務付け、経過観察を促すこと。
2.<専門医による診断と適切な検査の実施>
 脳しんとうを疑った場合には、直ちに脳神経外科医の診断を受け、CT/MRIだけでなく、神経学的検査の受診も義務付けるとともに、<Scat3(12歳以下の場合はChildScat3)>を実施し、対応できる医療連携体制の構築を進めること。
3.<周知・啓発・予防措置の推進と相談窓口の設置>
 脳しんとうについて、各自治体の医療相談窓口等に対応の出来る職員を配置し、医療機関はもとより、国民、教育機関への周知・啓発・予防をより一層図ること。
4.<園内・学校内で発生した重大事故の繰り返しの防止>
 保育園・幼稚園及び、学校内で発生した事案が重篤な場合は、直ちに保護者へ連絡するとともに第三者調査機関を設置し迅速に事故調査、及び開示を行うこと。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
    平成28年3月22日
                      南 国 市 議 会

衆議院議長    大 島 理 森 様
参議院議長    山 崎 正 昭 様
内閣総理大臣    安 倍 晋 三 様
総務大臣    高 市 早 苗 様
厚生労働大臣    塩 崎 恭 久 様
文部科学大臣    馳     浩 様
          ―――――――――――*―――――――――――
議発第2号
    TPP協定の国会批准をしないことを求める意見書

 上記の意見書を別紙のとおり会議規則第14条の規定により提出する。

   平成28年3月22日提出
        提出者 南国市議会議員   土居篤男
        賛成者    〃      中山研心
         〃     〃      今西忠良
         〃     〃      福田 佐和子
         〃     〃      浜田 勉
         〃     〃      村田敦子

南国市議会議長  西 岡 照 夫 様
 …………………………………………………………………………………………………………
議発第2号
    TPP協定の国会批准をしないことを求める意見書

 TPP(環太平洋パートナーシップ)協定は2月4日に調印を終え、各国での批准作業に移りました。政府は、交渉過程での秘密主義に続き、「大筋合意」後もその全容を示さないまま「TPP対策費」を含む補正予算を通し、約2,900ページとされる協定書及び付属書の公表も2月2日となるなど、きちんと精査する時間も与えないで国会に批准を求めようとしています。国や地域、さらには国民生活に関わる重大な協定の可否を判断するには、このような拙速な手続きはふさわしくありません。
 一方TPP協定は、少なくともGDPで85%以上6カ国以上の批准がなければ成立せず、米国と日本のいずれかが批准しなければ成立しません。今行われている米国大統領選挙の候補者のうち、TPP「大筋合意」支持は少数派であり、米国の批准は早くても11月の大統領・議員選挙後と見られています。米国の状況とは無関係に、今国会中に成立を目指すのはあまりにも拙速すぎます。
 協定の内容も問題です。米・麦での輸入枠の拡大、牛・豚肉での関税引き下げなど重要農産品5品目全てで大幅な譲歩を行い、加えて重要5品目の3割、その他農産品では98%の関税撤廃を合意しています。さらには政府が「守った」としている重要5品目の「例外」も、7年後に米国など5カ国と関税撤廃について協議が義務付けられているなど、今示されている「合意」は通過点に過ぎず、全農産物の関税撤廃が迫られる恐れがあります。これでは高知県はじめ中山間地の多い各県の地域農業は立ち行かず、地域経済の崩壊を招きます。
 また、透明性や規制の整合性確保を理由に、医療をはじめ健康や暮らしを守るさまざまな規制・制度に関わる各種審議会に、参加国企業からも意見を表明できる規定さえあります。TPPと並行して行われてきた日米二国間協議では、アメリカからの規制緩和要求を担当省庁が窓口になって規制改革会議に諮るという、主権放棄に等しいことにまで踏み込んでいます。
 よって、このような問題が多い、国会決議に違反するTPP協定の批准は行わないことを強く求めます。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
    平成28年3月22日
                      南 国 市 議 会
衆議院議長    大 島 理 森 様
参議院議長    山 崎 正 昭 様
          ―――――――――――*―――――――――――
○議長(西岡照夫君) お諮りいたします。この際、以上2件を日程に追加し、議題とすることに御異議ありませんか。
