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検索結果 »  平成30年 第404回市議会定例会(開催日:2018/09/07) »

一般質問1日目(前田学浩)

質問者:前田学浩

答弁者:市長、関係課長


○議長(岡崎純男) 11番前田学浩議員。
      〔11番 前田学浩議員発言席〕
○11番(前田学浩) 通告に従いまして、一般質問を行います。
 まず、学校歯科健診です。
 学校歯科健診につきましては、以前に議会の一般質問でも行いました。再度質問をいたします。なお、今回私は、8月末に高知保険医協会を訪ね、高知県の状況のお話を伺ってまいりました。協力していただきました高知保険医協会さんに対しましては、この場で厚く感謝申し上げます。
 さて、今から質問する基礎データは、その高知保険医協会さんが高知県内全ての公立小学校194校、中学校106校を対象にアンケート用紙を2017年8月末までに郵送で送付され、回収期間を9月30日までに設定され集計したものです。なお、回答数は215校、うち小学校142校、中学校73校、回答率は71.7%であったようです。
 まず、南国市における2016年度、また2017年度のものがありましたら、2017年度における小中学校の学校歯科健診を受けた児童数とその要受診と診断された児童数、要受診のうち歯科医療機関を受診した児童数をお伺いします。さらにその中で、要受診率と未受診率をお伺いさせていただきます。
 ちなみに、高知県内の小学校の要受診率は46.4%で、うち未受診率は約60%、そして中学校の要受診率は45%で、うち未受診率は78%であったようです。南国市の状況をお伺いいたします。
○議長(岡崎純男) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) 前田議員の御質問にお答えをいたします。
 2016年度の小中学校の要受診と診断されました児童生徒数は、小学校が1,267名、中学校が321名で合計1,588名となっております。そのうち、歯科医療機関を受診した児童生徒数につきましては、小学校が524名、中学校が117名の計641名となっております。
 2017年度につきましては、要受診と診断されました児童生徒数は、小学校が1,375名、中学校が673名で合計2,048名となっております。そのうち、歯科医療機関を受診しました児童生徒数につきましては、小学校が545名、中学校が218名、合計763名となっております。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 前田議員。
○11番(前田学浩) それぞれの受診率と未受診率は、おわかりでしょうか。
○議長(岡崎純男) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) 受診率につきましては、2016年度が40.4%、それから2017年度が37.2%になっております。受診率が下がっておりますのは、2016年度に要治療としておりましたが、学校によって基準が曖昧で南国市として統一性がなかったために、2017年度から要受診として、歯科だけでなく歯肉の病気や歯並び、かみ合わせ、顎関節などを含めました広い範囲で受診を求めるように南国市養護教諭連絡協議会で改善しましたので、受診した児童数は微増しております。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 前田議員。
○11番(前田学浩) うち未受診率、受診してない割合というのはとってないということでしょうか。
○議長(岡崎純男) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) 申しわけございませんが、ございません。
○議長(岡崎純男) 前田議員。
○11番(前田学浩) ちょっと非常に残念なんですけど、次に口腔崩壊についてお伺いいたします。
 口腔崩壊というのは、1人で虫歯が10本以上ある、歯の根っこしか残っていないような未処置歯が何本もあるなど、そしゃくが困難な状態を口腔崩壊と言うらしいです。高知県の保健師協会では、この数字も調べておりまして、口腔崩壊のある子供が一人でもいる学校数は何校であったでしょうか。そして、口腔崩壊の小学校の人数並びに中学校の人数をお伺いさしていただきます。ちなみに、高知県では、口腔崩壊は小学校で39%、中学校で22%という大変高い数字であったというふうに聞いております。南国市の状況をお伺いさしていただきます。
