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検索結果 »  平成29年 第399回 市議会定例会(開催日:2017/12/01) »

一般質問1日目(神崎隆代)

質問者:神崎隆代

答弁者:市長、関係課長


○議長(岡崎純男) 休憩前に引き続き会議を開きます。1番神崎隆代議員。
      〔1番 神崎隆代議員発言席〕
○1番(神崎隆代) 通告に従いまして一般質問をさせていただきます。
 初めに、このたびの台風により被害を受けられた皆様にお見舞いを申し上げます。特に、台風21号に関しましては、さきに来た大きな台風が前宣伝と違い大したことがなかったその後ということもあり、多くの方が油断をしていたと言っておりました。そして、これまで生活をしてきてこんな台風にあったのは初めてだと、お会いした誰もが口にしておりました。
 1問目は、災害対応についてお伺いいたします。
 南国市も、台風の後は対応に走り回られたと思います。カーブミラーの折れ曲がりや倒れ、倒木、市営住宅や学校の瓦なども吹き飛ばされており、多くの被害がありました。台風21号の被害状況を農林、建設、都市整備課長にお伺いいたします。
○議長(岡崎純男) 副市長。
○副市長(村田 功) 神崎議員の台風21号、22号の被害についてお答えいたします。
 村田議員にもお答えしましたが、台風21号の被害としまして、農産物につきましては1億3,800万円余、そして畜産につきましては2,700万円、そして林業、造林地につきましては34.7ヘクタール、1億3,500万円余となっております。
 以上です。
○議長(岡崎純男) 建設課長。
○建設課長(西川博由) 建設課の対応についてお答えいたします。
 今回の台風につきましては風の影響が大変多くて、市道23路線及び11地区においての農道・水路への倒木、市道23件及び11地区については倒木の処理をやっております。
 それと、カーブミラーにつきましては、市内全域において転倒及び破損がありまして、反射鏡92枚、支柱62本についての取りかえ、それと強風により向きの変わった鏡面の調整は約200件ということになっております。それ以外で、市道の1路線1カ所につきましては公共災害へ申請をしており、市道2路線及び農道1路線については各1カ所において路肩の補修、それと水路について1カ所石積みの補修をいたしております。
 以上です。
○議長(岡崎純男) 都市整備課長。
○都市整備課長(若枝 実) 台風21号による公営住宅の被害戸数は、11月末現在でございますが5団地19戸、改良住宅は15団地38戸の計20団地57戸でございます。被災した市営住宅の被害状況のほとんどは屋根瓦の破損で、それ以外に多いのは雨どいの破損及びテレビアンテナの破損でございます。
 被災した市営住宅の災害復旧事業費といたしまして、今議会の補正予算に3,000万円を計上さしていただいております。
 以上でございます。
○議長(岡崎純男) 1番神崎隆代議員。
○1番(神崎隆代) 災害時の対応体制と今回の台風21号の後、それぞれの課での対応はスムーズに行われたのか、問題点や今後の課題等を危機管理、農林、建設、都市整備課長にお伺いいたします。
○議長(岡崎純男) 危機管理課長。
○危機管理課長(中島 章) 台風等により、災害が発生しつつあり、または相当規模の災害が発生するおそれがある場合に、災害対策本部を設置いたします。災害対策本部の組織体制は、情報収集などの総務部、食料等の調達などの厚生福祉部、医療救護やごみ収集などの救護衛生部、救助物資の確保などの経済部、農作物の被害調査などの農林水産部、土木施設の災害応急復旧対策などの土木部、避難所の開設などの教育部などがあります。
 市民から、倒木などにより道路を通行できないなどの被害が発生したとの通報については、総務課、財政課、企画課などで構成した総務部で連絡を受け、応急復旧対策の建設課、都市整備課、地籍調査課などで構成している土木部に連絡し、対応しております。また、応急対応が重なるなどで土木部ですぐに対応できない場合には、消防本部に連絡し応急対応を実施しております。その他、建設課や都市整備課、消防本部に直接通報がある場合もあり、その場合には調整を行いながら、それぞれが応急対応を図っております。現在のところの課題としましては、通報案件の取りまとめによる一元化を行ってはいるもののまだ十分ではないところもあり、今後も事案に対する対応の調整など検討し、修正していかなければならないと思っております。
 以上でございます。
○議長(岡崎純男) 副市長。
○副市長(村田 功) スムーズな対応という御質問でございます。
