トップページ > 南国市議会 > 議会議事録
読み上げる

議会議事録

  • 開催別
  • 一般質問
  • 議員提案
  • 市長提案
  • その他
  • 検索

検索結果 »  平成19年 第326回市議会定例会(開催日:2007/09/07) »

一般質問 1日目(西原勝江)

質問者:西原勝江

答弁者:市長、関係課長


○議長(高橋 学君) これより本日の会議を開きます。
          ―――――――――――*―――――――――――
      一般質問
○議長(高橋 学君) 日程により一般質問を行います。
 順次質問を許します。4番西原勝江君。
      〔4番 西原勝江君登壇〕
○4番(西原勝江君) おはようございます。
 今期最後の一般質問をさせていただきます。
 初めに、毎回の定例会で質問をさせていただきましたが、先輩議員の皆様、そして執行部の皆様の御指導、御協力をいただきましたことに心から感謝申し上げます。勇退されます先輩議員の皆様には、今後とも御活躍されますことを心よりお祈り申し上げます。
 それでは、住んでよかった南国市との思いで質問をさせていただきます。
 初めに、安心・安全対策について、2点お伺いいたします。
 1点目は、防災についてお伺いいたします。
 7月16日午前10時13分に起きました新潟県中越沖地震は真夏の地震であり、災害が起きた後の被災地の生活の大変さははかり知れないものがあったと報道されておりました。子供、高齢者、障害者、病気の方々にとっては大変厳しい状況での生活を余儀なくされております。日常的に手助けが必要な方は災害時だからこそさらなる支援が求められております。特に、小さい子供を抱える方、持病を抱える方、高齢の方、さまざまな障害のある方については、災害時だからこそさらなる支援が求められております。
 避難所のことについてですが、山梨県南アルプス市では、このような援護の要る人のために、災害時には福祉避難所を地区ごとに設けるほか、協定を結んだ福祉施設にも受け入れてもらう予定とのことです。一般の避難所の一画に福祉避難室を設けて、資機材も取りそろえて支援に当たるが、それでも無理な場合は福祉避難所で過ごしていただくと伺いました。防災訓練でも援護の要る方にも日常は参加しないことが多いのですが、この南アルプス市では、新しい試みとして参加していただいたそうです。そして、その中で必要な取り組みが浮かび上がったとのことです。
 市政報告によりますと、南国市地域防災計画案一般対策編と地震対策編の改定については防災会議で承認を得ましたとありました。そこで、本市における福祉避難所の設置を含めた援護を必要とする方々の災害時における安心・安全のための計画の現状についてお伺いいたします。
 2点目は、熱中症対策についてお伺いいたします。
 朝晩は涼しさも感じられるようになりましたが、暑い日が続いています。この夏は殊のほか暑い日が多く、35度以上の猛暑の日が続き、25度以上の熱帯夜も続きました。9月6日、とうとう後免では、昭和53年の観測以来最高の36.3度を記録したとの記事がありました。体温と気温がほぼ同じということで、地球の温暖化を実感させられる思いでした。
 熱中症の予防については命を守るということで大変重要であります。国立環境研究所の発表によりますと、全国的に見ると、1968年から2004年までの37年間の熱中症による死亡者数は5,079件に上る。今や熱中症死亡者数は年平均256件となり、熱中症の発生は増加傾向にあるとのことです。この熱中症に対してはそれぞれの工夫で防げるものではありますが、保健福祉センターにおきましても予防対策を立てていると伺っておりますが、取り組みについてお伺いいたします。
 また、熱中症に関しましては、学校では運動会や体育祭の季節に炎天下の中、練習なども行われているかと思いますが、5日の大阪の高槻市の高校の体育祭で参加した生徒の中で熱中症になった生徒がいたため、途中で中止になったとのことです。これから屋外での行事も多い季節ですが、学校におきましての熱中症に対しての対策をお伺いいたします。
