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検索結果 »  平成20年 第332回市議会定例会(開催日:2008/06/13) »

一般質問 3日目(村田敦子)

質問者:村田敦子

答弁者:市長、関係課長


○副議長(浜田幸男君) 休憩前に引き続き会議を開きます。4番村田敦子さん。
      〔4番 村田敦子君登壇〕
○4番(村田敦子君) 通告に従いまして、1、後期高齢者医療制度の問題点、2、少子化対策、子育て支援の手元に届く政策(医療費無料化、保育料など)、3、掩体壕の保存のために、以上の質問をさせていただきます。
 後期高齢者医療制度の1番の問題点は、なぜ75歳で区切り、別枠の医療制度にしなければならないのかという点です。
 何度も言いますが、国民皆保険制度をとっている国で年齢で区切るというのは日本だけです。75歳以上の人は治療に時間がかかる、やがて死を迎えるのだからお金をかけるのはもったいない、そういって後期高齢者終末期相談支援料2,000円を新設しましたが、不評により凍結させました。様子を見ていて、これはまずいと思うとすぐに名称を変えたり、負担割合を変えたり、凍結させるのがこの制度の特徴です。くるくる目まぐるしく猫の目のように変わる制度は、自治体も保険制度に携わる人々をも振り回しています。計算し直し、また説明をして、いつになったら落ちつくのでしょうか。もともと根底から間違っている制度であり、持続不可能なのです。全国47都道府県中30都府県の医師会が反対していることからも、存続の可能性は薄いと思います。
 第2の問題点は、包括払いとして医療費に上限をもうけることです。以前、保健課長にお尋ねしたことがありますが、1月の上限が6,000円ということですがと私が言うと、そんなことはないでしょうとおっしゃられました。6,000円ということは、1割負担の人が600円、3割負担の人で1,800円ということです。600円で受けられる治療がどの程度のものか、まさかと思うことが本当に行われる、後期高齢者医療制度はそういう制度です。
 戦前、戦中、戦後と物のないつらい時代を我慢して一生懸命働いて今の日本を築いてくださった方々、御苦労さまでした。後は私たちが頑張ります。酷使してこられた体、あちらこちらと痛むでしょう。十分手当てをして休んでくださいというのが本当なのに、もう働けないからといって邪魔者扱いする。政府は、海外にはたくさんお金を使って自衛隊を派遣し、しっかり人道支援をしていますが、国内ではお年寄りを使い捨てるありさまで、人の道に外れたことをしています。同じ枠の中では医療の給付費がかさみ、現役世代の負担がふえるというのであれば、現役世代に負担させずに国費を投入したらいいのです。無駄な公共事業の見直しだけでも14兆3,980億円という財源が生まれます。世界で2番目の軍事費の見直しで1兆2,400億円、国債、地方債支払い利子の縮小で3兆3,280億円、特殊法人の整理統合で5,031億円、ODAの見直し半減で4,089億円、政党助成金廃止で317億円、機密費の全廃で54億円、これだけでも19兆9,160億円あります。社会保障の改善に5兆2,000億円使っても、14兆7,000億円残ります。新たな財源を求めなくても無駄を削ればいいのです。
 私たちは、親や祖父母、高齢者の方々の医療を粗末なものにし、早く死なせたいなどと思っていません。一日でも長く生きていてほしいと思っています。政府が、大企業、資産家の言いなりに医療費抑制の目的で始めたこの後期高齢者医療制度は、一日も早く撤廃させなければなりません。既に全国の3分の1の自治体で見直しを含む意見書が採択されていますが、もはや小手先の見直しではどうにもならない状態となっています。こういうことこそ早急に廃止の意見を上げるべきではないでしょうか。南国市6,711人を含む全国1,300万人の方々のためにも廃止の意見書を出すべきです。いかがでしょうか。
 次に、少子化対策、子育て支援の手元に届く政策についてお聞きします。
 小学校卒業までの医療費の無料化及び保育料についてです。高知県下でも、中学卒業まで医療費無料化を所得制限なしで行っている自治体があります。南国市に近いところでは安芸郡芸西村が、平成19年度より小学校卒業まで、20年度より中学卒業までとなりました。少し前のことです。小学生2人の子供さんを育てている広島から転勤されてこられた営業マンの方とお話をしたのですが、子供の医療費が無料でないのに驚かれた、同僚の方に話されると、その方は芸西村の方でして、うちは中学校卒業まで無料だと言われたので、しまった、芸西に住めばよかったと思ったと言っておれました。