○議長(岡崎純男) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) 2017年度の口腔崩壊の児童生徒数につきましては14名でございまして、内訳としましては小学校が13名、中学校が1名という結果でございました。小学校の13名のうち、学校数になりますと3校でございます。中学校は1校でございました。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 前田議員。
○11番(前田学浩) 今回、一般質問をさしていただいたのは、多分私は2年前に同じ質問をしていると思いますけれど、その場で歯科健診後のフォローは非常に大切だということで、ちょっとそのときの議事録を確認していないんですけれど、フォローしてください、そのとき教育委員会としてはしてなかったですので、してくださいと申し上げましたが、先ほど未受診率を確認していないということは、健診後のフォローは今もなお、してないということでよろしいでしょうか。
○議長(岡崎純男) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) 未受診それから口腔崩壊のことにつきまして、フォローについてでございますが、御質問いただきましてから各学校につきましては未受診、口腔崩壊の児童生徒に対しまして個別支援対策としまして、まず未受診児童生徒の保護者に対しまして、検査直後の治療勧告書を含め電話連絡をしたり期末懇談時に直接会って保護者に受診を勧めたりするように努めてございます。また、毎月の保健だより等で継続して歯や歯磨きの方法を情報発信、啓発活動に取り組んでございます。また、児童生徒に対しましては、実際に歯磨き指導も行ったり授業で歯科保健指導を行ったりするなど、歯を守ることの大切さにつきまして意識を高めるように取り組んでいるところでございます。
 教育委員会としましては、南国市養護教諭連絡協議会とも連携をしながら、発育状態や各種健康診断の結果等を共有しながら受診率の向上等を含めました健康教育の推進に取り組んでいるところでございます。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 前田議員。
○11番(前田学浩) いろいろ御説明していただいたんですけど、未受診率を把握していないということは、余り対策をとられてないということにもつながっていくんだろうなというふうに感じております。この歯科健診のフォローが非常に大きな話題になったのは、大阪でのテレビ番組がきっかけでございます。その大阪のテレビ番組から全国の保険医協会が全国的に調査をして、それで高知県も行ったということにつながっております。大阪と高知は非常に似ている環境がございまして、多分同じような状況なんだろうなというふうに感じております。
 それで、前回の議会でもPDCAの話もしたんですけれど、こういうところでPDCAサイクルを活用しないといけないと僕はそう思ってるんです。ここで数字を下げていく。未受診率があるということは、子供に対しての何らかの大きな課題がそこにあると思っても僕はいいと思ってます。だから、2年前も質問いたしましたし、ことしもちょっと気になって質問をした。でも、未受診率は把握してなかったということで、残念に思います。
 高知保険医協会がとったアンケートの中にちょっと特徴的なコメントがございましたので、何件か読まさせていただきます。
 乳歯12本中、12本がう蝕。わずかに前の歯の下の歯が残っている。給食時、かたい野菜や食材をかみ切ることができなかった。子供の嗜好に合わせた食生活習慣、保護者にも食の偏りがある。保護者の基本的生活習慣の定着ができてないことが、子供の生活実態に影響していると思われる。
 次。乳歯が8本虫歯になっており、特に奥歯は抜けている状態で本人も痛みを訴えていた。保護者に歯科受診を促しても、仕事があるから歯医者に連れていけないという理由や乳歯だから大丈夫だという考えが強い。
 次。乳歯が全てう歯。母子家庭で就学援助を受けており、医療券の使用を促しても行かず、そのまま放置。これは多分、ネグレクトになると思うんですけれど。学校には毎日登校しているが、家庭での生活の様子を今後も見守る必要がある。
 次。家庭環境が厳しく、保護者にも歯磨き習慣がないため、乳歯、永久歯合わせて12〜15本虫歯がある。
 こういうことで、さまざまな課題を、調査している人はわかってるわけです。先ほど私が申し上げましたように、極論すれば、歯を見ればその児童生徒がどういう状況であるかっていうのはわかるはずです。ですから2年前も質問したし、今回質問しようとしたんですけど、未受診率を把握していない。非常に残念だというふうに思っております。