 次に、次世代育成計画につきましてお伺いいたします。
 21年に向けて南国市次世代育成支援行動計画が推進されておりますが、18年度実施報告書の中の児童虐待防止対策の充実についてお伺いいたします。
 全国では児童虐待による痛ましい事件が報道されております。本市におきましての児童虐待防止ネットワークの現状についてお伺いいたします。また、施策の目標には、平成21年度までに検討事項として要保護児童対策地域協議会設置とあります。協議会の設置について大変重要なことでありますので、どのようになっておりますでしょうか、お聞かせください。
 同じく児童虐待防止に関する相談体制の充実の中に、19年度の国の重点施策としまして、生後4カ月未満児への全戸訪問事業があります。厚生労働省は児童虐待について、虐待を受けて死亡に至った子供の事例を検証した結果、死亡した子供の約4割がゼロ歳児、そのうち約8割が4カ月以下だということがわかったとのことです。児童虐待は早期発見、早期対応の体制を強化することは、児童虐待をなくすための必要であり、不可欠な取り組みであります。その意味で、このいわゆるこんにちは赤ちゃん事業とも言われています4カ月未満児への全戸訪問事業について、大事な事業であります本市としての取り組みをお聞かせください。
 最後に、文化財についてお伺いいたします。
 新聞を読ませていただきまして、少し長いので申しわけありませんが、高知新聞の8月12日の記事を読まさせていただきます。
 自治体世帯で文化財保護、文化庁は11日、遺跡や建造物など種類ごとに縦割りだったこれまでの文化財保護行政を見直し、多様な文化財とその周辺環境を一体で保護する仕組みの導入を決めた。来年度に全国でモデル事業を実施する方針。従来のように、国が一方的に文化財を指定、管理するのではなく、自治体が主体となって基本構想を策定することで、文化財保護の地方分権を進め、歴史や文化など地域の遺産を生かしたまちづくりにつなげるのがねらい。来年度予算の概算要求に関係費用を盛り込み、対象自治体を支援するってありました。
 本市においては歴史文化が多く残されております。県立歴史民俗資料館のあります岡豊山では、例えば岡豊城跡は県の史跡文化財になっております。同じく岡豊山にあります長宗我部元親の次男、香川五郎次郎親和の墓は市指定の史跡文化財になっております。ここの前を流れる国分川を含めた一帯は、司馬遼太郎の小説「夏草の賦」にも登場しております。このように市内にはたくさんの文化財があります。
 これまでにも本市においては発掘されていない文化財、歴史的な遺跡がまだあるかもしれません。この文化庁の提案は大きな事業になると思います。ですから、地域の中でまずはどういう遺跡、文化財があるか、発掘しながら県や国に文化財としてつなげていける方向で考えていってはどうでしょうか。住民と行政が一緒になって、本市であるならば、さまざまな歴史の過程が遺跡として残っていると思いますので、進めていけるのではないかと思います。この文化庁の提案は大事なことではないかと思いますので、今後の本市における文化財保護についてのお考えをお伺いいたしたいと思います。
 以上で1問目を終わります。
○議長(高橋 学君) 答弁を求めます。総務課長。
      〔総務課長 和田義許君登壇〕
○総務課長(和田義許君) おはようございます。
 西原議員さんの御質問にお答えを申し上げます。
 8月1日に開催いたしました南国市防災会議におきまして承認された本市の防災計画一般編(案)は5つの章で構成されております。その内容につきまして、特に紹介させていただきたい事項として2つの章、局面がございます。その1つは、災害予防計画であり、2つ目は、災害発生時の応急対策計画でございます。応急対策計画では災害発生時のその後の緊迫した状況を想定した緊急時の局面で、災害対策本部の設置などについて具体的な対応策を記述しております。一方、災害予防計画につきましては、災害のない穏やかな平素の業務の中で想定される事態を予測しながら、いざというときに備える計画を具体的に策定し、市民に周知することが重要としております。
