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検索結果 »  平成21年 第335回市議会定例会(開催日:2009/03/06) »

一般質問 3日目(野村新作)

質問者:野村新作

答弁者:市長、教育長、関係課長


○議長(西山八郎君) 11番野村新作君。
      〔11番 野村新作君登壇〕
○11番(野村新作君) 速攻で質問をさせていただきます。
 環境問題の中の環境教育について質問をさせていただきます。
 私たちは、毎日の暮らしの中から出るごみの処理の方法をめぐって、生活を守る身近な環境問題としてお互いに戒め合って、その意識を高めながら市の環境保護に努めなければなりません。人間は、便利なものはどんどん工夫、開発をするが、同時に必要ないものまで残して公害問題を起こしております。経済が高度に成長して社会資本が充実すればするほど産廃が増大する悪循環を繰り返しているが、ごみを出さない工夫にも限度がございます。今では、人間はごみとかかわりなく生きてはいけない時代になっており、しかも処理するのに莫大なお金をつぎ込んでおります。以上を踏まえ、行政の環境の担当者としてのお考えをお伺いします。
 小学校の学習で環境について学ぶ学年は、4年の社会科からでございます。本を見ましたけど、社会科は環境のことについては漠然としておりますが、南国市の暮らしという本がございます。小学校3、4年用でございますが、「私たちの暮らしと健康に」というところに、ごみステーション、パッカー車、焼却施設、リサイクルできるごみの行方、最終処分場が紹介されております。現場で働く人の声も載せられております。大変苦労をしております。ここでお伺いしたいのは、香南清掃組合と八京最終処分場の見学状況について調べてまいりました。20年度の資料によりますと、16団体、521人が見学に参っております。その中で南国市内の小・中学校では香南中学校44名、久礼田小学校60名、あとは香南市、香美市の小学校10校が見学に参っております。この数をどう考えるか、お伺いをいたします。
 さらに、八京最終処分場に至っては、香南中学校のみでございます。寂しい限りでございます。
 金属、瓶類、ペットボトル、プラスチック容器包装類を中間処理をいたします稲生の田中石灰工業に議会前に行って見学をしてまいりました。職員の方に学校関係で見学に来るところはどこですかと聞いたら、香南中学校の名前が1校しか出てきませんでした。あれあれという感じでございます。そこで、小・中学校での環境への取り組みをちょっと調べてまいりました。「南国市子ども詩集のびゆく子」41号でございますが、当時、大篠小学校4年の別府さん、地球が今大変なことになっている。だから、これ以上大変なことが起こらないように省エネをしようと思っている。自分たちでできることを今からやってみませんかと訴えております。三和小学校、当時5年の福井さんは「ごみ捨て場」というテーマで、汚い、クラスで海岸の清掃をしに来た。私は、びっくりした。まるで海岸がごみ捨て場になっている。大人はなぜ海岸にごみを捨てれるのだろうと痛いところを突いております。三和小学校は海岸の清掃を行っている様子がうかがえます。社協だより178号、香長中学校、12月26日、稲生、芦ヶ谷地区の清掃ボランティアを実施、市長、教育長が激励に駆けつけてくれ、地区の皆さんからも大いに感謝されたとあります。十市小学校では石土池周辺の清掃が知られておりますが、ほかの小・中学校での取り組みがあればお教えを願いたい。
 おおよそごみを拾う清掃ボランティアが多いと思いますが、それはそれで大変ありがたいことでございます。ここで提案をしたいのは、ごみがどのように処理されているか、出さないことにこしたことはありませんが、金属、瓶類、ペットボトル、これは包装容器類の処理の流れなど、田中石灰工業の見学すべてでは手作業で分別作業を行っておりました。作業員さんの苦労している姿をぜひとも見せてやってほしいと考えます。ごみ処理をするのに南国市では年間1人当たり1万1,000円のお金がかかっていることも教えてほしいと考えます。まずは、出さない、使わないの意識の働きかけを植えることをお願いしたい。
