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検索結果 »  平成25年 第374回市議会定例会(開催日:2013/12/06) »

一般質問 1日目(高木正平)

質問者:高木正平

答弁者:市長、教育長、関係課長


○議長(前田学浩君) 7番高木正平君。
      〔7番 高木正平君登壇〕
○7番(高木正平君) 初めての議会からはや2年、任期折り返しのこの議会でございます。海の近さや浸水域一帯に住む多くの皆様の不安や危機感から、終始一貫して南海トラフ巨大地震津波対策につきましての質問を毎回させていただきました。
 自分自身の振り返りということからも、この2年間に津波から命を守るために何をすべきなのかという問いかけに、いま一度お伺いをさせていただきます。
 まず申し上げなければならないことは、津波避難タワー14基、この建築が結実し、市政報告にもありましたが、14基の進捗は約27%とのこと。このことにつきまして市長そして危機管理課長を初め担当の皆様に心から感謝を申し上げる次第でございます。
 この避難タワーが建築されている周辺には、また広い範囲で浸水が予測されている地域にも先祖代々よりたくさんの人々が住んでおります。南海トラフ巨大地震発生の確率も高くなり、甚大な被害また不安が高じる中でも、やはり住みなれた土地に住み続けていたい、それは近隣の人たちとの相互の信頼関係の深さなどからも、そこに住み続けることの幸せが大きく、住み続けているのが実情でございます。
 南海トラフ巨大地震特別措置法の成立により、積極的な財源支援で一層その対策も進展するものと思いますが、先祖代々の土地に住み続けていく知恵と覚悟、そしてしっかりみずからの防御に取り組んでいく、そう思うところでございます。
 浸水予測地域に住む人々はそのような自覚でございますが、9月議会、給食センター立地場所の選定について教育長は、津波被害の浸水地を避けると答弁をされました。ごもっともなことだと思っております。
 ただ、浸水域と言われております一帯には教育委員会所管の施設が幾つもあり、多くの乳幼児や児童・生徒また高齢者や障害のある方も多世代の方々が利用し、活用するなどして毎日を過ごされております。公共施設の建築は浸水地を避けるという安全策をとられるのなら、既存の教育施設の安全策は今後どのように安全の確保を確実にされていかれるのか、浸水予測域で暮らす人々の問いかけでございます。教育委員会の御存念をお伺いいたします。
 さて、この2年間にお尋ねいたしました津波対策の中から、まずは水に関してお伺いをいたします。
 水は発災後、生きるため、命をつなぐためには欠かせない重要なもので、その水の確保の一つとして、今全国でその広がりを見せているのが、昔ながらの井戸の有効利用でございます。
 ある大学教授の話ですが、井戸は地下の深いところにあることから、地盤工学から見ても耐震性は十分で、井戸は災害に強く、積極的に活用するべきと言っておられました。
 また、別の情報ですが、東日本の被災地で234カ所の井戸があったようですが、あの大震災の後でも221カ所の井戸は使用できた、何と94%の井戸は大きな揺れにも耐え、使用することができたということでございます。
 手押しポンプの井戸は、三和小、大篠小、香長中、鳶ヶ池中の4校が寄贈により整備をされ、稲生小学校へは市が整備、25年度は後免野田小学校へ整備をするとのことでございました。これらのポンプは常に稼働が可能な状態でしょうか。昨年度水が出ないからこれらの手押しポンプを修繕する。いつでも水をくみ上げる状態であることが重要だと西原課長の答弁もありましたが、そのような状態なのか。とりわけ必要なことは日々の使用でどのように習慣づけられ慣行されておられるのか。今後も順次整備をしていくとの危機管理課長のお答えでございましたが、修繕の状況と26年度以降の整備、使用の習慣づけについてお尋ねいたします。
 ふだんから使うという慣行が大切と思いますが、教育委員会また学校など、整備が行われた後の活用など、どのように日常化されているのかお伺いいたします。
 スポーツセンターにも同じポンプがありますが、いつ押してみても空音ばかりで誰も使用の習慣など全くない状態だと思いますが、いかがでしょうか。
