トップページ > 南国市議会 > 議会議事録
読み上げる

議会議事録

  • 開催別
  • 一般質問
  • 議員提案
  • 市長提案
  • その他
  • 検索

検索結果 »  令和3年 第422回市議会定例会(開催日:2021/09/03) »

一般質問3日目(有沢芳郎)

質問者:有沢芳郎

答弁者:市長、教育長、関係課長


○議長(土居恒夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 12番有沢芳郎議員。
      〔12番 有沢芳郎議員発言席〕
○12番(有沢芳郎) おはようございます。
 それでは、通告に従いまして質問をさせていただきます。
 学校教育における学習における社会教育とは何ですか。
○議長(土居恒夫) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 社会教育法の第2条では、社会教育の定義として学校の教育課程として行われる教育活動を除き、主として青少年及び成人に対して行われる組織的な教育活動、体育及びレクリエーションの活動を含む、とされております。社会教育の中では、学齢期の児童は学校の放課後以降も対象にしておる、そういうことであると解しております。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 社会教育法第2条を指し、教育活動の一つとして捉えられている社会教育法第9条の5の規定及び社会教育主事講習等規定に基づき、社会教育主事の職務を遂行するに必要な専門知識、技能の資格は要りますが、何人おるんでしょう。
○議長(土居恒夫) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 現在、教育委員会事務局におきまして、学校教育課、生涯学習課を通じて当該資格を有する職員はおりません。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 前に前田議員さんが同じ質問をされたと思いますけれども、これは社会教育法、社会教育主事等のこの条例の規約に、必ず事務局に社会教育主事を置くということになってますんで、ちょっとしっかりと勉強して、講習を受けらせて取られるようにぜひお願いしたいと思います。これは教育長の指示で学校長に行かすようになってるんでしょうか。
○議長(土居恒夫) 教育長。
○教育長(竹内信人) 過去には、現場の教員を社教主事講習へ派遣をすることがありました。これは県の社会教育主事育成の事業がありまして、1年に30名近く派遣をしたことがあったんですが、この事業が最近人数が少なくなりまして、南国市も要望はしてるんですけれど、各市町村教委まで回ってくる枠がなくって、現在、県教委の社会教育担当部署の職員を派遣するような形になっております。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 分かりました。
 資格を持っている職員を生かせる職場に配置をしてるでしょうか。
○議長(土居恒夫) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 過去の有資格者は、学校教育指導主事として学校教育指導係に配置をしておりました。現在はいないということは、先ほど申し述べました。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 地域づくりを支える社会教育の役割は何ですか。
○議長(土居恒夫) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 住民の方のそれぞれの学習に対する多様なニーズに対応するとともに、学校教育そして家庭教育との連携もし、相互の向上に努めることであると考えております。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 社会教育における広報戦略は、どのように取り組んでいますか。
○議長(土居恒夫) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) それぞれの係、文化財係でありますとかスポーツ推進係、図書館でありますとか、それぞれ各行事、イベントごとに広報、ホームページ、フェイスブック等で周知しておる状態でございまして、いわゆる全体を戦略に基づいた広報というものは行えておりません。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 地域と大学の連携によるSDGsの取組はどのように考えていますか。
○議長(土居恒夫) 企画課長。
○参事兼企画課長(松木和哉) 高知大学とは連携協定を締結しておりまして、本年度の連携事業といたしまして8月19日に高知大学の地域創造センターの梶英樹氏を講師にお迎えして、管理職を対象といたしましたSDGsの職員研修をいたしたところでございます。
 後期の基本計画におきましても、SDGsの取組ということで施策展開に掲げておりますので、教育分野も含めまして、次の段階では地域課題を設定した上で、持続可能な視点を政策に取り入れる研修を予定しておりまして、今後とも大学との連携の下、SDGsの取組を推進してまいりたいと考えております。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) では、持続可能な地域とともにある学校づくりとはどういうことでしょう。