      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(西岡照夫君) 御異議なしと認めます。よって、日程に追加し、議題とすることに決しました。
          ―――――――――――*―――――――――――
○議長(西岡照夫君) この際、議発第1号を議題といたします。
 お諮りいたします。ただいま議題となりました議発第1号は、提案理由の説明、質疑、委員会付託、討論を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(西岡照夫君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
          ―――――――――――*―――――――――――
○議長(西岡照夫君) これより採決に入ります。
 議発第1号は原案のとおり決することに御異議ありませんか。
      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(西岡照夫君) 御異議なしと認めます。よって、議発第1号は原案のとおり可決されました。
 次に、議発第2号を議題といたします。
 提案理由の説明の通告がありますので、発言を許します。18番土居篤男君。
      〔18番 土居篤男君登壇〕
○18番(土居篤男君) 議発第2号TPP協定の国会批准をしないよう求める意見書案について提案理由を申し上げます。
 TPP環太平洋パートナーシップ協定は、2月4日に調印を終えまして、各国での批准作業に移っております。政府は、交渉過程での秘密主義に続き、大筋合意後もその全容を示さないままTPP対策費を含む予算を通し、約2,000ページとされる協定書及び附属書の公表も2月2日になるなど、きちんと精査する時間も与えないで国会に批准を求めようとしております。国や地域、さらには国民生活にかかわる重大な協定の可否を判断するには、このような拙速な手続はふさわしくありません。
 一方、TPP協定は少なくともGDPで85%以上、6カ国以上の批准がなければ成立せず、米国と日本のいずれかが批准しなければ成立をしません。
 今行われているアメリカ大統領選挙の候補者のうち、TPP大筋合意は少数派であります。トランプ氏、クリントン氏ともアメリカに不利な合意であると主張しています。加えて自動車関連の労働組合も、関税下げで労働者の仕事が失われると猛反対をしております。米国の批准は早くても11月と言われております。いわゆる大統領選挙、議員選挙後と見られております。このような米国の事情とは無関係に日本の今国会中の成立を目指すのは、余りにも拙速過ぎると思います。
 また、3月18日の高知新聞に革新評論という欄で、共同通信編集委員杉田弘毅氏が記事を出しておりましたが、従来のアメリカの指導者にいろんな幅はあったが、日米強化にぶれはなかった。しかし、共和党のトランプ氏は、1980年代の日本たたきのような日本は米国から職を奪っている、為替操作で安く製品を輸出している、安全保障を米国にただ乗りだと繰り返し、支持者がそれに対してうなずいております。来日中のウォールストリートジャーナル紙のデビッド・フェイス記者は、トランプ氏は過去30年、40年前から米国民が持つ日本への恨みを持ち出して国民の怒りをあおっていると紹介しております。そして、クルーズ氏は、その支持母体からして孤立主義、保護主義が信条だと見ております。反国際主義が共和党を乗っ取ったかに見えるとも言っております。一方の民主党も、クリントン氏が環太平洋連携協定を批判するように、かつてオバマ政権のアジア重視の旗振り役を務めた面影はない。対抗馬のサンダース氏の保護主義政策の人気にあおられている。話題づくりで競い合う予備選挙さえ終われば、米国民は現実的な政策を選択するとの声も聞かれる。しかし、トランプ現象の背景にあるリーマン・ショックからの回復が偏り格差が広がった。メキシコからの大量の移民で職を奪われている。テロとの戦いに出口が見えない。こういう米国民の不安は、予備選挙を終わっても変わらない。米国は世界の警察官でないと宣言をして中東やウクライナ問題での介入を可能な限り控えたオバマ政権も含めて、米国は党派とは無関係に長期的な孤立主義時代に入ったと見るべきだろうと。
 また、アメリカ紙の別の記者は、日本は米国の空白を埋めるためにインドやオーストラリア、フィリピンなどと安全保障協力の強化を迫られるだろうと語った、というふうに紹介をしております。さらに、大統領選挙の行方を占うには早過ぎる。しかし、米国頼みの終えんに備えておいて間違いはなさそうだと言っております。
