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検索結果 »  令和2年 第419回市議会定例会(開催日:2020/12/04) »

一般質問4日目(前田学浩)

質問者:前田学浩

答弁者:市長、関係課長


○議長(土居恒夫) 14番前田学浩議員。
      〔14番 前田学浩議員発言席〕
○14番(前田学浩) なんこく市政会の前田でございます。通告に従い一般質問を行います。
 まず、南国市の環境行政です。
 今、南国市はごみ焼却炉にダメージがあるということで、プラスチックとの分別が推奨されておりますが、多くの自治体ではそれを行っておりません。本当に分ける理由があるのでしょうか。お伺いいたします。
○議長(土居恒夫) 環境課長。
○環境課長(谷合成章) 前田議員の御質問にお答えいたします。
 香南清掃組合にお聞きいたしますと、まほろばクリーンセンターの現焼却炉につきましては、3市のごみの組成分析を基に発熱量を計算し、設計されているとのことでございます。現在でも汚れているプラスチックごみは可燃ごみとして分別をお願いし、焼却しておりますが、年平均組成率は20から25%で推移しておりまして、新たなプラスチックごみの焼却は発熱量の増加となり、焼却炉の耐用年数が短くなることが予想されるため、現在の分別でお願いしたいとの回答でございます。
○議長(土居恒夫) 前田議員。
○14番(前田学浩) 高知市や東京23区など、既に分別はされておりません。それは、つまり焼却炉の性能がよくなってるからでございます。南国市に建てられた焼却炉も新しい建物で、焼却炉でございますので、800度以上の高温にも本来堪えることができるというふうに想像しております。市のルールが市民の生活の負担にならないように、正しい環境行政を今後ともお願いしたいと思います。
 次の質問に入ります。
 ヤスデの異常発生ということで、皆さんヤスデという虫を御存じでしょうか。この白い鉛筆のキャップぐらいの大きさのムカデを小さくしたような虫でございますが、この質問をしようと環境課長にお伝えしたところ、早速火曜日に南国市発信のフェイスブックページに市民向けの注意喚起をしていただきまして、本当にありがとうございます。ヤスデは以前からぼつぼつ発生しておりましたが、私の居住の稲生地区だけでなく、昨年から大量発生し、いよいよ今年爆発的に異常発生してしまいました。その数は毎日バケツに入れないといけないほどですので、数千ということじゃなくて、数万ぐらいのレベルになっていたと思います。課長は現場も見ていただいたようですが、ヤスデの異常発生についての御所見、また市民が取れる対処方法などございましたら、教えてください。また、多くの市民が毎日困られてますので、フェイスブックページだけでなく、市の広報紙なども使って、今度はちょっと気持ち悪いんですけど、写真つきで紹介していただきたいと思います。御答弁お願いします。
○議長(土居恒夫) 環境課長。
○環境課長(谷合成章) ヤスデでございます。議員の御近所へお伺いさせていただきました。議員おっしゃられましたとおり、まさに爆発的な発生でございます。中央東福祉保健所にお聞きしたところ、ヤスデは農作物や人に害を及ぼしたりしませんが、繁殖力が強く、おびただしい数で集団移動したり、家屋の中に侵入したりすることから強い不快感を与えるもので、その不快感は私も感じました。個人ができる対処方法でございますが、落ち葉などの下にいることが多いので、小まめに清掃を行う、また家屋に侵入しないようにホームセンター等で購入できる駆除剤を使用することなどがありますとの回答でございました。市内でもほかに十市地区で大量発生するなど、議員おっしゃられましたとおり多くの市民がお困りになられております。
 今後は議員御提案の「広報なんこく」等で写真もまた掲載するように対処方法のお知らせをしたいと思います。
○議長(土居恒夫) 前田議員。
○14番(前田学浩) よろしくお願いいたします。
 環境行政の3つ目でございますが、従来より浜田和子副議長や村田敦子議員が議会でも何度か取り上げられておりますが、ごみ袋を近隣市並みにすることは来年度予定されないでしょうか。お伺いいたします。
○議長(土居恒夫) 環境課長。
