トップページ > 南国市議会 > 議会議事録
読み上げる

議会議事録

  • 開催別
  • 一般質問
  • 議員提案
  • 市長提案
  • その他
  • 検索

検索結果 »  平成30年 第401回市議会定例会(開催日:2018/03/02) »

一般質問1日目(高木正平)

質問者:高木正平

答弁者:市長、副市長、教育長


午後1時   再開
○議長(岡崎純男) 休憩前に引き続き会議を開きます。8番高木正平議員。
      〔8番 高木正平議員発言席〕
○8番(高木正平) 今定例会開会の日に、久しぶりに市長にお目にかかることができましたが、随分お元気になられた御様子とお見受けいたしましたし、これからなおも健康に御留意をいただきまして、市政の運営に当たっていただくことを心から切望いたします。
 陰暦で3月は弥生と申しますが、その語源は、いよいよますます生い茂るという意味でございます。まさに、この季節にふさわしく、市長にその意を持って市政の運営に当たっていただきたいと、重ね重ね思うところでございます。
 平成23年3月11日金曜日午後2時46分、あの日その一瞬から7年という歳月がたちました。この週末には、市長、議長ともども岩沼市の追悼式典に臨まれますが、物心ともに復興を願う南国市民の心を手向けていただきますよう願うところでございます。
 それでは、毎回のことでございますが、南海トラフ地震、津波に関しましての質問をさせていただきます。
 東日本大震災で、姉妹都市岩沼市の状況はと改めて見てみますと、地震の規模はマグニチュード9、震度は6弱で、発生は午後2時46分です。岩沼市の規模、状態で、本市で発生したと仮定して、保育所の地震・津波対策は万全なのか、不安はないのか。大湊保育所の地震・津波対策は完遂なのか、順次お伺いいたします。
 一つの想定でございますが、突然地面が大きく揺れ、その揺れは随分長く続き、身構えようにもとても動けず何もできない状態であっても、保育士の皆さんは、とにかく園児を守らなければならないと、体を張って瞬時の安全策を、態勢をとるものと思います。
 このような状況かと推測する中で、建物の構造面は、崩落の危険など心配は全くないものなのか、まずお伺いをいたします。
○議長(岡崎純男) 子育て支援課長。
○子育て支援課長(田内理香) お答えいたします。建物の耐震補強は行っておりますが、非構造部材については耐震化ができておりません。以上です。
○議長(岡崎純男) 8番高木議員。
○8番(高木正平) 耐震化が完了しているということは、随分前の質問をさせていただきましたときも九十何%台ということで、公共施設の耐震化率をそのように記憶をいたしておりますが、まず保育所も耐震化はほぼ完了している、でも非構造部材の耐震対策につきましてはまだ十分ではないという今課長のお答えがございましたけれども。27年6月の定例会で、幼保支援課長の答弁は、窓ガラスの飛散防止フィルム張りを進めたと言われ、そのことで完遂しているかなと思いきやですけども、そのあたりは現状実際いかがでしょうか。
○議長(岡崎純男) 子育て支援課長。
○子育て支援課長(田内理香) 飛散防止フィルム工事は完了しております。以上です。
○議長(岡崎純男) 8番高木議員。
○8番(高木正平) 飛散防止フィルムのフィルム張りは完遂し、でも保育所のそれぞれの保育室には、天井の照明も含めて整理棚もありましょうし、さまざまな備品があるわけですけれども、これらの転倒による危険性について、その27年度の答弁の中で順次確認チェックを行うと答弁をされましたけれども、その落下防止、家具あるいは整理棚のこのあたりの固定も含めて、その後の対応策、2年余りを経過をいたしておりますけれども、その結果どうでございましたでしょうか。
○議長(岡崎純男) 子育て支援課長。
○子育て支援課長(田内理香) 各保育施設で、本棚、靴箱などの転倒防止対策を進めてまいりました。転倒のおそれのあるかばん入れの棚などを処分し、かばんかけフックに変更したり、常時使用しないものは倉庫に保管するなどの対応をした保育施設もあります。また、棚の上などには、地震の揺れにより落下してくるものを置かないよう各保育施設で取り組んでいるところですが、保育施設へ訪問し確認をすると、CDプレーヤーやキーボードなどを棚の上に置いて使用し、そのままにしているケースなどがありました。今後も、注意喚起を行っていきたいと考えております。
 なお、天井等の非構造部材には、先ほどもお答えをいたしましたが、まだ対応ができてない状況です。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 8番高木議員。
○8番(高木正平) それぞれ施設の中の保育室を含めまして、設備品ということについての揺れの対策というものは、当然施設の管理者として完遂しておく必要がありますし、まだ途中段階というのはいささか不安を覚えるものでございますけれども。その設備品についての危険防止とあわせて、日常的に保育士が日ごろ保育をする中で気づくことなどにつきましての対応ということも、それも非常に細かなことになるかもわかりませんけれども、運営面で生じる危険性についての工夫は、保育士の皆様も当たっておられると思いますけれども、ここは設置者としての設備面での揺れ対策というものは、やはりもう少しこう真剣にといいますか、完遂できる方向での取り組みが必要と思いますけれども、そのあたりの計画性、実効性、その見通しなどはいかがでしょうか。
○議長(岡崎純男) 子育て支援課長。
○子育て支援課長(田内理香) それぞれの施設で、防止対策を進めているということをお伝えしましたが、実際まだここの部分ができてないということも話を聞いております。それには、ある程度の予算も必要となってきますので、再度まだできてない部分、ここは対応したほうがいいというところを確認しまして、対応できるところから順次進めていきたいと思います。以上です。
○議長(岡崎純男) 8番高木議員。
○8番(高木正平) 今回、通告いたしてありますのは大湊保育所ということで、具体的に施設名を掲げてはおりますけれども、公立保育所そして社会福祉法人の保育所を含めて、当然幼稚園もということでありますし、こども園も無論のことですけれども、それぞれ施設の耐震化と、そして耐震化が完備された後の構造的な耐震対策のことにつきましては、直ちに完遂していただけるような手はずでお取り組みをいただきたいということを強調しておきたいと思います。
 2年前にもお聞きいたしましたけれども、今、その整理棚とか机とかいうことを申し上げましたけども、なかなか固定化することについての常日ごろの保育の運営の中で、これはと思うのがピアノやオルガンですけれども、この凶器というものはどうにも必要とする、この種の備品でございますので、このことの危険防止対策についての保育士そのものの保育の実施の中での姿勢といいますか、どのような対応策を常々持ち続けていることが必要なのか。固定することが極めて現実的でない中では、どんなふうに対応策ができるかなということをお聞きいたしたいと思います。
○議長(岡崎純男) 子育て支援課長。
○子育て支援課長(田内理香) ピアノなどにおきましては、固定をしている保育施設もありますが、行事などで移動が必要な保育施設においては、固定をしていない保育施設もあります。また、大湊保育所におきましては、ホールの隅にピアノがありますが、基本ピアノのそばで子供たちが遊ぶことはなく、緊急地震速報が流れた際には、ピアノのそばから離れる訓練をしております。また、私の勉強不足でしたが、ピアノというのは必ずかっちり固定をするものと思ってたんですが、倒れにくくするけれども動かすことが可能なやり方というのもあるというのを聞きましたので、それについてももう少し勉強して、行事のときに移動が必要な園などにつきましては、そのような対応も考えていきたいと思います。以上です。