 ちなみにことし行政視察でお訪ねいたしました信州南アルプス市では、庁舎玄関前の庭に手押しポンプがあり、一度押してみましたが、豊かな水がざざっと流れ出ました。いわゆるおいしい水を象徴する地域で、水への愛情や誇りも強く、いつも誰もが通りすがりに使用しているなと思ったことでございました。
 次に、上下水道局長にお尋ねいたします。
 耐震性貯水槽の整備について、これまでの答弁などから、水道基本計画の4カ所の耐震性貯水槽のうち、学校敷地内の3カ所につきましては、25年度の財政措置で整備をすると示されました。その進捗と計画で残るあと一カ所、前浜伊都多神社への設置につきまして具体的にお答えをお願いいたします。
 次に、消防団員の活動マニュアルにつきまして消防長にお伺いをいたします。
 先月21日の高知新聞に、津波、消防団員の安全優先という見出しで、朝刊の1面と別のページにも特集の記事がありました。私は、昨年度3月また6月議会と続けて津波災害時の消防団員の安全対策、活動マニュアルの策定につきましての質問をさせていただきました。消防長は、総務省消防庁の消防団活動のあり方などの最終報告を待って見直しを始めたい、また団幹部会などで議論を進めているとお答えくださいました。
 この安全管理マニュアルの策定業務とほぼ同時期と思われますが、岩沼市の消防団長をお招きしての職員研修会の開催や名取市の消防長の講演もお聞きになるなど、被災地の実情をつぶさにお聞きになられ、避難、撤退の重要性、撤退ルールの徹底など、団員の命を最優先する重要性を重ねて受けとめ、マニュアルの策定に取り組まれたものと存じます。南国市の活動マニュアルはどのような状況なのか、お伺いいたします。
 また、その避難について具体的にどのように記述をされているのか。先ほど申し上げました新聞記事には、既に活動マニュアルが策定済みの7市町村では、団員やその家族の安全確保を最優先するため、団員はみずから直ちに避難をする、避難をしながらその途上で住民の避難誘導をするということを原則にしていること、また津波到達時間が短い場合、倒壊家屋からの救出など揺れに対する初動活動は行わない、水門や海岸堤防に設けられたゲートなどの閉鎖作業は団員は行わないなど、具体的に団員の避難を優先する方針を示したマニュアルの内容が紹介されておりました。本市のマニュアルにはどのような内容をどのように具体的に記述し、安全を確保できるマニュアルになっているのかお伺いいたします。
 南国市の第1波の津波到達時間は、御承知のとおり、17分でございます。
 さて、命山構想に基づく津波避難タワーの建築は、今その外観も想像できるようになりました。海の近さから危険と隣り合わせの人々の命を守り、安全な命山としてこれなら大丈夫という安心を覚えるところでございます。
 そこで、この完成後の維持管理や安全管理につきましてお伺いをいたします。
 建築後の維持管理は、当然設置者の責任で、安全管理とともに維持管理費を予算化されることだと思いますが、維持管理につきまして地域の自主防災会などの団体に委託し、一定の委託料を支給する、そのような管理につきましての有無をお伺いいたします。
 平常時、避難タワーは安全面からの視点で、例えば子供が遊んでいて落ちるなどの事故も起きないとは限りませんし、皆無ではありません。安全上の問題から封鎖した安全対策も必要不可欠かとも思われ、平常時は封鎖して、タワーの出入り口を施錠し、自由な出入りを制限した安全策をとることも想定されますが、地域の防災コミュニティーの中核施設として日ごろから利用でき活用することが大切で、最も身近な避難施設、安全のとりでという意識を常に育み、その意識がまた色あせないことだと思ってもおります。
 そのためにも、自主防災組織や部落が一体となった維持管理に当たることが重要でございます。予測される浸水域に生きる知恵や工夫で積極活用する。その積極活用が図られるような維持管理、安全管理における委託などにつきましてお伺いするものでございます。
 最後に、公民館の改築を機に文化施設構想につきましてお伺いをいたします。
 先月あけぼの街道が全線開通をいたしましたが、着工から23年越しの完了と報道されておりました。ついに開通したんだとの思いがいたしましたが、このことに思いもあわせ社会教育法に規定している公民館につきましても、南国市の発足以来、建築中の三和公民館の竣工をもって条例設置の公民館の改築はやっと一巡し、ひとまず改築完了と記憶をするところでございますが、たちまち2巡目の改築がめぐってきております。