○環境課長(谷合成章) 指定ごみ袋の価格につきましては、議員おっしゃられましたとおりこれまでの議会で値下げについての御質問をいただき、お答えをしてまいったところでございます。その中で値下げできる状況ではない理由として申し上げました、まほろばクリーンセンターの償還額の増加によるごみ処理経費の増大でございます。令和元年度のごみ処理経費が5億2,483万6,000円となりました。これは平成30年度と比べて7,862万7,000円増額しております。本格償還が始まっている現在でございますので、改めて値下げできる状況ではないことを御理解を賜りたいと思っております。
 また、3市の価格の違いにつきましては、香南清掃組合と3市で組織しております高知県中央東部地区環境行政連絡協議会で中・長期的な議題として検討を進めているところでございます。以上です。
○議長(土居恒夫) 前田議員。
○14番(前田学浩) 今答弁にございましたが、その償還額について南国市の市民だけが過分な負担をしないといけないということでしょうか。これは清掃組合の組合長の市長にお伺いいたします。先ほど課長答弁で中・長期的な検討をということでございましたが、南国市民だけがほかの2市より過分な負担をしないといけないということは、なかなか納得しづらいことだと思いますので、中・長期的でなく、短期的な是正をお願いしたいのですが、市長のお考えをお聞かせください。
○議長(土居恒夫) 市長。
○市長(平山耕三) このごみ袋の件につきましては、先ほども前田議員おっしゃったとおり浜田和子副議長からも以前御質問もいただきまして、お答えもしてきたところでございます。償還額といいますのは、もちろん3市それぞれの負担割合というのは理論に基づいて算定しておりますので、特にそこの均衡がどこの市町村が多いとか、そういうことではございません。ちゃんと理論に基づいて3市均等にそこを償還しておりますので、特に南国市が多いというようなことでもありません。そこの償還についてということでは香南清掃組合に一定基金も造成しておりますので、その基金をもって償還額に充てるということもしております。ですので、今から以上に償還についての大きな負担が今後増えるということはありません。ただ、香南清掃組合へ出している負担金の財源としてごみ袋のお金は入っているわけでございますので、そのお金、財源をどのように賄うかということになるということでございます。それは今まで市町村それぞれの財源の考え方の基に、そこの一般財源で出している市町村もあれば、そういったごみ袋の値段、ごみ袋の値上げとかいうことをもってそこの財源を構えてきたという、市町村それぞれの事情ということでございます。以上でございます。
○議長(土居恒夫) 前田議員。
○14番(前田学浩) 南国市が特に多いということではないというふうにおっしゃられましたが、その辺が私も含め多くの市民に理解できないというふうに思いますけれど、そのあたりの説明は、先ほど市長が申されました複雑な計算式によって導かれる値段なんでしょうか。私の言いたいのは、ほか2市と比べて明らかに差があり過ぎると思うんですけれど、そこを納得さすための市民への説明というのは、これまでされてきたんでしょうか。もう一度お答えください。
○議長(土居恒夫) 市長。
○市長(平山耕三) それぞれの市町村の負担というのは人口規模、またごみをどのくらい出すかという、その量の規模、そういったことで計算して負担金を決めるわけです。その負担金の財源として先ほどごみ袋があるというふうに申し上げてきたところですが、それぞれのごみ袋の料金をこの金額にするということは議会のほうでも、ごみ袋の料金ですので、御同意をいただいて、その料金設定をしてきたということでございます。以上でございます。
○議長(土居恒夫) 前田議員。
○14番(前田学浩) そうであれば、次回の新年度予算については、ごみ袋の導いた計算式を我々教育民生常任委員会に計算式で出していただきたいというふうにお願いいたします。よろしくお願いします。
 次に、国土強靱化について御質問をさせていただきます。
 今回何人かの議員の質問にもございましたが、災害対策用に避難所の充実が今なお求められていると思います。3年前の7月に稲生地区に県内では極めてまれな避難指示が出た後、避難所の伝達ミスが重なったことなどについて9月議会で質問を行わせていただきました。稲生地区の避難所に対する新たな市からの指針が今なお出ておりません。そして、あのときに対策委員会も立ち上げて云々ということでございましたが、危機管理課長に現在の進捗とこれから考えられておられるお考えをお伺いいたします。
○議長(土居恒夫) 危機管理課長。
