トップページ > 南国市議会 > 議会議事録
読み上げる

議会議事録

  • 開催別
  • 一般質問
  • 議員提案
  • 市長提案
  • その他
  • 検索

検索結果 »  平成31年 第406回市議会定例会(開催日:2019/03/01) »

一般質問3日目(野村新作)

質問者:野村新作

答弁者:関係課長


○議長(岡崎純男) 15番野村新作議員。
      〔15番 野村新作議員発言席〕
○15番(野村新作) 質問をさせていただきます。
 まず初めに、薬物乱用防止教室についてでございます。
 高知県内の高校生6人を大麻所持容疑で摘発。高知東署は5月11日、大麻を所持したり譲渡したりした大麻取締法違反などの容疑で、高知市内の高校に通っていた男子生徒6人を含む12人を摘発したと発表しました。生徒らは、音楽イベントなどを通じて大麻を入手し、ラップ仲間の間で売買していた。海外のミュージシャンが吸っているのに憧れた。興味本位で使ったら、はまってしまったと報じられております。
 大麻には依存性があり、乱用すると記憶障害を引き起こしたり、精神病を発症したりする恐れがあることが確認をされております。しかし、調査により大麻の危険性を軽視している者が多いことが判明しており、若年層を中心に大麻乱用防止の広報啓発を徹底していく必要があります。
 大麻を初めて使用した年齢は、20歳未満が36.4%、20歳代が39%、30歳代が8.4%、40歳代が2.2%で、平均年齢は21.9歳、最年少は12歳、最高齢は59歳。大麻を初めて使用した経緯は、誘われてが63.7%、自分から求めての22.6%を上回った。初めて使用した年齢が若いほど、誘われて使用する率が高かった。その動機については、好奇心、興味本位が全体の54.9%を占めております。年齢層別では、20歳未満及び20歳代は、その場の雰囲気、クラブ・音楽イベント等の高揚感、パーティー感覚を動機とする割合が高く、周囲に影響される傾向がうかがわれております。30代、40代は、ストレス発散、現実逃避の割合が高いそうです。
 そこで、青少年期は心身の発達、発育段階にあるため、薬物乱用で依存状態に陥ると、人格の形成が妨げられたり、薬物の影響が後々に深刻な形であらわれます。大麻や危険ドラッグなどは、知識不足や間違った情報で危機意識が低下し、近年若年層で乱用されております。SNS等の普及により、薬物が青少年にも手に入る恐れがあります。
 日本は、国際的には薬物乱用の少ない国と言われていますが、2017年度に行われた薬物使用に関する全国住民調査により、これまでに何らかの薬物乱用を経験した人が少なくとも200万人以上いることがわかっており、特に大麻取締法で検挙される若い世代が急増、薬物乱用者の低年齢化が進行していることもあり、大麻は害がないなどの大麻に関する誤った情報をうのみにしやすいことです。若年層への大麻乱用の拡大が懸念されております。
 薬物乱用防止教室で正しい知識を学び、断る力、判断する力、自分を大切にすることを養わなければなりません。薬物乱用防止教室は、学校保健計画において位置づけ、全ての中学校、高等学校において、年1回は開催するとともに、地域の実情に応じて、小学校においても開催に努めることとなっております。平成29年度、実施状況調査によれば、小学校、学校数192実施校数106、実施率55%。中学校、学校数104、実施校数93、実施率89%。高等学校94%、定時・通信88%となっております。全国的に見ても、下から9番目。京都、山口は100%実施をしております。
 青少年の生涯を通じる健康を考える上でも、極めて重要な健康課題となっております。そのため、教育、保健、医療、更生、警察、自助組織等、多分野の関係機関が役割分担や相互連携をしながら、薬物乱用防止教室を推進していく必要があります。
 学校教育課としてはどのような対応をしているか、市の関係各課はどのような対応をしているか、お伺いをいたします。
 次に、防災関係でございますが、観光客はどう避難をするか。
 南国市の県外観光客数は、統計の不備で不明とされております。その中で、観光4施設、西島園芸団地、歴史民俗資料館、パシフィックゴルフ、道の駅風良里の合計入り込み客数がわかっております。平成19年45万3,000人、平成21年53万9,000人、平成27年55万9,000人、平成28年53万2,000人と、南国市経済レポートに発表されております。交通機関利用もあれば、マイカー移動もあります。