 既に白木谷公民館は新しい構造で再改築を終え、昭和42年改築の中央公民館、昭和44年改築の後免町公民館の再びの改築の必要性が迫っております。この2館の公民館の次に改築された前浜公民館は、平成27年度の改築と、生涯学習課長の答弁でございました。
 本市の中心地、その周辺にあるこの2館の公民館改築を目前に、市民の皆様が今元気を発揮できるために、将来にわたり活力を持ち続けることができるために、中央公民館、後免町の公民館につきまして一考を申し上げます。
 南国市は言うまでもなく陸・海・空の広域交通拠点としてトライアングルゾーンの充実の中、市勢発展の基盤があり、人、物、情報などの交流とその発信基地など、総合計画などに示されているとおりでございます。
 目に見える未来像、将来像を真剣に考慮する必要性の中で、中央公民館、後免町公民館の改築は、市民の長い間の望みであり、また要望も少なからず積み重ねられておりますこと、承知をいたしておりますが、南国市の新しい顔とした南国市を象徴できる文化施設で、成人式もとり行える市民のライフワークに応えることのできる規模の施設を、市の中心地である後免町に建築することを提案、提言いたします。
 市長は、かねがね文化ホール的な施設の完成を今の任期中に実施したいと申されておりましたが、今まさにその時期の到来だと思っております。中央公民館や後免町公民館の改築が迫る時期に合わせ、周辺の道路環境もその整備の進捗面からもまさに機が熟したと思っております。
 新たな幹線道路が市の中心地に整備をされ、何より魅力的な交通体系は、路面電車という多世代が利用できるアクセスがあることです。さらに言えば、JRまたアンパンマンが走る路線もあります。駅や停留所から散策しながら徒歩でのアクセスがスムーズでございます。そして、市の中心市街地の活性化を捉えてみましても、南国市のコアゾーンであり、古くからの歴史のある商店街で、新しい文化施設の設置によって個人商店ならではのきめ細かなコミュニケーションの展開も生じ、市民の商店街に対する認識度や関心度も向上し、ともに活力源になるものと思います。
 もちろん後免町の皆様や文化協会などのコンセンサスも必要でございますが、中央公民館、後免町公民館の改築のこの時期、この機に文化ホールをイメージした施設を市の中心市街地である後免に建築することを提案、提言を申し上げます。
 さらに、同敷地内に図書館も並ぶなど、今後のテーマとして南国市に住む居心地のよさの実現のため、市長、教育長の御見解をぜひお伺いいたします。
 以上で1問目を終わります。答弁よろしくお願い申し上げます。
○議長(前田学浩君) 答弁を求めます。市長。
      〔市長 橋詰壽人君登壇〕
○市長(橋詰壽人君) 高木議員さんから最後に御質問がございました文化的な施設と、これを中心市街地の後免の町へと、こういうお話でございましたが。立地するには一定の広さ、面的な広さということも考えてやらなければならないし、今度できる街路の縁にそういうものが面積が確保できるとするならばそれにこしたことはないんですが、なかなかそういう地域があるかどうかと、こんなこともあります。
 いずれにしましても、今は、ことしは、何度も申し上げましたとおり、最優先施策であります南海トラフ巨大地震対策、これをどうしても全力投球で年度内にやり遂げるということでございますので、それも順調よく進捗して完成の暁には、先ほど村田議員さんの質問にもお答えしました中学校卒業までの医療費の無料化の施策であったり、子供から高齢者まで南国市民が一堂に集える、あるいは文化的な行事をしたりできるそういうところを確保していく、こういうことも私も考えております。それにはやはり一定の基金積み立ても今から頑張ってしていくということも大事でございますので、平成25年度末で、今までずっと減ってまいりまして、たしか178億円まで減していった公債費現在高がちょっと上がりまして、6億円程度実質的に負担が上がっておりますので、こうしたことも気配りをしながらなお一層、一方では健全財政の堅持ということに努力しながら、こういう文化施設の建設ということにも努力してまいりたいと、そのように思っております。
○議長(前田学浩君) 教育長。
      〔教育長 大野吉彦君登壇〕