○危機管理課長(山田恭輔) 今議会でも浜田憲雄議員さんにもお答えをさせていただきましたけれども、本年度自然災害全般を対象といたしまして、発災前を対象フェーズとした本市の脆弱性評価とそのリスクシナリオに併せて施策を実施するための南国市国土強靱化地域計画の策定に取り組んでおります。本計画におきましては、市全域の脆弱性のみならず、稲生地区も含めた地域の脆弱性につきまして評価をしてまいります。津波による浸水想定や物部川氾濫による洪水浸水想定など、大変厳しい想定が示されております稲生地区の状況も踏まえまして、国土強靱化地域計画の策定後には関係事業計画等の見直しに入るようにいたします。以上でございます。
○議長(土居恒夫) 前田議員。
○14番(前田学浩) ありがとうございます。来年度以降も国土強靱化に多くの予算がつくようでございますので、早期の予算をつけた市の真剣な取組をお願いしたいと思います。
 次に、稲生ふれあい館、稲生保育所ともにもともと浸水地域への建設であり、言い方はちょっと悪いですけれど、失政であったとも言えます。稲生保育所については、当時の保護者も今なお何であんなところへ建てたんやろうということを言っている当時の保護者がおります。できてから今になってその失政云々を追及しても意味はありませんので、これからの地区公民館、保育所も避難所になり得ますので、避難所の機能を有する施設計画を進めてくださるようお願いをいたします。担当課長に現状認識とこれからの検討の進捗についてお伺いいたします。
○議長(土居恒夫) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 現在避難所となります地区公民館につきましては、非構造部材耐震化事業を進めておるところでございます。稲生地区の稲生ふれあい館につきましては、仮に避難所が新しく新設するとなった場合、そちらに公民館機能も併せてとなれば、それなりの補助金のメニューを危機管理課と協議して探っていくということになります。避難所と公民館を別々ですよと、公民館のほうは地区の方が集いやすいところ、学校の横である今のところでということに仮になれば、今の施設の長寿命化を図るとかということになってまいります。以上でございます。
○議長(土居恒夫) 子育て支援課長。
○子育て支援課長(溝渕浩芳) 稲生保育園の移転でございますが、前田議員には令和2年3月議会で保護者の方や地域の方々にお知らせできていないことにつきまして御指摘いただいております。新型コロナウイルスの感染状況を見ながら保護者会などへの説明会の申入れをさせていただきましたので、遅くなりましたけれども、稲生保育園では9月3日に保護者会の役員の方々にお集まりいただきまして、移転を検討していることをお伝えし、今まで説明できていなかったことに対しておわびをさせていただいております。また、地域の方々には11月13日に稲生ふれあい館で催しがございましたので、主催者の方の許可を得まして、稲生保育園の移転を検討していることを参加者の方々にお伝えをさせていただいております。
○議長(土居恒夫) 前田議員。
○14番(前田学浩) 危機管理課長を中心にコロナ禍でいろいろ大変だということは十分承知をしております。ただ、コロナウイルスは自然災害とは全く関係なくて、コロナウイルス対策をしてるからちょっと待ってねということは全然関係ない話でございますので、先ほど述べましたように県下の中でも真っ赤っかの状態の地区でございますので、早期の計画、着工に向けてお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
 次の質問に入ります。
 読み書きICT、ちょっと調べますと、9年前の12月議会でこの読み書きICTということで質問をさせていただきましたが、再び行わさせていただきます。
 コロナ禍の最もピーク時あたりの5月11日、文部科学省の担当課長がユーチューブで省からの発信ということで、各教育委員会、学校に180度の意識改革をしてもらわないと困りますという発言をされております。あまりにも動きの遅い教育関係者にしびれを切らしたものだと思います。さらに、その課長は危機感のない自治体があまりにも多い、大人たちが学びにICTを使おうとしなかった、それが世界から置いてけぼりになったとまで言っておられました。