○議長(土居恒夫) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) 本市の中山間地域等でございます、学校と地域が、地域あっての学校、学校あっての地域という言葉を合い言葉に、地域と学校が協働で教育活動が展開されております。まさに、学校が地域コミュニティーの中心的役割を担っておりまして、地域が学校を支援する体制ができている姿だと捉えております。
 御質問いただきました、地域とともにある学校づくりとは、先ほど申し上げたこととともに地域学校協働活動にも掲げられておりますように、地域と学校がパートナーとして連携・協働し、意見を出し合う中で地域の将来を担う人材を育成する姿だというふうに考えております。以上でございます。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 社会教育における地域人材の育成とネットワークの展開にどのように取り組んでいますか。
○議長(土居恒夫) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 各地区公民館長や社会教育委員、それぞれを対象にした研修に、県、中四国等になりますが、参加をしております。この職種を超えたネットワークづくりというものは、あまり有効には機能できておりません。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 南国市のこれからの教育・保育を考える会についてお聞きします。
 先月に第1回の会が開かれたということですが、審議の状況をお聞かせください。
○議長(土居恒夫) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) 前田議員の御質問にもお答えしましたように、去る8月5日に第1回目の考える会を開催いたしました。会議内容につきましては、南国市の総合計画及び南国市の保育・教育行政の現状と課題を把握するということが第1回目の会議目的でございましたので、今後の教育・保育を考えていく上で、市全体の総合計画についてを各委員さんに知っていただくために、初めに企画課長より市の総合計画について説明をしていただきまして、その後、学校教育課、子育て支援課より、それぞれ教育行政、保育行政の現状と課題につきまして御説明をさせていただきました。
 第2回は10月を予定しております。議事録も後日公開いたしますので、御覧いただければと存じます。以上でございます。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) その会で、香南中ブロックの再編については協議されましたか。また、今後協議されますか。
○議長(土居恒夫) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) 香南中ブロックの再編につきましての協議につきましては、1月に予定をしております第3回での会議で香南中ブロックの課題及び再編について御審議いただく計画を予定をしております。以上でございます。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) この考える会は公開ですか、または非公開ですか。
○議長(土居恒夫) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) 公開で行っております。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) この会では、PFI、PPPの活用についても検討されるということを聞きましたが、どのような場面で協議されますか。
○議長(土居恒夫) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) この考える会のオブザーバーとして、国土政策研究会理事、PFI事務局長でもございます伊庭良知先生に御参加いただくことになっておりますが、予定では11月開催予定の第3回目か、あるいは1月開催予定の第4回目の会議でPFIについても協議していただく予定で今計画を進めております。以上でございます。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) コロナが落ち着いたら、なるべく早い回に開催していただきたいと思います。
 では、その答申はいつ頃出ますでしょうか。
○議長(土居恒夫) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) 答申につきましては、本年度末を予定してございます。以上でございます。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 答申を受けて、その後、教育委員会としてどのような動きをするのかお聞かせください。
○議長(土居恒夫) 教育長。