○議長(岡崎純男) 8番高木議員。
○8番(高木正平) 常々の、その安全対策につきましての子育て支援課長のあるいは子育て支援課の皆様方の姿勢で、現場の保育士の皆様方との、その常にタイアップした体制をこの先も維持していただきたいと、そう願うところでございますが。揺れがおさまり、子供たちのその状態をと想像してみますと、不安や恐怖におびえ、震え泣く子も多く、多分硬直した状態だと思います。その状態の中で、保育士の皆さんは、即座に津波からこの避難に立ち上がります。園舎から大湊小南避難タワーまで、全ての園児がタワーに避難を完了するのにどれぐらいの時間を要するでしょうか。これまでの繰り返し行われてきた避難訓練の実績から、どのように捉えておりますか。
○議長(岡崎純男) 子育て支援課長。
○子育て支援課長(田内理香) 園舎から運動場に避難し、そして運動場から南に抜け、園舎西側の田んぼに沿った道を通って避難タワーに避難する場合は、約7分と聞いております。実際は、大きな揺れを体感した後での避難、予定している避難経路の安全性、そして避難途中での余震発生等考えると、訓練と同等の時間での避難は非常に厳しいと考えております。以上です。
○議長(岡崎純男) 8番高木議員。
○8番(高木正平) どれぐらいの時間を必要とするのかというのは、訓練によっても、また実際その状況を想定した中でも、ずれは出てくると思いますけれども、ただ、今1つ、園舎からまず園庭に集めて、そして東側の通路を通って避難するということですけれども、少しそれはロスが多くあるんじゃないかなと思いますけれども。このあたりのことは、保育士さんが日々保育の中で突発的なことが起こった場合を想定すると、そういうマニュアルといいますか、動線というのは適切かどうかということをちょっと疑いを持ちます。なぜならば、園庭に避難をして、避難タワーはさらにその北側にありますので、園舎を挟んで。むしろ、そのあたりの工夫については、どのような、保育室から屋外への集まるルートと場所と、それから即避難タワーに向かえるというような、この動線の再考が必要と思いますけれども、今実際、課長が想定した中でいかがですか、南に出て北に逃れる。
○議長(岡崎純男) 子育て支援課長。
○子育て支援課長(田内理香) 4、5歳児、また3歳児ですね、南舎のほうで保育をしておりますので、保育の際は上履きを履いてます。その上履きのままで、すぐに園庭のほうへ避難をし、園庭のほうから本来東の通路、ごめんなさい、園舎と塀の間に少し通路がありますが、そこを通って逃げるという方法もありますが、金網が実際どうなってるのか、実際被害があったときどうなるかが想定がちょっとできないので、一番安全だと思われる南に抜けて、それから西側の田んぼ道を通るということでしたが。ちょっと私が田んぼ道を見ますと、すぐそばに側溝もありますので、田んぼ道の幅自体もそんなに広くはないですので、また余震などがあったり、またその避難経路の田んぼ道がどうなるかもわかりませんので、田んぼを通れる時期は田んぼを突っ切るのも一つの方法ではないかなというところで園長と話したことですが。まあいろんな方法があるのではないかということで、園のほうでも今検討しているところです。以上です。
○議長(岡崎純男) 8番高木議員。
○8番(高木正平) 今いろんな方法があるとおっしゃられたことが、まさにそのことであって、いろんな方法を駆使して、訓練の折に工夫ということも加えて、いろんな方法を実体験していただけたらいいと思います。事実、大湊保育園では、子供たちが通園をしてきた靴を、これまでは靴箱に整理をしておりましたものを、そのまま廊下といいますか、軒下というか、園舎と園庭をつなぐスペースに、そこに並べて脱ぎそろえるというふうな形をとったりもしております。これも、靴箱が倒れるおそれがある、靴箱に入れることによって外履きへの履きかえに手間取る、さまざまなことを思いめぐらせながらそんな方法をとっておりますし、そのほうがベストとも思いませんけれども、いろんな手法を講じて、これからも保育士の皆さん方の、そのお互いの提案を尊重しながら訓練を続けていただくことを願いたいと思うところですけれども。まずは、津波、大湊小南避難タワーに逃れることに保育士の皆様が行動を始める。私の想像で申し上げますと、多分保育士の皆さんも動揺を抑えながら、園児の手を引いたり、また背負ったり、うだいたりして避難タワーに逃れるんじゃないかなというふうに想像をしますけれども。1度では無理とすれば、またすぐ園舎に引き返し、逐次園児の避難を続けられるはずじゃないかと思いますが、そのことで全員の避難を完遂することになりますが、これまでの経験で7分ぐらいかなということですけども。今課長もおっしゃられたさまざまな方法、避難動線ということも踏まえて、これからもそのマニュアルの工夫というものを現場と一体になってつくり、検証し、見直すというふうな作業をぜひ続けていただきたいというお願いを加えておきたいと思います。
 実際、この大湊保育所での避難訓練、あわせて大湊小学校の避難訓練も、校長先生以下随分と、指定された以後も継続されておりますが、大湊小学校の児童との避難体験、このあたりの連携といいますか、タイアップしての訓練という実態はいかがでしょうか。
○議長(岡崎純男) 子育て支援課長。
○子育て支援課長(田内理香) 大湊小学校校庭で、大湊小学校生との交流時に地震が発生したという想定で、合同避難訓練が計画、実施されております。以上です。
○議長(岡崎純男) 8番高木議員。
○8番(高木正平) 東日本大震災の保育施設あるいは小学校、中学校施設、学校施設での悲惨きわまりない被害の状況というのは、今も思い起こしますけれども。大湊保育所そしてすぐ北側に大湊小南避難タワーがあって、その北側に小学校があるわけでございますけれども、園児は小学校への進級進学を目指して、その間にある避難タワーの存在を、園児自身の子供の心の中にもしっかり持ち続けていくことで、保育園の園児たちの、保育士の皆様方の手助けもあわせて、津波に対する、地震に対する対応が日々積み重ねていっておられると思うところです。その子供全員の避難を無事に終えた後、園児ゆえに必携しなければならないものとか、一夜を明かすとするならば最小限の持ち出すものなど、その分担とか瞬時に適宜に行動する指針など保育指導時の確認といいますか、認識はいかがでしょうか。
○議長(岡崎純男) 子育て支援課長。
○子育て支援課長(田内理香) 保育士は認識をしているところですが、告知なしの訓練というのも実は行っているんですが、そういう訓練の際には、慌てて避難袋、携帯電話など必要なものを持ち出すことができなかったという反省点が挙がっております。また、タワーのほうには、保護者会の御協力をいただいて、非常時対応の、被災したときの備蓄品を保管しております。以上です。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) とにかく避難タワーに逃れ、園舎に舞い戻るということは危険きわまりないことですが、園児全員の避難と、避難に必携するものなど、詳細なマニュアルというか、あらかじめ申し合わせをして、その対応が瞬時に整えられるよう常々気にかけながら、保育施設の現場との密な対応を尊重していただくようにお願いしたいと思います。本当に想像はしたくありませんけれども、岩沼市の状況で発生すると、津波が襲ってまいります。幼い子供たちの命をしっかり守る、大湊保育所の保育士の皆さんの使命感に敬意を申し上げます。