 土佐清水市も昨年10月から中学卒業まで無料になっており、若い人の人口がふえてきているということです。平成17年2月に、葉山村と東津野町が合併した高岡郡津野町の場合は、芸西村、土佐清水市が小学校卒業まで無料だったときから、うちも少子化対策、子育て支援のために制度化したいと住民福祉課の課長さんが思っておられ、課長会のたびに進言していた結果、ついに予算化され、平成20年度の3月議会で承認され、9月より実施という運びになりました。山間地帯であり、農林水産業が基幹産業であります。ゆえに、そんなに大きな企業とかはないのですが、須崎市までは20分、高知市までも1時間程度なので、よそに働きに行っても、津野町に住んで子育てをしてもらおうと、保育料も国の基準の53%にしました。
 そこで、お聞きしたいのですが、南国市の保育料はどのくらいになっているのでしょうか。津野町長は町じゅうの至るところで若いお母さんたちにありがとうございます、助かりますと声をかけられるそうです。子供を育てながら年々高くなる税金、光熱費を払い、食料品や衣類なども購入しなければなりません。子育て中の人の暮らしは大変です。お金がなければ、夫婦の間もうまくいきません。家庭不和は育児放棄や児童虐待にもつながっていきます。そういうときに、子供の医療費無料化、安い保育料、この政策は直接家計に届きます。子育て中の夫婦にとってどれだけ励みになるでしょう。子育て中の人もこれからの人も、こんなに支援をしてくれる町で子供を育てたいと思うことでしょう。2人目の子供だってつくれます。少子化を危惧するのなら、現実に産み育てられる環境を整えてあげることです。若者の働く場所をつくることは本当に大切なことですが、子育てに向いていないと、ほかの町に行かれたのではかいがありません。企業誘致イコール子育て支援とならなければいけません。
 また、藤岡和輝君の事件は津野町の広報にも載っていました。二度と同じ過ちを繰り返さないためにも、心も体も繊細な12歳以下の子供たちには手厚い保護が必要だと思います。親たちに地域が、市政が手を伸べる必要があります。バランスシートを作成し、バランスを保つことは大事なことですが、財政健全化法にとらわれ過ぎた場合、住民サービスの切り捨てが起こり、人心は離れていきます。行政というものは、市民の暮らしを守るために行われるべきものだと思うのですが、いかがでしょうか。
 次に、2006年2月に南国指定文化財となった戦争遺跡前浜掩体群7基の整備と保存について質問いたします。
 戦後63年、私たちは戦争を知りません。書籍やマスメディアから得られる情報でかいま見る程度であり、実体験がなく、痛みを感じることもありません。相手のことも知らず、憎んでいるわけでもないのに、国策により殺し合わなければならない戦争、国民は国の命令の前には財産も暮らしも投げ売って従わなければなりません。昔、そういうことが絵そらごとではなく、確かにあったのだということを実証し、物語ってくれているのが掩体壕です。
 昭和16年、1,500人の人が日々の暮らしを営んでいた三島村は、そこに航空基地をつくるという国の命令でいや応なく接収され、先祖代々住みなれたふるさとを涙ながらに離れ、移転先を探し、家を建てたり、かわりの田畑を求めることにも大変苦労しました。その上、村民は自分の暮らしをほうって勤労奉仕に駆り出されたのです。毎日毎日土を盛り上げ、踏み固め、その上にむしろやセメント袋を敷き、セメントを流し込み、掩体壕がつくられました。大湊小学校のすぐ北にある7号掩体の内側には、はっきりとそのときのむしろとセメント袋の跡を見ることができます。それから、前浜公民館の南西にある1号掩体には、アメリカの戦闘機グラマンによって激しい機銃掃射を受けた大小合わせて約60個の弾の痕跡があります。そのときに、田にいた浜田吉治さんが勤労奉仕の生徒たちと掩体に逃げ込んだ様子を80歳のときに語っておられる記録が「掩体物語」というブックレットに載っています。今生きておられたら108歳になられます。語り部たちが順々に亡くなられてしまいます。その方々の伝えたい戦争の悲しさ、平和の大切さを、物言わぬ掩体ですが、無言のうちに訴えています。
 10年前には、掩体壕として国内で一番に市の文化財指定をされた大分県宇佐市掩体壕の整備保存の様子を、南国市教育委員関係者5名と掩体壕を文化財に推進する会の関係者8名の総勢13名で視察に行かれました。そして、悲惨な戦争を二度と繰り返さないため、戦争遺跡を平和の提唱として後世に伝え続けようと、市民グループと行政が一体となった取り組みで戦跡公園として整備をされ、市民はもとより、宇佐市を訪れる人々に感銘を与えている様子を学んでこられました。その年の3月には、7,159人の署名も浜田市長に手渡されています。
