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検索結果 »  令和元年 第407回市議会定例会(開催日:2019/06/14) »

一般質問2日目(中山研心)

質問者:中山研心

答弁者:市長、教育長、関係課長


○議長(岡崎純男) 日程により一般質問を行います。
 順次質問を許します。10番中山研心議員。
      〔10番 中山研心議員発言席〕
○10番(中山研心) おはようございます。立憲民主党の中山研心でございます。第407回定例会に当たり、一般質問を行わせていただきます。病気のせいで非常にしゃべりにくいんで、聞き取りにくい点は御容赦いただきたいいうふうに思います。
 まず、公営住宅の空き家の現状と募集状況について、都市整備課長にお伺いします。
○議長(岡崎純男) 都市整備課長。
○都市整備課長(若枝 実) まず、空き家の現状でございますが、6月14日現在の空き家は129戸でございます。そのうち、耐震性がなく用途廃止予定の空き家が39戸、塩害、爆裂など損傷が激しいため募集できない空き家が17戸、5月募集用の空き家が4戸でございます。
 次に、募集状況でございますが、入居者の募集は5月、9月、1月の年3回行っておりまして、平成29年度は15戸、平成30年度は13戸の入居者募集を行いました。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) 1軒当たりの改修費用はどれくらいになりますか。
○議長(岡崎純男) 都市整備課長。
○都市整備課長(若枝 実) 1軒当たりの住宅改修費用でございますが、平成29年度は98万3,000円、平成30年度におきましては92万3,000円でございました。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) 空き家があるのに改修費用がないから募集がかけれないという話をよく聞くわけですけども、この100万円近い改修費用を家賃で回収するのに何年かかりますか。
○議長(岡崎純男) 都市整備課長。
○都市整備課長(若枝 実) 家賃で最も多いのが、月額2万2,000円から2万3,000円でございますので、家賃を月額2万2,500円といたしますと、3年5カ月から3年8カ月、約4年弱かかることになります。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) これが高いかどうかというのはいろいろお考えもあるでしょうけども、民間アパート並みの簡素な清掃と改修で空室期間を極力つくらないようにできないでしょうか。
○議長(岡崎純男) 都市整備課長。
○都市整備課長(若枝 実) 入居者を募集する場合は、改修費用が多くかからない空き家を選んでおりますけれども、本市の公営住宅は半分以上が築30年以上を経過しており老朽化しているのに加えまして、入居者の方も長期間入居し使用されていることが多いことから、住宅を返還された場合どうしても改修費用が多くかかってしまい、民間アパートのようにするのはなかなか困難ではないかと思っております。
 しかし、改修費用を安く抑えることができましたら、それだけ募集戸数もふやせまして空き家を埋めることができますので、簡素な清掃や改修も含めまして、改修費用が安価になる方策につきまして検討してまいりたいと思います。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) 南国市の中で空き家対策が言われているときに、公営住宅の空き家をそのまま長期にわたって放置しておる、そのこと自体が行政の怠慢ではないかと思いますので、ぜひ改善をしていただきたいいうふうに思います。
 役所の対応で機動的な対応に限界があるなら、入居者の決定や退去命令など公権力の行使にかかわる分野以外は民間委託するという方法もあるのではないかと思いますが、御所見をお伺いします。
○議長(岡崎純男) 都市整備課長。
○都市整備課長(若枝 実) 今後は民間委託も検討していかなければならないという考えもございますので、民間委託をしている他の自治体の事例とか情報を収集してまいりまして、どんなデメリット、メリットがあるのかを研究してまいりたいと思います。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) 高知市なんかはビル美装とかに全部委託をしてるわけですけども、極端に言えば家賃の回収も含めて、もし仮に委託したとしても15%の管理費用を払っても直営でやるよりもコストは安く済むと思いますので、ぜひ御検討いただきたいというふうに思います。