 それで、高知保険医協会の方はこのデータを全てマスコミにも渡したようですけれど、余り高知県では話題にならなかったようです。高知保険医協会の事務局長さんとお話もちょっと長い間さしてもらいましたけど、やはり学校と行政が協力しながら、先ほど次長おっしゃられたように、保護者に対して啓蒙活動をこれ以上行う必要があるというふうにおっしゃられておりました。また、仕事や家庭環境など家庭内の事情に原因がありそうな場合は、各家庭の事情を十分把握しつつ、きめ細かな対応が必要となる。ただし、大規模校などで健診準備、後片づけ、治療勧告書の作成など養護教諭の事務量も過重な実態もアンケートで明らかになった。つまり、大規模小中学校では、養護教諭さんの過重な業務もあるというふうに言われておりました。
 事務局長さんおっしゃられてたんですけど、小学校、中学校では修学旅行があるということで、そのときに保険証を持っているのか持ってないかもわかるそうですよね。だから、そこで保険証のない子供さんははっきりわかるわけですので、その子供さんに対してはやはり学校として、まあ学校にさまざまなことをやれやれって言って全ての課題が学校に来ているわけですけど、でも学校しか助けるところはないと思うんです。その学校しか助けられないということに対して、次長はどういうふうにお考えでしょうか。
○議長(岡崎純男) 教育次長。
○教育次長兼学校教育課長(伊藤和幸) 健康教育、歯科を含めましたものにつきましては、やはり一番大事な、安全とともに大事な教育だと考えております。ですので、養護教諭ともまた学校とも連携を図りながら、この健康教育を一層進めてまいりたいというふうに思っております。
○議長(岡崎純男) 前田議員。
○11番(前田学浩) 今議会でも、虐待、ネグレクトの話もあったと思うんですけれど、先ほどもお話ししましたように、やっぱり歯を見てればわかる、一定わかるというふうにも思いますので、市長を含めた教育会議、正しい名前を忘れたんですけど、教育会議の中で今回ちょっとお話しさしていただいた歯科健診後のフォロー、歯科だけじゃなくて目と耳もやっていると思いますけど、その健診のフォローをぜひやっていただきたい。全国保険医協会のホームページにも書いてたんですけれど、健診後のフォローをしなかったら何もしてないと一緒です、何もしてないと一緒。ですから、そのあたりをもう一度見直して取り組んでもらいたいというふうに思います。以上です。
 次に、災害対策について質問を行います。
 先月末のNHK日曜討論の中で災害対策の話になり、法政大学の教授は、いよいよ気候変動社会の入り口に入ったというふうに表現されておりました。先週の北海道の地震も続き、まさに気候変動社会だというふうに思います。
 さて、私の質問は、ことし7月7日土曜日の正午ころに南国市より発令された避難指示(緊急)についてお伺いいたします。本日、皆様に配付させていただいたペーパーは、この日私が受け取ったものです。
 質問に入ります。基礎自治体が避難指示(緊急)を発令すること自体は、総務省からも空振りを恐れないで発令をという通達もあり、発令自体が適切であったかどうかということを問いただすことはいたしません。空振りを恐れないで今後も出していただきたいというふうに思います。このたび、中国地方を中心に大きな災害となりました平成30年7月豪雨では、南国市におきまして避難指示の発令は稲生小学校の1カ所であったと思いますが、その認識に間違いはないでしょうか。担当課長にお伺いします。
○議長(岡崎純男) 危機管理課長。
○危機管理課長(山田恭輔) 稲生小学校付近の1カ所で間違いございません。
○議長(岡崎純男) 前田議員。
○11番(前田学浩) 今回の避難指示の発令は、住民からの通報で土砂災害の危険性が極めて高まっていると判断され、避難指示を出されたと思いますが、その避難指示は具体的にはどういう経過で発令されたでしょうか。お伺いいたします。
○議長(岡崎純男) 危機管理課長。
○危機管理課長(山田恭輔) 7月5日から起こりました7月豪雨につきまして、時系列で御説明をさせていただきます。
 7月5日、午前10時28分、大雨警報(土砂災害)が発表されました。
 翌6日、午前5時40分、物部川で危険判断水位4.1メートルを超過いたしました。
 午前6時57分、洪水警報の発表がございました。
 午前7時45分、土砂災害警戒情報が発表されました。
 午前8時30分、全域に避難勧告を発令をいたしました。