 保護主義が強まり、自国の利益を最大限確保するために、なりふり構わないことになると思われます。再交渉でさらに譲歩を迫ってくるであろうとも見られております。また、協定の内容も大きな問題で、米、麦での輸入枠の拡大、牛・豚肉での関税引き下げなど重要農産品5品目全てで大幅な譲歩を行い、加えて重要5品目の3割、その他農産品では98%の関税撤廃を合意しています。政府が守ったという重要5品目も例外はなく、7年後には米国など5カ国と関税撤廃について協議が義務づけられているなど、今示されている合意は通過点にすぎず、全農産物の関税撤廃が迫られるおそれがあります。
 これでは高知県初め中山間の多い各県の地域農業は立ち行かず、地域経済の崩壊を招きます。
 また、農産物に限らず食料加工品でも、食品添加物規制や表示が貿易を阻害するとしてやり玉に上がって、日本で農薬として登録されているものがアメリカでは食品添加物として使用が認められており、こういうものが表示もされずに日本の食卓に上がってくるおそれがあります。今牛、豚の肥育には、日本以外では成長ホルモンを混入した飼料を大量に与えております。EUでは、25年ぐらいだと思いますが、以上前にこの肉の輸入を全面的に禁止をしております。その結果、今では乳がんの発症率が下がっておると言われております。輸入肉使用の肉加工品には、成長ホルモンが残留していることは間違いありません。これを規制すること自体がアメリカの輸出を阻害するものだといって、日本の規制に関係する機関や国や自治体、南国市も例外ではありません、学校給食に市内産を使おうなどというのは排外主義と見られまして、これがTPPのために設置された裁判機構に告訴されることになります。
 食料品にとどまらず、医薬品も特許期間の延長が要求され、効果が同じジェネリック医薬品を保険適用するまでの期間が長くなり、低所得層の人々の治療に使いにくくなってしまいます。
 また、政府は農業対策をやると言っておりますが、例えば養豚業には赤字補填をしますなどと言っております。赤字補填をしてくれりゃあ、しょうまっことええわというふうに感じますけれども、農家にとっては所得補償でなければなりません。アメリカでは事実、所得補償として農家に支給をされております。農業所得申告書を書いておりますとわかりますが、収支内訳書には売上収入と経費を記帳します。差し引き残りが所得になるわけです。収支の赤字を補填しても収支とんとんにしかならず、利益所得は出ません。ごまかしていると言えます。
 最後に、TPP交渉と並行して行われてきた日米2国間協議では、アメリカからの規制緩和要求を担当省庁が窓口になって規制改革会議に諮るという主権放棄に等しいことまで踏み込んでおります。
 このような問題の多い国会決議にも違反するTPP協定の国会批准は行わないことを強く求めまして提案理由といたします。同僚議員の御賛同をよろしくお願いいたします。
○議長(西岡照夫君) これにて提出者の説明が終わりました。
 これより質疑に入ります。質疑はありませんか。
      〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(西岡照夫君) 質疑を終結いたします。
 お諮りいたします。本案につきましては委員会付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(西岡照夫君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
          ―――――――――――*―――――――――――
○議長(西岡照夫君) これより討論に入ります。討論の通告がありますので、発言を許します。17番浜田勉君。
      〔17番 浜田 勉君登壇〕
○17番(浜田 勉君) 私は、TPP協定の国会批准をしないことを求める意見書、それに賛成する立場から討論に参加をいたします。
 このTPPをめぐっては、市議会の議員の諸君あるいは新しい議員も、そして前からの議員さんも問わず、国の存亡をかけての判断が求められてやってまいりました。国民一人一人のテーマとして大論戦が全国津々浦々でやられ、反対の大合唱が形成されたのは記憶にあるところ、皆さんも御存じのとおりです。
 土居篤男氏も今触れましたが、アメリカの大統領選挙でも大きな争点となっております。今やTPPノーが一本化の方向になっていると言ってもいいくらいのアメリカの大統領選挙です。また、異色の大統領選挙とも言われています。既存の政党、共和そして民主の二大政党に公然とノーという声がまさに世論になっている。これはイギリスの二大政党、保守党、労働党もそのような憂き目に追いやられているというのが世界の政党の大きな混濁とした状況であります。