 被災者の方々に説明会を開催いたしました。実際には、被覆そして躯体、主に農業用ハウスの被災について対応いたしました。対応する策として2点を想定して、説明会を開いております。
 以上です。
○議長(岡崎純男) 建設課長。
○建設課長(西川博由) 倒木処理の対応につきましては、孤立状態を解消すること及び通院、通勤等の生活に支障のある場所から順次確保をしてまいりました。また、カーブミラーの復旧についてですが、現在発注はしているところですが、全復旧については1月末になるという予定でございます。
○議長(岡崎純男) 都市整備課長。
○都市整備課長(若枝 実) 被害を受けました住民の方への対応についてでございますが、本市に被災の通報がありました市営住宅につきましては、台風の翌日より担当職員が現場確認作業及び周辺住宅の目視による調査を開始し対応しておりましたが、通報のあった住宅の周辺にも被災した住宅があり、被災戸数も多いことから、市内の5業者に住宅団地ごとに点検と修繕を依頼して、できるだけ早期に復旧できるように対応いたしました。
 しかしながら、被災戸数が多いことや破損した瓦が古く規格外となっているため、瓦の調達が難しくなっていることなどから、まだ全面復旧まで至っていない住宅もございまして、住民の皆様には大変御迷惑をおかけしておるところでございます。構造上、雨漏り等の心配はございませんが、できるだけ早い復旧を行ってまいりたいと思っております。
 以上でございます。
○議長(岡崎純男) 1番神崎隆代議員。
○1番(神崎隆代) それぞれ御答弁いただきありがとうございます。個人のお宅では、どこも少なからず被害を受けておられる状態でした。長年保険を掛けてきて、今回の台風で初めて使うという方もおいでましたが、準備をしていない方もおいでます。今回はお世話になることはなかったのですが、雨漏りなどの被害により一時住めない状況になった場合、初期対応としてどのような対応ができますか。危機管理課長にお伺いいたします。
○議長(岡崎純男) 危機管理課長。
○危機管理課長(中島 章) 住宅に被害があり住むことができなくなった場合には、避難所が開設されていない場合であれば、まず避難所の開設を行い、避難所に避難していただきます。その後、大規模な被害が発生している場合であれば、仮設住宅の建設ということになりますが、被災者が少ない場合などは市営住宅への入居などを相談させていただくことになります。
 以上でございます。
○議長(岡崎純男) 1番神崎隆代議員。
○1番(神崎隆代) 農業関係では、ハウス園芸農家で、あと数日すれば出荷できるまでに育っていた作物が、台風でハウスが全壊し全てだめになってしまったり、またここにハウスが建っていたのかと思うほど跡形もなく吹き飛ばされている状況や、園芸用ハウスの被覆に至ってはその多くが破れ、作物も出荷できない農家も出ております。
 この状況を村田課長にお伝えする中で、被災農業者向け経営体育成支援事業というものがあって、10分の3プラスアルファで補助ができ、今回の被害に使うことができるということをお聞きしました。国の動向を待っている状態であるが既に財政課には予算申請をしている、国の指定がなくても南国市として県の10分の3にプラスアルファの分を足して支援ができるというふうに受け取りました。
 また、これは被覆の破れにも対応できるということでしたが、政府は21日の閣議で、台風21号を激甚災害に指定することを決定しました。この激甚指定により、被害を受けた全国の農地の復旧事業は、国庫補助率が一から二割程度かさ上げされることになりました。
 これは、南国市の考えていた施策にどのように生かされますか。
○議長(岡崎純男) 副市長。
○副市長(村田 功) 神崎議員の御質問にあったように、被災対応としまして、具体的な支援策として災害直後に本市が対応できる策2点を想定して、被災者の方々に説明会を開催いたしました。
 まず1点は、国庫補助事業の、議員言われる被災者向け経営体育成支援事業であります。当事業は、本来の経営体育成事業と別枠であり、補助対象事業者も特別な資格は必要とせず、手続も本市が中心となって行います。さらに同じく、議員言われるように被覆被害も対象となるため、多くの被災者に活用いただける事業ですが、事業要件は融資が基本であり、自己資金で行う事業者は対象外となり、融資には時間がかかります。
 ただ、地方自治体が独自で継ぎ足しを行うのであれば、融資は必要ないの条項があります。そのため、本市は、数年前の竜巻、突風被害の際、単独継ぎ足しを行い、当事業を執行した前例があり、今回もその用意があることを被災者の皆様に説明するとともに、本12月補正予算にも計上する予定との説明をいたしました。