 質問は海岸部に集中します。海岸部には、春野赤岡線と浜堤を通る市道久枝十市線の2本が走っております。交通量は断然春野赤岡線が多く、狭い久枝十市線を通行する車両はまずないと考えられます。実際に、春野赤岡線を東進をしてみます。琴平山入り口の避難路看板を過ぎると、左前方は視界が広がり、山、高台はなく、右手に岩坂タワー、本村タワーを望みながら東進をします。久枝南タワーまでに、春野赤岡線沿いに津波避難看板が見当たりません。久枝十市線を通ってみると、親切に案内板が設置されております。春野赤岡線通行中の観光客車両は、少しでも高いところを求めて、海側避難タワーに逃げることになりますが、避難看板はありません。
 地元住民は、訓練によってならされておりますが、観光客は何も知らないでしょう。さて、行政はどう対処しますか。
 続きまして、南国市は、南海トラフ地震の被害想定について、人的被害死者3,200人、うち津波による者2,800人、残り400人は圧死で被害に遭うと想定をされております。
 避難行動を行っていれば数はぐっと減ります。
 東日本大震災では火葬が間に合わず、発生後11日、3月22日には犠牲者の土葬が始まりました。遺族の了承を得た上で一旦土葬し、後に火葬にする仮埋葬でございます。死者が日ごとにふえて、火葬では間に合わない。遺体の傷みは進みます。決断を迫られた遺族はむせび泣いた。震災で家族を失った悲しみに、手厚く弔ってあげられないやるせなさが追い打ちをかけた。
 お父さん、お母さんごめんね。両親が津波に巻き込まれて亡くなった女性は、土中におさめられた父と母の亡きがらを前に、両手で顔を覆って泣き崩れた。遺体の痛みが心配で、土葬には同意をしていたものの、死亡届を出すと土葬ですと告げられ、選択の余地はなかった。埋葬日を告げられたのも前日で、心の整理には時間が短過ぎた。遺体はひつぎが用意できず、自分たちで手配した白い袋におさめた。供えられたのは、やっとの思いで手に入れた花だけ。写真さえなかった。何万人が犠牲になったとはいっても親は親。今まで頑張って生きてきたのに、これじゃあちゃんと供養してあげられない。埋葬を終えるとまた涙がこぼれ落ちた。
 旧リサイクル場敷地内に急遽造成された墓地には、深さ約1メートル、幅は大人が横になれるぐらいの穴が幾つも掘られ、ベニヤ板と鉄筋で仕切られている。自衛隊員が遺体の入ったひつぎや袋を車両から運び出し、穴の中に丁寧におさめ、最後に整列して敬礼する。市が用意したのは、墓標がわりの木の板と花立て、板に故人の名前は記されていない。間に合わなかったからだと市は言う。香炉も遺体ごとに用意するはずだったが、火災のおそれや調達のめどが立たず断念した。敷地内にはプレハブ小屋を置き、合同の焼香所を設置した。
 こんな人をばかにしたやり方あっかよ。目の前には毛布でくるんだ上から粘着テープを巻いただけの父親の遺体が横たわる。しらがまじりの頭や黒ずんだ足が無残にも露出していた。お願いしますって市に任せたけど、袋すらかかってねえ。何体埋めるかわかんねえけど、こんなんで始めるもんじゃねえよ。男性はやり場のない怒りをぶちまけた。穴のそばに座り込んだ母もため息をついた。犬や猫でも頼めば火葬場で焼いてくれるのに。
 義弟の埋葬に立ち会った女性は、火葬場を探したが、予約でいっぱいだった。遺体の損傷が激しく、仕方なく土葬を選んだと悲痛な表情。本当はちゃんと火葬してあげたかった。悔しいし悲しいと声を絞り出した。
 被災地では、火葬場の処理能力を大きく上回る数の遺体をどう弔うかが大きな問題になっております。尊厳を守りながら、どう最後の別れをするか。十分な供養が難しい事態に、遺族だけでなく行政の担当者などの多くの関係者が苦労をしております。
 香南斎場は浸水地区にあり、回復に二、三週間かかった名取市閖上地区と同じ状態になるそうです。1日最大11体、それ以上は賄い切れないと場長は言います。
 南国、香南、香美市で、最大5,800人の方が犠牲になると想定されていますが、どのように対処いたしますか。死者への尊厳と遺族への配慮を失することのないように行動をしてほしいものでございます。
 従事者の心のケアの対策も大事でございます。
 安置所等で行う業務は、通常接する機会の少ない遺体に直接かかわり、かつ遺族からの切迫した要望等に対応する必要があることから、日常業務と異なり、精神的負担は相当大きくなります。そのため、従事者の心のケアは最重要課題であり、保健福祉センターの協力のもと、専門医等による保健活動の早期実施が必要であります。また、警察、葬祭業者等の協力を得て、遺体の取り扱いに関する専門的な研修等も行い、日ごろからの遺体への対応についても習熟しておくことが重要であると言われております。
 以上、質問を終わります。明確な答弁をお願いをいたします。
○議長(岡崎純男) 答弁を求めます。教育次長。
