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検索結果 »  平成30年 第405回市議会定例会(開催日:2018/12/07) »

一般質問2日目(野村新作)

質問者:野村新作

答弁者:市長、関係課長


○議長(岡崎純男) 15番野村新作議員。
      〔15番 野村新作議員発言席〕
○15番(野村新作) 質問をさせていただきます。
 暗い雰囲気でございますが、ちょっと明るいふうにいきたいと思います。
 まず初めに、災害用井戸に対しての質問を行います。
 飲み水の利用に当たって意識することは、安全性、品質、おいしさと言われております。目的別家庭用水使用量の割合は、トイレ28%、風呂24%、炊事23%、洗濯16%となっております。東北大震災では、約220万戸以上が断水、そのエリアは北海道から東北、関東、中部の都県に及び、水道というライフラインの重要性に多くの人が気づかされました。過去の地震におけるライフライン復旧にかかった日数を調べると、阪神・淡路大震災では電気が1週間、電話が2週間で復旧したのに対し、水道の復旧には約3カ月もの時間を要しました。その他の地震を見ても、電気や電話に比べ水道の復旧には時間がかかっております。
 人間が生きるためには1日3リットルの飲料水、生活用水になると最低6リットルが必要とされております。また、阪神・淡路大震災の後、給水車が給水活動が行き渡るようになったのが発生二、三日後だったことから、1人1日当たり3リットル掛ける3日分、計9リットルが防災水の備蓄の目安とされております。発生後3日間は人命救助優先第一のゆえんでございます。人間は水と睡眠さえしっかりとっていれば、たとえ食べるものがなくても二、三週間は生き延びると言われております。しかし、水が飲めないとなると四、五日で死んでしまうと言われております。地震で崩壊した建物の中から2週間ぶりに救出されたというニュースが報道されることがありますが、水だけは飲めていたという幸運があればこその話であります。水も食べ物もとらないと肺や皮膚から水分が失われ、不感蒸泄だけで1日に900ミリリットルの水分が奪われ、それにより脱水症状になると体温を調節する汗が出なくなり、体温がどんどん上がってしまいます。尿も次第に出なくなって体内に老廃物がたまり、血液がどろどろになって全身の機能が障害を起こし、命を失うことになります。
 地震には限らず、災害の報道で給水車に列をつくり、限られた量をいただいているのを見るにつけ、ふんだんに給水してやれないものかと。そこで伺います。
 南国市は避難所と呼ばれる施設が54カ所ありますが、井戸の設置されている避難所が7カ所、あとは井戸がございません。井戸を設置する計画はありますか。これから建設される市の建物に井戸を設置すればいいが、設置するには必ずボーリング調査を行うが、ボーリングの後を井戸として活用するのはいかがでしょうか。建築係に聞くと、井戸1本掘るのに、積算システム、入札を経て100万円少々ででき上がるとのことでした。徐々にふやしていけばいいが、市の考え方をお伺いをいたします。待つ行列は短いほうがいいと存じます。
 次に、井戸の設置一部助成制度の導入についてお伺いをいたします。
 ことしの北海道の胆振地震や3年前の熊本地震による長期間の停電や断水に伴い、地震後の住民の生活は非常に厳しい状況に置かれたことが、テレビや新聞などで報道されました。他人事とは思えません。本県においても、今後30年以内に七、八十%の確率で南海トラフ地震が発生すると言われておりますが、地震発生後の生活において何が一番重要かと考えたときに、飲み水を含む生活用水の確保が課題ではないかと考えます。
 南国市の水道管の破損を想定し、断水の状況が発生した場合、復旧までの期間、給水車の配給を待つよりは、防災災害用井戸を市内各地に設置し、発電機で地下水をくみ上げ地域住民が利用する仕組みを構築することがより効率的、効果的な方法ではないかと考えます。設置場所は、学校の校庭や公園など地域住民の利用しやすい場所が適切であると考えます。市として防災災害用井戸の設置を促進したらどうかと、また設置費用の一部助成を行うことで、各地域で防災災害用井戸の設置が進めば、災害発生時の住民生活にとって必要不可欠な水の確保も可能になり、市民生活の一助になると考えます。