 そして、国の動向を待っているという御質問でございましたが、あくまで国の事業採択を前提に、12月補正予算に計上していると説明をしたものでございます。この当事業が採択されなかったため、やむなく計上は取り下げた次第でございます。
 以上です。
○議長(岡崎純男) 1番神崎隆代議員。
○1番(神崎隆代) 激甚指定となったけれども、多くの園芸農家が被害を受けたビニールの破れには対応できないとなったことは非常に残念というか、どうしてと思うところです。農林水産関係についての市政報告では、被災された方々が復旧とともに経営維持が図れるよう支援策を検討していくということですが、この検討の中に、国では認められなかったところを南国市として少しでも支援をしていこうという検討がなされるわけでしょうか。
○議長(岡崎純男) 副市長。
○副市長(村田 功) 市の支援としまして、先ほど申し上げました被災者用経営体育成支援事業のほかの支援策といたしまして、村田議員にもお答えいたしましたが、園芸用ハウス整備事業被災区分という県単事業がございます。従来の補助率は県3分の1以下、市町村5分の1以上ですが、本市は市負担割合を2分の1以内に切り上げて、総額6分の5の補助率の支援をお示ししました。
 その後、県補助率が5分の2に拡充されましたが、市負担率2分の1以内は堅持して、補助率10分の9以内での支援を考えております。なお、前日の土曜日の高新に載りました補正予算、6分の5という数字がございましたが、計上は6分の5でございます。ただ、執行につきましては、既決予算を使って10分の9の支援を行いたいと思っておりますので、またよろしくお願いいたします。
 また、被災者区分と別に、流動化区分につきましても同じく市負担率を2分の1以内に引き上げ、補助率4分の3以内にして交付するよう本12月補正予算に計上しております。
 なお、当事業は先ほど申しましたように、被覆は対象となりません。躯体のみが補助対象でございます。また、今後の支援策として、国の無利子融資が発動されておりますので、この点は該当農協で対応できると考えております。
 以上です。
○議長(岡崎純男) 1番神崎議員。
○1番(神崎隆代) 今回、南国市は農家への説明会を開いております。説明を受けた方は、幾らかの支援があると思っている方もおいでます。それに関しては、どのように対応されますか。
○議長(岡崎純男) 副市長。
○副市長(村田 功) 今後の説明でございますが、今回の被害対応につきまして、農協は事業主体にはなりませんが、補助申請等の支援体制は全面的に行っていただいております。市としましても、連日申請手続等で連絡をとり合い、情報は共有できておりますので、その点のアナウンスは問題ないと考えております。
 なお、系統外等で農協とのおつき合いがない農家の方々には、市で対応する体制は整えております。また、共済の加入でございますが、現在確認しましたところ、87.88等と相当加入率も高うございます。時価評価の8割補償がございますので、そこら辺の共済についても手厚い支援はあるものと考えております。
 以上です。
○議長(岡崎純男) 1番神崎議員。
○1番(神崎隆代) 園芸ハウス農家で今回の被害で最も多かったのは、被覆の破れであったと思います。躯体のみが補助対象となり、申請手続ができる方への対応についてはわかりました。今回の説明により、被覆に対しての支援があると受け取った方たちへの対応についても御答弁をお願いいたします。
○議長(岡崎純男) 副市長。
○副市長(村田 功) 先ほど申しましたように、レンタルハウス等では農協さんが対応しております。御質問があった被覆につきましては、全く支援の仕方がございませんので、それがないというアナウンスは農協、市ともに行ってまいります。
○議長(岡崎純男) 1番神崎議員。
○1番(神崎隆代) 今回の台風で、個人がそれぞれで日ごろの備えをしておく必要があると感じたところです。それにあわせて、行政としましても被災者をどこまで守ってやれるのか、検討の必要があるのではないでしょうか。市民の皆様が安心できる体制を整えておくべきだと思いますが、いかがでしょうか。地震への備えについては、いろいろと啓発されておりますが、台風などに対する風水害の備えについては、補助的な啓発となっているように思います。それに対しても、市民の皆様に日ごろからの備えを心がけていただくためにも、危機管理課長から一言お願いいたします。
○議長(岡崎純男) 危機管理課長。