 私の質問から9年たっておりますが、公立小中学校でのICTがうまく進んでるところは全体の5%であったというふうに聞いております。何をされてたんかなというふうに思うんですけれど、読み書きそろばんから読み書きICTということで進んでいっている、進んでないんですけど、進もうとしているわけですけど、そろばんの時代、私も小学校低学年からそろばんをしてたんですが、そろばんの時代も教員は生徒たちにその技術、ぱちぱちの技術ですよ、ぱちぱちの技術は負けていたのに、何で今回ICT、タブレットになってその技術を生徒より上回ろう、また何か一生懸命やり過ぎてる気が私にはするんです。そして、理解ができません。
 多くの識者が言ってるように、いよいよこれで教育審議会の言う学び合う教室、学び合う教室というものが実現、近づいていくのに残念な思いをしております。これは私もそう思いますし、私の知人も言っているんですが、デジタルネーティブの生徒の邪魔をしてはいけない。GIGAスクールの推進で重要な点はデジタルネーティブの生徒児童の邪魔をしてはいけないというふうに思います。これは既に教科書販売会社からデジタル教科書も出ておりますので、それを使えば板書をする必要もあまりなくなりますし、教員にとっても、教員の単純に負担も軽くなるというふうに思います。デジタル教科書が産業につながるというようなことも言われておりますけれど、産業につながって悪いのかというふうに私は思います。多くの子供たちは社会人になるわけでございまして、大学の教授になるパーセンテージというのは非常に少ない。つまり子供たちは中学校、高校、高校から社会人になる人もいますし、大学から社会人になる人もいます。つまりやがては社会人になるんです。そして、アップルの創業者でありますスティーブ・ジョブズ、残念ながら亡くなられたんですけど、スティーブ・ジョブズが最後にやりたかったことはこのデジタル教科書によっての学びを深めること。ですから、今お伝えしたいのはデジタル教科書によって学びを深める、そして学び合う教室がそこで生まれていくわけなんです。
 そうなのに、なぜ今まで学校現場はICTを導入しなかったのか。なぜ担当課長は180度意識を変えてくださいっておっしゃらないといけないほどになったのか。180度意識を変えてくださいというのは全否定されてるわけですので、これはすごく問題があるのではないかというふうに思いますが、まずこの点についての御所見を伺います。
○議長(土居恒夫) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) 前田議員の御指摘を大変真摯に受け止めておる私も180度本当に自分が変わらなければならないんじゃないかという自問自答することも日々でございますが、インターネット環境があって当然の時代に生まれ育ってきた子供たちと、今から使い方を学ぼうとする教員とでは、感覚やスキルの差は歴然だと私も考えております。スマートフォン一つに取りましても、その使い方やいろんなアプリについては生徒に聞いたほうが詳しいといったのが現状ではないかというふうに考えております。
 中央教育審議会初等中等教育分科会は、本年10月に令和の日本型学校教育の構築を目指して、全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びの実現と題した中間まとめを発表いたしました。その中でSociety5.0時代の到来や新型コロナウイルス感染症拡大など予測困難な時代において、新学習指導要領を着実に実施するためにはICTは必要不可欠なものであるということを大前提とされまして、学校教育の在り方を検討していくことが必要だと述べられております。
 このGIGAスクール構想の実現には、こうしたことも踏まえた上で主体的、対話的で深い学びのある授業づくりを追求していかなければならないというふうに考えております。議員の御指摘にもありましたように、教えるという固定概念から児童生徒が自ら学んでいこうとする授業づくりへ、また児童生徒同士の対話的活動を通して協働的に学ぶ喜びを実感できる授業づくり、いわゆる教える場から学ぶ場へといった授業の質的転換が、今後ますます学校現場に求められてくるものと考えております。以上でございます。
○議長(土居恒夫) 前田議員。
○14番(前田学浩) このGIGAスクール構想は、コロナ禍が始まってからのものではございません。私が一番懸念してるのは、高知県はまだそこまではいってないと思いますけど、教員になろうとする大学生の数が著しく減っておると聞いております。もう関東、東京近郊では2倍ぐらい。これは何を意味するか、ストレートな言い方をすると、教員の劣化が始まってると言っても過言ではないというふうに思うんです。それを補うのが、補うという言い方失礼なんですけれど、今教員の年齢構成を見るとワイングラス状態と言われてるんですよね。50代の方はぐっと多いんですけれど、30、20がぎゃっと減ってる。だから、これを補うためにも学校現場は、さらに教育委員会事務局は積極的にICT教育を推進して、今次長の言われた学び合う教室というものを実現に向かっていかないといけないというふうに思います。