 業者に聞くと、井戸を掘るには打ち込み式とボーリング式があり、南国バイパスから南は石が少ないので打ち込み式でいい。バイパスから北は石が多いのでボーリング式がいい。打ち込み式は1本七、八メートル、石がない場合は一日で仕上がるそうです。ボーリング式は1メートル2万円、10メートルも掘れば良質な地下水に当たる。どちらも伏流水より下でくみ上げること。電動ポンプ小型で毎分30ないし50リットル、大型で80リットル、電気のない場合はカセットコンロ発電機をつけ、ボンベ2本で2時間、手押しポンプをつけて50万円ぐらいで仕上がるそうです。補助金は出せるでしょうか。
 続きまして、オナガドリ保護増殖センターについてお伺いをいたします。
 昭和27年3月29日に土佐のオナガドリの名称で特別天然記念物に指定されております。高知県は鳥王国で8種類中6種が特別及び天然記念物に指定されております。国の天然記念物に指定されている鳥は17種であり、その数は日本一であります。6月議会で質問させていただきましたが、歴代の市長答弁にもありますように保護増殖センターをつくらなければならないが、そこから先が見えてこない状態です。歴代の担当課長も位置設置に苦しんでいることだろうと思います。奈路、明見、吾岡山の名が挙がっておりますが決定に至らず、今日までまいってきました。そこでお伺いをいたします。
 篠原地区の調整地ではだめなんでしょうか。二、三カ所当たってみましたが、道幅が狭かったり人家が近かったりで担当課でだめを言われました。市街化区域内は、とてもじゃないけど値段的に合いません。農業委員会に問い合わせてみたところ、大篠地区内の調整地の相場は1反当たり平均250万円以下、売買価格はそれ以下と聞いております。探せば土地があるのではないでしょうか。
 次に伺います。
 高知県文化財保護審議委員会の現オナガドリ保存会会長さんの話によると、何年か以前に保護増殖センターの様式を出しているそうです、公表はしてくれませんが。面積的にはどのくらいの広さを求めているか、施設の規模はどのくらいか、総費用はどのくらいか、国、県の補助金はどのくらいか。最新技術の総力を応用駆使したわけでもなく、生物化学のいまだ発達していない時代にあって試行錯誤の中から成功させた武市利右衛門は、数十年間の間、精魂を打ち込んでやっと育て上げた艶やかに輝く羽毛と長い尾を持った鳥を眺めては、悦に入っていたそうでございます。県は応援をする構えでございます。現在は個人の鶏舎を使って細々と保護増殖を続けている状態です。本来なら公的機関がやる仕事じゃないかと存じます。保存会のメンバーは組織の層の薄さを言い、一貫した中央管理体制の必要性を言っております。
 もうそろそろ場所だけでも決めませんか。市は文化ホール、海洋堂、図書館と優先順位が決まっておりますが、30年来の漂流に終止符を打とうではございませんか。
 続きまして、鳥インフルエンザ対策を質問をいたします。
 高病原性鳥インフルエンザは、鳥インフルエンザウイルスの中で特に症状を起こさせる力が強い種類のウイルスによって起こる病気です。我が国ではH5、H7型のウイルスによる場合は、高病原性鳥インフルエンザとして防疫措置が講じられております。汚染地域からカモ、鶴など渡り鳥によって日本に持ち込まれ、さまざまな野鳥や野生動物を介して養鶏場に感染が拡大していくと考えられます。このウイルスに感染した鳥は、元気がなくなったり、餌を食べなくなったり、羽毛を逆立てたりして高い確率で死亡する。中にはこれらの症状を示すこともなく急死するものもいます。国内では、2004年に79年ぶりに発生して以来、2005年、2007年、2009年、2010年、2011年と連続的に発生が認められています。また、最近では原因ウイルスが野鳥から分離されています。本病を発生させないためには、農場に高病原性鳥インフルエンザを持ち込まない、持ち込ませない対策を徹底することが重要です。本年初めに東かがわ市で発生したのは記憶に新しいことでございます。鶴が飛んできて餌づけをするなんて、専門家に言わせると大変危険なことだそうです。
 私がオナガドリの飼育小屋を何カ所か回らせていただきましたが、暑いときは戸をあけなければならず、スズメが餌を求めて入ってきております。ねずみの通れそうな穴もあいています。血統的に弱いオナガドリがインフルエンザにかかったら大変な事態になりかねません。市はどのように指導していくか、お伺いをいたします。
 これで1問目を終わります。希望の持てる一歩進んだ答弁を期待をしております。
○議長(岡崎純男) 答弁を求めます。危機管理課長。
      〔山田恭輔危機管理課長登壇〕
○危機管理課長(山田恭輔) 野村議員さんの防災、災害用井戸の御質問にお答えいたします。