○危機管理課長(中島 章) 出水期に当たります6月は、土砂災害防止月間です。6月号広報では、台風や長雨等による土砂災害の危険性などについて啓発を行っておるところでございます。南海トラフ地震発生時においても、本市の被害は、北部は山間部で揺れによる土砂災害や土砂ダムによる山津波のおそれ、中部は平野部であり家屋の倒壊や地震火災の発生・延焼のおそれ、南部は海岸部で津波による被害が想定されており、地域によって災害の様相はさまざまであります。また、台風や長雨などの風水害の場合においても雨の通り道、風の通り道があり、また近年では、ゲリラ豪雨の発生や線状降水帯と言われる、次々と発生する発達した雨雲により同じ場所に長時間にわたり集中して降る豪雨など、さまざまな形で災害が発生するおそれがあります。
 高知県は、南海トラフ地震の発生確率は30年で74%と高くなっておりますが、台風についても台風銀座と呼ばれております。寺田寅彦の、天災は忘れたころに来るという警句は、今回の21号台風で改めて実感したところでございます。
 地震では、揺れ、津波、遠地津波、地震火災など、風水害では、降雨による洪水、河川の氾濫、土砂災害などさまざまな災害があります。それらに対する備えは、やはりそれぞれの災害について正しく理解し、その対策や避難などについてきちんと判断できるよう、学習や訓練を実施することは必要であり重要なことであると考えます。
 今後におきましても、地域での要望に応え、さまざまな災害についての防災学習や防災訓練を実施し、市民の防災意識の向上及び地域の防災力の向上に取り組んでまいります。
 以上でございます。
○議長(岡崎純男) 1番神崎議員。
○1番(神崎隆代) 今後、行政としてしっかりと横の連携もとりながら備えてほしいことをお願いいたしまして、災害対応の質問を終えたいと思います。
 2問目は、選挙についてお伺いいたします。
 今回の衆議院議員選挙は、解散から公示まで超短期の選挙となり、選管のほうでは準備など大変であったと思います。また、投票日には大型台風が近づいていたこともあり、その前に投票を済まそうとする方も多く、期日前にはこれまでにない多くの方が投票に来られたとのことですが、そのあたりの状況をお伺いいたします。
○議長(岡崎純男) 選挙管理委員会事務局長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(西山明彦) 今回の衆議院議員総選挙におきましては、神崎議員からもありましたように台風の接近ということもございまして、期日前投票は非常に多くなりました。今回、総数で期日前投票は6,080人でございます。ちなみに、昨年の参議院選挙が3,699人、その前の平成26年12月14日に行われました衆議院総選挙では3,254人と、回を追うごとに多くなっております。とりわけ今回は相当多くなりました。特に最終の3日間でございますが、19日が764人、20日が1,075人、それから最終の21日には1,593人ということでございました。これまででも、1日で一番多かったのが前回の衆議院選挙のときに634人という数字で、2.5倍ぐらいの方が来られたということで、本当に長時間並んで待っていただいて、大変御迷惑をおかけしたというところでございます。
○議長(岡崎純男) 1番神崎議員。
○1番(神崎隆代) 期日前投票の混雑状況に関しては、今回始まったことではありません。昨年の9月議会において、期日前投票の際の混雑解消のためにも、宣誓書を入場券の裏に印刷してはどうかとお願いをいたしました。これは、私のもとに届いた市民の皆様のお声でもありました。そのときの課長答弁をそのまま読ませていただきます。
 回を重ねるごとに期日前投票される方がふえております。御質問のございました混雑への対応ということでございますが、今回の参議院選挙では、臨時職員を配置するなど状況に応じて適切な案内を行ってまいりましたけれども、御指摘のありました部分についてはなかなかできていないということもあります。期日前投票の最終日、今回最終日には600人を超える方々が投票に来られました。そのほかの日におきましても一時的に混雑する場合がございますので、なおよりよい方法がないか検討する余地はあると考えております。御指摘のございました投票入場券への期日前投票の宣誓書等の印刷でございますが、本市の投票入場券につきましては、今回の参議院選挙から、高知市などのものを参考にさせていただいて、最も御要望の多かった投票所の地図を入れることにいたしました。これまで世帯全員を1通で郵送しておりましたが、今回から4名連記のはがきタイプに変更いたしました。ただ、このはがきタイプの入場券では、期日前投票の宣誓書を印刷して入れるとなりますと全員分が必要になるということでございますが、はがきでございますので大変分厚くなり、困難というふうに思われます。したがいまして、御紹介がありましたように、香美市や香南市が実施しているような1人1枚の入場券、すなわち有権者全員に1通ずつ入場券を郵送するという方法に変更する必要があるというふうに思われます。つきましては、この件につきまして、なお投票所の地図を入れるということも含めて、選挙管理委員会のほうで協議してまいりたいというふうに考えております、ということでした。
