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検索結果 »  平成22年 第347回市議会定例会(開催日:2010/09/10) »

一般質問 1日目(村田敦子)

質問者:村田敦子

答弁者:市長


○議長(浜田幸男君) 4番村田敦子さん。
      〔4番 村田敦子君登壇〕
○4番(村田敦子君) 本日最後の質問となりましたが、第347回定例会において市民の方々の声を代弁いたします。
 通告に従いまして、1番目は小学校卒業までの子供の医療費無料化についてお尋ねをします。
 先日も小学校1年生と4歳と1歳の子供さんを育てているお母さんに問いかけられました。野市の友達は小学生の子供が2人いるけど、子供の医療費が要らないと言っていました。南国も無料になりませんか。下の子は要らないけど、上の2人がよく風邪を引いて、1人が引くとほかの子に移ってしまうんですと真剣な面持ちでした。子供が小さいとよく病気をするので、なかなか働きにも行けません。主人だけの給料で保険料を払い、医療費を払うのは大変ですとも言われました。
 南国市の2010年度から2012年度の財政収支ビジョンの中の予算編成の重点5項目の中にも、教育子育て支援、少子化対策が上げられています。子供を産み育てられる環境づくり、手元に届く子育て支援、少子化対策としては、保育料の軽減とともに子供の医療費無料化が一番求められていると思うのですが、いかがでしょうか。
 また、県の助成として就学前まで自己負担金が市民税非課税世帯はなし、課税世帯は1歳より医療費の1割となっています。小学校卒業まで所得制限なしで医療費無料にした場合、市の課税世帯1歳から3歳までの1割助成に幾ら出すことになるのでしょうか、お尋ねします。
 次の質問の前に、8月11日に掩体群保存整備検討委員会を立ち上げられ、また市長並びに関係課長、他の職員の方々が地域の方たち、地権者の方たちの気持ちを推しはかりながら用地購入へこぎつけてくださったその御尽力に対し、掩体壕を文化財に推進する会の一員としてお礼を申し上げます。
 2番目は、平和教育についてお尋ねをします。
 日本国憲法9条には、日本国民は正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と武力による威嚇または武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては永久にこれを放棄するとあります。
 これと同じ趣旨で東南アジアの諸国がASEANを設立し、現在東南アジアの全10カ国が加盟しています。94年からはASEAN地域フォーラムを開始し、ASEAN10カ国と主要16カ国にEUも参加し、話し合いによる決定は全会一致、コンセンサスでとなっています。戦争の選択肢は時代おくれであり、期限切れにもなっているとの世界的な認識になってきています。
 平和教育もこの世界の流れに基づいたものとならなければならないと思われます。南国市の13小学校、4中学校における平和教育の位置づけ、履修時間数についてお尋ねします。
 南国市には、全国で48カ所ぐらい、県下では唯一の掩体群があります。市の文化財として指定をし、平和教育に活用すると市民に約束をして5年目を迎えていますが、現実には現場任せ、教師任せとなっているのではないですか。南国市南部の小学校は、毎年6年生が3学期に1日がかりで旧石器時代から太平洋戦争まで南国市の歴史を調べるフィールドワークを行っています。以前は市のバスを使えていたのですが、今はタクシー会社のバスを使用しているそうです。ある中学校も、4班ぐらいに分かれて、戦争遺跡の説明をそれぞれのガイドに聞きながら回りました。市にはガイドの手配ができないようで、先生が個人的に連絡をして来てもらったそうです。百聞は一見にしかずというように、物言わぬ掩体ですが、その姿を見て説明をしてもらうことは、この地で戦争があったことを子供たちの脳裏に焼きつけます。生きた教育です。
 教育委員会は、この大切な学習のため、南国市の各学校の生徒たち、全校の5、6年生、中学生が学べるための条件整備、バスのことやガイドの養成などを整える必要があるのではないでしょうか。それが市民に約束した平和教育に活用するということだと思うのですが、いかがでしょうか。