 次に、今議会に議案提案されている長岡東部児童センターとわかくさ児童館の用途廃止についてお伺いします。
 これらの取り壊し予定と跡地利用計画についてお示しください。
○議長(岡崎純男) 子育て支援課長。
○子育て支援課長(溝渕浩芳) わかくさ児童館につきましては、本6月補正予算に取り壊しに要する費用を計上しておりまして、本年度中に取り壊す予定となっております。
 取り壊した後は、西部保育所建てかえ期間中の臨時の園庭として使用し、建てかえ後は児童遊園として利用する予定です。
 東部児童センターにつきましては、本年度中の取り壊しは予定しておりませんが、取り壊し後の跡地利用は、わかくさ児童館と同様に児童遊園として利用を予定しております。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) 利用者数の減と施設の老朽化によって用途廃止することについては異論はありません。
 しかし、東部児童センターについては直ちに取り壊しをせず、廃墟のままで当分の間放置されることについては異論があります。一旦この件については保留にして、別の質問をします。
 幸町2丁目の第3中央住宅、ブロック造2階建ての古い市営住宅29軒分が老朽化により入居者全員が立ち退いてから5年がたちました。現在ここはトタンで覆われた状態で放置されています。この第3中央住宅の取り壊し予定と跡地利用計画についてお示しください。
○議長(岡崎純男) 都市整備課長。
○都市整備課長(若枝 実) 第3中央団地は、平成8年度に地方債を使いまして下水道接続工事を実施しておりまして、その地方債の償還中であったため、住宅の耐用年数が経過するまでは取り壊しができない状況でございましたが、平成30年をもって耐用年数を満たしましたので、本年度に策定予定であります公営住宅等長寿命化計画の中に第3中央団地の解体を盛り込んで、令和2年度に解体を行うと考えております。
 跡地利用につきましては、被災時の仮設住宅用地として確保するために公園とする案や、民間事業者へ売却することなどを考えておりますが、まだ確定には至っておりません。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) 耐用年数が来るまでは使い道もないのに放置をしておるいう状態についてはどうかと思うんですけども。今でこそ部落差別は意識の問題やネットの中のヘイトクライムが中心でありますけども、今から四十数年前、私が子供のころは実態として劣悪な住環境がありました。車が進入できないのはもちろん、人がすれ違うのに体を斜めにしなければならない狭い生活道、野中の山の斜面には軒が連なるように不良住宅が密集し、裾野に火をつけたら上まで全部丸焼けになってしまうというのは聞き飽きた悪い冗談でした。そんな密集した地区に、当時は坪先で豚を飼っている家が何軒かあり、近づくと耐えがたい悪臭がしました。ふん尿は未処理のままで垂れ流され、中道沿いの用水路はいつも豚のふん尿のにおいがしておりました。衛生状態も最悪でした。
 この劣悪な住環境をそのままにして、教育や啓発を幾らしても何の効果もない、実態が差別を拡大、再生産していくいうことで、地区改良事業が始まりました。
 この事業は少々力わざの事業で、莫大な事業費をかけて一気に不良住宅をクリアランスし、山の斜面に住む住民は防災目的で全て平地におろされました。道を広げ、改良住宅を建て、地区内にはいち早く下水道も整備されました。副産物として、もともと部落にお金を使うことを快く思ってない人たちを巻き込んで、逆差別論まで生み出してしまいました。この逆差別論は、今の在特会のヘイトスピーチをもう少し上品にしたようなもので、ただのねたみにほかなりませんが、とにかく巨額の事業費と職員の努力、地域住民の協力によって住環境は劇的に改善されました。
 地区改良の完了によって、やっと教育や啓発ができる環境が整ったと考えますが、市長の御所見をお聞かせください。
○議長(岡崎純男) 市長。
○市長(平山耕三) 特別措置法によりましてハード事業は大きく進展し、環境は改善されたところでございます。中山議員がおっしゃいましたように、劣悪な環境が改善されたということは大きな一歩であったと思います。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) こんなに苦労して、お金をかけて、住民には何の責任もないやっかみを言われて、住環境はよくなったのに、官製の不良住宅、廃墟が放置されている状況をどうお考えですか。
○議長(岡崎純男) 市長。