 浸水予測地であっても、先祖からの営みを大切に、子供から御高齢の皆様、誰もが触れ合う私たちの地域には、確実に命が守られる強固で盤石な避難タワーが、おかげさまで完備をいたしております。避難タワーの存在は、朝に夕に、深夜にも明かりがともり、毎日見なれている光景が津波への備えであり、避難タワーに向かう即座の行動を怠ることがないよう常に身に備えているところでございます。いずれ、突然のその日、東日本大震災の教訓をしっかり受けとめ、生かし続け、大湊保育所の子供たち、輝く命を地域でしっかり守り育んでまいりたいと、そう思っております。大湊小学校校区に住む住民1,719人の真剣な思い、真摯な思いでございます。市長は、どう受けとめていただけますでしょうか。御所見をお伺いいたします。
○議長(岡崎純男) 市長。
○市長(平山耕三) 先ほど来、高木議員さんには私の復帰について励ましの言葉をいただき、まことにありがとうございます。
 ただいまの御質問でございますが、いつかは必ず来ると言われる南海トラフ地震に対しまして、子供のころから正しい知識を習得し、命を守る大切さを身につけていくことは、とても大切なことであります。それを、保育所や小学校では、地域、家庭などと連携しながら進めていく必要はもちろんございます。現在、南国市の中では1つの方針を決めて、それに津波浸水区域から津波浸水区域外への移転という方針を決めて、取り組みを進めているところでございます。
 大湊小学校区にお住まいの皆様の大湊保育所への思いや、地元保育所で子供たちを守り育てたいという思いはよく理解できるところでございます。私自身も、前浜地区の代表者の会に出席させていただいて、お声も聞かさせていただいたところです。できれば、今までのように、各地域地域で地元に密着した保育環境を維持できればと思う気持ちもございます。
 しかしながら、大湊保育所におきましては津波浸水区域ということで、その備えについて考えなければならないということがございます。先ほど、課長が答弁をしましたとおり、多様な場面の南海トラフ地震を想定して、避難訓練を実施しておるところです。しかしながら、長い時間、本当に想像もつかないような大きな揺れを体感した後で避難する、また予定をしている避難経路の安全性や避難途中での余震発生などを考えると、安全な場所へスムーズに避難が確実にできるかということは少し不安を覚えるところでございます。
 先ほど、質問でもありましたとおり、大湊保育所は耐震補強工事は実施済みでございますが、非構造部材、天井落下等の耐震補強という点では、非構造部材はまだなされていないというところでございます。大湊保育所自体が、昭和54年建てで38年経過しているということで、設備等も相当老朽化が進んでいる状況であります。天井の崩落また壁の落下もやはり心配されるところであります。
 こういった中、津波浸水区域外への移転を進めている方向性、また保育園児数も現在60名の定員のところ、きょう現在では21名というふうに聞いているところでございまして、その保育所の設備に対する整備、非構造部材の耐震化また設備の更新等を考えますと、相当な経費も発生することも予想されるところでございます。恐らく、100万円単位ではきかず、数千万円単位にも上るのではないかというふうにも思うところです。それだけの市税を投入して、その効率性、事業効果が図れるかというところも、やはり市長としては考えなければいけないところもございます。このような中で、南国市としましてはやはり、昨年去る12月議会で方針としてお示ししました、あけぼの保育所との統廃合という方向を進めてまいりたいと考えているところでございます。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) 南国市長は、南国市民の福祉の増進ということで、幸せを思うさまざまな諸施策によって行政の運営に当たるわけですけれども、私たち大湊地区に住む1,719名の者は、地域の子供たちを守り育てるという大きな使命感に燃えて、子供たちを見守る中で、その思いを今もこれからも気持ちを燃やし続けてまいりたいと思います。南国市長が市民の健康増進を願う思いと同じように、地域に住む子供たちは地域の我々が、まず身近な我々が守るということを申し上げておきたいということと、今、市長がお答えしてくださいました、保育施設の中でも古い建築年度の施設でございますので、老朽化からくるさまざまな、いわゆる手を加える必要がある、これへの経費を比較したときにというふうなお答えのように記憶いたしますけれども。この経費の比較と、地域に住む人々が地域の子供たちとこの地で過ごすということへの思いの比較とどうなのかなといいますと、やはりそこに住む人たちとその地域の子供たちを地域で見るということの比重のほうが、むしろ非常に大きな意義を持つものであると思いますので、経費の比較よりも、比較することすらもできない、輝く命を守る地元の思いというものを、いま一度受けとめていただきたいということをお伝え申し上げたいと思います。
 東日本大震災の被災地から届きます、この風化という状況ですけれども、教訓を私たちは課題として生かさなければならないというのは、かねがね思うところでございますけれども、課題は問題点でもあります。最後に、危機管理課長に地域の防災活動につきまして、お聞きいたしたいと思います。
○議長(岡崎純男) 危機管理課長。
○危機管理課長(中島 章) 南海トラフ地震対策には、揺れ、津波、土砂崩れ、火災などさまざまな事案に対する対策が必要です。どの対策においても、基本はまず命を守ることになります。命を守るためには事前の備えが大切です。備えることとは地震について知ること、正しく知っていることはその対応もしっかりとできることになります。学習すること、知識をふやすこと、そして備蓄をすること、住宅の耐震化をすることなどたくさんあります。
 自分の命は自分で守るという自助、自分の命を守ることは、誰かがしてくれるのではなく自分でするということです。学習すること、避難するという行動を起こすことや住宅の耐震化などの対策を行うことは自分自身で決めて行うことです。これらの行動を決定することは、自分自身の意思決定がなければできません。自分で意思決定できるようになることが重要なことだと思っております。
 そして、1人ではできないことは、共助、近助で行うことになります。自分たちの地域は自分たちで守るという共助、向こう三軒両隣で助け合う近助、これにつきましては自主防災組織の根幹です。自主防災組織は、会長さん、役員さんや一部のリーダーの組織ではありません。地域全体が自主防災組織です。ですので、自主防災組織の活動は地域の活動であり、その活動はふだんからの交流、地域のつながりがなければ成り立ちません。女性の参加、若者の参加も不可欠です。みんなが参加する、みんながリーダーであるということ、そして防災の原点である自助、共助、近助について再確認していただくことが重要なことでありますので、自主防災組織と連携して、その周知、啓発に取り組んでまいりたいと思っております。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) 危機管理課長の先ほどのお答えをお伺いいたしまして、やはり危機管理課長は、これまで集中してこの課題に熱心に取り組まれたことのその自信が、このような答弁として、毎度お聞きするような思いもいたしますけれども。やっぱり地域で防災訓練をしていきながら、少し参加者の数が少なくなってきたとかいうふうな現状も、そのことを打破していけるような工夫とか、そのあたりに踏み込んだ防災活動、訓練のあり方なども研究していきたいなということを思っておりますので、ぜひその折には御助言をいただきたいと思いますし、全市挙げての訓練についての検討も、今後も取り組んでいただきたいということをお願い申し上げまして、通告いたしております次に参りたいと思います。