○教育長(竹内信人) 先ほどから教育次長のほうもずっと説明をしておりますように、考える会が現在進んでおります。本年度末には、考える会のほうから答申をいただきまして、その後、令和4年度中、来年度中に南国市の長期教育総合計画を作成する予定で現在進んでおります。この長期教育総合計画においては、学校再編等についての教育委員会の考え方とか方向性をお示ししたいというふうに思っております。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 日章小学校も大変人が少なくなっておりますけれども、日章産業団地に関連してお聞きします。
 日章地区では、日章産業団地も造成され、今後多くの企業が入ってくると思われます。教育長は、この産業団地への企業進出に関して何か教育で利活用できるような考えはないでしょうか。
○議長(土居恒夫) 教育長。
○教育長(竹内信人) 日章産業団地そのものを教育活動に利用できるかどうかについては、現段階では考えが及びませんが、県外、また都会のほうから日章産業団地に入ってくる企業があることも想定し、デュアルスクールという制度も現在検討していこうとしております。
 デュアルスクールというのは、地方と都市、2つの学校の行き来を容易にし、双方で教育を受けることができる新しい学校のシステムであり、通常であれば社員とか従業員の方は都会のほうから地方へ単身で赴任をするところを、この制度を利用することによって、家族とか子供連れで南国市で暮らしていただきながら教育を受けるという、その中でまた南国市のよさを体験していただくとともに、将来的には移住とか定住促進にも結びつけていこうとする制度でございます。子供にとっては、住民票の変更をしなくても1年間の間においても2つの学校を行き来ができ、また受け入れる学校にとっても、新たな児童を迎えることによりまして活性化を図るものです。
 この制度、現在徳島県の一部の地域で取り入れられている制度でして、本市における可能性についても模索したいと思っております。
 ただ、これには住む場所の確保とかも重要ですので、教育委員会以外の関連部署とも連携、情報共有をしながら検討してまいりたいというふうに思っております。
○議長(土居恒夫) ごめんなさい、有沢議員。あなたの質問は社会教育と生涯学習についてですが、今までの教育次長と教育長の話には答弁のは入ってませんので、本題の話に戻していただけませんか。
      (「すいません」と呼ぶ者あり)
 はい。
      (「それについては、金曜日にちゃんと教育長とも打合せをして通告をしております。ちゃんとそういうことは手続を踏んでやっております。何ら問題はないと思いますが。課長会の中で、それの回答書を課長が忘れたというがなら話は別ですが、私はちゃんと金曜日に通告文書を出してますんで、教育長もちゃんとした回答が得られてます。調べてから言ってください」と呼ぶ者あり)
 分かりました。後で検証します。答弁にありませんから。
 じゃあどうぞ、続いてください。
      (「答弁、それは私には関係ないことです。私は質問の通告をしてますんで」と呼ぶ者あり)
 いや、質問にもありませんから。続けてください。
      (「質問もないち、出してあるのに。質問はちゃんと教育長に渡してますよ」と呼ぶ者あり)
 事実ありませんから。続けてください。
○12番(有沢芳郎) それでは、そのデュアルスクールっていうのは、本来なら住民票の異動なしに滞在先の学校に通学ができる、数週間から数か月の比較的短期の通学が可能と、こういうメリットがありますんで、ぜひ教育長の指導で進めていただきたいと思います。
 そして次に、生涯学習とは何でしょう。
○議長(土居恒夫) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 学校や家庭における教育、個人が組織によらず御自宅等で行う学習も含めた、先ほど申し述べた社会教育の概念も包有する、より広い大きい概念となると考えております。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 生涯学習を振興していく上での基本的な考え方は何ですか。
○議長(土居恒夫) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) テーマを趣味、教養のみにとらわれることなく、生きがい、健康づくり、体力づくり等、幅広いニーズに応じる学習機会を提供することであると考えております。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 今後、重要視すべき視点は何でしょう。
○議長(土居恒夫) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 地域力の向上に資するよう、福祉、防災、地域コミュニティーに関わる活動の支援や、そういったテーマに関する学習機会の提供であります。このことから、地域包括ケアとか地域防災計画へも連携させていくものでございます。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 市民の学習活動を促進するために必要な視点は何ですか。
○議長(土居恒夫) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 先ほど申し述べました地域力の向上という点に加えまして、情報技術、通信技術等が今発達しております、こういったことを提供できるよう、各教育施設の情報、インフラ整備なども重要となってまいります。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 家庭の教育力向上に必要な視点は何でしょう。