○市長(平山耕三) 生活環境が改善されたところでまた空き家を放置するということは、大変よくないことであると思います。再スラム化にもつながるという可能性もございまして、改善せねばならないことであると思います。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) 割れ窓理論というのがありますけども、割れた窓や軽微な落書きを放置すると急激に治安や住環境が悪化するっていう有名な理論です。地区改良の成果を台なしにする行為であり、早期に解体、除却をしていただきたいいうふうに思います。
 仮に、これが南国市のシンボルロードのすぐ近くにあったとしたら5年間も放置するんでしょうか。JR後免駅の南側にあったらどうでしょう。駅の北だから5年も放置されたいうふうに考えるのは私の被害妄想でしょうか。わかくさ児童館は、JR軌道の南側だからすぐに取り壊しが決まったと考えるのは、げすの勘ぐりでしょうか。
○議長(岡崎純男) 都市整備課長。
○都市整備課長(若枝 実) 第3中央団地につきましては、先ほども申しましたとおり地方債の償還中で、平成30年度末までは解体ができなかったということもあり、5年間取り壊しができませんでした。公営住宅がどこに位置していても空き家のまま放置することは大変よくないことではございますので、早急に解体、撤去すべきであると考えております。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) 念のため聞きます。この2つの施設は、いつ壊しますか。
○議長(岡崎純男) 市長。
○市長(平山耕三) 来年度予算には計上していきたいと思います。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) よろしくお願いします。
 次に、地区改良事業によって新しく生まれ変わった町をどう評価するかということについて何点かお伺いします。
 もちろん、以前の劣悪な住環境に比べたら大きく改善されましたし、行政の努力に感謝しています。一方で、持続可能な集落のコミュニティー維持を考えたときに、事業線引き内の公営住宅の比率が余りにも高いと思いませんか。事業線引き内の公営住宅と持ち家の割合は、野中、前浜それぞれお答えください。
○議長(岡崎純男) 都市整備課長。
○都市整備課長(若枝 実) 事業線引き内での公営住宅と持ち家の割合でございますけれども、データがございませんでしたので、住宅地図で拾ったものをお答えをさせていただきたいと思います。
 野中地区では、公営住宅の戸数が574戸で持ち家が87戸で、公営住宅の割合が約87%でございます。前浜地区におきましては、公営住宅が80戸で持ち家の戸数が96戸でございまして、公営住宅の割合は約45%でございます。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) 私は、高知市の職員の時代に4年間、長浜築山地区の用地交渉担当をしておりました。改良住宅と住宅新築資金は、事業を進めるためのブースターでありました。不良住宅の除却や道路拡幅のための移転交渉には、その受け皿となる改良住宅と不安定就労ゆえに銀行の融資が受けられない人のための住宅新築資金は、なくてはならないものでした。事業を進める上で、改良住宅はなくてはならないものではありますが、その比率は3割くらいが適当ではないかないうふうに感想を持っています。
 公営住宅法の改正により、応能応益家賃が適用され、以前ほど改良住宅の家賃は安いものではなくなりました。入居者の選考も、事業への協力や地元の住民であるかないかは関係なく、一般公募となりました。地区で生まれ育って、頑張って公務員や教員になって、一定の年収に達すると住宅から退去を求められる。その後に入ってくるのは、所得の低い人たちです。
 だから、公営住宅の比率の高い集落は、いつまでたっても平均所得が低いまんまです。低所得の方や外国人の方、障害者のグループホームに使っていただくのは一向に構いません。私たちの地域は、伝統的に貧しい人や困っている人、社会的な弱者に対して温かいまなざしを向け、手を差し伸べてきた地域だから、入ってきた人にとってはとても暮らしやすい町だと思います。しかし、残念なことに活力のある豊かな町には成りようがありません。今さら言っても仕方のないことではありますが、余りに多くの改良住宅を計画し過ぎたとは思いませんか。
○議長(岡崎純男) 都市整備課長。