 また、市としても地域の人や地権者の方とのさらなる話し合いを進め、全用地の確保を迅速に行うべきではないでしょうか。今まで掩体は耕作をするのにまぎってきました。今農地を農地として取得する場合安く買えます。市に掩体の用地を買い上げてもらい、農業委員会にお世話をしていただいて代替地を購入すれば税制上の優遇措置もあると聞いています。そうして早期に全体の公園化を図ることは、子供たちの平和学習のための条件整備も整い、市外からの見学者の方にも来ていただきやすくなります。掩体を見て回った後、公民館で戦争体験者の方の話を聞くことができれば、一層戦争の実態をきちんと知ることができます。
 毎年8月に掩体コンサートをされている掩体壕を文化財に推進する会や掩体を中心にして11月にイベントをされている農地・水・環境保全向上対策の会の方々など、きちんと説明のできる体験者の方がおられます。10月にも市内の団体から学習会として掩体の案内をしてほしいという要請が、11月には小学校が午後に史跡めぐりをする予定です。一日も早く条件整備を整え、教材としての位置づけを確定することを求めます。
 次に、軍事訓練の拒否について質問をします。
 日米安全保障協議委員会SCCを岡田外務大臣、北澤防衛大臣とクリントン国務長官、ゲイツ国防長官のツー・バイ・ツーで行い、2010年5月28日付で共同声明を出しました。その内容では、自衛隊の基地で米兵が演習をするとなっています。沖縄の普天間基地の移設問題でも、徳之島に米軍の基地はつくらないが演習はするということです。全国の都道府県と自衛隊の演習地があるところには通達が来ていると聞きますが、香南市と高知県にも来ているはずだということです。
 尾崎知事は、6月定例議会のときに、中根佐知議員に、知事は高知への米軍基地移転については反対を表明した。米軍の訓練移転、自衛隊施設の共同使用についても拒否し、県民の不安を解消すべきと思うが、所見を聞くと質問され、本県では米軍の低空飛行訓練の墜落事故が過去に2度発生している。また、訓練などの受け入れは、自然や観光資源等の価値を大幅に低減させる、県民生活への危険性や悪影響を伴うため、県民の理解を得ることは極めて難しく、県としてもこうした負担の受け入れはできないと考えていると答弁しています。
 市長も、6月議会の浜田勉議員の質問に対し、高知空港というのは広さが141万2,731平方メートルあります。そして、2,000メートル延長時には85ヘクタール、うち75ヘクタールが大変優良な農地でございました。そして、2,500メートル延長のときには19ヘクタール、これ恐らく全部農地だったと思いますが、これぐらいの沖縄流に言いますと負担、こういうものを負担して現在の空港というものが成り立っておる。そう考えても決して間違いではないと思いますので、そうした意味でお隣の町のことは私は言う立場ではございませんが、南国市は基地とは言いませんが、公の日本の中の地方という、あるいは高知県の中の一つの市として十分過ぎるほどの役割を果たしておるという意味からも、それ以上の基地の軽減のための負担を果たす任務も役割もないというように考えてもいいんではないかと思っておりますと答弁されています。
 ふるさと自費出版大賞、ノンフィクション部門最優秀賞や高知県出版文化賞などを受賞した二人の特攻隊員の著者大西正祐さん、日本共産党幡多地区委員長ですが、本の前書きの中で、幾らだます者がいてもだれひとりだまされる者がなかったとしたら、今度のような戦争は成り立たなかったに違いないのであるという無法松の一生の著者伊丹万作の言葉を載せています。人はだまされやすいものです。また、その時代には神国日本の思想教育がたたき込まれていました。教育というのは本当に大切なものです。
 南国市を平和教育の先進地、発信地として市長にしっかりとかじをとってもらい、南国市での軍事訓練要請にははっきりとノーと言ってくださることを強く求めます。
 3番目に、環境保全について質問します。
 山林の保護のために鳥獣被害防止対策は欠かせないものです。今山嶺のシカの繁殖による個体数の増加はとどまるところを知らず、下草や笹原が食べ尽くされ、土砂が流出し、木の根があらわになればその根をかじり、幹をかじるという状態です。2007年よりシカの食害から河床植生や木を守るために三嶺の森をまもるみんなの会と高知中部森林管理署が主催をし、高知県、香美市、香南市、南国市が共催をしてボランティアを募り、保護さく設置作業や木のネット巻きを行っています。ことしの7月19日が11回目の作業でした。保護さくで囲われた部分には植物がよみがえり、ネットで巻かれた木は食害に遭っていません。確かに効果が出ています。
