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検索結果 »  平成25年 第372回市議会定例会(開催日:2013/09/06) »

一般質問 1日目(西原勝江)

質問者:西原勝江

答弁者:市長、関係課長


○議長(野村新作君) 15番西原勝江さん。
○15番(西原勝江君) 通告いたしました3点についてお伺いいたします。
 1問目は、災害対策についてお伺いいたします。
 この夏、豪雨や竜巻による大きな被害に見舞われた方々には、心からお見舞い申し上げます。
 本市におきましては、先ほどからの御答弁にもありましたように、大災害やとりわけ南海トラフ巨大地震災害に備えて、ハード、ソフト両面にわたってさまざまな取り組みがされていることを伺うことができました。
 私は、発災後の避難所、その中で福祉避難所についてお伺いいたします。
 23年12月議会で今西議員からも質問がされておりました。高齢者や障害のある方等、一人で避難することが難しい、こうした方々は、災害時要援護者と位置づけられております。要援護者が一般の避難所では生活に支障を来し、特別な支援や配慮が必要である場合、安心して避難生活が送れる場所が福祉避難所です。
 本市におきましては、6月28日に市の福祉避難所の設置そして運営に関する協定が市内5つの福祉施設事業者と結ばれました。既に香南市、香美市、大豊町とともに協定を結んでおります広域の福祉避難所については6カ所あり、そのうち2カ所は南国市にありますので、本市が協定を結び、福祉避難所として活用できる施設は7カ所となっております。
 そこで、このことにつきまして4点お伺いいたします。
 1点目、災害が発生したとき、福祉避難所の開設というのはどのような手順で行われますでしょうか、お伺いいたします。
 2点目、開設されました福祉避難所は福祉施設等の中であります。その中で物資、機材、人材の確保、移送手段の確保など、どのように運営されますでしょうか、お伺いいたします。
 3点目、協定が結ばれましたのは7カ所です。その施設の受け入れ可能な人数があるかと思いますが、今後は要援護者台帳が整っていく中で人数がふえていくことが想定されますが、このような場合、福祉避難所の設置については今後どのように取り組まれますか、お伺いいたします。
 4点目、災害時要援護者の避難また支援につきましては、本市としての独自のマニュアルが必要であると考えますが、御所見をお伺いいたします。
 2問目に移ります。障害者施策の中で、日常生活用具についてお伺いいたします。
 ちょっと引用文が多いのですけれども、厚生労働省の地域生活支援事業についての目的には、障害者及び障害児が自立した日常生活または社会生活を営むことができるよう、地域の特性や利用者の状況に応じ柔軟な形態により事業を効果的、効率的に実施し、もって障害者及び障害児の福祉の増進を図るとともに、障害の有無にかかわらず国民が相互に人格と個性を尊重し、安心して暮らすことのできる地域社会の実現に寄与するとあります。
 この事業の実施主体としての本市には本年も3,841万1,000円の予算が組まれており、事業が実施されております。
 この事業の一つに日常生活用具給付等事業があります。事業の概要には、これも引用ですが、この事業は障害のある方の日常生活がより円滑に行われるための用具を給付または貸与すること等により福祉の増進に資することを目的とした事業であり、地域生活支援事業のうち必須事業の一つとして規定されております、とあります。
 障害者自立支援法が施行されて以来、本市におきましてもさまざまな品目が給付、貸与の対象として決められております。
 そこで、視覚に障害のある方の日常生活用具についてお伺いいたします。視覚に障害のある方がテレビ放送からの情報を得る場合、今まではFMラジオを通じて聞くことができました。
 ところが、平成23年7月にテレビがアナログ放送から地上デジタル放送に変わりました。そのために、今までのFMラジオではテレビからの情報が入手できなくなりました。
 しかし、その後厚生労働省それから総務省等の要請もあり、現在は地上デジタル放送に対応し、かつ視覚障害のある方にも使いやすいラジオが開発されまして、販売もされております。
 このラジオの特徴は、ラジオ放送も受信できることと、テレビが主音声、副音声でも聞けることなどがありますが、特に緊急地震速報を受信する構造になっております。既に高知県内では高知市、香南市ではこれを品目として選定されたと伺っております。情報意思疎通支援用具としまして品目に追加することが必要であると考えますが、御所見をお伺いいたします。
 最後に、戦争遺跡についてお伺いいたします。