○都市整備課長(若枝 実) 先ほどの公営住宅の割合から言いまして、野中地区においては87%、前浜地区におきましては45%いうことですので、公営住宅のほうはつくり過ぎているのではないかというふうには思ってます。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) そういう町をつくったのは、最終的には行政の判断でした。地区改良後の地区のコミュニティーを維持し、活力ある豊かな町にしていくにはどのような方策があるとお考えですか。
○議長(岡崎純男) 都市整備課長。
○都市整備課長(若枝 実) 方策といたしましては、改良住宅の入居者への譲渡等により公営住宅を再編し、管理戸数の削減を図りまして、余剰地を民間事業者に売却することなどによりまして、民間住宅や生活利便施設等を導入し地区の活性化を図ることや、公営住宅の空き家をコミュニティービジネスの活動拠点として、団地や地域の活性化につながる活動に取り組むNPO法人等に提供いたしまして、地域のシルバー人材を活用した周辺住民の活動や高齢者の寄り合いスペース、交流の場を提供し高齢者の生活支援を行う取り組み、そして子育てサークルの運営、子育て相談による子育て支援サービスなどの活動を支援することが考えられます。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) 1つ提案なんですけども、先ほど一定の年収になったときに退去を求められる、そういう世帯があるっていう話をしましたけども、こういう人たちに退去を求めるんではなしに買い取りを打診するっていう方法も1つあってもええのかないうふうに思いますが、その点はいかがですか。
○議長(岡崎純男) 都市整備課長。
○都市整備課長(若枝 実) 改良住宅等、または地区施設等の譲渡処分に係る制度につきましては、住宅地区改良法第29条で準用する公営住宅法第44条に規定されておりまして、基準等については改良住宅等管理要領第15に定められております。具体的には、地方整備局長の承認を得ましたら、改良住宅等を入居者、それから入居者の組織する団体、または営利を目的にしない法人に譲渡することができるとされておりますので、譲渡するにはある一定の条件が必要でございますけども、そういうこともできますので、そういうことも今後は考えていきたいというふうに思います。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) 80%を超える公営住宅の戸数、これはちょっと異常なんで、払い下げや、あるいは用途廃止した跡地について持ち家を建てれるような処分の仕方をして、できるだけ持ち家比率を高めるような施策を今後とってもらいたいいうふうに思います。
 次に、改良住宅の建てかえ計画についてお伺いします。
 同和対策事業が比較的早く取り組まれた自治体において、老朽化した改良住宅の建てかえが大きな問題となっています。とりわけ莫大な事業費をどう手当てするかは、自治体にとって悩ましい問題でもあります。
 県内でも、宿毛市で一部改良住宅の建てかえが始まりました。昨年、手代岡の改良住宅が建てかえられましたが、市内にある改良住宅を全て建てかえるには、これから30年かかると予想されているようです。
 そこで、市長にお伺いします。
 南国市内にある改良住宅について、計画的にどのように更新していくのか、お考えをお聞かせください。
○議長(岡崎純男) 市長。
○市長(平山耕三) 本市の公営住宅の管理戸数は829戸に及んでいるところでございますが、これらの住宅の5割以上は築30年を経過しており、十分な安全性や居住性を備えている住宅がほとんどではありますが、修繕が必要な住宅もふえてきているところであります。
 また、将来更新時期を迎え建てかえとなりますと、莫大な費用と時間もかかるため、厳しい財政状況の中では住宅の建てかえは難しいと考えております。
 そのため、本市では公営住宅の質を確保しつつ有効に活用していくため、本年度に公営住宅等長寿命化計画を策定することとしております。この長寿命化計画では、公営住宅の長寿命化の観点に立った計画的な管理、修繕の実施を基本といたしまして、更新コストの削減を目指すとともに予防、保全的な維持管理を推進していきたいと考えております。
 また、公営住宅の空き家の増加や地域コミュニティーの衰退などの問題も顕在化してきているということでございまして、こういったことへの対応も求められていると思いますので、このことも踏まえ、長寿命化計画に盛り込んでいきたいと考えております。