 質問ですけれど、実際に教員向けにはどのような研修を予定されているでしょうか。お答えください。
○議長(土居恒夫) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) 教員の研修につきましては、現在での計画では来年度導入予定を計画しております事業支援ソフト、ロイロノートの活用方法について、実際のソフトを使っての研修を行いたいと考えております。先日、市議会議員の皆様にも御案内をさせていただきましたように、久礼田小学校で1人1台端末によるロイロノートを活用した授業公開を行いましたが、こうした研究授業を行い、全市的に展開も広げてまいりたいというふうに考えております。
 また、プログラミング学習の研修についても、高知高専さんとの連携事業によりまして進めてまいりたい、そうした計画を予定しております。以上でございます。
○議長(土居恒夫) 前田議員。
○14番(前田学浩) 続けて、このICT教育を進める中では民間の協力も得ないといけないというふうに思っております。ICTアドバイザーとか、ICTコーディネーターの採用とかは、どのように教育委員会事務局はお考えでしょうか。お聞かせください。
○議長(土居恒夫) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) このGIGAスクール構想の推進実現に向けまして事務局では5名のコーディネーターの配置の計画を考えております。議員からも度々御指摘がありました民間活用ということで、民間企業にもそうしたコーディネーターをやっていただける方がいないかどうか、いろいろと調査も行っておりますが、現在のところこの人材確保には至ってはおりません。以上でございます。
○議長(土居恒夫) 前田議員。
○14番(前田学浩) 次に、以前議会でもお尋ねしたことがございますが、震災後、南国市でもICT絆事業というものが始まっているんですけれど、そのほかの市内学校への水平展開というものは今どのように行われているでしょうか。
○議長(土居恒夫) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) 平成22年度久礼田小学校と奈路小学校に導入いたしましたICT絆プロジェクト事業以降、この2校を除く市内全小中学校には1学級分の児童生徒が使用できる台数のタブレット約500台を整備をいたしました。また、鳶ヶ池中学校には電子黒板の整備を行いました。久礼田小学校と奈路小学校にはそうした全市的な取組への推進役としましてICT教育環境を利用した授業公開も行っていただくなど、授業公開を通して市内小中学校への実践の普及に取り組んでまいりました。以上でございます。
○議長(土居恒夫) 前田議員。
○14番(前田学浩) 今後とも積極的に推進をしていただきたいと思います。
 このICT教育の中で英語こそが最も成果を図ることができるものであるというふうに考えております。実際、来年からは東京都立の高校のトップスリーの高校では同じ英語の動画を使ってオンライン授業を行うような予定にもなるそうです。GIGAとはあえて言いますけれど、Global and Innovation Gateway for All というものですので、全ての人にグローバルで革新的な入り口をというのがこのGIGAでございます。そういう意味も含めまして南国市における英語のオンライン授業についてはどのように考えているでしょうか。お答えください。
○議長(土居恒夫) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) 英語教育では1人1台端末によりオンラインでの学習教材の活用も効果的ではないかと考えております。前田議員からお話もありました東京都の実践ですけれども、都独自の小学生、中学生、高校生、教員向け英語教材シリーズ、Tokyo Global Studioのウェブサイトを開設し、動画コンテンツの配信を開始したともお聞きをしております。こうした実践例を参考に、英語教育の充実のために効果的な取組を模索してまいりたいというふうに考えております。以上でございます。