 私たちは水道をひねると水が出るのが当たり前だと思っていますが、水源である山林が崩壊してしまえば、米や野菜もつくれず、飲料水にも事欠く事態となります。10月17日には12回目の山嶺での作業が予定されています。自分たちの生活環境を守るため、市としても積極的に周知に努め、参加をお願いするべきではないでしょうか、お聞きします。
 また、南国市の山林や中山間地帯ではシカの被害は見られていないということですが、鳥獣被害があるとお聞きします。何の被害に市としてどのように対処されているのでしょうか。
 また、鳶ヶ池中学校の3年生が、毎年夏に学校林の宿舎で宿泊をし、作業を行うのですが、ことしは事前に下見に行った教師が、宿舎のすぐそばでマムシを発見しました。翌日訪れたときにも同じ場所でマムシを確認し、生徒たちが楽しみにしていることはわかっていましたが、宿泊は取りやめて、宿舎の中でカレーをつくってみんなでランチを楽しむこととなりました。当日はあいにくの悪天候で中止となりました。このマムシはやはりそこで生息をし、巣を持っておりますので、来年からの子供たちの学校林での作業にも差し支えができてくると思うんですが、その対処はどのようにされることとなっていますでしょうか。
 次に、健全な山林を保つために欠かすことのできない間伐、除伐について質問します。
 南国市も森林組合の協力を得て、毎年間伐や作業道の開設をされていることをお聞きしました。
 21年度の実績またことしの予定の数字と市全体の整備状況をお聞かせください。また、オフセットクレジット制度利用による森林整備などは考えておられないでしょうか。
 次に、1次産業の振興について質問をいたします。
 9月9日付の高知新聞に、昨年6月からの1年間に県内新規就農者は、過去最多の197人だったとありました。平均年齢36歳ということで、農業振興のためには喜ばしいことだと思います。そのうち南国市で就農された方はおいでますでしょうか。おいでるならばそれによって平成21年10月の調査時の耕作放棄地面積は9ヘクタールということでしたが、また少しは減少したのではないでしょう。
 農地が活用されることは、小さなダムの役割を果たし、災害防止、環境保全のために役立ちます。Uターン、Iターンの方たちが農業の担い手として南国市で働き続けられるように、またその方たちが新たな雇用を生み出していけれるように、誘致企業にかけるような手厚い援助、インフラ整備や雇用支援などの施策を行い、1次産業の振興を図ることを強く求めます。
 仕事がなく、都市に期間工や派遣の形で就業せざるを得ず、使い捨てられ、病気になり、またみずから命を絶ってしまう、その方たちの受け皿となれる、いつでも来なさい、帰ってきなさいと受けとめられる1次産業が本当の基幹産業となり、それが2次産業、3次産業を活性化させる循環型内需拡大市政を目指すことを求めます。
 以上で1問目を終わります。
○議長(浜田幸男君) 答弁を求めます。市長。
      〔市長 橋詰壽人君登壇〕
○市長(橋詰壽人君) 村田議員さんの軍事訓練の拒否ということで、中身としましては、本年3月普通科連隊が善通寺から移駐してきた。そして、これは岸本に今までございました施設部隊とは違い、実戦部隊であると、こういうことでございましたが、これが南国市に対して軍事訓練拡大で云々、こういう御質問でございました。
 この軍事基地云々の問題につきましては、前回6月議会におきまして浜田勉議員さんの御質問に、高知龍馬空港の軍事基地化という問題でございましたが、軍事基地化については反対である旨の私の考え方の一端を申し上げました。これは南国市が地方としてそれ相当の負担といいますか、基地に対する負担、こういうものを既にしていると考えているからでございます。
 村田議員さんの御指摘の軍事訓練拡大の要請についてでございますが、現在そのようなものはあっておりませんけれども、もしそのような要請がありました場合、訓練そのものの拡大については反対でございます。