 8月3日、戦争遺跡であります高知県海軍航空隊通信所跡についての南国市教育委員会と高知大学の現地説明会がありました。場所は、戦時中海軍航空隊の兵舎や指揮所等の施設が建っていた高知大学農学部の北東部にあります。海軍航空隊の中枢施設である耐弾通信所跡です。
 平成17年には高知大学の関係者で1基は調査されております。その後、このたびこの場所は高知大学の駐車場として計画がされたことによって、その計画を受けて、このことは衆知の埋蔵文化財包蔵地ということに当たるために、さらに残りの基含めて4基全ての施設の配置や残存状態の確認のために試掘確認調査をしたとのことです。
 地面の下にありますので、1カ所の入り口から13段の階段をおりていきましたが、発掘に携わった方からは、階段の土をてみで一つ一つ出したことはとても大変だったということを聞きましたし、暑いさなかの調査であり、猛暑の中の現地説明会でありましたこと、関係者の皆様に心から敬意を表するものであります。
 高知新聞8月19日付の新聞を読んでというコラム記事で、土佐史談会会長の宅間一之先生は、活用のできる保存をとの題名で詳しく述べていただいております。いわく、平成17年には高知大人文学部研究班の調査がされた折には、県下の戦争遺跡の中でも特筆すべき存在との評価であった。今回の調査結果でも、全ての施設や構造が確認でき、保存状態は良好と報告した。これは文化財のことで宅間先生の立場から報告したという言葉です。戦争体験世代が減少し、戦争の語り部は確実に人から物に移行するこの時期にだからこそ、こうした生の資料の保存、活用の方法を見据えた本格的調査によりその価値の確認が絶対に必要である。そして、遺跡は保存だけではなく、活用があって初めてその真価が発揮されると述べておられました。
 そこで、お伺いいたします。この場所は高知大学の駐車場予定地とのことですが、地下にあるこの施設であります。今後どのように整備し、保存管理されますでしょうか。また、どのように活用していくか、お伺いいたします。
 以上で1問目を終わります。
○議長(野村新作君) 答弁を求めます。福祉事務所長。
      〔福祉事務所長 南 幸男君登壇〕
○福祉事務所長(南 幸男君) 西原議員さんの災害対策、福祉避難所、障害者施策、日常生活用品の御質問にお答えいたします。
 まず、福祉避難所についてお答えをいたします。
 議員さんおっしゃいましたとおり、去る6月28日、5カ所の市内事業所と全ての要援護者を対象とした南国市福祉避難所の設置運営に関する協定が締結され、7カ所の高齢者福祉施設が福祉避難所として活用されることとなりました。
 既に知的発達障害児者を対象とする広域福祉避難所については4市町、南国市、香南市、香美市、大豊町と、4事業所が協定を結び、南国市2カ所、香美市4カ所の福祉施設等を指定をしております。
 また、重度心身障害児者施設、身体障害者施設との協定についても、広域で協議を進めております。
 福祉避難所の対象となる要援護者の状態に応じて適切に対応することができるように、福祉避難所の機能を段階的、重層的に設定することも考えられます。
 障害程度の重い方やより専門性の高いサービスを必要とする要援護者においては、施設、設備、体制の整った施設の福祉避難所に避難していただくこととなりますが、住みなれた地域で地域の方などの支援を受けながら地域の方と一緒に避難生活を送ることが、要援護者の方やその家族にとって望ましい場合もありますので、今後は学校、公民館の避難所内での要援護者支援についても、福祉避難所の協定とあわせて検討をしていく必要があります。
 南国市では、福祉避難所設置運営マニュアルを作成し、避難所に避難をした要援護者の方が避難所での生活に支障を来し、特別な支援や配慮を必要とした場合、避難所内での福祉避難所、地域における身近な福祉避難所を開設するとともに、福祉避難所の設置管理者に開設を要請することとなります。
 今後は、現在中央東福祉保健所を中心に広域福祉避難所の行政部会、検討部会で広域福祉避難所の開設、運営に向けての課題解決、避難訓練の実施についての協議を行っておりますので、さらに開設手順、運営、人材、物資の対応について詳細が決まっていくこととなります。
 今年度広域での取り組みとして、中央東福祉保健所圏域でございますが、東北被災地の福祉避難所開設施設の訪問、これ岩手県へ行くということになっております。それぞれの市町から1名ずつ職員、それからあと施設のほうもそれぞれ行っていただくということになっております。訪問、ヒアリング、情報伝達、避難訓練などを予定をしております。
 災害時の要援護者の避難についての課題の次に御質問でございますが、危機管理課が現在進めております浜改田地区津波避難計画モデル策定事業と連携し、浜改田地区の3小部落をモデル地区として図上訓練による地域の問題点や危険な箇所の抽出、避難所までの避難経路の確認、要援護者の避難支援体制を整備し、命を守る行動ルールブックの作成、個別避難計画作成ガイドラインの策定を計画しております。あくまでも地域住民主導となりますが、円滑に個別避難支援計画が策定できるよう支援をしてまいりたいと考えております。