 回を重ねるごとに期日前投票をする方がふえていると認識した上で、昨年の参議院選挙では、臨時職員を配置するなど状況に応じて適切な案内を行ったけれども、混雑解消についてはなかなかできていないと答弁し、さらによりよい方法がないか検討するということでしたが、その後、協議・検討がされたのですか、お伺いいたします。
○議長(岡崎純男) 選挙管理委員会事務局長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(西山明彦) 昨年度9月議会の私の答弁を御紹介していただきましたけれども、はがきタイプに本市が変更してまだ1回だけであったということで、それを検証する必要もあるということでしたけれども、選挙管理委員会では宣誓書入りに変更する、しようという強い意見、議論には至っておりません。しかしながら、今回の総選挙が2回目でございました、はがきタイプに変えて。今回の期日前投票の混雑を見ますと、その混雑緩和策の一つとして有効な方策であるというふうに思いますので、御紹介いただきました他市の入場券も参考にしながら、さらに検討を進めてまいりたいと考えております。
○議長(岡崎純男) 1番神崎議員。
○1番(神崎隆代) 今回、他市で作成されている宣誓書つきの入場券を、選挙管理委員会事務局のほうに提示をさせていただきました。南国市の様式と同じ、はがきタイプのものです。昨年の参議院選挙のときのものをファクスしていただいたのですが、1枚のはがきに6人分の宣誓書つき入場券が印刷されております。昨年の9月議会で、課長が、はがきタイプの入場券では期日前投票の宣誓書を印刷して入れるとなりますと、全員分が必要になるということでございますが、はがきでございますので大変分厚くなり、困難というふうに思われます、と答えられたのは、調べもしないで答弁されたということでしょうか。
 前回の質問から1年たちました。2年前にも、期日前投票所での混雑に関しては質問をしております。さらに、その前の平成25年3月議会と6月議会でも公明党の西原前議員が訴えたわけですが、宣誓書つき入場券については前向きに取り入れようとはしませんでした。
 選挙に限っては、費用対効果という観点で捉えることは当てはまらないと考えますが、他市の選挙用はがきに6人分の入場券が印刷されておりましたので、今回の衆議院議員選挙での南国市の一家庭の有権者数で6人を超える有権者がいる家庭を調べていただいたところ、9人が1軒、7人が6軒ということでした。この7軒を除く家庭は、はがき1枚でよいことになります。さらに、はがき作成費用も調べていただくと、1枚につき18.46円ということでした。ちなみに、この他市のものは1枚19円ということでした。この辺についての課長の御所見をお伺いいたします。
○議長(岡崎純男) 選挙管理委員会事務局長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(西山明彦) まず、ほかのを調べもせずに答えたのかということでございますが、6人分があるというのはちょっと確認できておりませんでした。1人1枚というのは確認しておりましたけれども、そういったものしか確認できておりませんでした。それから今、費用対効果みたいなことで言われたというふうに思いますけれども、選挙に関しましては、やはり憲法で保障された国民の参政権の行使であり、国民の最も基本的な権利の保障であるというふうに考えております。したがいまして、単純に費用対効果で計れるものではないというふうに思っております。有権者の皆さんが選挙しやすいように、投票しやすい投票の環境づくりも含めて、必要な費用は確保していくべきであるというふうに考えております。
○議長(岡崎純男) 1番神崎議員。
○1番(神崎隆代) 実際そう思っていたのであれば、1人に1枚であっても有権者の利便性を考え、宣誓書を載せるくらいのことは何年も前にできていたのではないかと思うところです。先ほど課長は、宣誓書つき入場券は期日前投票の混雑緩和策の一つとして有効な方策であると思いますので、他市の入場券も参考にいたしましてさらに検討してまいります、とおっしゃいました。