 野中地区及び前浜地区の改良住宅につきましては、この長寿命化計画を策定する中で、どのように更新していくのかを計画してまいりたいと思います。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) 私が20年前に地区改良の用地交渉の担当やったときは、もう既に住宅は払い下げられるとかそういうような交渉はしていませんでした。でも、私より10年ぐらい上の先輩っていうのは、地区改良の初期において20年住んだら住宅は払い下げられるということで交渉していた人が実際にいます。南国市でも恐らくそうだろう思います。住民の方に聞いても、将来は払い下げちゃうきいう約束やったのに、いつの間にかそんな話はないなって、住宅家賃も家建てるよりも、固定資産税よりも安い家賃やき住宅へ入っちょきやって言われたのに、いつの間にか何万円もになってしもうたいう話をよく聞きます。
 この改良住宅が、名目上は管財の中では財産として登録されていますけども、ファイナンシャルの上で見たときに資産と負債、資産は持っておるだけで利益を上げる、あるいは将来の値上がりが期待できるもの、これが資産です。逆に負債は、持っておるだけでコストがかかる、将来の値上がりも期待できない、これは見かけ上財産であっても負債です。個人の車の所有なんかがそうだと思うんですけども、本人は財産だと思ってるけども、ファイナンシャルの上で見たときには負債そのものやというものはよくあります。
 この改良住宅も、言葉は悪いけんど財産の目録に載っちゅうかもしれんけんど、状況から見たら負債です。将来確実に大きな更新の費用がかかる、それが予想されるものです。この際、本当に入居者から買い取りの申し出があったときには払い下げの処分をするいうような方策も本気で考えたらどうかなというふうに思いますけども、その点はどうですか。
○議長(岡崎純男) 市長。
○市長(平山耕三) 中山議員の御提案いただいた考えは、今後進めていかないといけないと思います。確かに、持ち家の比率のこともございますし、今後の市営住宅の更新の費用ということはもちろん想定しておかなければならないことでございまして、先ほど中山議員がおっしゃいました、20年たったらというような話も、それはうわさでは私も聞いたことがあります。いずれは自分の財産に払い下げてもらえるというような話も過去には聞いたこともございまして、そういった方向もこれから検討せねばならないと思います。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) 前段に、地区改良の完了は差別解消の取り組みの放棄ではなくて教育、啓発を進める上での前提条件だいう話をさせていただきました。
 南国市として、今後どのように差別解消の取り組みを進めていくお考えかお聞かせください。
○議長(岡崎純男) 市長。
○市長(平山耕三) 南国市では、現在南国市人権教育研究協議会で事業の検討、推進を図っているところでもございますし、スマイリーハート人権講座の取り組みも行っているところであります。ほかには、ホームページ、広報の媒体のさらなる活用を図っていく必要もあると思います。また、現在隣保館事業を行っているところでございますが、福祉部局との連携、現在生活困窮者の自立支援の事業、また学習支援やこども食堂なども行っているところでございまして、それら福祉施策と横の連携を持ちながら進めていかなければならないと思います。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) よろしくお願いします。
 昨年9月の議会で、私が部落差別解消推進法ができて1年9カ月、住民への周知も教育、啓発も広報も行われてないじゃないかいう質問をして、きちんと広報をしますいう回答がありました。2月15日付で平成30年度人権教育の行政の取り組みについてというページで、部落差別の解消の推進に関する法律のPDFが1枚ぺたっと張りつけられています。これが何の啓発になりますか。
○議長(岡崎純男) 答弁を求めます。生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 中山議員がおっしゃいました前回の答弁の際、ホームページ、広報紙について取り上げるということで申し上げました。広報紙につきましては、広く人権の捉え方という特集のページが毎号出てるところでございます。ホームページにつきましては、新しく情報が出るとどんどんどんどん落ちていってしまうということと、組織で探すというところにリンクされてませんでした。