 モデル地区での策定を踏まえ、他の地区でも個別避難支援計画作成に取り組んでいけるよう、民生児童委員、消防団にあわせて来年の1月に自主防災組織への災害時要援護者台帳の情報を危機管理課から提供する予定をしております。
 次に、障害者施策、日常生活用具の御質問にお答えをいたします。
 日常生活用具は、介護、訓練用支援用具、自立生活支援用具、在宅療養等支援用具、情報意思疎通支援用具、排せつ管理支援用具、住宅改修費の6つの種別がございます。
 その中で情報意思疎通支援用具には、携帯用会話補助装置、視覚障害者用ポータブルレコーダー、盲人用時計などがあり、情報を得る、言葉、気持ちを伝えるための用具を支給対象としております。
 御質問のありました視覚障害者の方に対応した地デジ対応のラジオですが、議員さんの質問のとおり、テレビでの視聴方法がアナログ方式のときは、一般のFMラジオで聞けていたものが、デジタル方式ではテレビの音声をラジオで聞くことができなくなっております。最近になって各メーカーから地デジに対応したラジオが開発、販売されており、また緊急警報放送に対応した商品もあります。
 現在、市の要綱には地デジに対応したラジオは対象ではありませんが、先ほど高知市、香美市、香南市が対応してると言われましたが、なお周辺市町村の取り組み状況も調査をした上で日常生活用具の情報意思疎通支援用具に取り入れるように前向きに今後検討していきたいと考えておりますので、御理解よろしくお願いいたします。
○議長(野村新作君) 生涯学習課長。
      〔生涯学習課長 谷合成章君登壇〕
○生涯学習課長(谷合成章君) 西原議員さんの戦争遺跡の活用についての御質問にお答えをいたします。
 まず、西原議員さんにおかれましては、猛暑の中、8月3日に行いました高知大学農学部の地下に残る旧高知海軍航空隊通信所跡現地説明会へ御参加いただき、まことにありがとうございました。
 マスコミ等でも大きく報道されましたけれども、教育委員会といたしましては、高知大学の駐車場計画を受けまして、6月24日から7月8日にかけて試掘確認調査を実施いたしました。議員さんごらんになられたとおり、入り口以外では土砂の流入も少なく、良好な保存状態のまま残されております。
 今回の調査で、部屋割りが通信所ごとに異なっていることや、通信所をつなぐ連絡通路の存在が明らかになるなど、これまで軍の資料で確認できなかった詳細な情報も得ることができました。
 高知大学側は、万が一に備え、地下の構造物の上は花壇を設けるなどして駐車できないスペースにすると説明し、南国市と連携しながら平和教育への活用に協力をするということを発表をいたしております。
 市内にはこうした貴重な戦争遺跡が前浜掩体群を初め数多く残されております。議員さんもおっしゃられましたが、南国市文化財審議委員長であり、前浜掩体群保存整備検討委員長でもあります宅間一之先生が提唱しておられる戦争の語り部が人から物へ移行しているこの時期に、この遺産の保存を行い、平和学習に活用するべきであるという御提案も受け、教育委員会といたしましては、悲惨な戦争を二度と繰り返さないため、平和への提唱として後世に伝えていくことは大切なことであると考えております。
 今後につきましても、重要な戦争遺跡として大学側へも協力を要請し、平和教育に役立てる所存でございますので、今後とも御支援、御協力のほどよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
○議長(野村新作君) 15番西原勝江さん。
○15番(西原勝江君) 御答弁、御丁寧にありがとうございました。
 少しまた2問目させていただきます。
 初めの福祉避難所につきまして、これから訓練もし、また視察もして決めていくという、その運営に関してのことで御答弁をいただきました。
 災害時要援護者の避難についても、今浜改田のほうでモデル地区を構築しているということで、来年の1月には防災組織に要援護者の名簿が行くということを伺いました。着々と要援護者の方が命を落とさないで避難できるようなふうなことを手を打ってくださっております。
 1つだけもう一回お伺いしたいんですけど、福祉避難所に行く要援護者の数と、福祉避難所もいろんな種類があるわけですけども、一般の避難所にも福祉避難所ができるということもありますでしょうけども、その受け入れ可能人数というのが、この援護者台帳ができると少しふえていくんじゃないかと思います、これから何年か先には特に。ですから、そういう場合に福祉避難所の先ほど7カ所協定結ばれておりますが、それ以上ふやしていただけるということは市としてできることでしょうかと思いまして、一人も漏れなくと思うとそういうようなふやすということもちょっと想定できるんじゃないかと思いまして、その点お伺いします。