 翌7日、午前10時、稲生の雨量計が1時間雨量28ミリを計測いたしました。
 午前10時40分、土砂災害危険度情報のレベルが上昇いたしました。
 午前11時、稲生雨量計が1時間雨量44ミリを計測いたしました。
 午前11時14分、大雨警報(浸水害)の発表がございました。
 午前11時15分、住民の方より異常出水の通報がございました。
 午前11時53分、派遣した消防職員から異常出水を確認したとの報告があったと消防署より報告がございました。
 午後0時10分、避難指示(緊急)を発令をいたしました。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 前田議員。
○11番(前田学浩) 先ほど言いましたように、私も実はその避難指示の該当地区の住民であるため、12時の発令後すぐに稲生小学校前に行き、市の消防職員、地元の消防団と一緒に通報の該当現場を見に行きましたが、全く問題ない状況でございました。先ほど課長が言われた11時50分ごろ確認したというのはちょっと私の認識不足でありましたが、発令後すぐに市の消防職員と地元の消防団、それと私が現場に行ったところ、通報した住民もいましたが、全く問題ない状況でございました。具体的には、稲生小学校の南側の山150メートルくらいの水路に木が何本かひっかかっており、それを除いたら、通報したと思われる住民も問題ないことを納得され、その通報した住民の方も家に戻られました。
 そこで、質問です。そのとき確認された市の職員から、現場の状況は災害本部本部長つまり市長にはどのように伝えられたでしょうか。それを聞いて、災害本部は現場にどのような指示を出されたでしょうか。お伺いいたします。
○議長(岡崎純男) 危機管理課長。
○危機管理課長(山田恭輔) 本部長に対しまして、派遣した消防職員からの報告により、通報者から今までにない出水であり、派遣した職員からも異常な出水であることを確認したということを報告をいたしました。そして、それにあわせまして、本部長に対し現状の気象事象をあわせて説明を行っております。これを受けて、土砂災害の危険度が高まったとの判断のもと、稲生小学校付近の土砂災害警戒区域に対して避難指示(緊急)を発令したものでございます。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 前田議員。
○11番(前田学浩) そこをもう一度確認さしていただきたいんですけれど、11時50分、つまり発令が起きる前に確認された方がそういうふうに報告されたのか、もしくは、12時過ぎに私も行って地元消防団と市の消防職員三、四名が現場に行ってその後の報告だったんでしょうか。どちらの報告でしょうか。
○議長(岡崎純男) 危機管理課長。
○危機管理課長(山田恭輔) 午前11時53分に異常出水の報告を確認したということでございますので、その前の報告でございます。
○議長(岡崎純男) 前田議員。
○11番(前田学浩) まあそこは、余り突っ込んで聞いても意味のないことだと思います。ただ、私の認識では、12時の発令後、一緒に見に行ったときには問題ないということで、市の消防職員と地元の消防団と一緒に下へおりていったということでございました。
 次に、その現場確認後、稲生小学校前の県道をおりると、警察の車が2台来ておりました。避難指示の該当地区を東西に走る県道の通行規制並びに通行どめは、されませんでした。避難指示を出した区域は、県道から北へ100メートル、住宅住民にも避難を呼びかけておりました。避難指示は基礎自治体で出せますが県道の通行規制は出せないということだと思うのですが、今回の平成30年7月豪雨災害の広島での災害場所のニュース映像をテレビで見ましたが、避難指示のあった場所については警察が道路の通行どめ及び通行規制を行っておりました。こちらが当然の対応だというふうに思います。今回、稲生小学校前に出された避難指示は、警察との連携はどのように行っていたでしょうか。なぜ、通行どめがされなかったでしょうか。これは非常に重要な点ですので、詳しく答弁を求めます。
○議長(岡崎純男) 危機管理課長。
○危機管理課長(山田恭輔) 警察との連携につきましては、避難情報の発令や情報の発令地区について、発令のたびに連絡を行っております。通行どめに関しましては、道路管理者である高知県中央東土木事務所に相談をいたしておりましたが、避難指示発令後に、三和スポーツ交流センターの避難所に避難しようとしていた市民の方から、三和スポーツ交流センター周辺の山から水が出ているので避難するのをやめた、避難所として適当かというような通報がございました。このことから、三和スポーツ交流センターへの避難は危険であると判断し、急遽同避難所への避難を取りやめるように対処をしていたため、通行どめに関してのその後の確認がとれていませんでした。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 前田議員。