 このTPPをめぐっては、これを仕切ってきたアメリカでの大企業モンサント社の力というのが、この討論などを踏まえた中で大きく変わってきています。遺伝子組み換えの脅威、これをモンサント社は会社の意思、会社の都合で表示するしないを任せよというふうなことをやりました。それはアメリカの幾つかの州で、この遺伝子組み換えはだめという表示が州法によって出されている所がある。それを、言うならば広がることを阻止せんがためにやろうとしたモンサント社の意向が、食の安全を願う国民の声の中で追いやられてきている。つまり世界的に、あるいは輸出大国アメリカにとっても大きな食への安全の問題が、深刻な形あるいは大真面目な形で取り組まなければならないということが実証されています。
 また一方、食の安全から今度は食べる、そのことについての飢餓の問題が新たにまた生まれてきています。世界的にはエルニーニョ現象でアフリカ南部では1,400万に及ぶ人の飢餓状況がつくられています。とりわけ五、六百万の人については本当に深刻な状況があるとまで言われています。
 そんな中で、私ども日本の置かれている状況、アジアモンスーン地帯の水田農業の持つ能力、これが改めて評価をされ、これの役割が全地球的なものとして受けとめられてこようとしています。
 では、私がTPPの対処をめぐって国民的な合意はどのような形で進められてき、そして意思の表示はどういうようなものであったのか、というものを若干おさらいをしてみます。検証したいと思います。それを矜持という理念、矜持という立場から、あるいは議員としての責任、品格にかけてどうかを問いたいと思います。
 日がわり弁当のようにきょろきょろ変わるというふうなことは、ましてや国民の総論として掲げたTPPノー、これを特定の政党の、またそういう強権的な内容の中でころころ変わっていくなんてことは、政治の継承性あるいは国民生活への影響という点ではどうだったのかというふうに見なければならないと思います。
 政党では、今政権与党になっている自民党はどうだったでしょうか。うそをつかない、ぶれない、TPP絶対反対の自民党でした。政党が公約として国民に約束したことをほごにすることは許されるものでしょうか。あるいは、政党理念としてきょろきょろ変わるというふうなことがあっていいんでしょうか。さらに、国会決議、ほとんどの県議会あるいは道議会、県下のほとんどの市議会あるいは町村、そして全ての農業委員会、あるいは全ての農協の総会、あるいは生産組織、あるいは労働組合の決議、まさに国民挙げての政治意識の高揚の中で、民族の自決権が決定されていました。それを今触れたように、強権政治でそれをぶっ壊していくというようなことは許されません。そのときにまた皆さんも、わやにすな、おかしいねや、というふうにお思いになっていると思います。
 今食料自給率という言葉が消えました。食料自給量という言葉にすりかえて外国農産物輸入受け入れを強めています。そういう体制が今とられようとしています。食の安全が追いやられています。今日本の食料は、全世界から、いえば絶対安全な日本の食料とまで評価が高いわけであります。その日本の食料自給率、39%から上がりません。これは世界のいえば指導者になりたいというぐらいの発達した国の中では超々最低です。世界の優秀な国というのは、もちろん100%のところもありますけれども、50%、60%を切るなんていうことは、世界の国の中で最低の線。ずっと前にアメリカのブッシュ大統領はこういうふうに言いました。食料自給率がないなんていう国は、いえばみそくそに言われました。これはアメリカで堂々と演説をされました。それくらい食の安全というものは、いえば全世界的な共通のテーマです。
 皆さん、南国市は農業都市、農村都市、その南国市の存亡にかけてTPP推進、これについてはノーという意思表示をして、市民のあすへの希望、農業への安心、これをつくっていきたいと思います。皆さんの御賛同を求めてやみません。
○議長(西岡照夫君) ほかに討論はありませんか。
      〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(西岡照夫君) 討論を終結いたします。
          ―――――――――――*―――――――――――
○議長(西岡照夫君) これより採決に入ります。
 本案は原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
      〔賛成者起立〕
○議長(西岡照夫君) 起立少数であります。よって、議発第2号は否決されました。
          ―――――――――――*―――――――――――
○議長(西岡照夫君) 以上で今期定例会に付議されました事件は議了いたしました。
 これにて第389回南国市議会定例会を閉会いたします。
 どうも御苦労さまでした。
      午前11時28分 閉会