 それからあと、先ほどの地上デジタル放送に対応のラジオにつきましては、ひとり暮らしの場合とか高齢者の場合、家族がいる場合はテレビもつけて音声多重の放送でテレビの放送をラジオで聞くということもできますけども、そうもできない中途失明された方とか、高齢者の方とか、そういうのではとても必要であると思いますので、ぜひとも早いうちに品目の要綱をつくっていただきたいと思いますので、その点はよろしくお願いいたします。
 それから最後に、戦争遺跡につきましては、課長からも御答弁いただいたように、南国市のあそこの周辺には掩体壕を初めいろいろな戦争遺跡があるわけで、掩体史跡公園が完成したときに市長さんも、南国市には掩体以外にも多くの戦争遺跡があり、平和教育に役立てたいと御挨拶をされております。本当にその戦争遺跡が物語ることは、今だったら親の世代とかでじかにいろんなことが聞けます。この8月15日前後にはいろいろな戦争についての報道がされてたり、マスコミ、メディアでは述べられてもいたりするので知ることはできますけれども、生に親の世代に聞きながらというのは今しかできないかなと思いますし、またそれが早急に聞いておかなくちゃと思ったりもすることもありますが。この戦争遺跡というのが南国にあるということは、これから先々も保存していくことによって、その戦争遺跡が物語ることが一人一人の心の中に平和のとりでを築いていくことになると思うので、これからも大事にこのことに取り組んで、保存と管理と活用に取り組んでいっていただきたいと思いますが。市長少し、もしあれでしたらこの戦争遺跡について何かお答えいただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上で2問目を終わります。
○議長(野村新作君) 答弁を求めます。市長。
○市長(橋詰壽人君) 戦争遺跡について私の考え方の一部をということでございますが、そもそも高知旧海軍航空隊があそこにできたということで、一定の周囲にその守りの附属する施設ができたと、私はそのように思っております。
 そして、新しいんですが、事故があったのは古いんですが、新しいところでは、練習機が空中衝突をして岩村へ落ちまして、そのときあと生き残った人たち有志がともにお金を出し合ってあそこへ記念碑といいますか、そういうものも建ててあります。
 そういうようなこととか、数多くのこちらに滞在しておった陸軍の方々が避難する一時避難施設であるとか、砲台跡であるとか、そういうものがあるわけですが、これもうなくなってしまってから語り継ぐことはできないということで、あるものは貴重なものはちゃんと測量もして、その規模を図上でも明確にし、写真に記録に残せるものはして、それにそれぞれの注釈をつけて後々に残すというようなことは、今でないとある意味ではできないことかもわかりませんので。そういうものを我々は未来にといいますか、将来に残し、語り継いでいくことがひいては戦争あるいは平和の問題、こういうことを語り継いでいく上に非常に役に立つのではないだろうかと、こういうふうに思っておりますので、その辺は大事にしてまいりたいと、このように考えております。
○議長(野村新作君) 福祉事務所長。
○福祉事務所長(南 幸男君) 西原議員さんからの御質問、福祉避難所、要援護者の数と足りてるかどうかという御質問だと思いますが、要援護者の整備を進めているわけですが、まだ現在全体の把握ができてない状況の中でございます。
 一応今のところ考えれる要援護者、例えば身障の1級、2級の方、療育手帳A1、A2の方、精神障害1級の方、それから難病患者、それから新たに今度介護の認定者、そして75歳以上の高齢者、この方たちをそのシステムの中へ入れていこうということで考えてます。
 ただ、この6つ重複をしちゅう方、それから施設入所者の方、入院患者の方、そういう方がおられますので、これ全体の中で約9,000人となってますが、実際はかなり少なくなるだろうということが予想されますが、現在のところまだ十分つかめてないと。これからやっていく作業でございます。
 その中で、当然福祉避難所の数は、今の状態では足らんということが予想されます。先ほども答弁にも私のほう話をしましたとおり、例えば学校とか公民館なんかの一時的に福祉避難所を部分的に開設するとか、そういったことでやっていくことも必要ではないかと。
 それとあと民間施設ですね、民間施設等にも働きかけをしていくことが大事だと思ってますが、福祉施設だけではちょっと対応ができかねるところも、高齢者等がございますので、そういうことが予想されますので、今後そういうことも考えながら、視野に入れながらやっていきたいと思ってます。
 以上です。