 災害発生時に備えて平素の業務の中でより具体的な計画を策定し、市民に通知し続けることが重要と考えられるものには、山崩れ、がけ崩れの災害予防計画、農林水産災害の予防計画、風水害対策、台風大雨災害予防計画、医療救護計画などがございますが、この中では医療救護計画が平成18年3月に具体的に細かく策定されております。適宜見直しを加える中、その計画に沿って、この9月9日、保健福祉センターにおきまして、医師会などの参加を得て関係者によるトリアージ訓練も実施したところでございます。
 御質問の災害時要援護者につきましては、心身に障害を有する者、病弱者、高齢者、乳幼児、外国人等を想定しておりますが、それぞれに支援する内容が異なることとあわせて専門性を要する部分もあり、今後それぞれに特徴のある計画策定を目指すこととしております。その中で御提案をいただきました福祉避難所についても検討することになると考えております。
 ちなみに7月、8月の台風4号、5号発生時には、一市民から自主避難に伴う要援護の要請がありましたので、4号ではいわゆる緊急時の応急的対応で、当事者を消防署職員がおんぶして搬送するなどの対応をいたしました。また、5号では、その経験と情報の共有によりまして、予防的対応が可能となっておりましたから、関係部署の連携の中、民生委員さんの御協力を得まして、ホームヘルパーさん同行での事前事後の適切な対応ができました。台風襲来前の緊迫した中、事前に状況把握ができていることの重要さを痛感した場面でございました。
 以上でございます。
○議長(高橋 学君) 学校教育課長。
      〔学校教育課長 谷脇里江君登壇〕
○学校教育課長(谷脇里江君) 西原議員さんの熱中症対策の御質問にお答えいたします。
 この夏休み中、子供たちの命にかかわる事故がなく、4,000名を超える子供たちが元気に登校し、各学校で順調に2学期がスタートしていることをうれしく思っております。
 熱中症につきましては、暑さが厳しくなる6月から、学校では毎年学級担任や養護教諭の指導を中心として予防対策がとられています。ただ、ことしの残暑は、西原議員さんもおっしゃいましたように、殊のほか厳しいこともあり、先日の定例校長会でも再度熱中症対策をお願いしたばかりです。プール納めや運動会、体育大会の時期でもありますので、気温、湿度等の環境状況の把握、環境状況に応じ小まめな休憩、水分、塩分の補給、児童・生徒の健康観察、健康管理に留意、応急手当てのための用具の準備など、学校は常に気をつけております。
 6月より熱中症事例月別報告書を市内のすべての学校が市教委まで毎月提出しております。本市の学校において、現在までに発生した事例はありません。その報告書には学校として講じた対策を記入する欄があることも熱中症を常に意識することになり、予防に役立っているのではないかと考えます。
 先日、大湊小学校で行政と学校が一体となった震災訓練が炎天下の中、実施されました。2時間以上にわたる訓練だったと聞いておりますが、参加された市長が、学校は熱中症対策に大変よく配慮して訓練を実施しておりましたよとお褒めの言葉を下さいました。早速校長先生にも伝えたことでした。ぐあいの悪くなる子が一人もいなかったということは、日ごろの食教育や体力づくりの成果もあるのかもしれません。子供たちの命より大切なものはありません。家庭へは保健だより、学校通信などで周知徹底を図っている学校が多いようです。
 以上でございます。
○議長(高橋 学君) 保健福祉センター所長。
      〔保健福祉センター所長 溝渕 勉君登壇〕
○保健福祉センター所長(溝渕 勉君) 西原議員さんの御質問にお答えをいたします。
 2点ありました。まず、熱中症につきましてでございますが、西原議員さんから御紹介がありましたように、ことしの夏はまさに酷暑でありまして、埼玉県熊谷と岐阜県の多治見で8月16日に40.9度と国内最高気温を記録をいたしました。7月下旬から8月にかけて全国の101カ所の地点で、それぞれの地点で観測史上最高気温を記録をしたわけでございます。これにつきまして、この原因につきまして、気象庁は、ラニーニャ現象と太平洋高気圧の上層にチベットの高気圧がかぶさったダブル高気圧による相乗効果によるものと分析をしております。