 それから、時間はかかりましたが、平成17年3月に掩体整備検討委員会が出した答申書を、掩体保存整備に向けてのまとめを踏まえて、宇佐市と同じように市と市民が協力をして平成18年2月に前浜掩体群として市の文化財に指定され、保存、活用を図ると決められました。市長、教育長、その答申書はごらんになられたでしょうか。そのときの市長は浜田市長であり、教育長の西森教育長が前浜掩体群としてすべての掩体を指定されたことは、南国市が平和教育を重んじていることを社会全体に知らしめました。その後、橋詰市長、大野教育長に掩体群の保存整備についての引き継ぎはきちんとなされているのでしょうか。そのときに、いずれは用地を買い上げ、公園として保存活用していくという計画はどうなったのでしょうか。
 文化財として指定されるずっと以前から、掩体壕には学校の生徒も含め多くの方が見学に来られています。ブックレット「掩体物語」は、市内の小・中学校の教材としても活用され、一般の方々にも求められています。先日、6月9日には韓国の済州島にある済州大学の教授8名の一行が見学においでになられました。済州島には、太平洋戦争当時に日本軍がつくった要塞があります。飛行場跡と掩体が20基あり、それを戦争遺跡として保存したいので、前浜掩体群を参考にしようとおいでたのです。日本の学者や研究者は、国内だけでなく他の国々に日本軍がつくった掩体も調査しているそうで、外国の人々も興味を持たれ、やはり調査保存をしようとこちらに見学に来られているようです。本当に物言わぬ掩体ですが、国際交流の一環も担っています。見学者の方がふえる一方なのに、これといった調査や整備もなく、見学順路も草ぼうぼうのところさえあります。市の文化財としての位置づけがなされているのですから、見ていただく方にきちんとしたものをお見せするのが南国市としての責任ではないでしょうか。
 先日、掩体壕を文化財に推進する会からの申し入れを受けたとお聞きしましたが、どうでしょうか。特に、その中の第2回掩体コンサートが8月17日に予定されていますが、昨年も事前にRKCラジオやいわぬまラジオの取材を受け、宣伝され、多くの方々が集まりました。これは、本来なら市が主催者となり、物心両面からのバックアップが必要ではないでしょうか、お尋ねいたします。
 以上です。
○副議長(浜田幸男君) 答弁を求めます。市長。
      〔市長 橋詰壽人君登壇〕
○市長(橋詰壽人君) 村田議員さんの御質問にお答えいたします。
 まず最初に、後期高齢者医療制度についてでございますけれども、先ほど村田議員さんのほうからは後期高齢者医療制度の廃止をする方向で意見書を出すべきではないかと、こういうような御質問であったということで、それのお答えといたしまして、我々何度か申し上げましたように、全国市長会、まず一番身近な単位としまして高知県市長会、そして四国市長会、そして最後に全国市長会で調整をいたしまして、この後期高齢者医療制度の問題につきまして国のほうに改革、改善を迫っておるところでございます。参考までに、4項目にわたってのこの内容について御紹介したいと思います。
 まず第1点目は、国は本制度本来の趣旨である費用負担の明確化、運営主体の一元化、高齢者にふさわしい医療の提供などについて多くの国民の理解を得られるよう今まで以上に周知徹底を図り、迅速かつ確実な制度の定着に努めること。
 2点目といたしまして、低所得者に対するさらなる軽減については、保険料負担の水準が適正か否かを検証した上で実施すべきである。また、新たな対策により生ずる保険料及び公費等の負担については、地方へ負担転嫁することなく、国の責任において全額補てんすること。
 3点目、今後国として新たな見直しを行う場合には、地方の意見や実情を十分に踏まえ、国民の理解と信頼が得られるよう必要な準備期間を設けて対応するとともに、新たな対策に伴う経費や電算システム経費などについては、地方へ負担転嫁することなく、国の責任において万全の措置を講ずること。
 4点目でございますが、後期高齢者のうち被用者保険の被保険者及び被扶養者が漏れなく後期高齢者医療制度へ円滑に移行できるよう、広域連合と被用者保険者との連携強化について必要な措置を講ずること。
 この4点について今回の全国市長会の決議といたしまして、これを全体の国会議員のところへ届けて、あるいは政府機関へ届けておるところでございます。そういう市長会としての動きでございますので、我々が、これ既に始まっておりますので、これの改善に我々市長の立場で努めてまいりたいと、このように考えております。