 群雄割拠の時代、元親の時代、土佐の政治経済の中心が岡豊城であった時代。土佐に岡豊文化の華が咲き、岡豊城下は活気に満ちあふれ、にぎわう様子に思いをはせまして、質問をさせていただきます。
 岡豊城は、国指定の史跡でございます。この指定を目指し、切望し、結果、念願かなっての指定で、その指定から平成30年度は10年といういわゆる節目の年となります。この間、文化財保護また活用につきまして、指定を生かした取り組み、どのように取り組まれたのか、まずお伺いいたします。
○議長(岡崎純男) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 史跡の名前で、岡豊城跡という表現を使わしていただきます。岡豊城跡は、平成20年7月28日に国の史跡に指定されました。これを契機として、土佐のまほろば地区振興協議会が設立され、同会を中軸として岡豊山さくらまつりが開催されるようになり、今月末で第9回の開催となります。また、平成24年3月には、史跡岡豊城保存管理計画が策定されました。史跡の指定されているところ以外でも、まだまだ史跡に値する部分があるということで、追加して調査を行っていくということを管理計画の中では今後の方針としてうたってございます。それに基づき、調査もしてまいりましたが、まだまだ調査の面積自体としては十分なものに至っておりません。以上です。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) 国史跡に指定されての10年間、指定による価値観や誇り得ることといいますか、本市の文化財行政の活力にどうなったのか、この点はいかがかお伺いしたいところですけれども。先ほど岡豊保存計画ということも言われましたけれども、どこまでもこれはいわゆるその立場にある関係機関の方々へのこの計画での遂行であるというふうに思いますけれども、指定されて地域の方を含めて南国市あるいは高知県下にどのような利益につながるようなことがあったのかどうなのか、この点についてのお尋ねをいたします。
○議長(岡崎純男) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 先ほども申し上げました、土佐のまほろば地区振興協議会、地元の岡豊や国分の方が中心となってございますが、地域住民がみずからの居住する地域に誇りを持ち、史跡の保存や活用に積極的に携わってくれるようになりました。先ほどの管理計画の中にも、まほろば地区振興協議会の方も委員として、策定委員の中に加わっていただいております。以上です。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) 振興協議会の方々の誇りになったということは、大変これは成果のあることですけれども、文化財行政を担う、行政としての活力にどうつながったという点をお伺いしておりますけれども、いかがでしょう。
○議長(岡崎純男) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 文化財の活用といいますか、今までは調査、保存、管理に依存しておったものでございます。文化庁の方針も、整備、活用してこその文化財という指導といいますか助言に変わってきております。こちらは、歴史民俗資料館とともに公園のような体をなしております。このことは、整備の一端ではございます。ただ、先ほども申し上げましたように、史跡としての価値があり得る部分は、まだまだ今の指定のしておるところ以上にございますので、調査それから国の史跡への追加指定で、さらなる整備をしていくということが必要でございますが、まだその道のりの緒についたばかりというような状況でございます。以上です。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) 課長のほうから、整備、活用をしての文化財というふうにお答えをいただきましたので、このことを捉えながら、以下、質問を続けさしていただきたいと思います。
 この岡豊城跡と、課長も言われましたことで、岡豊城跡の指定につきましては10年前になりますけれども、それ以前から、指定が受けられるよう教育委員会が示した整備方針は、南斜面の個人所有の土地、買収し公有地化するというふうなこの方針もありまして、指定に弾みがついたと聞き及んでおりますけれども、このことはいかがでしょうか。
○議長(岡崎純男) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 南斜面、伝家老屋敷曲輪跡、こちらの部分については民有地ですので、調査につきましては地権者の同意を得て調査をしておるということでございます。史跡に追加指定する手順といたしまして、発掘調査や報告書を作成し、史跡に値するであろうという根拠づけを行った後、国に申請をすることとなります。その際には、民有地の方につきましては、同意を得て申請をするというこういう手順になります。以上です。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) 国史跡指定を目指して10年余り前から、そのことの実現のためにということのお取り組みは、行政機関はもとよりですけれども、地元の方々も含めた関係者の切望は非常に大きく、取り組みに随分と御難儀をされたということを想像いたしますけれども。このときに教育委員会の方針として、民有地、私有地の公有地化ということを随分整備方針として示されたということのように聞き及んでおりますけれども、そのあたりのことと、それから現在、岡豊城跡が国の史跡に指定された面積の中で、県有地あるいは市有地そして私有地、このあたりの割合とか、あるいは公有地のみが指定区域であるとか、そのあたりを十分承知をしておりませんけども、その辺の指定区域そのものの所有者の状況というのはいかがなものです。
○議長(岡崎純男) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 今、国史跡に指定されている部分は、県有地、市有地いわゆる公有地の部分のみで、約12ヘクタールとなってございます。民有地が残っておるわけですが、調査も全部しておるわけではないので、史跡に値するであろう部分の面積となると詳細には申し上げられませんが、この保存管理計画の中には、山全体で29ヘクタールという記述がございますので、民有地でまだ史跡に指定されてない部分が17ヘクタールほどあるということになります。以上です。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) 保存計画に示された岡豊城跡という面積が29ヘクタール、そのうちの12ヘクタールは公有地ということで、あとが私有地ということですけども。例えば、南国市の指定文化財とか県の指定文化財とか、指定されている文化財で、例えばですけれども、香川五郎次郎親和の墓とかそういう指定された文化財の所在地というのは、岡豊城一帯では全て公有地化されたところでしょうか、そのあたりは、お教えいただきたいと思います。
○議長(岡崎純男) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 御質問にございました香川五郎次郎親和の墓の所在地は、公有地部分でありまして指定地域の中にございます。そのすぐ西側に、長宗我部一族の墓というところがございますが、ここは指定地域の外、すなわち民有地ということで、まだまだ指定地域の中以外、民有地の部分で重要なものが残っておる、そういう状況でございます。以上です。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) 国指定の史跡で、指定区域内の公有地化にはということは、29ヘクタールの面積、この区域内の公有地化に当たっては、半分は国の補助があって、さらにその半分は県の補助金があって、市の負担は4分の1と聞くところでございますけども、そうなのか、その予算的な面からの私有地の公有地化計画についてはどのように捉えておりますか。計画がありましたら、あるいはまたその公有地化についての取り組みをお聞かせいただきたいと思います。