      〔伊藤和幸教育次長兼学校教育課長登壇〕
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) 野村議員の御指摘のとおり、近年の大麻等、若年層の薬物使用の拡大は社会的な問題でございまして、児童生徒が健康被害に遭ったり、薬物による犯罪等に巻き込まれたりしないようにするためにも、学校教育の役割は大変重要であると受けとめております。
 平成28年2月には、高知県教育委員会より、薬物乱用防止教室の充実についてとしまして、全ての中学校及び高等学校において年に1回は薬物乱用防止教室を開催するとともに、地域の実情に応じて小学校においても開催するようにとの通知がございました。さらに、本年度10月には、薬物乱用防止教室を行うに当たって、外部講師を招聘するなど、各関係機関等との連携を図りながら実施すること、という県教育委員会からの通知を受けております。
 このことを受けまして、市教育委員会としましても、定例の校長会におきまして、保健計画に位置づけた上で、年間1回は実施すること。外部講師として、警察職員や麻薬取締官OB、学校薬剤師等、各関係機関の専門的な方々を招聘した防止教室を実施すること。小学校においても、積極的に実施することなどにつきまして、周知徹底を行っているところでございます。
 野村議員さんの御意見にもありましたように、児童生徒が薬物に対する正しい知識を身につけ、みずからの健康をみずからの力で守る児童生徒の育成のために、本市におきましても実施100%を目指して取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 保健福祉センター所長。
      〔高橋元和保健福祉センター所長登壇〕
○保健福祉センター所長(高橋元和) 野村議員の薬物乱用防止についての対応について、お答えさせていただきます。
 まず、野村議員には、保護司という立場で、中央東地区の薬物乱用防止推進協議会推進委員として、常日ごろから精力的に薬物乱用防止に御尽力いただいておりまして、この場をおかりしまして感謝を申し上げます。
 この薬物乱用防止推進協議会は、保護司の方や更生保護女性会、社会福祉協議会、民生児童委員協議会、ライオンズクラブなど、多くの方々の参加のもとで組織されておりまして、我々行政も警察署とともに行政会員として参加しております。
 先ほど、教育次長から答弁がありましたように、警察署や保健所の協力で、管内の小中学校や高等学校で薬物乱用防止の啓発授業を行っております。また、毎年6月26日の国際麻薬乱用撲滅デーに合わせて、その前後の期間で、「ダメ。ゼッタイ。」のスローガンのもとに、我々行政も保健福祉センター、教育委員会を中心にしまして、薬物乱用防止推進協議会の一員として、推進員の皆様とともに、街頭での啓発キャンペーンにて薬物乱用防止の広報と啓発に努めております。
 また、薬物乱用を許さない、薬物乱用のない社会環境づくりのために実施してます国連支援募金活動にも市役所全課で取り組んでおります。国連を通じ、開発途上国の薬物乱用防止活動への援助や、国内の啓発活動事業に協力をさせていただいております。また、先ほど申しました啓発キャンペーンは、毎年管内自治体の会場を持ち回りで実施しておりまして、平成31年度は南国市での開催予定でありますので、推進員の皆様方のさらなる御協力を賜りたいと存じます。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 危機管理課長。
      〔山田恭輔危機管理課長登壇〕
○危機管理課長(山田恭輔) 野村議員さんの避難誘導標識についての御質問にお答えいたします。
 沿岸部の避難誘導標識の設置につきましては、議員さんのおっしゃられるとおり、市道久枝十市線沿いを重点的に設置を進めておりました。県道春野赤岡線における避難誘導標識は、避難路・避難場所の整備や指定を行っている禅師峰寺の麓、十市西坪池・東坪池、琴平山の麓、トリム広場前の5カ所に設置をしております。
 県道春野赤岡線を通行する車両のうち、観光客などの土地カンのない方は、発災時には避難誘導標識が重要な避難の案内となりますので、今後琴平山以東には、津波避難タワーの避難誘導標識の設置を進めてまいります。また、県道春野赤岡線沿いの集客が多いコンビニエンスストアなどには、ハザードマップをお渡しし、配布していただきますようお願いしてまいります。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 福祉事務所長。
      〔岩原富美福祉事務所長登壇〕