○議長(土居恒夫) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 家庭の教育力向上と申しますと、福祉等、学校教育等とも絡んでくるものですが、親子共に学ぶ機会の提供や地域で子育てをする共生の理念を醸成するよう育成を図っていくことなどと考えられます。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 地域の教育力向上に必要な視点は何ですか。
○議長(土居恒夫) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 地域で子育てをするなどの共生の理念の育成や、当課で行っておりますことで申しますと、地域学校協働本部など学校を核とした地域づくりの支援などでございます。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 次に、2番目の質問に移らせていただきます。
 南国市を散歩していますと、市道のあちこちに穴が開いております。市民が蹴つまずいてけがをした報告を受けました。穴を塞いでくださいと、建設課がレミファルトで穴は埋めてもらいましたが、あまりにも数が多い。南国市は道路の基盤整備をしていないのが原因であります。あまりにも市道がひどく、凸凹であります。
 南国市に道路の改良、水路の改良の要望は何件来ていますか。
○議長(土居恒夫) 建設課長。
○建設課長(浜田秀志) 現在の要望書の集計結果でお答えします。
 全要望数420件のうち、施工済みが189件、圃場整備などによる他事業での施工予定が24件、未完了が207件となっております。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 南国市は、ほかの市町村と比べても道路がひどいですので、三、四年かけて道路の整備にかけるべきだと思いますが、市民が安心して散歩やランニングできるように予算の計上をしてもらいたいんですが、市長、よろしくお願いします。
○議長(土居恒夫) 市長。
○市長(平山耕三) 私、今回の選挙に当たりまして、市内の各地域を回らさせていただきました。いろんなお声もいただき、またその現況も見させていただいたところでございます。有沢議員とも共に現況を確認させていただいたところもございまして、突然道の真ん中に穴が開いてると、どうしてこんな穴が開くのかというのが不思議になるような部分もございました。そういった道路、路面の老朽化に伴う風化にも近い状況の場所もございまして、そういった箇所が各地にあるということも分かりました。
 今までなかなか財政再建の中で、やはり道路の維持ということは市の単独事業でございまして、予算計上が難しかったということも過去にはあってきたところでございます。ここに来まして、財政状況も今一定改善をしているところでございまして、一定額のお金というものは計上して、そちらの道路の改修というものには重点的に、部分部分、今道路補修をまとめてやってる部分もございます。起債の活用をしてやってる部分もございますので、そういったことも活用しながら、一定額は確保していきたいと思っております。以上です。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 何とぞ予算のほどをよろしくお願い申し上げます。
 それでは次に、3番目の土地改良区について質問します。
 土地改良区は、農業生産の基盤となる土地改良施設を適切に維持管理し、将来にわたって良好な営農環境を維持する役割を果たしています。総会の議決を経て、農業用水の利用の調整に関して、利水調整規定を定めています。
 物部川土地改良区連合とは、6つの土地改良区の連合体であります。南国市田村堰井筋、物部堰井筋、久枝、吉原、野市上井堰、野市下井堰の連合体であります。昭和41年に統廃合をしています。農業をするために必要な用水の管理、降雨時の排水管理など、土地改良区が運営、管理している堰板担当者も高齢化してきており、下流域の浸水リスクは高まっているので、行政も知らん顔はできない時期になっています。災害が起きたとき、市民は市役所に連絡する。堰の運営管理者は土地改良区です、知りませんとは言えないはずですが、お答え願います。
○議長(土居恒夫) 建設課長。
○建設課長(浜田秀志) 南国市管理の水路と改良区の堰は関係性が高いため、情報共有は必要と考えます。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 物部川統合堰と農業と水の関係について、幾つか課題があります。
 物部川の水利用に関する実態、仕組み、制度等があまり知られていない。南国市としてどのように取り組むか、お答えください。
○議長(土居恒夫) 農地整備課長。
○農地整備課長(田所卓也) 本市の多くの水路の源は物部川でありますが、市民の多くはあまり認識されてないのかもしれません。しかしながら、物部川に関しましては、これまでにも多くのイベントやシンポジウム等で物部川に興味を持ってもらい、さらに水源である三嶺の大切さを知ってもらう活動が行われております。