○議長(岡崎純男) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 公有地化する前の段階で、調査でまだ十分調査できてない部分がありますので、補助制度のほうを御説明をいたします。先ほどの国2分の1、県4分の1というのがちょっと、公有地にする際の指定する際の買い上げに係る補助金はまた別にございまして、そのほうの補助金につきましては補助率が80%となっておりますが、これ今までの例にたがわず、国自体の予算の総額が非常に小さいもので、全国からの申請が来ますとこの80%どおりに、申請したとおりに交付決定されることとはなかなかならない、こういった状況でございます。以上です。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) 岡豊保存計画の到達年次というか目標年次というのは定めておると思いますけれども、その定めてある目標年次に、今、半分以上は私有地であるという岡豊城史跡のエリア、このことの公有地化への可能性といいますか、実現計画というものをどう捉えておりますか。
○議長(岡崎純男) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 平成24年3月に策定されましたこの岡豊城跡保存管理計画書では、今後の方針、あるべき方針として、民有地の部分の調査、追加指定、公有地化を今後の課題として記載してございます。整備活用計画のようなものとか、公有地化まで、追加指定までこぎつけるまでの年次計画までは、この計画の中では策定されておりません。まずは、調査をしまして、どれぐらいのものがその史跡に値する部分なのかということをまず明らかにしていく、これがまず取り組むべき課題でございますが、篠原の土地区画整理事業ですとか国営ほ場整備ですとか、事前に埋蔵文化財包蔵地と思われるところを調査すべき大型の事業がかなり入ってきております。今、土佐国分寺跡の調査もやってございますが、これも学術調査という性格ではございますが、ほ場整備に該当する部分をほ場整備計画から外す必要があるとかいうことで、学術的調査ではありますが土佐国分寺跡を優先してやっておるのは、ほ場整備のためという部分もありますので、岡豊城のほうになかなか着手できない、こういった状況にあります。以上です。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) 釈迦に説法だと思いますけれども、岡豊城、またこの岡豊城跡のことにつきまして、本市にとって、高知県にとって非常に大きな歴史的価値のある魅力満載の場所であり遺跡であるということを、ぜひあえて申し上げるとしましたら、織田信長が安土城を築きましたのが天正4年、再現写真などで見る安土城の天守は、大変立派な天守を持っておりますけれども、その1年も前に岡豊の城には瓦がふいていたということが、天正3年と書かれた瓦の発掘で立証されておりますけれども。この日本の城郭史の中でも随分歴史的な転換期の中で岡豊城この価値は、大変大きな全国的にも中国の毛利氏の吉田郡山城と匹敵する城のように、私たちは承知をするところですけれども、このような城であるがゆえに、昨年日本の城百選に選定をされておりました。むしろ、最初の百選に入るべきというふうな城郭の第一人者の先生のお話を伝え聞いたこともありますけれども、まずはこの100名城。そこで岡豊城へ行ってみようとか歴史観光の実現への思いもあわせて、このあたりのシティプロモーションにつきまして、岡豊城を歴史観光の拠点としての市の活性化策を念頭に、お取り組みとかこのあたりの考案につきまして、企画課長はどのようにお考えになっていらっしゃいますでしょうか。
○議長(岡崎純男) 企画課長。
○企画課長(松木和哉) 先ほど、シティプロモーションということがありましたけれども、このシティプロモーションにつきましては、2月にも庁内の研修会を実施をしたところでございます。南国市の地域の資源を、いかに掘り起こして市の魅力として発信していくかということでございます。先ほど、議員のほうから紹介もありましたとおり、昨年の3月には岡豊城が続日本100名城に選定をされ、ことしの4月6日からは続日本100名城をめぐるスタンプラリーも開始がされるとお聞きをしております。これを契機としまして、岡豊城を中心に、食や周辺の魅力を紹介して誘客へとつなげていく、そういう取り組みは大変重要であると思いますので、そういう視点でプロモーションという形の一つの提案という形でも検討をしていきたいと考えております。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) 創生総合戦略には、観光施設の知名度上昇を図り、県内外からの人の流れをつくるとこうありますが、岡豊城を核とした積極展開の有無を、再度企画課長にお伺いいたします。研修を行ったとプロモーションの、2月に行ったというお話ですけれども、そのあたりの研修成果も踏まえて、このあたりの積極展開の有無をお聞きいたします。
○議長(岡崎純男) 企画課長。
○企画課長(松木和哉) 先ほど、シティプロモーションの視点ということで、お話をさせていただきましたけれども、この岡豊城跡につきましても、南国市の史跡や観光地をまず知ってもらうということが先決ではないかと考えております。現在、観光協会のほうでも、ホームページ、ブログ等により、岡豊城跡を含めて観光のPRを行っておりますし、長宗我部ラリーを初めとするイベントと連携、連動した参加型の観光も企画をしておるところでございます。
 総合計画におきましても、参加型観光の推進を方針に定めておりまして、わざわざ史跡やこの観光地に足を運んでもらうという、そういう仕掛けをつくることで観光客を呼び込むための動機づけにしていきたいと思っております。これにつきましては、観光の担当部署のほうとも連携をしながら、先ほど言いましたけれども、シティプロモーションの視点も踏まえながら検討をしていきたいと思っております。先ほどのプロモーションの市の庁内の研修についてということでございますけれども、庁内の職員のほうも多数参加をしまして、南国市の地域資源というのはどういうものがあるかということをまず認識をするということが先決でございまして、いろんな意見を出したところでございます。それを、どういう形でこれからプロモーションをして形にしていくかということが、一つずつ具体化していくということが必要になると思いますので、これからまた検討をしていきたいと考えております。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) 今、南国市の地域資源ということをお答えの中でお聞かせいただきましたけれども、紛れもなく岡豊城、岡豊城跡は南国市の地域資源の大筆頭と思っております。先ほど、西川議員の御質問の中で、職員のことにつきまして触れたところがありましたけれども、考える職員ということで質問をされておりましたけれども。市の職員の、南国市の地域資源という捉えたときに、岡豊城は紛れもないものとこう申し上げましたけれども、南国市の職員の皆様方のこの認識というのは、岡豊城やあるいは岡豊文化ということにつきまして、どのような思いを職員一人一人がお持ちなのかなというのは非常に気になるところでございます。大変失礼な申し上げ方をすれば、さほどそこまでこの貴重な歴史資源のことにつきまして、御存じの方がどれだけいらっしゃるかなというふうなことの疑問詞がありますけれども。この施政方針で、職員の人事、育成ということにも触れられておりましたけれども、地域資源の活用ということになりますと独自のカリキュラムが必要と思いますけれども、職員のそのあたりの認識、資質向上のために、総務課長としてどのようなこの機会を捉えて、職員にその意識を浸透し、南国市の活性化に職員一人一人がプロモーションできるような、そのような資質の向上を図られるか、その御計画をお聞きしたいと思います。