○議長(土居恒夫) 前田議員。
○14番(前田学浩) これも以前に質問しましたが、英語教育で香南中校区で実践されているものについての横展開について、積極的に進んでいるでしょうか。お答えください。
○議長(土居恒夫) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) 香南中学校は平成30年度から英語教育拠点校事業としまして県の指定を受けております。この指定によりまして年間2回の授業公開が位置づけられておりまして、本年度は既にこの2回の公開授業が終わりましたが、市内外からも多くの先生方に参加していただきました。また、本事業の推進のために英語教育推進教師として加配教員を配置をしていただいております。この推進教師は香南中学校での授業時数を週12時間までと限定いたしまして、その残りの時間を使って市内の7小学校と分校を含む5中学校を巡回し、英語教育の実践の普及と授業の指導助言を行うように取り組んでおります。以上でございます。
○議長(土居恒夫) 前田議員。
○14番(前田学浩) 先日公立の横浜市立中川西中学校で英検の3級の取得率が81.3%というニュースが出ました。南国市の中学校の英検3級の合格者数と取得率をお伺いいたします。また、準2級についてもお教えください。
○議長(土居恒夫) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) お話がありました横浜市立の中川西中学校の英検3級取得率全国一の話題についてはお聞きをしておりまして、中川西中学校の5ラウンド制英語教授法を取り入れた実践については、香南中学校でも研究の視点として話題になっているということでございます。
 御質問の南国市立中学校の英検3級の合格者数と取得率は、平成29年度は67名で7.0%、平成30年度は50名で5.1%、令和元年度におきましては51名で5.3%となっております。準2級の合格者数と取得率につきましては、平成29年度は7名で0.7%、平成30年度は6名で0.6%、平成元年度に至っては3名で0.3%となっております。以上でございます。
○議長(土居恒夫) 前田議員。
○14番(前田学浩) 質問の打合せの際に、香南中の令和2年の取得率をメモ書きで渡していただきましたが、答弁としてお教えください。
○議長(土居恒夫) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) 香南中学校の本年度の取得率につきましては、英検3級は48.6%、英検準2級は14.3%、英検2級につきましては2.9%となっております。以上でございます。
○議長(土居恒夫) 前田議員。
○14番(前田学浩) 香南中学校の英語教育がいかに成果が上がってるかというのが分かります。ただし、ここで私が言いたいのはそこではございません。あえて答弁していただいた理由はそこではないです。手前にお答えいただいた南国市の英検3級の取得率は7.0%、5.1%、5.3%、分かりやすく言えば5%であるのに、香南中学校は48.6%。
 市長にお伺いしたいんですけれど、教育会議を教育委員会事務局、教育委員会ともやられてると思いますけれど、この今の数字、南国市全体の英検3級の取得率は5%程度で、香南中学校の生徒の取得率はほぼ50%、これは明らかに教育の機会均等の点から見れば不公平さが逸脱してるというふうには思われませんか。私はこの議会でICT絆の水平展開と香南中校区の英語のモデル授業については、成果が出ているならば、早く水平展開してくださいというふうに申しておりました。それは私じゃなくて、多くの保護者も同じだと思います。多くの保護者も自分たちの子供にICTの技術をつけてほしいし、英語の技術をつけてほしいと思うからです。当然です。今意地悪に私は次長から香南中学校の取得率を聞き出しましたけど、最初に教えていただいたのは次長ですから、でも今私が申しましたように教育の機会均等からいえば、明らかに不公平さが逸脱してると思いますけれど、市長の御所見をお伺いします。
○議長(土居恒夫) 市長。
○市長(平山耕三) そのモデル事業として成果が出ているということでございますので、それはもちろん横展開し、ほかの学校にも反映させていく取組が必要であると思います。以上です。
○議長(土居恒夫) 前田議員。