 物部川の水の大切さは、南国市民だけでなく流域の香美市、香南市の市民の皆様方も当然知っておくべき事柄であると考えておりますので、他の2市とも連携して検討を進めると同時に、物部川から取水している物部川土地改良区連合等とも協議を進めてまいりたいと考えております。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 野中兼山ゆかりの町田堰は、建設老齢化補修工事の計画が遅延している原因は何か。また、対策工事等の関心が低いのはなぜかお答えください。
○議長(土居恒夫) 建設課長。
○建設課長(浜田秀志) 町田堰とも呼ばれていますが、施設名物部川統合堰は、香美市、香南市、南国市の3市の水利用には欠かせない、物部川土地改良区連合が管理している農業用施設であり、統合堰本体、統合幹線用水路、下井幹線用水路、南国幹線用水路、あとサイフォンの構成から成り立っています。
 平成22年から協議会を設立し、施設機能保全につきまして検討してまいりましたが、3市に関係する施設規模がそれぞれ異なる上に、特に南国市に関係する物部川の河床の下を横断するサイフォンの負担について意見の隔たりが大きく、合意には至っておりません。
 あと、対策工事への関心度が低いとのことですが、物部川土地改良区連合の運営体制が脆弱なため、工事費用に関しては、ほぼ国、県、市の負担となっていることも原因の一つではないでしょうか。また、対外的には土地改良区連合のホームページなどで積極的に組織や事業の紹介を行っていくべきだと思います。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 南国市、香南市の市民が国や県などの農政などの予算を具体的に知る機会が少ないし、農業を取り巻く情報、リスクなどについて情報を共有する場がない。また、農業用水の歴史、文化、農村景観、環境づくり、食を考える場がないのはなぜでしょう。
○議長(土居恒夫) 農地整備課長。
○農地整備課長(田所卓也) 国や県の予算につきましては、それぞれのホームページに掲載されておりますが、詳細な部分は直接担当部署に確認するしか手だてがないのではないかと考えております。
 また、農業を取り巻く情勢や物部川統合堰のリスクを広く周知する役割は、JAや物部川土地改良区連合がその役割を担っているものと考えております。現在、ホームページや広報紙等で情報発信が行われておりますが、なお各組織にお声がけを行ってまいりたいと考えております。
 農業用水の歴史や文化、農村景観等を考える場につきまして、場づくりの要望を受けたことは今のところありませんが、先ほど申し上げました物部川に関するイベントやシンポジウム等で情報提供が行われております。現在、コロナ禍の中で開催されておりませんが、物部川流域の2市や土地改良区等と連携して、どのような取組ができるのか検討してまいりたいと考えております。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 山田堰と町田堰の流域には、約6,000戸の農業生産者がいますが、生産を高める情報提供の場がない。南国市は対策をどのように考えてますか。
○議長(土居恒夫) 農地整備課長。
○農地整備課長(田所卓也) 現在、本市では、国営圃場整備事業に取り組んでおりますが、この事業を契機に南国市全体の農業振興を図ってまいりたいと考えております。営農面に関しましては、JAを含む関係機関で構成される南国市営農改善会で情報共有し、露地野菜などの高収益作物栽培の推進に向け、検討を進めているところであります。
 また、令和元年9月には、地域で中心的な担い手となり得る農業者で構成する土地利用型園芸農業研究会を立ち上げ、先進地視察や勉強会を始めたところであります。
 農家への情報提供という面では、農家と最も距離の近いJAの御協力が必要不可欠であると考えておりますので、先ほど申し上げました南国市営農改善会や土地利用型園芸農業研究会で、農家の皆様方に提供が可能な生産技術等の情報が出てきましたら、JAに御相談してまいりたいと考えております。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 吉川地区の堰の管理は、香南市の職員が管理しています。南国市も水門管理者の名簿を作成し、それぞれ管理している人が連携を取れるように指導すべきではないでしょうか。氾濫するおそれのある箇所は、職員が管理するよう検討すべきだと思いますが、市長の考えは。
○議長(土居恒夫) 市長。
○市長(平山耕三) 近年の気象は、地球温暖化の影響も受けまして、全国で豪雨災害が頻発している状況であります。南国市でも、河川や水路の氾濫により、家屋や財産にいつ被害が出てもおかしくないような状況もあります。物部川流域治水の防災面から見ましても、農業用の水門や堰の管理者名簿を改良区と南国市が共有しておくということは、今後やはり連携を取っていくという上では必要であると考えますので、その取組につきましては前向きに考えたいと思います。