○11番(前田学浩) 事前にお渡ししてた質問の後のやつの答弁も入ってたようですけど、聞きたかったのは通行規制がなぜできなかったかということでございまして、今の答弁では連携がとれてなかったということだと思います。
 そして、これから、その避難所についての質問をいたします。該当地区の住民に対する避難指示をする前に、JA南国市の精米所付近で関係者の方々が打ち合わせをされておりました。その後、該当の住民各家に向かった際、避難場所の徹底がされていなかったため違ったほうへの指示をされていたことがわかり、後で地元消防団が言い直しを各家に出向き行うということになりました。具体的に言いますと、三和防災コミュニティーセンターへの指示のところを三和スポーツ交流センターの場所と間違って伝わっていたのです。つまり、香長中学校へ行く坂の途中だというふうに各家に説明していましたが、三和防災コミュニティーセンターは当然こちらではございません。指示を出す市の職員も、指示を受けた市の消防職員も、さらに地元の消防団も2つの施設の違い・場所をわかっていなかったため、そういう結果になったというふうに思っております。
 この一番の原因は、避難場所の指示を明確にしていなかった災害対策本部にあると思います。そして、稲生に来られていた市の職員の2名さんが、残念ながら稲生と三和のことについて余り明るくなかったということも原因の一つだと思います。どうしてこんなことになったんでしょうか。
 最初にお伝えしましたように、私の家に張りつけられていた避難指示(緊急)のペーパーを再度ごらんください。避難場所として、三和スポーツ交流センターと三和防災コミュニティーセンターの2つが書かれております。つまり、この指示書をつくった後に、三和防災コミュニティーセンター1カ所に避難場所が対策本部で決められたと想像できます。それは、先ほど課長がお話しされた内容だと思いますが。繰り返しますが、災害対策本部の責任者が現場に来た指示者に曖昧な伝達をしたため、市の消防員、地元の消防団に対して間違った認識を与え、結局三和スポーツ交流センターへの場所を指示してしまったのです。また、その避難指示の紙に地図が載ってないのも大きなミスだというふうに思います。そのような紙をつくる時間があるので、地図を張りつけるということは何てことないことだったというふうに思っております。住民の中で、三和スポーツ交流センターに行った家族もおりました。
 初めの話に戻りますが、7月7日の午後に発令し南国市で唯一の避難指示が出た地区で、そういう不徹底がなぜ発生してしまったのでしょうか、お伺いをいたします。三和防災コミュニティーセンター1カ所にするならば、この紙を地区に渡す前に棒線でもで三和スポーツ交流センターを消すべきであったし、場所については徹底して間違いのないように指示するべきではなかったでしょうか、お伺いいたします。
○議長(岡崎純男) 危機管理課長。
○危機管理課長(山田恭輔) 稲生小学校付近の避難指示(緊急)につきましては、その当時、情報伝達の抜かりを防ぐために、エリアメールのほかにこの文書のお知らせを行いました。議員さんがお示しいただきましたとおり、作成した文書には、近隣で既に開設しています避難場所として三和スポーツ交流センターと三和防災コミュニティーセンターの2つを記載しておりました。現地のほうに職員を派遣をいたしまして、消防団員さんの協力を得て、各戸に文書を持って避難の呼びかけを行うように指示をいたしました。その呼びかけを行っている最中に先ほど答弁いたしましたような事例が発生をいたしましたので、三和スポーツ交流センターの避難所への取りやめを行うよう、配布した文書の三和スポーツ交流センターを消すようなことをするように派遣した職員に対して指示を行っております。
 既に、当初の指示で避難の呼びかけを行っていただいた消防団員の皆様には、避難所の変更のために再度活動を行っていただいたというところでございます。地図につきましては、御指摘のとおり、そこまでの配慮が足らなかったと考えております。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 前田議員。