 ここに来てやっと前向きな返答をいただいたわけですが、有効な方策であると思うのであれば、市民の利便性を図り、投票率を上げるためにも、宣誓書を印刷した入場券を次回の選挙に間に合うように作成することができますか。困難な理由があればお聞かせください。
○議長(岡崎純男) 選挙管理委員会事務局長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(西山明彦) 特に困難な理由はございませんので、今想定されているとすれば、再来年の県議会選挙になるというふうに思いますので、それまでには十分時間もございますので、前向きに導入する方向を持って検討していきたいというふうに思います。
○議長(岡崎純男) 1番神崎議員。
○1番(神崎隆代) 次回の選挙に間に合うように検討して作成してくれるということで受け取りましたので、ぜひよろしくお願いいたします。
 さらに、投票用紙の配付の仕方についてお伺いいたします。
 これも、同じく昨年の9月議会でお聞きしました。期日前投票所や小さな投票所での選挙区、比例区、最高裁国民審査の用紙3枚が、説明つきとはいえ同時に渡されることにつきましては、無効票を多くすることを課長も御認識のことと思います。これも、部屋が狭いことを理由に一向に改善されておりません。この点のお考えをお聞きいたします。
○議長(岡崎純男) 選挙管理委員会事務局長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(西山明彦) 午前中の村田議員の御質問にもお答えしたところでございますが、2度交付には、動線を確保していくということがございます。それも含めて、有権者の方々が投票を間違えないように、できる限り努力していきたいというふうに考えております。
○議長(岡崎純男) 1番神崎議員。
○1番(神崎隆代) これも前回の答弁で、2度交付も含め、無効票をできるだけ少なくしていくという取り組みを進めていく必要があると答えておりますので、次回の選挙までには改善ができるように取り組んでいただけますか。毎回毎回検討するで終わってしまうのであれば、一向に前に進んでいきませんので、よろしくお願いいたします。
 市民の方から寄せられた声には、選挙公報が届くのが余りにも遅い、もっと早く届かないものかという御意見もありました。これは、国との絡みで遅くなってしまうと思われますが、今後改善するため、国への要望を届けるべきだと思いますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(岡崎純男) 選挙管理委員会事務局長。
○参事兼総務課長兼選挙管理委員会事務局長(西山明彦) 選挙公報の配布につきましては、大変遅くなったということでございますが、国政選挙の場合は国から県、県から市町村へと順次配布をされます。今回の総選挙におきましては、県から市町村に配布されたのが投票日である10月22日の1週間前の日曜日、15日でありました。しかも、配布された公報っていうのは、新聞を半分に折ったような形のものでございまして、これをさらに封筒に入るように折って封入するというような作業が必要でございます。2万1,600を配布したわけでございますけれども、結果的に配布が大変遅くなってしまいました。こういった点では、既に期日前投票が始まっている中でのことですので、私ども市町村選挙管理委員会事務局といたしましても、できる限り早く市町村に配布していただけるように、県や四国の選挙管理委員会協議会というものがございますので、そこを通じて国のほうに要望してまいりたいと考えております。
○議長(岡崎純男) 1番神崎議員。
○1番(神崎隆代) どうかよろしくお願いいたします。選挙につきましては以上とさせていただきまして、最後に南国市の遺産についてお伺いいたします。
 初めにお断りをしておきますが、私がこれから質問する建物に関しては、現在のところ南国市の遺産に認定されているということではありません。今後の活用によっては、南国市の遺産となり得る貴重な建築物ではないかということで、南国市の遺産ということにしました。
 その建物というのは、南国市青年の家です。南国市の立田にある西洋風の歴史ある建物です。鉄筋コンクリートづくり2階建てで、旧高知県電気局庁舎として使用されていたということですが、現在は南国市青年の家となっております。
 青年の家ということですので、どのように活用されてきたのか、その経緯と今の現状を生涯学習課長にお伺いいたします。