○14番(前田学浩) この英検の合格、3級では駄目なんですけれど、準2級、2級となると、大学の入学の一つの審査にもなり得るわけなんです。ですから、今言いましたように、市長、ぜひ次の教育委員会との話合いの中でこの話題を出していただいて、香南中のこの取得率はすばらしいです、50%を超えているということですから。中学校の英語3年間で英検3級を取るというのは一つの目標だと思いますけれど、約半数が秋の段階で取れてるということですので、香南中学校の英語の実績は、これはこれですばらしい。これについての不満は何もない。でも、この状態をほかの3校にやってないというのは、これは完全にいけません。これ今回初めて言っていることでもございませんし、もう以前からこれ言ってることですので、早期に横展開を実施してもらいたいと思いますので、次回の教育委員会事務局との話合いの中でぜひこの話をしてもらいたいというふうに思います。
 次に、オリジナルの動画を県教委はコロナ禍で作っておりましたが、残念ながら私が見たときは極めて少ない閲覧数でございました。コロナ禍でたくさんの学びを止めないという共通目的の下、民間から動画も配信、提供されておりましたが、今後市教委はそれらを使う予定はないでしょうか。また、実際にそれらを事務局は体験したでしょうか。お答えください。
○議長(土居恒夫) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) 県教委が作成いたしました動画配信につきましては閲覧をいたしました。民間の動画については拝見をしておりません。現在のところ民間動画の活用については予定はしておりませんが、御指摘のありましたように学びの確保が必要となるような状況によって検討しなければならないことであるというふうに考えております。以上でございます。
○議長(土居恒夫) 前田議員。
○14番(前田学浩) お願いします。
 続きまして、1人1台のPC配布につきましては異論は全くございませんが、就学援助家庭などで、申し上げにくいんですけれど、本当に家庭でPC学習ができるのかどうなのか。つまり机があって、そこでできるのだろうか、ちょっと不安がございます。教育委員会の現在のお考えをお聞かせください。
○議長(土居恒夫) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) 御家庭でのオンライン学習を実現するに当たりましては、解決しなければならない課題が多くあるというふうに考えておりますが、議員御指摘のとおり、その一つがオンライン学習ができる環境が整ったとして、実際に御家庭の御協力を得てこのオンライン学習が実現できるかという点でございます。オンライン学習の実施には100%の児童生徒が実施できる環境整備や体制整備が大前提だというふうに考えておりますので、各学校と連携しながら、各御家庭のニーズ調査等を行うなど、家庭状況の把握を行うとともに、家庭での実施が困難と思われる御家庭への支援方法なども併せて対策を検討してまいりたいというふうに考えております。以上でございます。
○議長(土居恒夫) 前田議員。
○14番(前田学浩) 今回、村田議員の答弁で家庭に配るWi−Fiの月々の使用料をどうするか御検討されているというふうに御答弁されたと思いますけど、これについて私は今年の5月の臨時議会で述べましたように、各地区の公民館にもスペースがございますので、公民館のスペースでやるべきだというふうに思っております。実際に島根県松江市ではその動きが出始めておるというふうに聞いております。家庭にWi−Fiを貸し出すよりは地区の公民館に来てもらってオンライン学習をするほうが賢いやり方だというふうに思いますが、御所見をお伺いします。
○議長(土居恒夫) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) 御質問の御家庭でオンライン学習となった場合は公民館などの公共施設でオンライン学習を行うことも、先ほど御提案がありましたように選択肢として考えてもございます。たとえ公民館にWi−Fi環境が整っていないとしましても、村田議員にも先日お答えしましたように、貸出用Wi−Fiルーターを使えばつながりますので、対応ができるというふうに考えております。コロナ禍等で学校が休校した場合でも、そうした公民館の活用や一部学校を開放して行うということも選択肢として考えてございます。また、先ほども申し上げましたが、今後も御家庭のニーズや要望もお聞きしながらその対策を総合的に検討してまいりたいというふうに考えております。以上でございます。