○11番(前田学浩) 今の課長の答弁ですと、三和スポーツ交流センターを消すように指示をしてたけどしてなかったということを聞きましたが、そういうことで認識というか理解いたします。
 他方、地元の消防団に対して、消防団員御自身は当然仕事をされておりましたので、ほとんどの方が仕事を抜け、稲生の消防団ほぼ全員が集まり避難指示を与えていたのに、その消防団の行動自体を不完全燃焼にしたということは結果的に言えると思いますし、非常に罪深いことだというふうに感じております。この点、消防長はどのようにお考えでしょうか。
○議長(岡崎純男) 消防長。
○消防長(小松和英) 確かに、前田議員さんがおっしゃいますように、7月豪雨に際しましては、消防団員の皆様には仕事また家庭があるにもかかわらず、連日水防活動や警戒活動また避難誘導をしていただいておりました。その団員に対しての情報伝達が不明確なことが理由で、団員や地域住民の方に不信感を与えるようなことになったことに責任を感じております。今後、消防本部としましては、団員さんの思いを無駄にすることがないように、災害対策本部と消防本部の連絡員の強化などを図り、情報の共有と一元化を図りたいと考えております。
○議長(岡崎純男) 前田議員。
○11番(前田学浩) 結局、避難者は私を入れて4名でありました。避難場所の指示間違いさらに県道の通行規制がない。続けて言いますと、避難指示の該当住民はそれぞれの谷川の状況をここ数日間ずっと見ており、避難に値する状況ではなかったと各自は判断していたというふうに思っております。私も家の前の谷川を数日間見ておりましたが、例えば’98豪雨のときのような茶色い水は一切出ていなかったし、きれいな水でございました。繰り返しますが、避難者は私を入れて4名、また三和スポーツ交流センターに行ったのが1家族という、避難の練習にもならない結果となりました。
 避難者の数字的なものを伺います。これは、このたびの共同通信の調査でもありましたが、平成30年7月豪雨で岡山、広島、愛媛の避難率が4.6%であったようです。今回の稲生地区における避難指示を受けた該当地区での避難者の人数は、該当住民の何%でありましたか、お伺いいたします。
○議長(岡崎純男) 危機管理課長。
○危機管理課長(山田恭輔) 11.3%となっております。
○議長(岡崎純男) 前田議員。
○11番(前田学浩) 母数が全然比較にならないと思いますので、そういったことにもなったというふうにも思います。決して十分な避難率ではなかったというふうにも感じております。
 稲生地区は、6年前から毎年6月の日曜日に学校参観授業日に避難訓練を大規模に行い、避難行動については稲生地区防災連合会、自主防災会を中心に行っておりますが、今回の件は非常に残念な結果になりました。こちらにも、避難指示に従わなかったという反省点はあるというふうに思っております。
 他方、該当者の中に、私は車がないから行けないと避難指示を言いに来た人に伝えたという住民がいたというふうに後で聞きましたが、稲生から三和に避難行動をさすという指示になった今回のケースですが、その車のない住民に対してはどのように対処すべきでありましたか。災害対策本部はどう指示を出していたのでしょうか。消防車の車に乗せることはできたのでしょうか、また市役所の車に乗せることはできたのでしょうか。それらがなぜできなかったのでしょうか、お伺いいたします。
○議長(岡崎純男) 危機管理課長。
○危機管理課長(山田恭輔) 戸別訪問をして面会ができた26世帯のうち、2世帯が交通手段がないなどの御返事があったとの報告をいただきました。この報告の後、自主防災連合会に連絡をいたしまして、地域でともに避難を行っていただけないかというお願いを申し上げました。今回は限定された地域における避難困難者であったため、公用車等で搬送を行うことは可能でございましたが、大規模災害発生時には個別対応にも限界があり、できるだけ共助、近助をお願いしたいと考えております。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 前田議員。
○11番(前田学浩) もう一つ、避難をしなかった大きな理由に、避難場所が市の職員、消防職員、消防団がはっきりわからないのは、三和というほかの地区であったからに違いありません。住民の中にも、稲生ふれあい館なら避難していたという者もいました。