 そこで、熱中症につきまして御質問がありましたが、最悪の場合には死に至ることもあります。特にお年寄りなどは室内でも熱中症にかかる可能性があるようです。そこで、児童・生徒につきましては、ただいま学校教育課長からお答えがありましたが、私からはお年寄りも含め市民への取り組みについてお答えをいたしたいと思います。
 まず、予防策でございますが、先ほど学校教育課長が申し上げましたのとダブるかもわかりませんが、まず環境条件に応じて運動作業をする、そして小まめに水分を補給する、そして暑さに体をならす、直射日光を避ける、そして暑さに弱い人は特に注意をするということでございまして、私みたいな肥満な人とか体力の弱い人には十分注意をしなきゃなりませんが、そこで保健福祉センターでは熱中症に関しますパンフレットを市民に配布をいたしております。そして、熱中症の予防策を含めその症状、そしてその対応、処置方法につきまして、来年の暑さに向かう時期に市広報や本年度から新しく発刊をしています保健福祉センターだより「きらり」などに掲載をいたしまして、熱中症対策について十分市民に啓発をしていきたいと、このように考えております。
 ちなみに、南国市で消防本部からのこれはデータですが、熱中症と思われることで輸送した患者と申しますか、市民は合計8名です。7月に4名、8月に4名の合計8名ということになっています。
 続きまして、2点目の児童虐待防止に対する支援として、こんにちは赤ちゃん事業をどのように実施しているのかということについてお答えをいたします。
 出産後、乳児健診までの3から4カ月は母親にとって体力的、精神的にも最もつらい時期にあります。出産前後の体力の消耗に加え、睡眠不足、毎日起こる新たな疑問、不安、頼れる人も近隣におらず、外出もできない。たまったストレスをふと子供にぶつけてしまうと、この時期の乳児は体力がないことから、取り返しのつかない結果に至ることも少なくありません。
 そこで、国は生後4カ月までの乳児のいるすべての家庭を訪問し、育児等に関するさまざまな不安や悩みを聞き、相談に応じるほか、子育て支援に関する情報提供等を行うとともに、母子の心身の状況や療育環境等の把握及び助言を行い、支援が必要な家庭に対して適切なサービスの提供につながることを目的といたしました生後4カ月までの全戸訪問事業、いわゆるこんにちは赤ちゃん事業を創設をいたしました。
 そこで、本市におきましては、この事業をいち早く実施すべく、次世代育成支援対策交付金への交付申請をしておりまして、本年度から事業を実施をいたしております。訪問スタッフといたしましては、市長が委嘱をいたしました46名の母子保健推進員にお願いをいたしておりまして、既に活動を始めております。この事業を実施することによりまして、乳児家庭の孤立化を防ぎ、乳児の健全な育成環境の確保を図り、児童の虐待防止に努めてまいりたいと思います。
 以上でございます。
○議長(高橋 学君) 福祉事務所長。
      〔福祉事務所長 岸本敏弘君登壇〕
○福祉事務所長(岸本敏弘君) 西原議員さんからは南国市虐待防止ネットワークの機能、虐待への対応、そして南国市次世代育成支援行動計画の中で定めております要保護児童対策地域協議会の設置について御質問をいただきました。お答えをいたします。
 近年の都市化、核家族化の進展等、社会環境が大きく変化する中で、子供や子育てに関するさまざまな問題が発生し、とりわけ児童虐待に関する問題は年々増加の一途をたどっております。そして、深刻な社会問題となっております。各種調査では、児童虐待の加害者になるのは実母が最も多いという結果が出ております。背景には核家族化や離婚家庭の増加、地域コミュニティーの弱体化などの現象があります。母親が孤立して育児疲れや不安を抱えているときに虐待は起きやすい、また父親や同居人が育児に非協力的で母親に負担が集中するとストレスを暴力の形で子供にぶつけるケースが多いようです。母親自身が暴力の被害者になっている場合などは、子供への虐待を防ぐためにも母子を同時に保護しなければならないケースもございます。このように、児童虐待は子供の生存、発達にかかわる重大な問題でございます。未来に生きる子供たちが健やかにはぐくまれ、心豊かに育つことはすべての人々の心からの願いであります。