 教育の効果について、2月19日に健康づくりの会が中土佐町、久礼でございますが、ストックヤードという分別作業所に視察に行ってまいりました。メンバーさんと呼ばれる精神障害のある方8名ぐらいが分別作業を行っていました。ちょうど木曜日だったので、木曜日は缶の収集日ということで手作業分別を行っていました。ここで感心したのは、缶にしろ、瓶にしろ、ペットボトルにしろストックヤードに運ばれてきたときにはもう十分にきれいな状態でありました。これはごみ出しの意識が高いことがうかがわれます。それをまたメンバーさんが瓶のラベルをきちきちきちきちはいでおりましたし、もうこれ以上やるところないぞと思うけんど、まだその上きれいにやってました。収集日には、ごみ出しのステーションには環境委員さんかだれかがついておりますかと聞いてみましたが、だれもついていないということでございます。南国市のごみ出しのマナーもよいと言われておりますが、まだまだ中土佐町に比べればちょっとという感じでございます。
 中土佐町では、小学校4年になるとストックヤードにて共同分別作業を行うことが教育に組み込まれているようでございます。係の人の説明では、ストックヤードで共同作業した子としなかった子の差は、家で「お母さん、それは」と、ごみの分別のことをちゃんと言えるようになったことだそうでございます。また、中土佐町では指定袋には出した人の氏名を記入をするようになっているらしいでございます。南国市の環境学習に、中間処理場であります田中石灰工業の見学、共同作業というのはちょっと危険性がございますので、ぜひとも見学をするように要請をしていただきたい。
 2問目でございます。容器包装リサイクル法についてちょっとお伺いをいたします。
 97年に施行され2000年から本格的に実施されており、南国市においても平成14年よりペットボトルの分別収集が開始されました。ドイツを一つのモデルにつくられたと言われております。容器包装リサイクル法のもとで日本で一番進んでいるのはペットボトルでございます。リサイクル率も上がっているらしいです。しかし、御存じのように、ペットボトルの商品がふえ過ぎました。以前は、缶が圧倒的に多かったものが、今ではほとんどペットボトルにかわっております。これは容器包装リサイクル法ができるまで、500ミリリットルのペットボトルは業界が自主規制をしていたということでございます。500ミリリットルボトルが普及することで、ごみも大幅にふえることを危惧して控えていたと言われております。しかし、容器包装リサイクル法ができたことで、リサイクルできる容器だから構わない。たがが外れたということになりますが、知ってのとおり、アルミ缶やスチール缶のほうがリサイクル率が高いと言われております。ペットボトルはリサイクル率は上がっているが、それを上回る勢いで生産量が増加をしております。結局ごみの量が増加をしているということになります。容器包装リサイクル法が施行されて以来、リサイクル率が0.6%から20%に上がったそうでございますが、その間、生産量は2.5倍にふえたということでございます。ごみになる分は、この間2倍になったことになります。南国市の場合、平成15年85トン、16年93トン、17年92トン、18年がピークで96トンでございます。19年93トンで、これはペットボトル生産量が影響しているのではないかと考えます。
 このペットボトルを1本つくるのに、その倍の石油が必要と言われております。それをリサイクルするのに3.5倍の石油が使われるそうです。ある資料によると、平成16年にはペットボトルをつくっているが再利用は3万トン、つくるのに102万トンの石油を使い、24万トンの分別回収してリサイクルをしようとしているので、24万トンの3.5倍の84万トンの原油を使っているということになります。残り27万トンは捨てられているから、運搬や施設などに2万トンの石油を使います。総計188万トンの石油を使いました。リサイクルする前に使った石油が26万トン、リサイクルするようになって使った石油が約200万トン、そして再利用できたペットボトルはたったの3万トン。ペットボトルをリサイクルするようになり、平成15年から16年にかけて資源を7倍も使い、ペットボトルの消費量も、ペットボトルの形をしたごみも約4倍になったそうでございます。全部のごみを計算するとおよそ7倍になります。資源を7倍使って、ごみも7倍ふえました。処理をするにはお金が必要でございます。だれが出すでしょうか。行政としてのお考えをお伺いいたしまして、1問目の質問を終わらせていただきます。明快なる答弁を御期待いたします。
○議長(西山八郎君) 答弁を求めます。教育長。
      〔教育長 大野吉彦君登壇〕
○教育長(大野吉彦君) 野村議員さんの環境教育についての御質問にお答えいたします。