 と申しますのは、やはり南国市は優良な農地を市民の皆様から提供していただきまして、高知龍馬空港の2,500メートル化ということを実現してまいった経過がございますし、高知の空の玄関口として十分な役割を果たしていると、そのようにも言えるかと思います。
 地方といえども、それぞれの市町村がそれぞれの役割を果たすという意味からいえば、既に相当の責任というものは果たしておる、これ以上の負担は御遠慮したい、このように考えておるからでございます。
 一方で、自衛隊につきましては、災害時における救助体制など御協力をいただかなければならない場合も多々あると考えております。したがいまして、日常から自衛隊との協力体制の構築が必要であると考えております。そのためには、軍事訓練以外の分野での御協力につきましては、積極的に取り組んでまいりたいと、このようにも考えております。
 市民の安全、利益を守るという点についてでございますが、それは当然のことでありまして、市民の安全・安心また財産や利益を守るのは自治体の責務であります。私は就任以来、常々市民の安全・安心を申し上げており、組織体制につきましても、今年度から危機管理課を設置いたしまして取り組んでいるところでございます。そして、自治体だけではなかなか対応が困難である災害時の救助等につきましては、特別の訓練を受けた自衛隊の皆さんの御協力が不可欠であり、繰り返しになりますけれども、自衛隊との連携あるいは連絡を確立しておくため、日ごろから協力体制を構築しておく、こういうことが大変重要になると、こういう認識でございます。
 以上でございます。
○議長(浜田幸男君) 福祉事務所長。
      〔福祉事務所長 南 幸男君登壇〕
○福祉事務所長(南 幸男君) 村田議員さんからの質問にありました小学校卒業までの子供の医療費無料化についてお答えします。
 まず、県下の状況につきまして申し上げますと、34市町村のうちで小学校卒業までの子供の医療費の無料化をしている市町村は21市町村でございます。近隣では、先ほど村田議員さんからの御指摘がありましたとおり、香南市が平成22年1月から実施をしております。また、香美市につきましては、平成18年3月の合併時に制度状況をあわせるため、小学校就学前までについて所得制限を設けず無料化されています。また、土佐清水市は中学校卒業まで無料化を実施しています。
 村田議員さん御承知のように、当市におきます乳幼児医療費の助成につきましては、小学校就学前までとなっております。3歳未満までの乳幼児は全額無料で、3歳以上につきましては一定の所得制限を設けており、現在当市と同様の助成をしている市は、高知市、室戸市、安芸市、そして須崎市の5市となっております。
 最近の経済の悪化による雇用情勢などから、子育て世代の収入も減少しているのが現状でございます。こうしたことから、少子化対策や子育て支援の一環として子供の医療費の無料化は、御指摘のように、全国的にも拡大傾向にあることは存じております。
 仮に本市におきまして小学校卒業するまでの子供の医療費を無料化にするとした場合の試算をしますと、小学校就学前までを対象とし、所得制限なしで無料化の場合は約1,410万円、小学校卒業までの無料化分が6,490万円、これにその他審査手数料200万円を含めますと約8,100万円の財政負担となります。
 また、小学校を卒業するまでの医療費につきましては、年々増加傾向に推移をするものと考えられます。これからの時代は子育て世代の経済的負担を少しでも軽減し、子供を安心して産み育てることができる環境づくりが一層大切になってくると思います。そういった意味から大変貴重な御意見をいただいたと受けとめております。
 最終的には厳しい財政状況の中、財政的な判断が重要となります。今後他市の状況などを参考にいたしながら検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(浜田幸男君) 市民課長。
      〔市民課長 島崎 明君登壇〕
○市民課長(島崎 明君) 村田議員さんの小学校卒業までの子供の医療費無料化にしたときの国保財政に対する影響についてお答えします。
 小学校卒業まで子供の医療費を無料化にする地方単独事業を本市が行った場合、厚生労働省は一部負担金を公費で負担する地方単独事業を行ったことで医療費に波及し、医療費が増加するという考えから、国庫負担金の算定時に医療費額の減額調整が行われます。このため、国保会計の療養給付費負担金に影響が出ます。今回の試算では、166万円程度の減額措置を受けることになります。