○教育長(大野吉彦君) 高木議員さんの教育施設の安全対策についての御質問にお答えいたします。
 まず、学校教育関係施設でございますが、津波浸水地域における小学校、中学校の耐震補強は完了いたしております。また、大湊小学校、三和小学校の外づけ階段も完成をいたしております。
 今後は各地域に避難タワーが完成されますので、それぞれの学校では完成後、避難タワーへの避難訓練を実施してまいりたいと思っております。
 次に、幼保支援関係では、保育所、保育園、幼稚園全ての施設での耐震補強工事が完了しておりまして、本年度は大湊保育所での耐震の補修工事を実施しておるところでございます。
 また、生涯学習課の所管する施設につきましては、浸水地域にあります三和地区公民館を防災コミュニティーセンターとして本年度建てかえを行っておるところでございますし、同様に平成26年度は後免町、平成27年度には、高木議員さんおっしゃられましたように、前浜公民館の建築を予定しているところでございます。よろしくお願いいたします。
○議長(前田学浩君) 危機管理課長。
      〔危機管理課長 西原三登君登壇〕
○危機管理課長(西原三登君) 高木議員さんの手押しポンプの防災井戸の整備についてお答えいたします。
 災害発生時に断水した場合に早急に水を確保する一手段としまして、手押しポンプの防災井戸が有効であることから、避難所となる三和小、大篠小、稲生小、鳶ヶ池中、東工業高校、スポーツセンターに設置しております。
 今後の整備につきましては、今年度途中より高知県の補助事業の対象となりましたので、これを有効に活用いたしまして、来年度は後免野田小及び日章小の2カ所を整備し、平成28年度までの3カ年で6カ所に設置していくように計画しております。
 ポンプを常に稼働できる状態に保っておくことにつきましては、ポンプの配管の中に一定の水が満たされていなければレバーを幾ら押しても地下水をくみ上げることができませんので、定期的に使用することで配管内を水で満たしておくことが必要となります。しばらく使用していない状態で使用するときには呼び水をし、配管内を水で満たさなければならない場合もあります。
 井戸の設置がある施設に現在の使用状況を確認しましたところ、三和小では散水等で定期的に使用され、稲生小では児童に使用を呼びかけて毎日使用しているという状況でありました。他の施設ではほとんど使用されていない状況であり、中には水が出にくいということもお聞きしております。
 手動ポンプの場合、くみ上げ可能な深さに限界がございますので、水脈の関係上、渇水時期などは水の出が悪くなるといったこともございますが、発災後の断水時に早急な水の確保のため、今後散水や防災訓練などの定期的な使用により稼働の有無を確認していただくとともに、いつでも使用できる状態を保てるよう各施設に依頼をしてまいります。
 次に、津波避難タワーの維持管理、安全管理についてお答えをいたします。
 津波避難タワー建設におきましては、昨年1月に作成しました命山構想に基づき、同年4月から順次対象地域に説明会に入りました。この中で、本市の津波対策の経過説明とともに、施設の維持修繕費は市が負担してまいりますが、地元に協力いただいたことの一つとして、避難タワーの維持管理及び安全管理のお願いをしてまいりました。
 その中で一例では、近隣家屋への影響を考えて、タワーの敷地の残地を芝植えとした地区がございますが、芝刈りは自主防災組織が無償で担うことで合意をいただいております。
 避難タワーという施設であるため、いつでも誰でも使用することができますので、フェンス、手すりなどの転落防止対策は講じてありますが、特に子供たちの危険な遊びにつきましては、地域で目配りや指導をお願いしたいと思っております。
 日常の清掃などの維持管理、安全管理は、地域における自主防災組織の意義と役割である自分たちの地域は自分たちで守るという自覚、連帯感や隣保協同の精神、隣近所の家々や人々が役割を分担しながら力、心を合わせて助け合うことに基づきまして、避難訓練とあわせて無償の活動として地域で行っていただきたいと考えております。
 日ごろから避難タワーを清掃、管理する中で、避難タワーに愛着も生まれ、地域コミュニティーや防災の取り組みも活発になると思っております。津波避難タワーの積極的な活用についてぜひ地域の知恵や工夫において愛着を持って大切に活用していただきたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(前田学浩君) 上下水道局長。