 私は、もうそろそろ稲生地区にしっかりした避難場所を整備していただいてもよいのではないかというふうに思っております。地震だけでなく、大雨による物部川の氾濫さらに土砂災害危険区域だらけの地区でございます。この7月豪雨の後、7月28日、8月23日に台風による避難準備並びに避難勧告が発令されました。その避難場所は、稲生小学校の図書室でありました。これは、避難指示が出ていた該当エリアに入っていませんか。つまり、7月7日に出した避難指示の土砂災害警戒区域に稲生小学校図書室は入っていると私は思っております。
 言いたいことはわかってもらえると思うのですが、土砂災害の危険性が、大雨により再度避難指示を出さないといけない可能性があるエリアに稲生小学校図書室はあると思いますが、この7月28日と8月23日の避難場所の設定は適切でありましたか。担当課長にお伺いします。
○議長(岡崎純男) 危機管理課長。
○危機管理課長(山田恭輔) 両日の当時の発表されておりました警報等の兼ね合いを見まして、避難場所については各地区で決めております。そのために、両日のその当時の避難場所については適切だと考えております。
○議長(岡崎純男) 前田議員。
○11番(前田学浩) 私は不適切だというふうに思っております。今回、市政報告にもありましたが、先月8月27日に稲生ふれあい館で行われた市政懇談会で上がった、避難所について住民から質問が何点かございました。私は立場上、傍聴のみしていましたが、確認も兼ねてそのことについて質問をいたします。
 集落活動センターの会長さんからは、避難訓練や避難勧告、いろいろ避難場所が変わってわけわからんという住民がいる。そして、屋根のないところに逃げて大丈夫かとも言われる。集落活動センターの会長さんは、稲生小学校を避難所にしてほしいと要望されておりました。また、女性の民生委員さんからは、稲生にも避難タワーをつくってほしいとの要望がありました。担当課長からは、その場で答弁、説明がありましたが、その説明は、私から言えば支離滅裂。参加をしていた人も何を言ってるのかわからなかったと後で感想を私に言っておりました。稲生地区は長期浸水エリアになっており、いつまでに救助が来るのかという防災会の会長の質問にも、わからないというふうに課長さんは答えられたというふうに思います。だったら、山側に逃げたらいけないんじゃないでしょうか。さらに、山側の一次避難所から二次避難所へ移動する仕方についても答えておりましたが、全く整理できてないというふうに思いました。
 ただ、懇談会で課長の言いたいことは1つだけわかりました。南国市の避難タワー設置のコンセプトは背後に山があるところは山に、ないところはタワーをつくる、これがコンセプトだというふうに言い切りました。
 一般住民にまともな説明をきちんとできていないから、マーケティング用語であるコンセプトという言葉を使い、無理に説明しているのだというふうに私は思いました。非常に愚かで稚拙なコンセプトです。昨晩、NHKのプロフェッショナル、仕事の流儀で女性のマーケッターを取り上げておりましたが、その番組では何度も何度もコンセプトという言葉が出てまいりました。多分20回以上。このコンセプトというのはマーケティングの言葉だからです。人命に関する事柄にコンセプトというマーケティングの用語を使い、一般の南国市民に説明すること自体が適切であると思っているのでしょうか。
 課長にお伺いします。稲生ふれあい館に集まった住民にきちんと説明ができたと思っておりますか。お伺いします。
○議長(岡崎純男) 危機管理課長。
○危機管理課長(山田恭輔) 私の発言の言葉足らずで、大変、市民の方に混乱を与えたということを今お聞かせいただいて、自分の未熟さを感じているところでございますが、稲生地区の市政を市長と語る会懇談会におきましては、御質問をいただいた分に御回答をさせていただいたと考えております。
 なお、その思いがどうしても市民に伝わっていないということでございますので、それは議員さんのおっしゃるとおり説明になっていないと、伝わっていないことは説明になっていないということは間違いないと思います。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 前田議員。
○11番(前田学浩) 次に、市長にお伺いいたします。
 昨年の9月議会の際に確認をしました、学校長との要望後の話し合いですが、その場は持たれるように担当課に指示をしたでしょうか。また、時間をおいて確認をしたでしょうか。先週の木曜日に、私は稲生小学校の校長先生に確認しましたが、いまだに一切ないというふうにおっしゃられておりました。