 そして、掩体壕のことに触れられましたが、掩体壕で前浜田市長に意見書などについて提出してあるが、この内容について目を通しておるのかと、そして引き継ぎは受けておるのかということでございました。これは確実に引き継ぎを受けてございますし、先ほどおっしゃいました意見書につきましては、再度来庁していただきまして詳しくお話も聞いておりますし、私のこれについての意見、考え方等も述べてございます。詳しいことにつきましては、生涯学習課長より答弁申し上げますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。
○副議長(浜田幸男君) 生涯学習課長。
      〔生涯学習課長 浜田清貴君登壇〕
○生涯学習課長(浜田清貴君) 村田敦子議員の掩体壕の保存のためにという御質問に答弁を申し上げます。
 掩体は飛行機の格納庫でございまして、高知空港の前身である高知海軍航空隊基地の施設といたしまして、戦時中の1944年、昭和19年に建設されたものであります。現在残っているものは、コンクリート製のものが7基で、平成18年2月に7基全部が前浜掩体群として南国市の史跡に指定をされております。
 掩体は、単なる飛行機の格納庫だけではなく、掩体がつくられるまでに戦争の準備がどのようにされ、国民はどのように動員され、どのように苦しみ、最終的にどのような結果になったかを具体的に教えてくれる場所であり、構造物であります。戦争遺跡は、過去の戦争から未来への検証の意味で重要な意義を持っておりまして、悲惨な戦争を二度と繰り返さないため、平和的教材としての教育的価値を位置づけられるものであると考えております。
 現在、その活用といたしましては、高知県で唯一の掩体でありますので、掩体群を紹介する看板を前浜公民館の駐車場に設置をいたしております。それとともに、ガイドマップを作成いたしまして、市内の児童や、また市民の方々に配布を行っております。
 見学をするコースにつきましては、前浜公民館駐車場を起点にいたしまして、徒歩によりまして順次回ることができます。このコースの農道の雑草につきましても、若干生い茂っているところもありますので、適当な時期に草刈りを行い、なお整備につきましては農道管理者とも協議をいたしまして、見学しやすい環境の整備に努めたいと思います。
 掩体の戦争遺跡の整備につきましては、何といいましても周辺の土地所有者や、また前浜地区地元の御理解をいただかないとできないことでもありますけれども、引き続き御協力をお願いすることは必要であると考えております。具体的にいつ整備するかにつきましては、予算措置も必要でありますので直ちにということは申し上げられませんけれども、大分県の宇佐市等の先進地の公園化等の整備状況等を参考にいたしまして、引き続き検討してまいりたいと考えております。
 また、掩体の形態や構造等につきましては、計測を実施いたしまして、詳細なデータを整備することで現状の記録保存に向けて取り組んでまいります。
 掩体コンサートにつきましては、後援をすることで教育委員会としてバックアップをしていきたいと考えております。
 以上です。
○副議長(浜田幸男君) 福祉事務所長。
      〔福祉事務所長 谷田 豊君登壇〕
○福祉事務所長(谷田 豊君) 村田議員さんの御質問にお答えをいたします。
 少子化対策、子育て支援の政策としての保育料について御質問をいただきました。
 保育料につきましては、本市では国の基準を上回っての対策はしていません。ただ、国の基準では7階層の所得税額の区分分けとなっておりますが、本市ではさらに細分化をして13階層としております。この細分化により、国の基準よりも所得によっては保育料が下がる方、上がる方が出てまいります。
 一例で申し上げますと、国の保育料徴収表第4階層、所得税4万円未満の方につきまして、3歳児未満、月額3万円でございます。3歳以上が月額2万7,000円の国の基準となっております。本市の場合、それを所得税1万9,000円未満と1万9,000円以上4万円未満に細分化をいたしまして、まず1万9,000円未満につきましては、3歳児未満、月額2万6,000円、3歳児以上が2万3,000円、所得税1万9,000円以上で4万円未満の方につきましては、月額、3歳未満児につきましては3万2,000円、3歳以上につきましては2万9,000円、このようになっております。
 保育料月額を決定する所得税率は、御承知のように国から地方への税源移譲によりまして税率が変わっておりますので、所得税額のランク分けが変更となっております。全体的には国基準での保育料総額は4億1,150万2,250円、本市基準での保育料総額は4億302万9,000円でございまして、国基準の97.94%でございます。強いて言えば約3%の減額でございます。