○議長(岡崎純男) 総務課長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(西山明彦) 職員個々の認知度ということにつきましては、特に聞き取り調査をしたとかいうことでもございませんので、なかなかわかりづらい部分でございますけれども。認知度、プロモーションに向けて職員への周知といいますか、そういった部分を図っていくという部分では、例えばここ数年、7月から8月にかけまして新規採用の職員の庁内研修を行っております。これは、7月から8月にかけて五、六回に分けてやってるんですけれども、その際には、県立歴史民俗資料館あそこに行って、そこから岡豊山をボランティアガイドの方に解説をいただきながら歩いていくというようなことで、岡豊城、岡豊文化に触れるようなこともしております。そういった部分で、職員への周知も図る努力はしておりますけれども、全体的に、全職員にというのはなかなか難しいですけれども、議員さん言われましたように、南国市の財産の大きな一つであると思いますので、職員の意識を高めていくことも、これから必要であるというふうに考えます。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) よく、身を挺してというふうなことを言ったり聞かれたりしますけれども、総務課長御自身は、この岡豊城、岡豊史跡、そして今、無料でやぐらが1年前から建てられておりますけれども、当然やぐらにも上られて、岡豊城その一帯あたりのこの貴重な歴史観光資源をどのように御理解されているのか、お持ちになっちゅうのか、そのあたりいかがでしょう、御自身の。
○議長(岡崎純男) 総務課長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(西山明彦) 私は、先ほど言いました新採研修の際に同行したりもしておりますけれども、今回のやぐらには、済いません、上がったりとかしておりませんけれども、以前にあったときには、上まで上がったというような経験はしております。私自身の認識もまだまだ足りないと思いますので、私自身もそういった部分で勉強していきたいというふうに思います。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) まだ、課長、今のやぐらには上られてないということですけれども、ぜひ御自身から発信をして、職員にくまなくその意が通じるような、この岡豊城、岡豊史跡というものを捉えていただくことで、南国市の活性化の大きな揺さぶりになるような、そんな策略もお持ちいただきたいと願うところですけれども。やぐらが再現されております、無料で一般公開されておりますし、そこには常に地元の方々がボランティアとして、必要に応じて非常に懇切丁寧に御案内をしていただけるような、そんな仕組みがとられておりますけれども。このやぐらを訪ねてこられたり、あるいは岡豊城跡を周辺の史跡をごらんになったり、そのあたりの、やぐらができて以来の岡豊城への集客数といいますか、来場者数といいますか、そのあたりは、商工観光課長捉えておれば、御紹介いただきたいと思いますけれども。
○議長(岡崎純男) 商工観光課長。
○商工観光課長(長野洋高) やぐらが平成29年4月1日から公開をされております。この2月末までの期間に、2万2,000人以上の方が入場しておるというふうに聞いております。以上です。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) 随分関心も大きく、やぐらを訪れる方が多いということで、課長御自身はやぐらに上られて、そのやぐらからごらんになった長宗我部元親の思いで市域を見たとき、この歴史観光の拠点をどうするような、そんな意を決したか、いかがです。
○議長(岡崎純男) 商工観光課長。
○商工観光課長(長野洋高) 何度か、やぐらのほうには上らさしていただきました。非常に見晴らしのいいやぐらになっておりまして、市内の状況が一望できるような状態になっております。当時、元親もこういった景色を眺めながら、土佐の統一、四国の統一に向けて立ち上がったのかなというふうな感想を持ちました。
 南国市、岡豊城を中心とした観光につきましては、現在、長宗我部フェスでありますとか、先ほど企画課長も申しましたとおり、長宗我部ラリーなんかを実施しております。岡豊城跡、長宗我部氏につきましては、南国市の観光の一つの大きな目玉になると思いますので、引き続きこういったイベント等を含めた取り組みを継続していきたいとは思っております。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) この後もまた、商工観光課長にお聞きしたいことがございますけれども、まず教育長にお聞きいたしたいと思いますが。既にこのやぐらに上られて、そこからの南国市域をごらんになったことと思いますが、岡豊の地はまさに、歌舞音曲や伝統のたしなみなど、岡豊文化として高知県下の歴史に残るその時代、その場所であったということですけれども。元親の岡豊文化を今に、歌であったり、芝居であったり、踊りであったり、今様であったり、短歌であったり、狂歌であったり、あるいは笛、太鼓、鼓の鳴り物であったり、華道、茶道、香道などですけれども。岡豊文化の継承をするということで、芸術、文化の奨励をどのように推し進めていかれるのか、その振興策について、教育長の御所見をお伺いしたいと思います。
○議長(岡崎純男) 教育長。
○教育長(大野吉彦) お答えをいたします。岡豊文化の継承から芸術文化の奨励は、地域の有形、無形の文化を継承していくことでありまして、地域の独自性を保全し、維持し、表現していくためには、とても大切なことであるというふうに捉えておるところでございます。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) 芸術とか文化の高揚ということになりますと、今教育長がお答えになられましたこととあわせて、一つの手段としては、舞台芸術の奨励でありますとか、市民の皆様がつくる演劇や舞踊やコーラス、あるいは研究フォーラムがあると思いますけれども。文化施設の実現、身近なかねがねのこの実現につきまして、教育長はどのようにこのことへの実現をお考えになっていらっしゃるのか、お伺いできたらと思いますけど。
○議長(岡崎純男) 教育長。
○教育長(大野吉彦) 文化施設等につきましては、市、行政との一体感で取り組まなくてはいけないというふうに考えておるところでございますが、先ほども申し上げましたように、舞台芸術それから文化の継承等におきましては、文化施設の重要性というものは誰もが認めているところでございまして、高木議員さんも言われますように、文化の継承それから文化の奨励も振興できるような文化施設を模索していくことができればというふうに、市、行政と考えてまいりたいと思っております。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) ありがとうございます。ぜひ、模索から拍車がかかるような、そんな意欲でお取り組みをぜひ願いたいと思います。