 以上です。
○議長(浜田幸男君) 学校教育課長。
      〔学校教育課長 正木敬造君登壇〕
○学校教育課長(正木敬造君) 村田議員さんの御質問にお答えをいたします。
 平和教育は社会科等の教科と道徳、総合的な学習の時間等の関連を図りながら、平和集会や修学旅行での学習等、各校独自の時間を設定して取り組みを行っております。例えば大湊小学校では、総合的な学習の時間、年間の時間数で言いますと20時間から25時間の中で、校区にある掩体壕について学んでおります。掩体壕ができるまでの歴史、なぜ今まで残っているかについても学習をし、地域や掩体壕にかかわる人々と一緒に学習を行っております。
 また、戦争体験者の体験談を聞く学習につきましても、各校で地域の高齢者の方等に協力をしてもらい、現代に生きる子供たちへ受け継がれております。
 このように各学校がそれぞれ実態に応じた取り組みを行っておりますが、南国市全体としましては、6年生全児童に配付をします社会科副読本の中で掩体壕や戦争体験談の掲載、さらには夏休み子ども教室の歴史探索で戦争遺跡を訪ね、平和についての学習を行っております。
 南国市教育委員会としましては、各学校がこれらの財産を生かしながら教科、道徳の時間、総合的な学習の時間を中心に児童・生徒の実態に応じたそういった取り組みができるよう支援をしていきたいと、このように考えております。
 以上でございます。
○議長(浜田幸男君) 農林課長。
      〔農林課長 西川 潔君登壇〕
○農林課長(西川 潔君) 村田議員さんの質問にお答えいたします。
 森林の適切な整備保全というのは、国土の保全、水源の涵養、地球温暖化防止など多面的な機能を持続的に確保するというふうに言われておりまして、村田議員さんも承知してくれていると思いますが、南国市では十数年前より学校給食米を南国市の中山間地帯で生産するものを使用するなど、そのようなことで実践をいたしているところでございます。
 また、シカ対策でございますけれども、今までも市長、副市長も、また野村議員や村田議員さん、市民の方も含めまして参加をしていただきました。水源を守る活動にも市職員を中心に参加要請をしたいというふうに考えております。
 本市におきましても、香美森林組合とともに保育間伐や搬出、またこれらの作業に必要な作業道の開設など継続して実施をいたしております。平成23年度からは間伐事業が面的整備要件が必要となる森の工場づくり推進事業に集約されるということになりますが、山林所有者も含めた協議を進めるように考えております。引き続き事業の周知というものには努めてまいりたいというふうに思っております。
 学校林につきましては、県が森林環境税や森林ボランティアを活用しまして公立学校等の整備を計画しておりますので、事業化をすれば遊歩道の開設などにより現状の改善につながるものというふうに考えております。
 ハミについては、少し私も駆除のしようがございませんけれども、遊歩道の開設ができますれば多少改善をするかというふうに思います。
 共同の森事業につきましては、森林環境の保全や企業の排出権取引、企業イメージアップにつながるために、市有林を対象としまして、トヨタ車体の協力をいただきまして3年間実施をいたしました。本年度に入りましてから県の担当課からの相談があっております。事業の委託先は森林組合ということになっておりますので、作業単価等を勘案をしながら引き受けるかどうかを決定したいというふうに考えております。
 南国市の中山間地域での有害鳥獣対策については、鳥獣被害対策協議会を組織をいたしまして駆除と防護を主体に事業実施をいたしております。被害が出始めると素早い対応が必要ということになりますので、有害鳥獣の捕獲許可につきましては、イノシシなどの鳥獣による被害に遭った場合、市に報告をいただきまして、有害鳥獣の捕獲許可を申請をしていただきまして、市が被害調査を行った上で知事からの委任を受けた市長が捕獲許可証を交付する、以上の順によりますが、農林課ではできるだけ早く対応するようにいたしております。
 昨年の捕獲実績でございますが、猟期外に捕獲した頭数ございますけれども、正確な数字は覚えておりませんが、シカのほうが数頭、五、六頭だったと思いますが、イノシシは60頭ほどに上っております。