 津野町、土佐清水市、芸西村などの事例をお聞かせいただきましたが、現在の財政事情では本市において保育料の大幅な減額は無理ではないかと考えております。御理解をいただきたいと思います。
 以上です。
○副議長(浜田幸男君) 保健課長。
      〔保健課長 中村さぢ君登壇〕
○保健課長(中村さぢ君) 先ほど村田議員さんより乳幼児の医療費の無料化につきまして、芸西村、そして土佐清水など中学生までを対象にということで、南国市もどうかというような御希望があったように受け取りまして、ちょっと答弁をいたしたいと思います。
 南国市でも十分ではございませんけれども、現在の補助の対象ではない所得制限以上の所得世帯の満1歳以上3歳未満の通院、そして満1歳以上の就学前児童の入院につきまして、市単独事業として助成を行っております。
 加えて、所得制限内の満1歳以上3歳未満児の通院、満1歳以上の就学前児童の入院につきましても、県の助成率が少ないために市の財源から継ぎ足しを行っております。19年度の乳幼児医療費助成の状況につきましては、対象者が約3,000人でございます。18年度が2,800人で助成額が7,596万5,000円です。そして、県補助はそのうち2,854万5,000円、市の一般財源が4,742万円でございます。そのほかに審査支払手数料などがございます。仮に小学校卒業までの児童を対象に実施いたしますと、対象者が6,000人ほどになります。とても中学生までは該当はなかなか難しいと思いますので、6,000人でもかなり多ございます。そして、19年度分の年齢別の医療費に関するデータがまだございませんので、18年度から1.7%ぐらいの伸びを見て試算をいたしました。そういたしますと、市単独での財源は別に1億2,000万円必要になりますので、現行制度実施分を合わせますと1億6,742万円ほどが必要になってまいります。したがいまして、本市の厳しい財政状況の中、小学校卒業までの医療費自己負担の無料化の実現はなかなか困難であると考えております。乳幼児医療費助成の拡大は子育て支援対策の一環といたしましても重要な施策であると認識をいたしておりますけれども、現状維持で実施してまいりたいと考えておりますので、御協力、御理解をいただきたいと思います。
 以上です。
○副議長(浜田幸男君) 4番村田敦子さん。
○4番(村田敦子君) それぞれ御答弁ありがとうございました。
 後期高齢者医療制度のことですが、高知市長会、四国市長会、全国市長会で国に対しての制度はそのままで、次々にその変わる制度、そのたびに必要な経費、それに対して国のほうが責任を持ってしていただくと、すべての市長がそういうふうに国のほうに言っていただければ、国のほうもまた廃止のことを考えてくれるかもしれません。なお、そういうふうに求めていっていただきたいと思います。
 そして、乳幼児医療費の小学卒業生までの医療費の無料化のことですが、現在乳幼児医療費無料制度は、2007年4月のデータですが、通院に対しては77%、入院に対しては94%の自治体で無料化となっております。そして、この乳幼児医療費の無料制度を国で行っていただくように115万筆の署名を集め、805自治体が意見書を採択しております。子育て世代の雇用と賃金が破壊されている今、内閣府の意識調査でも70%の人が経済的支援措置を求めています。一部負担金は、もともと受診抑制効果を期待して設けられた制度であり、心身の成長期にある子供に受診抑制が発生すれば、将来にわたって取り返しのつかない事態になってしまいます。ほとんどの自治体で通院、入院に対して無料化が行われている現在、そして国に対しても無料化を制度化してもらうように求めている現在、できればその所得制限を設けずに南国市が行っている独自の措置もできたらしていただきたいと思います。
 そして、国の制度でこの乳幼児医療費が無料になった場合、それにまた上積みをして小学校卒業まで無料化するということも考えていただきたいのです。二度と南国市で児童虐待で子供を死なせたりしないように、2件の既にまたそういう児童虐待の事件があったと聞きますが、1件はやはり家庭にお金がなくて、経済的困難なために子供に当たる、その結果が児童虐待になっていますので、そういうことも考えて、できるだけの措置を行っていただきたいと思います。
 掩体壕のことですが、確かに掩体壕のマップを18年のときに3,000部つくっておられますが、そのマップはもうほとんどなくなっております。できれば、またそれを増刷していただきたいと思います。掩体マップはなかなか見やすくて、A3の広さの用紙をマップを畳んで持ちやすい大きさになるようになっていますが、その7基の掩体の説明がすべて写真入りで載っておりまして、それから地図も載っていますので、順次見ていくためにあのマップは有効だと思いますので、もうありませんので、できれば増刷をしていただきたいと思います。