 本市の災害井戸の設置につきましては、昨年9月議会においてお答えいたしておりますが、平成18年度より民間企業から寄贈を受け整備に取り組んでまいりました。しかしながら、平成26年度に整備予定地の水脈が深く、手押しポンプでは水が上がらないことが判明し、井戸の整備を取りやめた経緯があります。議員さんのおっしゃられるとおり、発電機を用いてくみ上げることも可能でございますが、地震発生後の濁りや水質の変化、水量の問題、また水脈が途切れるおそれもあるため、防災井戸の設置よりも浄水器の購入を進めようと考えております。これまで浄水器は機材も大きく高額であったため整備も進んでおりませんでしたが、簡易で安価な製品も提供されるようになってまいりましたので、計画的に購入を進めてまいります。
 また、設置費用の一部助成につきましても、従前から答弁してまいりましたとおり、災害時の水の確保は飲料水用ペットボトルの備蓄や耐震性貯水槽、配水池の緊急遮断弁の設置などの対策を進めておりますので、現在のところ設置費用の助成は考えていないため、御理解をお願いいたします。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 生涯学習課長。
      〔中村俊一生涯学習課長登壇〕
○生涯学習課長(中村俊一) オナガドリ保護増殖センターにつきましては、市が国内外に誇る特別天然記念物オナガドリを後世にまで継承するため、整備が必要とされるものです。一方で、せっかくの施設でありますので、多くの方にごらんいただける場所への整備が望ましいものでございます。篠原地区は、さきの議会で野村議員もおっしゃいましたように、オナガドリ発祥の地であり、周辺住民の理解も得られやすいのではないかと推察されます。また、市の中心部であり、観覧者が訪れやすい地域でもございます。市街化調整区域は候補地とならないということは決してございませんが、各種の法規制はクリアしなくてはなりません。クリアできる適地があれば当然検討すべきものと考えます。
 次に、以前の計画についてのお尋ねがございました。
 当時は最大240羽収容、鶏舎の面積は約200平米、建設費用は用地費を除いて約1億2,000万円で構想をしておりました。国、県の補助金についてでございますが、国庫補助金は2分の1、県補助金は3分の1ではございますが、予算の範囲内ということでございますので、頭打ちになるという可能性が多分にございますので、必ずしも6分の5の特定財源が確約されているということではございません。
 鳥インフルエンザ対策についてのお尋ねがございました。
 おっしゃるとおり、必ずしも万全の対策を施した環境で飼育されているとは言いがたい状況でございます。個別の飼育者につきましてこの環境を直すということでございますが、なかなかお金もそれぞれの飼育者のところへいきますとかかるものではございますが、今とめ箱ですとかふ卵器といった備品の貸し出しを行っております。こういった費用の一部を振りかえて、できるところはやれるのではないかと考えておるところです。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 野村議員。
○15番(野村新作) 山田課長さんにちょっとお伺いをいたします。
 これから先は、井戸よりか浄水器でいくという考えでございますか。
○議長(岡崎純男) 危機管理課長。
○危機管理課長(山田恭輔) お答えいたします。
 先ほども御答弁いたしましたけれども、飲料水用のペットボトルなども備蓄をしております。そういったものが現在、市で1万140本の在庫がございますが、このような賞味期限切れのペットボトルなども出てまいりますので、やはりそういったものを浄水器でもって活用もしていきたいということでございますので、今後はその浄水器の購入をもって対策を進めていきたいというふうに考えております。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 野村議員。
○15番(野村新作) 立て板に水のようなさらりとした答弁、ありがとうございます。私の考えていた井戸構想も水に流さないかんなってきた。
 市長にちょっとお伺いしたいんですけど、南国市がその建物をつくるベストテンというががございますけんど、文化センター、海洋堂、図書館。ベストテンに保護増殖センターが入るかどうか、ちょっと御答弁を願いたい。
○議長(岡崎純男) 市長。
○市長(平山耕三) 市としてはもう長年の間、保護増殖センターを建てるべく、その用地をどこにするかということを模索してきたところでございまして、用地選定さえ終われば、そのように建てるように進めていきます。ベストテン、3つおっしゃいました、今具体的にはそういうふうな計画ございまして、その次にも位置するというふうに意義づけております。以上でございます。
○15番(野村新作) 3問になった。――終わります。どうも、お世話になりました。