 清掃ボランティアは、先ほど香長中学校の芦ヶ谷の清掃のお話がありましたが、全中学校で取り組んでおります。地域の一斉清掃に参加するやつたるデーを初め、4中学校生徒会の呼びかけによりさまざまな場所で熱心な活動が行われております。そして、小学校におきましては、先ほど御紹介のありました三和小学校の海岸清掃や十市小学校の石土池の清掃ボランティアを初め、地域に御協力いただいての取り組みが展開されております。また、授業の中では、野村議員さんの御指摘どおり、小・中学校の社会科や理科を中心に学習しております。特に小学校3年生、4年生用に作成しております社会科副読本「南国市の暮らし」の私たちの暮らしと健康の項で、南国市内におけるごみの発生から収集、そして香南清掃組合ごみ焼却施設、田中石灰工業等のリサイクル現場、八京最終処分場の処理、ごみの減量等について学習できるように具体的に取り上げております。しかし、野村議員さんが言われますとおり、実際の現場を見ることで、さらに教育効果は上がると思われます。今後、児童・生徒の輸送時の安全の確保のことも踏まえ、授業時数等も考慮に入れながら、香南清掃組合、八京最終処分場、田中石灰工業の処理場等の見学も学校に照会しながら、環境教育とごみ問題の学習の中でリサイクル、資源化及びごみの減量化についての学習の充実を図ってまいりたいと思います。
 以上でございます。
○議長(西山八郎君) 環境課長。
      〔環境課長 池知 隆君登壇〕
○環境課長(池知 隆君) 野村議員さんの御質問にお答えをいたします。
 少し時代をさかのぼってみますと、昭和30年から40年は工場による大気汚染、水質汚濁、工場騒音などの公害問題が発生しております。昭和50年代においては都市化に伴う車公害、ごみ問題が生じております。最近においては、地球規模の環境問題が顕在化しております。これらの諸問題は、私たちが便利で快適な暮らしを求めてきた結果によるものであります。これらを解決するためには、市民生活や市内全般を環境に優しい形に変えていくことが大切だと考えます。担当者としましては、常に環境問題を意識しながら便利な生活様式を見直し、環境に配慮した生活が実践できるような環境教育を開催することが必要であると考えております。
 施設見学につきましては、香南清掃組合や一般廃棄物最終処分場、環境センター、田中石灰工業稲生工場、田中石灰高知プラスチック再生センター、大前田商店リサイクルプラザの各施設の中から主催者の日程により選択する形をとっております。施設見学には職員が同行し、施設見学に先立ち環境問題についてお話をさせていただき、環境学習をさせていただいております。
 参考までに申しますと、全国の埋立処分場は、あと13年もすればごみの埋め立てができないと言われております。南国市一般廃棄物最終処分場は、平成14年3月、総事業費で30億円で建設され、埋め立て想定容量は8万3,000立方メートル、現在の埋立実績は1万530立方メートルとなっております。埋立率は12.7%で、予定よりかなり余裕がありますが、これは市民の皆様の分別努力のおかげであると感謝しております。
 次に、ペットボトルのリサイクル率でございますが、本市が分別収集を始めました平成14年には53.4%でありましたが、平成19年には69.2%に上がっております。それに伴う生産量もリサイクル率に比例する形で上がり、本市のペットボトル収集量も同様の変化をあらわしております。また、リサイクルできないペットボトル廃棄物いわゆるペットボトルのごみですが、この増加につきましても認識しているところであります。本市の平成20年度のペットボトルの収集量は4月から1月末現在で67.89%となり、3月推定では81トン、前年度と比べ減少が予想されます。
 次に、資源ごみの収支についてお答えをいたします。
 一例を挙げますと、19年度の収集運搬における紙類A地区の委託料は301万円で、それに対して売り上げ益は735万円であります。また、紙類B地区の委託料は251万円で、それに対し売却益は692万円となっております。また、ペットボトルの中間処理における日本容器包装リサイクル協会からの売却搬出金として259万円が市の歳入となっております。資源ごみは市民の大切な財産であります。今議会に条例改正を提案いたしました。南国、香美、香南市の3市同時提案という形をとり、市民の財産を守る姿勢を示させていただきました。
 次に、収集されたペットボトルの行方についてお答えをいたします。
 ペットボトルは、分別、圧縮の行程を経て田中石灰高知プラスチック再生センターで処理されます。その後、日本容器包装リサイクル協会で入札し、売却され、製品に生まれ変わります。繊維製品としましては、制服、作業服、カーペット、マット類、シート製品として卵パックや仕切り、トレー、文房具に、ボトル製品として食品用の指定ペッボトル製品や洗剤等の非食品用製品に、形成品、その他の製品としてハンガーやプランター、看板、ごみ袋に再製品化されております。