 内容につきましては、あれで終わりというわけではございません。他市のホームページなども見て、また周知を図ってまいります。ただ、組織の中で探すのほうでいきますと、課の名前で検索するというところは工夫が要るのかなということで、リンクの張り方とか工夫が要ると考えておるところでございます。以上です。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) いやいや、この法律のPDFが1枚張りつけられた、これそれだけでも何の意味があるのかなという気がしますけども、タブレット持っちゅう人は南国市のホームページから検索をしてみてください。このページへ行き着けません。人権教育行政って用語の検索をかけて、30年度の人権教育の取り組みについてというページを開いて初めてそのPDFのリンクを張ったページが出てくると。トップページからどういってもこのページに行き着けませんでした。行き着いたところで、こんなん誰が見るんやいうページですけども、これが終わりではないということですので、ぜひ効果的な啓発に取り組んでいただきたいいうふうに思います。
 もっと言うなら、教育だけでは不十分だというふうに考えてます。低所得を脱し切れない地域の構造的な問題には、福祉や保健、就労対策の視点は欠かせません。高齢者対策、地域コミュニティー維持のためのしかけも必要だと思います。役所にあるあらゆる知見やマンパワーを総動員して、あらゆる差別のない社会を目指すのであれば、市長部局に人権課の設置が必要ではないかと思いますが、御所見をお伺いします。
○議長(岡崎純男) 市長。
○市長(平山耕三) 今中山議員から御提案いただきましたように、各施策を横につないで連携した取り組みが必要であるということでございまして、そこを取りまとめる人権全般的に見渡すことができる人権課の設置っていうのは望まれることであろうと思います。
 しかしながら、やはりその体制整備、機動的に対応できる組織をつくっていかねばならないというところで、人員の確保ということも必要になってくるところであります。現在は、ほ場整備、また土地区画整理事業、多々事業を行っておりまして、開発許可の権限移譲もそうですが、かなり職員数ふやしているところでございます。
 そういったところで、全体の中で組織、今の機構の中で人権課ということを考えていきたいと思うところでございます。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) それは、人の手当てのめどがついたら、ぜひ前向きにつくりたいという回答やというふうに理解してよろしいですか。
○議長(岡崎純男) 市長。
○市長(平山耕三) はい。そのように考えております。以上です。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) 昨日の土居篤男議員のDHC会長の発言に対する市長と西山課長の発言についてですけども、昨日のやりとりの中では、だらだらとしたやりとりにうんざりした議会のほとんどがスルーしましたけども、西山課長と市長の答弁は見過ごしにできない大変な問題のある答弁だったというふうに感じています。
 質問の趣旨は、DHCとの協定を破棄すべきというものでありますから、行政としては会社のオーナーがレイシストであることと協定は別問題だ、間に立って労をとってくださった方との関係も含めて直ちに一方的に包括協定を破棄するいう話にはならないいうことは理解できます。しかし、そのこととヘイトクライムを容認したりレイシストを擁護したりすることとは違います。
 細かいニュアンスが違ってもいけませんので、昨日ユーチューブで確認をしながら一言一句間違いなく文字起こしをしました。西山課長は、土居篤男議員からDHC会長のメッセージについての感想ということでございますけども、いただきましたメッセージは5ページにわたるもので、議員さんのほうから一部文章の紹介されましたけれども、全体的に言うとDHCのサプリメントはすばらしいものであるというようなメッセージであると読めました。あと、どういった形でこういうメッセージを送るかっていうのはそれぞれの、この場合ですと吉田会長さんの御意見ということで、感想ということは私としては控えさせていただきたいっていうふうにお答えになっています。
 誤った歴史認識に基づく偏見とゆがんだ選民意識に満ちた、口にするのもためらわれるような在日帰化人に対するヘイトクライムに対して何の怒りも感じない、感想は控えさせていただきたいとしれっと回答する人が、南国市における人権行政の最高責任者であることに怒りを覚えます。
 市長の回答には、別の意味でもっとがっかりしました。先ほど会長の文章の紹介をしていただいたところでございますが、それについてははっきりものを申されているなあというところは感じるところでございますと回答されています。はっきりものを申されているなあというのはどういうことですか。思っていても口に出さなければいいのにということですか。うちの近所に古くから地域で商売を営んでいる在日の方がいます。仲よくさせていただいているんですけども、この方がもしこの文章を見たら心を痛めるだろうないうふうに思いました。