      〔上下水道局長 高田博通君登壇〕
○上下水道局長(高田博通君) おはようございます。
 高木議員さん質問の耐震性貯水槽の整備の進捗についてお答えします。
 上下水道局は、災害時の緊急給水拠点を確保するため、水道施設の耐震化計画策定指針に基づき、市内をおおむね半径1キロメートル程度でカバーできるように給水拠点を11カ所整備しています。
 そのうち近くに水源地や配水池のない立田、久礼田、長岡と前浜地区に耐震性貯水槽を社会資本整備総合交付金事業により国庫補助を受け設置し、給水拠点の整備を進めております。
 立田地区は香南中学校、久礼田地区は久礼田小学校、長岡地区は鳶ヶ池中学校、そして前浜地区は伊都多神社の敷地にそれぞれ60立方メートルの耐震性貯水槽を整備します。
 事業の進捗状況について説明します。本年整備していますのは、香南中学校、久礼田小学校と鳶ヶ池中学校の3カ所で、運動場に埋設します。香南中学校は1月末の完成予定、久礼田小学校と鳶ヶ池中学校は3月末の完成予定です。
 エンジンポンプ、ホースや給水栓を収納します格納庫も同時に整備していますので、今後につきましては、完成しました貯水槽を使って生徒や地元自主防災組織とともに応急給水訓練を行いたいと考えております。
 残る伊都多神社につきましては、本年9月に神社本庁より貯水槽設置の承認をいただきましたので、12月中に借地契約を締結したいと考えています。今後は、平成26年度に実施設計を行い、27年度に整備を行う計画となっております。設置箇所は、前浜伊都多タワーの南側となっております。
 以上です。
○議長(前田学浩君) 消防長。
      〔消防長 洲賀崎勝男君登壇〕
○消防長(洲賀崎勝男君) 高木議員さんの消防団活動マニュアルについての御質問にお答えをいたします。
 このマニュアルに関しましては、これまでの議会で答弁をいたしましたとおり、消防団の活動のあり方最終報告にございます、安全活動時間の判断例や南国市の津波浸水予測をもとに検討を重ねてまいりました。
 また、御指摘のありました岩沼市消防団長をお招きしての講演後には、南国市消防団幹部会員全員が岩沼市を訪問し、地元の消防団員さんから当時の避難状況を聞き取ることなどを重ねまして、先日12月6日の消防団幹部会におきまして、震災対応マニュアルとしてお示しをしたところでございます。
 その内容でございますが、消防団員がみずから逃げることの大切さを伝えるために率先避難者となり、自分の命、家族の命を守るために避難誘導を最優先にすべきであり、消防団員がみずからの命を守ることで、その後の消防活動において多くの命を救うことが基本であることを認識した行動を原則としております。
 具体的には、津波到達時間の10分前には安全な場所に避難を完了していることを最重要課題として、目視による海面監視、水門、陸閘の閉鎖は行わないことや、複数名での活動、ライフジャケットの着用、また被災後の活動に備え、消防車両の退避場所を事前に決めておくことなどを定めております。
 今後は、各地域の実情に沿った運用体制とするため、分団ごとの図上訓練の実施や検証を重ねまして、避難行動要支援者の把握や助けずに逃げること、みずからも避難を優先することを住民にも説明、理解をしてもらう必要があると考えております。
 いずれにしましても、12月4日の高知新聞のコラムにもございました、団員27名を失いました陸前高田市の分団長の「命で命を守っても意味がない」という言葉を重く受けとめまして、消防団員の避難行動によって市民の意識が少しでも変わるように訓練を積み重ねていきたいと考えております。
○議長(前田学浩君) 7番高木正平君。
○7番(高木正平君) 市長を初め教育長、それぞれの課長さんからの御答弁ありがとうございました。
 市長のほうから文化施設につきましての私の提案、提言の後免町へということにつきましては、一定の広さの必要性のこととか、あるいは現在進めております地震津波対策のこの進捗の状況からということの中で努力してまいりたいというお言葉をいただきましたこと、大変強く受けとめました。