 最後に、ごみ処理経費についてお答えをいたします。
 ごみの処理の中でも特に中心的な可燃ごみにつきましては、香南清掃組合で焼却処分をしております。その搬入量は平成17年度で1万2,069トン、18年度は1万2,064トン、19年度は1万1,720トンと減少傾向にあります。なお、香美、香南、両市も同様に減少しております。ごみ処理経費は、大きく分けて言いますと収集運搬中間処理委託料と香南清掃組合負担金、それに八京の最終処分場の運転経費となります。収集運搬中間処理委託料につきましては、17年度が1億3,217万円、18年度が1億227万円、19年度が7,546万円と年ごとに減少しております。ただし、19年度は紙類の売却益が1,427万円あり、大きく減少しております。香南清掃組合負担金につきましては、元利償還金市町村負担金の経理処理関係、また17、8年度に行いました基幹的施設改修事業に係る市町村負担金の関係で総額での単純比較ができないところでございますが、平成19年度は1億7,565万円となっております。また、八京最終処分場の経費は、19年度で4,809万円となっております。全体的に処理経費は減少しておりますが、その原因としては市民の皆さんがごみ分別収集に積極的に御協力いただき、可燃ごみの減少、資源ごみのリサイクルが進んでいるからだと考えます。
 以上でございます。
○議長(西山八郎君) 11番野村新作君。
○11番(野村新作君) 大変御丁寧な御答弁ありがとうございました。
 分別について効果が出ているということで、教育行政に携わる人の苦労はありますが、大変ありがたく思います。
 それと、教育長が輸送手段が解決できれば、どんどんと見学に送りたいということでございますので、少のうても南国市の学校が2校で、10校が香美市、香南市という数字は、どう見てももうちょっと逆転する感じで行ってもらいたいと思います。来年にはこれが逆転するように、ぜひともよろしくお願いいたします。
 それと、教育フォーラムの香川県からおいでてくださいました竹下校長先生でございますが、積極的に子供を炊事場に入れろと、作業をさせろということを言っておりました。教育業界におかれましても、積極的にごみ出しをやって分別作業を手伝わせるということを言いたいと思いますので、その点について教育長さんの積極的にごみ作業を手伝わせると、家庭でごみ作業を手伝わせて、行く行くは今の子供たちは環境問題に突き当たることはもう目に見えちゅうがです。人類が生きていく上において、環境問題とエネルギー問題は大きな2つの問題でございます。環境意識が高まって少しでも問題が片づけていかれるような、家庭教育においても、学校教育においてもそういうことの意識高揚を図ってもらいたいと思いますので、ひとつその点について。
○議長(西山八郎君) 教育長。
○教育長(大野吉彦君) お答え申し上げます。
 実は、私も昨年6月の一斉清掃のときに、八京の処分場に初めて入らせていただきました。すごいなというのを感じましたし、香南の清掃組合にも一度訪問させていただき、実際に処理をしているところも見学させていただきました。やはり、児童・生徒にとりまして、野村議員さんの御指摘のとおり、現場へ足を運ぶということが一番、いわゆる体験ということになるわけでして、体験したことが一番残りますので、ぜひその方向で私が体感したように、勉強させていただきましたように取り組みたいと思いますし、その事前のごみ処理、家庭での処理の仕方等につきましても、家庭科教育等学校教育も資源ごみの確保等、各学校でPTA等の御協力もいただきながら取り組んでおりますので、そちらのほうに向けましても取り組んでまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。
○議長(西山八郎君) 11番野村新作君。
○11番(野村新作君) どうもありがとうございました。
 質問とはちょっと変わりますが、昭和23年生まれがことし勇退されるということでございます。この中にも8名の方がおられますが、私なりに、議員に成り立てのころは西も東も南も北もわからんような状態で市のほうに送り込まれました。いろいろと聞きに行ってお勉強をさせてもらいました。大変感謝をしております。退職されても御健康に留意されまして、健康で長生きをしてくださるようにお願いをいたしまして、どうもありがとうございました。