 市長、副市長にもお聞きいたしたいと思いますけれども、やぐらからの光景をごらんになって、岡豊城への思いのたけをお聞かせいただきたいと思うところでございますが、まず副市長にお伺いいたします。
 これまで、担当課長の答弁もお聞きなって、岡豊城またその周辺一帯は大変経済効果とか波及効果の期待が大きく、人、物の交流も多岐にわたり活性化につながるものと思いますけれども、具体的な実施、実現に副市長の陣頭指揮はいかにあるべきかということを、指導力をどう発揮していくかということをお聞きいたします。
○議長(岡崎純男) 副市長。
○副市長(村田 功) 高木議員の陣頭指揮という御質問でございます。生涯学習課長も申し上げましたように、これからの文化財は、調査、保存、管理から整備、活用されるべきものと承知しております。先ほど、説明にもありましたように、篠原土地開発事業あるいは国営のほ場整備事業、大型開発事業への対応で、なかなか岡豊城跡への調査、国史跡への追加指定、公有地化につきましては着手できない状況でございます。これにつきましては、費用はかさむものの、民間事業者への委託も、できるぶんについては検討していく余地があろうかと思いますが、申し上げましたように、国庫補助事業につきましては満額つかない状況でもございます。それは、財政当局とも調整をしながら、執行に進めていきたいとは思っておりますが、前段ずっと述べておりますように、文化財の重要性については十分理解しておるつもりでございますので、鋭意努力してまいりたいと考えております。以上です。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) 文化財を担当する職員を、12月の定例会で1人増員するということをお聞きいたしましたし、このたびの施政方針にも、先日さらに1名の採用予定ということも承知をしておりますけれども。この体制で、めじろ押しの発掘調査事業でありながらも、国分寺の計画もありますし、ほ場整備もあるし、さまざまな事業の事前の調査という義務づけられたことの実施が控えておりますけれども、ぜひその岡豊城跡の私有地の御理解をいただきながら、それこそ拍車がかかる発掘調査の体制を整えていただきたいと思いますし。そのあたりの陣頭指揮を、初陣というのはいささか年齢的なことだけで申し上げますと、経験豊富、行政のベテランの副市長に対しての適切な言葉と言っていいのかどうかわかりませんけども、ぜひ副市長の具体的な指導力を発揮していただきまして、岡豊城、岡豊城跡の観光拠点としての形づくりを、そしてアピールを、推進を、浸透を図っていただくようにお願いいたしたいと思います。
 次に、市長ですけれども、この歴史資源、その価値や魅力の深さを十分にお感じになっておられることと思いますけれど、この岡豊城の誉れを本市の政策として、体制としてどう推し進めていかれる構想をお持ちなのか、お聞かせいただきたいと思います。
○議長(岡崎純男) 市長。
○市長(平山耕三) 先ほど、高木議員さんからやぐらに上ってということで、私も上りました。上って国分川を眼下に眺めて遠くに太平洋が見えると、非常にすばらしい景色でございまして、元親が天下統一に思いをはせた気持ちがわかるような光景でございます。その戦国時代でございますが、やはり長宗我部元親、かなり名前が全国的に売れているということでございます。戦国時代に大変活躍した武将でございますので、岡豊城跡は市の誇り得る文化遺産であるということには間違いございません。ですので、今後整備、活用を図っていくことはもちろんでございます。現在、生涯学習課長の事務取扱となっております文化財係長の配置はもとより、埋蔵文化財発掘調査員につきましても、その確保は容易ではありませんが、今後も取り組んでまいります。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) やぐらのことを何度か申し上げましたけれども、1年前のやぐらの落成の日は、あいにくの雨でございましたけれども、私どもは、まほろば囃子を演奏させていただきましたし、知事そして前の市長、西岡議長らも大勢の方が見守る中でお披露目がありましたし、それこそ鉄砲隊による火縄銃の祝砲もあってのお披露目でございました。
 この火縄銃といいますと、戸次川の合戦のことに思いをめぐらすことになりますけれども、相まみえそして戦った、敵も味方もなく関係する市長などが大野川に集まって、大分市に集まって大野川の合戦まつりというのがありまして、そこに商工観光課長は、商工観光の係長の当時だったと思いますけれども、参加をされたと伺っております。この戸次川にそろった合戦まつりで、今後も交流を続けていこうということで、本市へのサミットの招請を意気盛んに熱っぽく語ったと同行の方から伺いましたけれども、その後の考究といいますか、お考え、研究されました上での招請につきまして、実施につきまして、どのように今お取り組みが進行しておりますか、お伺いいたします。
○議長(岡崎純男) 商工観光課長。
○商工観光課長(長野洋高) サミットの開催についてということなんですが、サミットの開催については現在予定はしておりませんが、平成26年度大分市において行われました戸次川の合戦歴史交流事業という事業がありまして、そちらのほうへは参加をさしていただきました。これは、先ほど高木議員さんがおっしゃられたように、大分市、高松市、高知市、鹿児島県の日置市、南国市ということで、この戸次川の戦いの関係市5市が集まって、これらの自治体が一層の交流、連携を深めて、お互いさらなる発展の契機としようということで起請文への調印を行うという事業でした。それまでも、大分市のほうとは民間での交流は行っていたところなんですが、行政としてもこういった交流への支援、協力をさらに行っていければというふうな思いは強くなりました。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) この戸次川の戦いというのは、西の関ヶ原の合戦と言われているほど大変な激戦の戦いであったということでございますけれども、この戦いで忘れてはならないことは、我が長宗我部軍700人全滅であったということです。その戸次川に千人塚もありまして、地元の方々が今もって手厚い供養を続けていっている、このことを私たちは忘れてはならないことであって。その戸次川の大きな激戦の戦いに思いをはせるというか、長宗我部軍700人の全滅の兵士たちを弔う意味も含めて、市制60周年というのが間もなくやってまいりますけれども、ぜひこの戸次川を軸にしたサミットの開催というものへの検討を、企画課長いかがでしょうか、実現していただける、そのあたりの構想とか可能性をお聞きしたいですけども。
○議長(岡崎純男) 企画課長。
○企画課長(松木和哉) 平成31年度の市制施行60周年に向けましては、2年前に当たります今年度、庁内の準備会を開きまして、今後の進め方について情報共有を行い事業案を出し合ったところでございます。現時点の構想では、まだNHKの「のど自慢」の本市開催というようなことの準備等、一部の取り組みを進めているにすぎず、まだ具体的な事業については定まっていないという状況でございます。