 ただ、教育長がその後、後免町公民館が26年度の改築ということを御紹介してくださいましたけれども、どうも私は後免にこだわりたいなという一面があります。それも市長が市政報告で述べられましたように、やなせたかし先生がお亡くなりになりましたことへの感謝をつづられたその報告に感銘をいたしました。やはりやなせ先生がこれまで非常にソフト事業を重視されたアドバイスあるいは企画、そのことの実行によって後免という非常にユニークな名前といいますか、洒落たわくわくするようなネーミングでもって全国へ発信していった。ましてや以前からJRの後免駅という路線にある駅名からしても、中心地の後免、願わくばこの後免あるいは後免の周辺にぜひとも市長、教育長には平成の野中兼山になっていただき、ここに文化施設の開設をということを願いながら、いずれ道路環境が整う中での設置ということへの期待をつなげていきたいと思います。ありがとうございました。
 あと順次教育長のほうからも御答弁をいただきました教育施設のそれぞれの現在の耐震あるいは浸水対策につきましてですけれども、やっぱり南部一帯は不安だよというふうな意識は払拭することが大事かなと、紛れもなく大事じゃないかと思います。
 不安を起こさせないためにも、今御答弁いただきましたことでのハード整備ができました。これからも、本年度は三和、昨年度までは大湊小学校で実践的防災教育推進事業という取り組みがありましたけれども、これが終わってもなお引き続き防災教育ということを根本的にやはり続けるというふうなことで、子供たちのあるいは子供たちを取り巻く大人の周辺への意識を育んでいただきたい。釜石の奇跡と言われる釜石市の小中学校の児童・生徒の方々の、あの突発的な中で99.何%の方々が児童・生徒の命をみずからが守った。大人へもその判断力というか決断力が大人へもそのことが伝わって多くの命を救うことができたというこの釜石市の取り組みは、2004年から続けられたというふうに伺っております。
 今緒についたばかりで、これからも長く子供たちに子供たちを通しての地域への防災教育を浸透していただきたいと思います。まさに今子供たちが小学校1年生、6年生に在籍する子供たちが今30年先に70%と言われているこの発生率から見て、仮に30年と捉えたら、子やらいの真っ最中になる子供たちでございますので、その子供たちにもこのことがつなげていくことができる防災教育の取り組みをぜひ引き続きお願いしたいということを、ぜひとも要望として申し上げたいと思います。
 そして、井戸のポンプと貯水槽ですけども、まず貯水槽は、先般上下水道局長にお伺いいたしますと、今後進行する伊都多神社の貯水槽につきましては、60立方メートルですか、そんなふうに資料をいただきましたけれども。久枝、前浜、三和、そして稲生、十市、このあたりの地域の人口を見てみますと、随分と多い、1万に近いような人口かな、8,000人ぐらいかなというふうに思いますけれども。この人たちの発災後、お隣の土居議員の質問にお答えになられた局長の答弁は、1日1人3リットルとして、差し詰め3日間の貯水の必要性から9リットル、そしてこの人口を掛け合わすと60立方メートルで足りるかなというふうなこともちょっと心配をします。
 そこで、やはり耐震性貯水槽とあわせて身近なところに手押しポンプの必要性を強く思うところですけれども、今この状況から想像を絶するような被災直後のあの惨事の中で、水の確保についてやっぱりこれからも真剣に供給できる状況でのお取り組みをお願いしたいと思います。
 そこで、耐震性貯水槽ですけれども、先ほど消防長の消防団のこともありましたけれども、職員の方々が行ってそれをあけて供給するように貯水槽の水を人々に提供する、そのあたりの工程につきましては、なかなか手なれた者じゃないと非常時に耐震性貯水槽のふたをあけてどうこうはできんと思いますけれども。このあたりに消防団の方に役割を担っていただいて、消防団の方がいち早くそこに避難をするよう、消防団の方がふだんから訓練の中で耐震性貯水槽のふたもあける、そしてその水も供給できるというふうな仕組みもどうだろうかなと思いました。水の確保とあわせて耐震性貯水槽のその豊富な水を避難者の方々にまずは提供することができる仕組みについても、消防団の役割の必要性があるのかなというふうなことを思いました。