 それと別に、申し入れの中にあったと思うのですが、以前は農協のトイレをお借りしていたのですが、現在もう農協は閉められて、売りに出されているとお聞きしたんですが、それで現在トイレがなくて、7基全部ゆっくり説明を聞きながら回ると1時間程度は十分かかります。できればトイレを構えていただきたいのですが、それも御検討いただきたいです。それはできれば早くに考えていただきたいのですが。
 それと、8月17日と、もう二月すれば掩体コンサートがあります。去年も随分話題になり、新聞にも載りました。南国市のことを全体に知らしめるためにも、その宣伝効果は大きいものがありますので、ぜひできるだけの後援をしていただきたいと思います。
○副議長(浜田幸男君) 答弁を求めます。市長。
○市長(橋詰壽人君) 大変申しわけございません。たしか、先ほど村田議員さんのほうからの質問の中で、乳幼児の通院の無料については77%で通院が94%、乳幼児というおっしゃり方をしたんじゃないかと思います。いずれにしましても、我々もその94%、77%という非常に高い率で実施されておると、うちは既にそういう乳幼児という言い方で言えば実施しておると理解しておりますが、なお小学校修了時あるいは中学校という高いハードルも今すぐにというのは非常に、財政の健全化策を一方でやる中で、他の市町村よりずっと高いレベルの福祉施策を実施するというのも、それは一つの手法かもわかりませんが、今すぐにということはなかなか無理もいくだろうと思います。こういう高いハードルも近い将来必ず越えていく、福祉の施策の拡充を図っていくという姿勢で取り組んでいきたいと、このように思っておりますので、そういう点で御理解をお願いしたいと思います。
○副議長(浜田幸男君) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(浜田清貴君) 掩体壕を紹介するパンフレットの増刷ということでございますが、このパンフレットにつきましては、初版以降、1度増刷をしておりまして、それが順次配布をされて、今現在また再度残り少なくなっておるということで、これも増刷をするような手配にしております。
 それから、見学者のためのトイレの設置という御要望でございますが、これまでJAのトイレを利用させていただいておったということでございますが、JA前浜支所は閉鎖をされておりまして、JAの考え方としては前浜支所は閉鎖の後、売却をされるというふうにお聞きをしております。したがいまして、建物も取り壊されるということの方向のようでございます。
 それで、見学者の方のためのトイレの設置ということにつきましては、すぐにそのトイレを単体で設置できるというふうに今現在お答えする用意がちょっとございませんが、なお検討させていただきたいと思います。
 以上です。
○副議長(浜田幸男君) 4番村田敦子さん。
○4番(村田敦子君) 乳幼児の医療費については、南国市も独自の制度で援助されていますが、やっぱり所得制限がある部分がありますので、できれば、ほとんどの自治体が所得制限なしで行っておりますので、どうせするのなら、みんな子供は同じかわいいものですから、その所得制限を設けずにしていただけるようにしてほしいと思います。
 もう既にガイドマップは増刷手配をされているということで、そのままスムーズに、できるだけ早くになりますようにお願いいたします。
 トイレは本当になかなか我慢できないものですので、できるだけ前向きに検討していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○副議長(浜田幸男君) 答弁を求めます。保健課長。
○保健課長(中村さぢ君) 乳幼児医療につきまして、繰り返しになりますけど、もう一度説明させていただきたいです。
 現在、県の助成制度に基づいての内容は、小学校の就学前児童の通院、そして入院に係る自己負担額の助成の対象であります、それは。3歳以上の通院につきましては、所得制限を設けて、所得の状況に応じて負担割合が変わっているので、所得制限があるわけです。けれども、南国市では県のその所得制限以上、補助対象ではない所得制限以上の世帯の満1歳以上3歳未満児の通院、そして満1歳以上の就学前児童の入院につきまして単独で行っておりますので、それはかなりこちらも一生懸命頑張っておるというふうに思いますので、御理解いただきたいと思います。よろしくお願いします。