 ただし、氾濫するおそれのある箇所の取水施設などの操作でありますが、それにつきましては、市内一円そういった箇所はあるわけでございまして、基本的にはやはり利用者であります農業用水管理者に担っていただきたいと思っております。以上でございます。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 隣の香南市は、この堰管理者の名簿は既に作成をしておりまして、関係課長及び、この間市長にも会いまして、市長もその名簿を持ってました。南国市は、その名簿を持ってないんです。だから、常に氾濫があったとき、災害が起こったときは必ず行政へ市民は電話します。そのとき、その堰が開いてるか閉まってるか、そういったところに対して市役所の返答がなく、その改良区がやってますので知りませんという、この間8月15日に大雨が降ったときにそういう答弁を市の職員がしてるんです。
 ほんで、うちのその堰管理者がわざわざ大雨の日に見に行きました。見に行ったら上の堰がちゃんと開いてたんで帰ろうとしたら、危うく田村川へ足がこけそうになったと。だから、夜ですから暗い、電気もない、そういったところを堰管理者としての責任上、行くんです。だから、そういったところも含めて、市の職員がその名簿を既に作成してちゃんと連絡体制を取っておれば、そういう危険な目に遭わなくて済むようになると思うんです。早急に名簿等を作成して、堰を地図にプロットして、それを住宅地図に詳細に落として、その堰管理者が誰、連絡先は誰かということをちゃんと指導してやっていただきたい。これは建設課長にも提案してますので、打合せをして早急に対策の委員会も開いてやっていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 それと、物部川統合堰が壊れて何年にもなりますが、いつ災害が起こるか分からないので、修繕はいつするでしょう。
○議長(土居恒夫) 建設課長。
○建設課長(浜田秀志) 3市の負担割合の問題で協議が難航していましたが、3市で合意できています統合堰本体と損傷の激しい統合幹線用水路の一部の工事につきましては、令和2年に整備に関する協定書を締結いたしました。入札の不調もあり、さらに遅れていましたが、現在令和3年度中の工事着手に向けて設計を行っております。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 香南市と費用の配分でもめているようですが、解決はしましたか。
○議長(土居恒夫) 建設課長。
○建設課長(浜田秀志) 先ほども申しましたが、統合堰本体と統合幹線用水路以外の施設につきましては、いまだ合意できておりません。以上です。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) 頑張って健闘してもらいたいと思います。
 それでは、物部川の取水量は、昭和41年物部川統合堰改修以降、必要となる農業用水の水量に応じて国の許可を受け取水しています。水利権は10年ごとの更新となっているが、宅地化等による農地減少が見られるものの、これまでの物部川からの取水量は一定量が確保されてきている。次の更新時期は令和8年度になるが、近年の土地利用形態の状況によって、農地面積のさらなる減少が見込まれるが、将来取水量を大きく減少すると農業への支障が危惧される。どのように取り組むか、お答えください。
○議長(土居恒夫) 農地整備課長。
○農地整備課長(田所卓也) 現在本市では、国営圃場整備事業がスタートし、稼げる農業の実現を目指し、農地の大区画化や担い手への農地集積、また露地野菜等の高収益作物の生産拡大を推進しているところであります。
 本事業の営農計画では、裏作も含めた露地野菜の作付面積を大きく増加させていく計画となっておりますが、裏作時期となります冬から春にかけましては、露地野菜のための用水が必要となります。また、現在耕作放棄地であるところにつきましても整備してまいりますので、これまで以上の用水量確保が必要になってくると考えております。
 したがいまして、まずは国営圃場整備事業を着実に進めていくことが、次期水利権更新に向けた取組としては重要であると考えております。現在、県では次の水利権更新に向け、調査等を実施していると聞いておりますので、適正な取水量の確保や施設改修等の検討も含めまして、県、関係土地改良区、香南市、香美市と協力して、必要な農業用水の確保に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(土居恒夫) 有沢議員。
○12番(有沢芳郎) どうも丁寧にありがとうございました。
 最後に、これはお願いですけれども、転倒堰、いわゆる自動でやってる水門が、メンテナンスが非常に大事なんです。そのメンテナンスをするのにも大変費用が要ります。改良区は、賦課金だけで運営をしてますんで、なかなか費用を捻出するのが難しい。だから、これは香南市、香美市、南国市、全部の物部川流域に関係する市で、そういった維持管理費を援助、いわゆる助成ができるように、ひとつ3市の市長と話し合うてやっていただきたいんです。
 そうすることによって、万が一、今災害がいつ起こるか分かりません、想定外の雨が局部的にざっと降ります。そのときに堰が壊れてたら大変なことになりますんで、その堰が壊れたら修理が、下手したら億ぐらいかかります、すぐに。それを常にメンテナンスをすることによって、そういう故障が少なくなると思いますので、ぜひ香南市、南国市、香美市、市長と物部川流域の3市で、その堰についての助成のほど、よろしくお願い申し上げまして、質問を終わらせてもらいます。よろしくお願いします。
○議長(土居恒夫) 昼食のため休憩いたします。
 再開は午後1時であります。