○福祉事務所長(岩原富美) 野村議員さんの御質問にお答えいたします。
 香南斎場は津波浸水想定地域にあり、津波や大きな揺れによる破損で使用できなくなる可能性が高く、復旧に時間がかかるのではと考えられております。また、使用可能であったとしても、多くの犠牲者が出た場合、火葬能力を最大に稼働させても、早期に火葬を望む全ての御遺族の御希望に沿うのは大変難しいと考えられます。
 このような事態が、県下ほかの斎場でも多く発生することを想定して、高知県では、高知県広域火葬計画を策定し、県内だけでなく、県外で行う広域火葬についても準備を進めております。県主催で、広域火葬に関する情報伝達訓練のほか、広域災害時に実際対応に当たった経験者を迎えての広域火葬対応についての研修会には、南国市も毎年参加をしております。
 特に、平成29年度の研修会では、南国市が姉妹都市ということで、県から要請を受け、岩沼市の防災課長の平井氏と、遺体安置所の指揮をとった当時の社会福祉課長の内海氏に高知県までお越しいただき、御講演いただきました。当時のそれぞれの立場での生々しい実体験をお聞きし、当時の大変さ、緊急時、非常時での対応の難しさを改めて感じました。
 また、南国・香南・香美地域災害時遺体対応実地訓練研修会を、平成28年度は南国市で、平成29年度は香美市で行い、参加者は行政職員だけでなく、警察職員や医師、歯科医師、葬祭業者も参加し、受け付けから遺体の検視、検案、納棺、身元確認、保管までの一連の流れや注意点を確認いたしました。
 南国市では、遺体安置所運用マニュアルを作成し、関係団体との連携、必要な物資の確認、安置所の設営、運営に関し準備を進めておりますが、さまざまな研修を通じ、実際の災害時に遺体対応に当たった被災地の行政職員や自衛隊の方、葬祭業者の皆様からお聞きしたお話に共通していたことは、事務的な対応ではだめだということです。御遺体への対応や扱いは尊厳と敬意を持って、また御遺族への支援の際も心情を酌み、思いやりを持ち、決して機械的、事務的に接しないようにすることが大切ということを学びました。岩沼市の内海氏から聞いた、安置所に毎日来る御遺族の方や、決められた対面時間を過ぎても立ち去らない御遺族への心のこもった対応が印象に残っております。
 安置所の運営、管理、保全に当たる職員への対応や心のケアについては、岩沼市では、災害対応が一段落した後で実施されたようですが、そうではなく、まさに対応に当たっているつらい時期にやってほしかったとお聞きいたしました。今後は、それについても考えておかなければならないと思っております。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 野村議員。
○15番(野村新作) 1月18日に高知城ホールで薬物乱用防止教育の研修会がありました。その資料の中に、加熱式たばこの害ということも載っておりました。タールが少ないイコール害が少ない、は誤解ということでございます。加熱式たばこ、動脈硬化や心臓病の原因となる血管内皮機能障害は紙巻きたばこと同程度のリスクがあるそうでございます。さらに、耳が痛かったのは、アルコール飲み過ぎ注意。お酒も立派な薬物です。飲み過ぎると依存症になり、人生を狂わします。御注意。耳が痛いです。まあ、前向きに取り組んでいってるそうでございますので。
 それから、避難タワーへの誘導標識でございます。
 まあ、設置を進めてまいるということでございますので安心感がございます。12月議会のように、水に流されやせんろうかと思って心配しよりましたけんど、前向きに取り組んでいるそうでございます。観光に来てくれ、来てくれ、金落といてくれ、落といてくれって言うて、命を落とされたら、とんでもないことでございますので。
 最後になりますが、こんな暗い質問をして申しわけございません。はや3・11が近づいてまいります。
 ちょうど第1回目の岩沼の追悼式に議長として、当時の橋詰市長と消防団長と3人で出席してまいりました。井口前市長の斜め後ろに席があったもんですけど、井口前市長はハンカチをぐっと握って涙を拭うことたびたびでございました。それから、遺族の代表の挨拶では、若いお父さんでございましたが、子供が津波にさらわれただろうというところへ行って、毎日ぼけっと過ごすのが日課という、非常に酷な挨拶をしておりました。名前もわかっちゅうと思いますけんど、それからどのような生活をしゆうか、ちょっと心配でございますが。
 市長、議長、また御苦労さんでございますが、3・11には岩沼のほうへ行ってきてくださいませ。課長さん、退職らしいそうですが、朝から飲まんように、飲むときは声をかけてくださいませ。御苦労さんでございました。質問を終わります。