○議長(岡崎純男) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) この建物を市が取得いたしましたのは、昭和49年4月です。南国市立青年の家の設置及び管理に関する条例、この条例は平成13年4月1日に廃止されてございます。この第1条では、青年の研修、講習、野外活動等の用に供するため青年の家を設置すると規定されておりましたので、青年団活動とかの拠点ということでの使用をされておったと思います。現在は、埋蔵文化財発掘調査で出土した土器などの保管をしておるにすぎません。
 以上です。
○議長(岡崎純男) 1番神崎議員。
○1番(神崎隆代) 現状は使用されておらず、発掘物の置き場として利用しているということですが、南国市としては今後この青年の家をどのようにしようと考えていますか。
○議長(岡崎純男) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 現段階で、この家を保管庫以外の用途にするような考えは特にございません。
○議長(岡崎純男) 1番神崎議員。
○1番(神崎隆代) 結論からいいますと、大正ロマン風のつくりで近代的歴史価値のあるこの建築物を現状のように倉庫としての使用を続け、修復ができなくなるのを待つのはいかがなものか、修復をして活用するべきではないかということですが、その場合どういう方法がありますか。
○議長(岡崎純男) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 修復保存の観点から申し上げますと、国に定めます有形文化財の重要文化財、登録有形文化財ということが考えられますが、重要文化財と申しますのは、国分寺金堂のように非常に指定のハードルが高いものでございます。また、重要文化財は、現状変更について、届け出と規制が強いものがございます。
 これに対しまして、登録有形文化財というものは、外観が大きく変わる場合を除いて、届け出の必要はありません。内装を改装して事業資産や観光資源とすることも可能です。レストランやショップのようなものに活用することもできるということでございます。
 登録の基準といたしましては、原則として建設後50年を経過したもののうち、国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないもののいずれかとなり、県内では佐川町の青山文庫などが登録されております。登録に要する経費は、国の調査官の旅費などで、登録自体もさしてハードルが高いものではないと言えますが、一方で保存、修理などへの補助は、設計監理費の一部しかないというのが実情でございます。
○議長(岡崎純男) 1番神崎議員。
○1番(神崎隆代) 先ほど課長答弁の登録の基準としましては、建設後50年を経過したもののうち、国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないもののいずれかとなり、ということでしたが、この建築物に対して認定を受けるための手続はしていただけるということですか。
○議長(岡崎純男) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) これを登録有形文化財にするとなれば、その後の利活用まで含めた検討が必要となってまいります。県の文化財課に確認しますと、登録数が大変多いという関係がございまして、国の調査官が1年に調査できる件数が決まっておりますので、平成30年度の受け付けはもう締め切っておるということでございますので、利活用等を含めてどうするか決めてから、国の調査官が調査に来ていただける順番待ちということになろうかと思います。
○議長(岡崎純男) 1番神崎議員。
○1番(神崎隆代) この青年の家ですけど、耐震診断の調査をするには、どのくらいの費用がかかりますか。
○議長(岡崎純男) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 建築年代、床面積、構造などから、耐震診断、耐震補強計画策定費用を算定する簡易な手段を用いまして積算いたしましたところ、耐震診断、耐震補強計画の策定費用は約1,600万円と積算されました。これに本体工事費及びリフォームに係る部分の設計費及び工事費まで含めると、相当な額が必要となってくると推定されます。国庫補助金は、先ほど申し上げましたように設計監理費の一部しかございませんので、大部分は市の負担となってまいります。
 以上です。
○議長(岡崎純男) 1番神崎議員。
○1番(神崎隆代) 今回、突然このようなことをお聞きするのは、市民の方からのそういう御意見があるということです。古いものに価値を見出すという一流の目から見れば、この建物は、活用によっては地域活性化につながる価値のあるものというふうに伺っております。