 新規就農者の状況でございますけれども、全国的にも増加傾向にあります。本市は2005年と2006年が4人、2007年が8人、2008年が2人、2009年が9人、ことしが17名というふうになっております。
 以上でございます。
○議長(浜田幸男君) 農業委員会会長。
      〔農業委員会会長 竹村保夫君登壇〕
○農業委員会会長(竹村保夫君) 村田議員さんの御質問にお答えをさせていただきます。
 耕作放棄地解消に向けての取り組みのように御質問がございました。
 耕作放棄地につきましては、平成17年度の調査では27ヘクタールございましたが、19年度には20ヘクタールに減少いたしました。そして、21年度には12ヘクタールとなっておりまして、年々減少になっております。
 昨年12月の農地法改正によりまして、農地を有効利用するために、耕作放棄地の所有者に対しまして指導、公告、勧告が農業委員会でできるようになりました。これに伴いまして、本年4月から耕作放棄地対策専従職員1名を雇用いたしまして、各地区の農業委員と一緒に日々耕作放棄地の調査、指導に巡回をしているのでございます。
 特に農業委員につきましては、率先いたしまして農業経営基盤強化促進法第18条1項の規定によりまして、所有権移転、これを進め、指導、あっせんに現在進めているところでございます。このことによりまして、この5カ月で約3ヘクタールの耕作放棄地を解消することができました。しかし、新たに1.5ヘクタールの新規耕作放棄地も確認をしておるのでございます。
 耕作放棄地につきましては、早期に発見し、地権者と調査し、面接、指導することが解消の近道でございます。
 また、放棄地の主な原因でございますけれども、農業者の高齢化、また不在村者によります相続農地でございます。この傾向につきましては全国的なことであり、各市町村とも頭を悩ませているところでございます。
 耕作放棄地につきまして発見をしていただきましたら、特に農業委員あるいはまた農業委員会のほうに御連絡をしていただければ大変ありがたいと思っております。
 このことによりまして、農業委員、事務局職員一体となり、農業委員会挙げて耕作放棄地の解消に今後とも全力で取り組んでいく所存でございます。
 以上でございます。
○議長(浜田幸男君) 4番村田敦子さん。
○4番(村田敦子君) それぞれに丁寧に御答弁いただきましてありがとうございました。
 子供の医療費無料化のことですが、前回は、小学校卒業まで医療費無料化が幾らかかるかということでお聞きしたときに9,400万円でした。県の2割負担だった分が、今度また1割負担になった部分が少し下がった、8,100万円に今度なった原因だと思います。
 今県下で子育て中の親は、不景気の中、非正規雇用や最低賃金は9月10日発表で11円上がり、時給642円という就労条件の中で懸命に子供を育てています。県下の市町村もそういう社会背景の中、少しでも親たちの負担軽減を図り、子育て支援のために子供の医療費助成拡充を図っています。10月1日から拡充される自治体も含め3自治体あります。県下の11市17町6村の所得制限なしの助成状況について報告します。
 中学校卒業までは、土佐清水市、宿毛市、東洋町、奈半利町、田野町、安田町、北川村、馬路村、芸西村、本山町、大豊町、土佐町、仁淀川町、中土佐町、日高村、津野町、四万十町、三原村の18市町村で、昨年より5市町村ふえております。
 小学校卒業までは、香南市、佐川町、越知町、大月町の4市町です。
 小学校卒業以上で22市町村、約65%です。
 就学前までの所得制限なしは、土佐市、須崎市、四万十市、香美市、梼原町、黒潮町、大川村、いの町の8市町村、34市町村中30市町村、約88.3%が所得制限なしの全額助成であり、昨年の約76.5%から11.8%増です。
 就学前までで所得制限ありというのは、高知市、南国市、室戸市、安芸市のみとなりました。安芸市も近い将来拡充されそうだということで、そうなれば約91.1%となります。以前に市長が言われていたと思うのですが、近隣の市がやっていることは南国市もやれないことはないのではないかと。いかがでしょうか。