 平成30年度の当初には、外部委員を含む記念事業企画検討委員会を立ち上げまして、庁内の準備会で発案されました事業も含めて、具体的に事業の内容を決定することとしております。先ほど、高木議員のほうから、このサミットもこういう事業の中に含めてやってはということでございますけれども、一つの事業の案としてまたぜひ御提案をいただきまして、全部の中で具体的に事業化のほうを考えていきたいと思いますので、またよろしくお願いいたします。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) 長宗我部軍700人が全滅ということは申し上げましたけれども、歴史民俗資料館に盤板という400人の合同位牌のレプリカがございます。当然、長宗我部一族もその氏名が記されておりますけれども、現在、南国市にお住まいになられている方々の子孫も多くいらっしゃるのではないかと思います。たくさんの名前が書かれておりますこの事実をもって、戸次川に思いをはせながら、そのことを悼む60周年の全国に発信できるサミットの開催というものをお考えになっていただきたいと思います。
 2年前の12月定例会で質問をいたしました文化財審議委員会の委員のことにつきましてでございますけれども、教育委員会は、今後検討を重ねるということをお答えされました。どういうことを聞きましたというのは、今、国の文化財行政は保護から活用ということ、このことを捉えて、活用できる人材の文化財審議委員の委嘱につきましてお聞きしました折に、そのようなお答えでございましたけれども。その後の経緯を含めて、2年前でございましたので、ちょうど平成30年度は新たな2年間の委嘱の時期を迎えると思いますが、このことも現実捉えて、その検討結果、お聞きいたしたいと思います。
○議長(岡崎純男) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 現在の委員に、幾つか専門分野の方を加えたいということで検討してまいりました。数名かの委員の方に相談申し上げ、現時点では、絵画、仏像、民俗学などの専門知識を有する方を増員したく考えております。まだ、内諾を得てございませんので御承諾いただけるかどうかはこれからのことですが、ただ皆さんの持っている専門知識はもちろんのことですが、活用に関しての経験とか申しますと、これは他県の事例などにも詳しい高知県文化財課の職員なんかにも、会の折にオブザーバーとして出席していただくのも一つの手段ではないかというふうに考えております。以上です。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) 南国市の文化財保護条例の中に、文化財審議委員のことに明記されたことがありますけれども。保存及び活用に関するということにその文言があるということを、やっぱりしっかり捉えていただきまして、増員というものが美術方面のということで課長のお答えがありましたけれども、新たな市制を控えてのことかどうなのか、そのあたりはよくわかりませんけれども。今ある文化財の、きょう申し上げております岡豊城、岡豊城跡、このあたりの活用も含めて、活用を担える経験豊富な、いわゆる学者ではないにしても、その辺の知識、意欲のあるその方こそ、まさに紛れもなく今ふさわしい文化財審議委員と思いますが、その実現はいかがでしょうかね。
○議長(岡崎純男) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 高木議員がおっしゃいましたように、活用が大事になってくるわけですが、活用に関する知識とか経験となりますと、公益財団法人とかそういったところにも御勤務の経験があるような方が該当するのかなと思われます。なかなか引き受けてくれそうな人の中にたくさん思い当たる方がいらっしゃらないという部分もございます。そういうことも含めまして、先ほど県の職員の方で他県の例に詳しい方なんかにもオブザーバーとして出席していただく。そういった中で審議委員の方も活用についていろいろイマジネーションが湧くといいますか、そういった効果も期待できるのではないかと思っておる次第でございます。以上です。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) 委員の方に御相談されるのも大変必要なことで大事なことだと思いますけども、教育委員会が委嘱するということになっておる手前、やっぱり教育委員会の直接に従事するスタッフそのものが、そのあたりの開拓をする必要もあるのではないかということをぜひお伝え申し上げておきたいと思います。専門の先生方とあわせて、まざることで、その方々が加わることで、まじり合えるということでの文化財保護行政へのさらなる発展といいますか、目的が果たせることになると思いますので、そのあたりのことをぜひお含みをいただきまして、この3月には委嘱をされるという時期になっておりますので、再度御検討いただきたいと思います。
 最後に2点、市長にお伺いいたしたいと思います。先ほど、のっけに申し上げました岡豊城跡の公有地化ですけれども、指定10年の今だからこそ弾みがつくと思いますが、国分川側の南斜面から現在の公有地化になっておるあのあたり一帯の公有地化の計画につきまして、ぜひ実現に向かえる手だて、なぜ南斜面かといいますと、発掘調査というのがもう既にそこに控えておりますし、発掘調査の必要性が下から計画をされていると思っとりますので、ぜひこの公有地化につきましての市長のお考えを、具体的な計画性をお聞きしたいのが1点と、そしてあと一点、岡豊城のやぐらの復元でございます。
 現在、ありますけれども、来年3月31日までの期限つきの復元でございます。適切な場所に歴史探求や観光目的で南国市を訪れる方々が多く、そして南国市のシンボルとして、南国市のホームページをあけますと市長の御挨拶がありますけれども、南国市といえば人の名前がついた空港があって、交通要衝の地でというふうなことの御挨拶ありますけれども。南国市の魅力は岡豊城、岡豊城跡、まず、この一言から始まる市長のメッセージがぜひ期待したいという思いの中で、1つの形づくる意味で、岡豊城へのやぐらの実現、市制60周年を契機に、恒久的な岡豊城、まさに長宗我部元親ここにありきです。お願いします。以上です。
○議長(岡崎純男) 市長。
○市長(平山耕三) すばらしい可能性を秘めた岡豊城跡だと私も思っております。公有地化につきましては、先ほど答弁でもいろいろ申し上げた内容に含まれてもおりましたが、国分寺跡の発掘とか、街路事業とかいろんな史跡の発掘がございまして、なかなか計画どおりに進まない実態というのもあるところでございます。しかしながら、国史跡、この岡豊城跡、こちらの追加指定もちろん今後も進めていくということで、公有地化を行っていく方向にはそれは変わりはございません。その整備、活用を図って、市内外に岡豊城跡の魅力を発信していくということはやっていかねばならないと、それはそういうふうに思っております。
 また、そのやぐらの活用でございますが、仮設につきましては文化庁の許可を得ているということでございまして、期限があるということでございます。これを将来的、恒久的な城の復元、非常にすばらしい観光資源になるというふうに私も思います。ただ、それを復元するにはさまざまな資料が必要であるというふうにも聞いておりまして、文化庁の許可ということが非常にハードルが高いというふうにも聞いているところです。非常に困難という担当者の意見も聞いているところでございます。そこは全く可能性があるものかないものか、ちょっとそこのあたりをきちっと私まだ突きとめておりませんので、そこからまず調べてみたいというふうに思います。それができる可能性があれば、今後検討はしていきたいと思います。ただ、財源とかそういったことがどのようなことになっていくのか、これからまだまだスタートといいますか、全く情報がない状態でございますので、今後の検討ということでお願いしたいと思います。以上でございます。
○議長(岡崎純男) 高木議員。
○8番(高木正平) ぜひ市長、なせば成る、なさねば成らぬ何事も。このことで可能性をめぐりながら意気込んでいただきたいというふうに思います。ありがとうございました。
○議長(岡崎純男) 10分間休憩をいたします。
      午後2時22分 休憩