 5年前にSUNSUN地域密着テレビで取り上げられたことがありました。そのときに、このように紹介されております。
 建物全体のデザインは、1920年から1930年にアメリカで流行していたアールデコ様式が取り入れられています。外観でまず目につくのが正面左側、屋上まで真っすぐ伸びる円形の塔の部分です。塔の外壁には、さまざまな装飾が施されています。それら一つ一つが、塔の部分の印象を特徴あるものにしています。正面玄関の扉の枠をよく見てみると、立体的に成形された装飾がつけられています。玄関屋根の上には、とがった3つのアーチがあります。その真上にも同じく、アーチで縁取られた窓がつけられています。上下のアーチのコントラストが、正面から見た建物の印象をより強いものにしています。建物の後ろ側でまず目につくのは並んだ円柱で、さながら古代ギリシャの宮殿の一部のようです。外壁の最上部、装飾された外壁が幾重にも重なって見える光景は、中世ヨーロッパの城郭といった感じです。
 そして最後に、この建物を高知県内に残る近代建築の中でも第一級のものと多くの専門家が評価しているのもうなずけます、と言っております。2012年2月の放送時点で、完成からおよそ90年ということでした。これに対する御所見をお伺いいたします。
○議長(岡崎純男) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) ある一定希少価値のある建物ということは想像はしてございましたが、私自身これまで専門家の御意見を直接に拝聴したことはございません。
 以上です。
○議長(岡崎純男) 1番神崎議員。
○1番(神崎隆代) 簡易診断ツールで調べてみると、耐震診断には1,600万円ほどの金額が必要と算出されたということですが、南国市としましてはこの金額をどのように捻出していけますか。
○議長(岡崎純男) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 今議会でも申し上げてる機会が何点かございましたように、中央公民館、大篠公民館の建築、そのほか市立公民館で非構造部材耐震化工事を控えておること、図書館建設などもございます。多額の財源が必要となる事業が今後続いてまいりますので、この1,600万円を市単で捻出するというのは、現時点では厳しいものがあると考えます。
 以上です。
○議長(岡崎純男) 1番神崎議員。
○1番(神崎隆代) 南国市として単独では困難であるというのならば、県内もしくは全国へ発信して、ふるさと納税の寄附を募る、関心ある企業や建築家の意見を聞くなど、まずは何らかの手を打ってみることは可能ですか。
○議長(岡崎純男) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(中村俊一) 幅広く市民、関係者の御意見を頂戴する中で、利活用のあり方や補助制度について研究を重ねてまいりたいと考えます。
 以上です。
○議長(岡崎純男) 1番神崎議員。
○1番(神崎隆代) 県内では、旧梼原村庁舎が移築、改修保存をされてきました。現在では、ゆすはら観光交流案内所まろうど館としてリニューアルされ、観光案内や観光ガイドの受け付けを行っています。また、須崎警察署佐川分署として使用されていた旧青山文庫は、平成22年に移築され、佐川を代表する建物の一つとして、フォトスポットとしても人気が高いということです。歴史的価値のある建物の活用について、商工観光課長の御所見をお伺いいたします。
○議長(岡崎純男) 商工観光課長。
○商工観光課長(長野洋高) 青年の家につきましては、昭和初期の建築で、外観は歴史を感じさせる趣のある洋風建築物であり、内部のつくりも細かいデザインなどしゃれたものとなっており、建築当時の世相が反映されている存在感のある建物であると考えております。
 しかしながら、御質問の中にあったような方法での活用ということで考えると、先ほど生涯学習課長の答弁にもあったとおり耐震診断も含め大規模な改修が必要になると思われ、相当の費用がかかることが予想されることがありますので、現状では難しいのではないかと考えております。
○議長(岡崎純男) 1番神崎議員。
○1番(神崎隆代) 再来年、南国市は市制60周年を迎えます。2012年時点で完成からおよそ90年のこの建物も、5年たった今ではおよそ95年ということになりますが、南国市の歴史以上の時間を過ごしてきたこの建物を壊してゼロにするのはもったいない、地域活性化のためにも修復して活用し、ほかから人を呼び寄せたいという市民の気持ちも聞いて、前向きに検討していただきたいということをお願いいたしまして、一般質問を終わります。