 そして、消防団の方々のマニュアルですけれども、やはり避難を優先するという高知新聞の記事にありました7市町のあの報告のように、もう既に12月6日に作成がされて周知されたということですけれども、このつくられたものをぜひ一人一人の団員に確実にその内容が届けられることができるような仕組みでの取り組みを2本目としてお聞きしたいと思いますし、そして消防団が自身の避難も優先するよというこの行動をとるということを、住民の方々にも事前に理解をしていただくことも必要だと思います。事前に理解をしていただくことで住民の方みずからが率先して避難をするというふうなことにもつながると思いますので、みずから避難する、消防団員自身の方へのこの周知と、そういう行動をとるよと、避難するよということを住民の方々にも理解していただく、そのあたりの手だてについてもお聞きをさせていただきたいと思います。
 最後に、避難タワーの維持管理ですけども、まさに危機管理課長がお答えくださいましたように、力を合わせ、心を合わせというふうなことを思い、そのことを地域の方々に常に意識を育むという気持ちで取り組んでいきたいというふうに、地域防災会の方々にもそのことをお伝えしながら部落総出でそのことの意識をこれからも推進してまいりたいと思います。
 ただ1つ、この避難タワーができました後、例えば1月17日とか3月11日とか9月1日とか12月21日とか、そういう災害のメモリアルの日に何かしら市と一体になったような防災に関するイベントのようなものの計画も今後の取り組みとしてお考えになっていただきたいと思います。
 以上でございます。
○議長(前田学浩君) 答弁を求めます。上下水道局長。
○上下水道局長(高田博通君) 初めに、水の備蓄についてお答えします。
 前浜、浜改田、久枝周辺の人口は、大体2,700人程度です。60立方メートルの貯水槽ですので、大体1週間程度の備蓄となります。十市地区は十市配水池が給水拠点となっております。
 次に、貯水槽の水の供給のことですが、今の段階では耐震性貯水槽を使った作業は、局職員や水道の指定店そして消防の職員や消防団員などがいたらできるとは思います。しかし、大規模災害のときにはどうしても人手不足となるため、自主防災組織の協力が必要となります。
 先ほど説明しましたとおり、今後組織とも貯水槽を使った応急給水訓練を行いますので、そのときに設備の扱い方を経験していただき、災害などの非常時には自主防災組織の方にも作業をお願いしたいと考えております。
 以上です。
○議長(前田学浩君) 消防長。
○消防長(洲賀崎勝男君) 団員も率先して逃げるということを市民に伝え、理解してもらうと、具体的な方法ということでございますが、市の広報紙などでお知らせしただけではわかっていただけるとは考えておりません。
 使命感の強い団員さんは、地域住民全員が助かるまで避難はできんと申される団員さんもおられますことから、先ほど答弁いたしましたとおり、まず団員本人の命が一番ということが前提でございますので、非情な部分もあるように思われますけれども、マニュアルを伝えるには各分団の団員が顔の見える場所、地元の自主防災会の訓練であるとか、小中学校や各種の避難訓練、公民館の集まりなどに顔を出していただき、地道に声をかけて理解を求めていくことしかないかなと思っております。
 また、現在各分団に消防職員1名を担当者として張りつけることも検討しております。団員が率先避難者になることを周知する手助けができるのではないかと考えております。
 以上です。
○議長(前田学浩君) 市長。
○市長(橋詰壽人君) 高木議員さんから最後にこの避難タワーを使って、これを自主防災組織とか避難訓練とか結びつけてという御提案といいますか、ございましたが、正直あれを何億円もかけてつくって何にさて日常使おうかなと、非常に悩んでもおります。そういう意味では、それぞれの議員さんからいろいろな御提案もいただきたいなと。何といっても地域の自主防災組織も訓練を終えた後で夕涼み会もしてはどうかなと、そんなこんないろいろ考えておるわけですが。非常にいわば地域の中でも2階建ての、もう3階建てにいるぐらいにはなりますので、夏の暑いときでも夕方になれば結構風通しもいいときもあると思いますので、皆さんができるだけ日常から親しんでいただける施設になったらなと、そういう思いでいっぱいでございますので、それぞれの地域でいろんな使い方をしていただきたい、これが私の願いでございます。