 ここで昨年の9月議会の議事録を読まさせていただきます。質問の中で私は「防災対策で最も優先される学校や保育園の管理者が、地元自主防災連合会会長と前市長に要望に行き、当時の市長からも南国市のモデルとして取り組みましょうという回答があったにもかかわらず、半年以上も返事をしていないこの状況について、どのようにお考えでしょうか」というふうに市長に御所見を求めましたところ、市長は「それは何らかの御返答をすべきだと思います。してないということは申しわけないというふうに思います」と昨年の9月議会で答弁されました。
 そういう答弁をしながら、担当課長を呼び改善の指示をすべきではありませんか。もう1年半も動けてないというのは、やる気と知識がないからだというふうに私は思います。やる気と知識がないのなら、早く外部の専門家に依頼して稲生地区の避難行動について非常に熱心な会長のいる地元の防災連合会、小学校の管理職と検討委員会を早急に立ち上げてもらいたいと思います。
 1年半前に正式な要望を受け、さらに前市長が市のモデルとして進めましょうと言って、さらに1年前の9月議会の中で謝罪もしていながら、何もしていない。何もしていないことの報告すらしていない。そのことについて、改めて市長はどのようにお考えでしょうか。答弁を求めます。
○議長(岡崎純男) 市長。
○市長(平山耕三) 今、前田議員さんから御指摘いただいたことにつきましては、確かに今、学校とは協議がなされていないところでございます。今後、学校との協議を至急に持ちたいと思います。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 前田議員。
○11番(前田学浩) 市長に重ねて聞きますが、私は稲生地区に4カ所ぐらいの避難タワーが必要だというふうに考えております。山に逃げても孤立するし、現在、一次避難所から二次避難所へ逃げる方策が全く住民に知らされておりません。最低限でも屋根のある避難所が必要です。今後、新しい消防屯所と十市との保育園の合同で2つはひょっと代用できるかもしれません。あと何とか2基をお願いしたいとも思います。
 海岸線のハードはほぼ終わり、スポーツセンターのことまでして、そろそろ生活者・住民のいる稲生地区の災害対策に本腰を入れていただいてもよいのではないでしょうか。稲生ふれあい館さらに稲生保育所、現在は保育園ですが、これらは建設以前より水害の危険性がはっきりしていた所であり、そこに建設をしたのは結果的には市の落ち度であると思います。実際、ふれあい館は建設されて半年後の98豪雨で1メートル浸水しました。現在、市立の公民館は安全ではありません。
 今議会の市政報告の中で「近年では気候変動に伴う極端気象や自然災害が多く発生しており、これまでの知識や経験が通用しない現象が起こり得ることを想定して、災害対策を講じてまいります」というふうに市政報告で述べられております。長期浸水予想が数年前から予想されている稲生地区の対策が、ほとんど取られていない状況だというふうに思います。
 ことしの2月に香長中校区のPTA役員会があり、高知大学の特任教授の岡村先生をお呼びして講演をしてもらったようです。その際に、岡村教授は、南国市の海岸線より稲生のほうが避難方法をつくるのが難しい、というふうに稲生の校長先生に話したようです。先ほど言いましたように、きつい言葉ですけど、一年半も何もしていないからまた言いますけれど、やる気も知識もなかったら外部の専門家を入れて避難行動検討委員会の設置を要望いたします。
 まず、その検討委員会の設置についての前段階の検討について、市長はどのようにお考えでしょうか。お伺いいたします。
○議長(岡崎純男) 市長。
○市長(平山耕三) まず、前段階と申しますと、先ほど前田議員さんおっしゃいました、学校長との懇談がなされてないということでございますので、学校長との話をまずやりたいということでございます。その後、その検討会を立ち上げるかどうかっていうことはまた担当課と協議をしてまいりたいと思います。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 前田議員。
○11番(前田学浩) 私の質問に対しての答弁をずっと1年間無視したというのはもう別にいいんですけど、学校長に対しての謝罪というのは、きちっとしていただきたいというふうに思います。
 最後に、現在行われている総裁選挙でございますが、安倍現総理も防災は大きなテーマだということで、この3年間で防災・減災、国土の強靱化を行うというふうに言われておりますし、石破さんのほうも防災省をつくるというふうに言われておりますので、ぜひ多くの予算を獲得して、稲生だけじゃなくて、これを機会に一気に南国市の防災対策をしていただきたいというふうに切にお願いして、質問を終わります。
○議長(岡崎純男) 昼食のため、休憩いたします。