 市長は、身近な人がこのヘイトクライムに対して心を痛めるかもしれない、身内や愛する人が傷つくかもしれないとは考えませんでしたか。
○議長(岡崎純男) 市長。
○市長(平山耕三) それにつきましては、そこまで思いが至らなかったことは申しわけないと思います。昨日の会長の御意見というのは、確かにそういったことを考えるのはおかしいと私も思います。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) だったら、最初からそう言わないかん。これ、土居議員には大変申しわけないけんど、これ土居議員の質問やき、ああまた言いゆう、執行部もほかの議員さんもみんなそんな捉え方やったと思うけんど、何年か前に、もう10年ぐらい前になるろうか、帯屋町でえたを殺せ、ダニを殺せって言うて真っ昼間に演説をしゆうおっさんがおった。この明らかな差別者に対しても、それぞれの御意見やいうことで済ましますか、西山課長。
○議長(岡崎純男) 総務課長。
○参事兼総務課長(西山明彦) それは、そういった発言があった場合にははっきりと指摘するべきだというふうに思います。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) この吉田会長の文章、きのう土居さんからもらいましたけども、全く歴史認識に基づかない差別扇動の文章です。明らかなヘイトクライムと言っていい。これに怒りを覚えんやったら人権担当なんてやらんほうがええ。もう今すぐその職をやめるべきやいうふうに思います。これに怒りを覚えんやったら市長もやめたほうがええ。これに怒りを覚えずに、幾ら啓発教育に努めていきますって言うても何の説得力もない。
 この執行部席には我々と一緒の被差別マイノリティーの出身の職員もおります。彼らが、それぞれのお考えだなあ、あるいはものをはっきり言うなあ、そんな認識のトップがこの南国市の運営をしゆういうことを見たときに、本当にがっかりする、あるいは期待を裏切るいうふうには思いませんか。
○議長(岡崎純男) 市長。
○市長(平山耕三) 中山議員さんのおっしゃるとおりだと思います。以上です。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) この吉田会長の文章については、今回教育長に聞いてないんで、あえて聞きますが、これは差別文章ですか、そうではないですか。
○議長(岡崎純男) 教育長。
○教育長(竹内信人) 私も文章について詳しくは見たわけではございませんが、昨日の土居議員のおっしゃっていたことをお聞きしますと、まさにこれは差別以外何物でもないというふうに考えております。
○議長(岡崎純男) 中山議員。
○10番(中山研心) 繰り返し言いますけども、行政の立場としては、会社のオーナーがレイシストであることと協定は別問題である、直ちに包括協定を一方的に破棄することはできない、この立場はわかります。そのこととヘイトクライムを容認したりレイシストをかばったりすることとは全く別の問題です。どうも皆さん差別に対して鈍い、自分が言われているのでなければ痛まない、人が傷つくのには我慢ができる、差別発言に対して非常に鈍い気がします。
 例えば、これが南国市に住んでいる田舎者の多数は低所得で向上心のない怠惰な下層階級で、徒党を組んで反社会的な活動をしているやから呼ばわりされたら怒りませんか。冗談じゃない、こんなオーナーの会社とおつき合いしません、いうことになりませんか。全く事実に基づかない特定の集団に対する差別扇動という意味では、さっき私が申し上げた南国市民への罵倒の言葉も、在日帰化人に対する偏見、憎悪の助長も五十歩百歩ですよ。多分、このことを土居さん言われゆうんやと思う。このことに限っては、僕は土居さんに全面的に賛同します。
 この協定についても、今すぐに破棄できないっていうのは、それならそれで仕方ないかもしれんけど、この協定は南国市だけが一方的に利益を受ける片務協定ではありません。企業の側にもそれなりのメリットがあってこの協定を結んでおる、いわばフィフティー・フィフティーの協定です。
 だから、いずれ本当に人の痛みを自分の痛みとして考える、南国市が人権に対して敏感な、人権の侵害は絶対に許さないいう姿勢をあらわす意味でも、いずれの時期かにこの協定の見直しはお願いをしたい。このことの回答は結構ですけども、ぜひ考えてもらいたいいうふうにお願いをしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。