 市長の公約は100億円の減債ということですが、そのことを気にかけているのは一部の人ではないでしょうか。今辛抱してもらったら先では財政健全化となり、サービスができると言われますが、今困っています。苦しんでいます。橋詰市長のときに子供の医療費が無料になったということは、強いインパクトとともに市民全員の心に響くことだとは思われませんか。お尋ねします。
 また、毎年300人以上の人口減少に歯どめを少しでもかけることにつながるのではないかとも思います。各市町村の子供の医療費の担当者に助成状況をお聞きしたとき、拡充されている自治体また拡充予定の自治体の方は、本当にうれしそうに弾んだ声で拡充内容を告げられます。おめでとうございますと言うと、ありがとうございますと、なおさらうれしそうです。それもどうお考えになられるでしょうか。
 ことしもインフルエンザのはやる季節となってきます。昨年新型インフルエンザが猛威を振るっていたとき、明らかにうちの子はかかっていると思ったが、保険証はあっても窓口で払うお金がなく、学校を休ませて見守るしかなかったという親御さんの話を聞きました。受診抑制で本当に取り返しのつかないことになってしまったらと思い、身震いがすると同時に、たびたび義父に暴力を受け、2008年2月4日に11歳で亡くなってしまった藤岡和輝君を思いました。二度と同じ過ちを繰り返さない。子供たちの未来を、希望を奪わないように、小学校卒業までの子供の医療費無料化実現を強く求めます。
 掩体壕の戦争遺跡の活用について、大湊小学校では20ないし25時間の掩体壕の学習に時間を割いているということですが、校舎のすぐ北側にある掩体壕ですので、それはいつも目に入るし、やはりよくそのことを知っていなければならないということで、その時間をとっていると思います。
 最初に申し上げたように、掩体は県下で唯一の本当に生きた教材です。市内の他の小学校、中学校の方々にもやはりその履修をしていただくように教育委員会がやはり指導をしていただくことは必要なことではないかと思います。
 また、6年生に夏休み探訪でそういう遺跡のめぐることとかしていると言われましたが、それはやはり希望者だけではないでしょうか。やはりせっかくある遺跡であり、市の指定文化財ですので、ぜひきちんと系統立てて授業の中で生かせていただきたいと思います。
 また、市長に軍事訓練のことについてお話を伺いました。やはり市長はしっかりとした考えをお持ちであり、私もよかったなとほっとしております。
 それから、やはり災害時の訓練、それは本当に自衛隊でやはりそういうユンボとか特殊な工作機械、災害のための、そういうものがどうしても必要、そして一般のものではやはりできない危険なことも、自衛隊の方では訓練を日ごろから防災のためのされている部分については、やはり市民の命を守っていただくという観点で協力をしていただくということは必要だとは思います。それはあくまでも災害時のことでありまして、軍事訓練に対してはやはり、今現在南国市のほうにそういう要請は来てないと言われておりますが、取り越し苦労、考え過ぎ、けれども太平洋戦争に国民が引っ張っていかれたときには、それがやはり深く考えないでそういう事態になったということは、やっぱり歴史的に証明されておりますので、やはり取り越し苦労と思わずに、市民をそういうことに巻き込まないという市長の市民を守るという立場は常に考えていておいていただきたいと思います。
 鳶ヶ池中学校の学校林のマムシの対策ですが、遊歩道の開設などをすればマムシもおりにくくなっていなくなるではないかということです。早急に来年には子供たちがまたそこで泊って楽しく学習が、作業ができるように、来年に間に合うようにしていただきたいと思います。
 トヨタ車体に3年間来ていただいて、少しでも間伐、整理ができたということで、また県のほうからオファーが来ているということで、やはり検討して受け入れれるものは受け入れていただきたいと思います。
 今局地的豪雨で深層崩壊が起こっています。大量の土砂崩れを起こし、甚大な被害をもたらしています。独立行政法人土木研究所が作成し、国土交通省が公表した深層崩壊推定頻度マップによると、南国市は頻度が高いとなっています。森林の荒廃が大量の流木や土石流を引き起こし、被害を増幅しています。間伐や風倒木撤去の徹底、作業用林道の回復措置など面積が狭小であり、コスト高となるところも崩壊を起こさないように、また市有林であってもその公益性を考え対処していただきたいと思います。
 以上で2問目を終わります。