○議長(土居恒夫) 前田議員。
○14番(前田学浩) 次に、このことも、もう5回ぐらい議会でも発言させていただいております。平成20年10月、12年ぐらい前ですか、高知県教育振興基本計画検討委員会がございまして、そのときの事務局から検討委員会の委員長さんに対して高知県の教育風土をどう思うかという質問が投げかけられております。これは議事録に残ってますから議事録どおり読みます。委員長の松永さんはこう述べられております。都会ではない地方の県で進学校が私学であるということに驚いた。このことは高知県の小中、高の学力や生活の問題、全てがそこに根があると思うと、12年前高知県教育振興基本計画検討委員会でそのときの委員長は述べられております。12年たった今、果たして高知県の教育関係者はこの委員長の発言に対して真面目に取り組んだと言えるんでしょうか。そのとき私が12年前に発言をさせていただいたのは、これを解決するには私学に勝つ中学校をつくるしかないと生意気なことを言わさせていただきました。今も私はそれは一番近い方法だとも思っております。それしかない。1人1台のPCだと言われる時代ですけど、もはやCのコンピューター、演算機ではございません。何ができるだろう、いろんなことができます。コンピューター、演算機じゃなければ何か。取りあえずはデバイスなんですよね。だから、PCじゃなくてPD、CからDにもう既に進化してる。だから、それを活用して早く南国市の教育現場をよくして、子供たちにとって真の学び合う教室をつくっていっていただきたいと思います。
 それで、先ほどの私学に勝つ中学校をつくるしかないというふうなことも言わせていただきましたけど、高知県自体は西高を国際中高にしてバカロレアを四国で初めて取り組む学校をつくりました。南国市もできないことはないというふうに私は思っております。教育長は先日か先々日かの答弁で、香南中を小中一貫の学園構想云々ということにも触れられたと思います。そこを一挙にやって、香南中校区の生徒児童だけじゃなくて、市内からバカロレアを学びたい児童を集めれば、香南中の生徒は自動的に増えるでしょう。また、私学へ行かすために小学校4年生から塾へ行かせて勉強させて、私学へ通わすためにバス代、電車代を払わせて、市民への負担をするよりは、真剣に私学に勝つ中学校をつくって、取り組むほうが市民のためだというふうに私は思います。さらに申し上げますと、香南中校区で英検3級の取得率が5割に達してる。これを横浜の中学校並みに8割に上げますと、ここに市長の言われているスマート農業や先端の工業、会社が来る日章工業団地に即戦力として働ける子供たちを育てることも可能になってくる。そして、その子供たちがわざわざ県外に行く必要もなく、過ごしやすい南国市で生活もできることになります。
 ですから、今勝手な構想を述べておりますけれど、これを機に180度意識を変えてくれなんて生意気なことを文科省の課長に言われてるだけで、はいはいと言うんじゃなくて、思いっ切り変えたらどうでしょうか。長期的な取組になると思いますので、教育長には今度また時間があるときに一回そんなお話もさせていただけたらというふうに思います。
 最後に、質問には入れておりませんが、ICTに無理やり関係づけて提案をさせていただきたいと思います。
 成人式がどうもやばくなったんじゃないかなと想像をしております。今年の夏に高校生の全国的な文化祭である総文が高知県で行われました。本当は2万人くらいの高校生が集まる予定の大きなイベントが、中止というかウェブ開催になりました。そういったことでスポーツセンターに集まることが無理であるならば、何か別の方法を考えてはどうでしょうか。
 さらに、市内の小中学校に例えば玄関にフォトスポットを作って、花屋さんも飲食業並みに大変ですから、花屋さんから花を買って各小中学校にフォトスポットを作って、せめて写真を撮っていただくというようなことも御検討をしていただきたいと思います。それで、一日だけじゃなくて、二、三日花がもつようなことにしておれば、密も避けることができるのではないかというふうに思います。
 それでもう一つ最後に、レンタル衣装などを既に契約しておられる方もたくさんいらっしゃるでしょう。晴れの成人式がなくなるというのは非常に残念なことになるかもしれません。そういった場合に御成人の方にせめてものお祝い金とか、ぜひ市長にお考えをしていただきたいと思います。最後は提案だけです。
 以上で質問を終わります。市長、よろしくお願いいたします。