○議長(浜田幸男君) 答弁を求めます。市長。
○市長(橋詰壽人君) 就学前の子供たちへの医療の無料化の件なんですが、こういう特に村田議員さんのおっしゃられたこういう経済情勢の中ということで、よく事情はわかります。
 ただ、私は今の子ども手当も、これも国の政策ですので、私がとやかく言う問題じゃないんですが、私はやっぱり所得制限なしにやるというこの制度設計をするときに、じゃこれって何ですかということですよね、何のためにやるのか。子供のため、子供のためはわかるんですが、じゃ子供の何のことでこのことをやるのかというようなこと、そういうことをやっぱりきちっと整理した上でのことかなと。非常に医療費の無料化、多くの市町村がやっております。これをもっと言えば、私は子育て支援ということで国がやればいいんですよ、国がやれば。国がやればいいんですけれども、国はやらないから、しかし地域の住民といいますか市民といいますか、県民といいますか、そういうところの声というのが余りにも大きい。だから私はやっておる。
 村田さんは、インパクトを与えたら非常にと言われた。私もそれは市民が喜び、政策としてようやってくれたということをやることは非常に自分が市長としてもうれしいんです。うれしいんですけれども、その次があるんですよね。これは結局経常経費ですので、これ今年やって、二、三年やったけれども、じゃもうやめようやないかというような性格のもんでは私はないと思ってるんです。そうなると、私が言うように、いわゆる財政運営というものは弾力性を持たないと、借金はできるだけ減してだれかがしないと、いつまでも、お隣組の町村がやっておるのに南国市はやりたくてしようがないけれどもやれないという、やればいいんですが、やったらパンクすると、こういうようになってしまうということなんで、私はインパクトを与えようが与えまいが、非常にシビアに言うと、与えるよりもう少し健全度を確実に守っていくということが重要なことではないか、私の責任ではないかと思っております。
 ただし、じゃそれいつまでもしなくてええのというと、できるだけ早くはしたいんです。したいですけれども、今、先ほど来論議しております予防接種の問題もあります。婦人がんの問題もあります。たくさんやらないかんことがある中で、これは取捨選択をして、やれることには、性格にもよりますけれども、所得に応じてやるとか、応分の負担をいただくとか、そういうように私はしていかないとちょっともたんじゃないかと、財政がもたんのじゃないかというように考えております。
 ですから、村田議員さんの言われることはよくわかりますので、私はその方向に向かって努力をいたします。
 それから、小さなことというのは失礼な言い方ですが、山へ入っていった、マムシがおった、取りやめたということも、子供の安全、当然その先生は賢明な判断をされたと思うんですが、マムシなんかのああいうものというのは、マムシがあるにおいを大変嫌いで逃げるとかというようなそういう薬剤もあると思うんです。ですから、山へ入ってマムシが1匹おったからやめたというたら、山へはしばらく行けんことになると思いますよ。特に子供の重要な実習ですので、おっても行けという意味じゃないがですけんど、それはおる山にはずっとおりますので、一定湿気を含んだような山には。ですから、それには薬を散布して一定その区域をやるとかというようなことも必要ではないかと。私が余分なことを言うようですが、そういうことじゃなかろうかと思います。
○議長(浜田幸男君) 4番村田敦子さん。
○4番(村田敦子君) ありがとうございました。
 私の質問の中では、やはり一番子供の医療費のことが気にかかっております。それは結局小学校卒業まで無料にできた場合、子供の様子がおかしかったらすぐにだれでも病院に連れていけるわけです。南国市では子供の医療費が無料だったら。虐待なんかも非常に多いです。貧しい家の子供だけが虐待を受けているわけではなくて、それは一般のお金のある家庭でもそういうこともあります。やはりそういうことで学校ででも、それから通学途中ででも、その子供が座り込んでいたり、様子がおかしかったとしたら、南国市は子供の医療費小学校卒業まで無料だから、すぐに病院に連れていって見せてあげて、それで虐待のことも解消される、そういうことも考えています。努力してくださるということですので、一生懸命努力をしていただきますようにお願いします。