 児童の家庭を取り巻く環境の変化に伴い、全国的にも虐待相談件数は増加の一途をたどっております。児童虐待は大人が権力を乱用して子供の人権を侵害する行為で、児童の心身の成長、人格の形成に重大な影響を与えるものであります。また、児童虐待は主に家庭内で発生し、外部からは見えにくくなっているため、真実を把握することも困難な状況であることも事実であります。
 虐待のタイプとして次の4つのタイプが挙げられると考えております。
 身体的虐待、これは子供の生命、健康に危険のある身体的暴力、例えば殴る、ける、たばこを押しつける、熱湯をかける、おぼれさせるなどがあります。ネグレクト、これは保護の怠慢や放置により健康状態や安全を損なう行為、例えば適切な食事を与えない、病気やけがをしても病院へ連れていかない、不潔なままにする、乳幼児を家庭に置いたままたびたび外出するなどが挙げられます。性的虐待、養育者などが性的支配及び性的満足を得ることを目的に子供に対して行うすべての行為を指します。心理的虐待、ひどい言葉や無視などで心理的に子供を傷つける行為であります。
 子供の虐待は特殊な家庭だけに起こる別世界の出来事ではありません。効率性や経済性優先の社会で生きてきた親たちは、我が子に向き合い、全く経験のない大きなストレスに出会います。しかも、核家族化や地域社会における人間関係が希薄になっている中で、親子は孤立しがちであります。背負い切れなくなったストレスを虐待という形で子供にぶつけてしまった親はさらに苦しみ、自分を責め、だれにも言えず、悪循環に陥りがちになってしまいます。虐待者の問題として、虐待者自身が被虐待経験、虐待を受けた経験があることが見受けられ、虐待の連鎖というケースがあります。
 このように児童虐待はさまざまな原因や状況が複雑に重なり起こると言われています。児童虐待がふえている背景には、先ほど申し上げましたように、近年の核家族化に伴い人間関係が希薄になりつつある中、子育てを行う親の孤立という問題が挙げられます。子育てに自信をなくして不安や焦燥感を抱きながら子育ての状況と先ほどの要因が重なれば、どの家庭にも虐待が起こる可能性があります。
 本市での児童虐待防止についての取り組みについて申し上げます。
 まず、児童に関する相談などにつきましては、家庭児童相談室を設置し、2名の相談員を配置しております。ここでは児童の相談だけではなく、借金とか離婚とか家庭で抱えるさまざまな問題についての相談にも来られております。子育て中の親子の交流や保育所、保育園での園庭開放、保健福祉センターで行われております親子事業などを通して子育てについて不安の軽減や地域からの孤立の解消に努めているところでございます。子育て支援センターの利用が多く、特に子育ての経験が少ないお母さんにとって随分心強い存在であるのではないかと考えております。また、虐待を未然に防止することも大切で、職務上、虐待を発見しやすい立場にあります保育士、学校教諭、保健師の存在は大変重要でございます。
 そのような社会情勢の中、本市におきましては、児童虐待の早期発見、防止、支援体制の確立を目的としまして、平成17年度に高知県と南国市の関係機関で構成します南国市児童虐待防止ネットワークを立ち上げております。事案によりましては、保育所、学校、保健師、高知県中央福祉保健所、高知県立中央児童相談所、南国警察署など関係機関と連携した対応をとっております。すべての児童の健全な心身の成長、また保護者の自立支援のため、早期発見、早期対応、そして総合的な支援をしていくことが重要であると考えます。相談窓口につきましては、これまでどおりそれぞれ教育委員会、保健福祉センターなどの現場でお聞きもいたしますし、また福祉事務所でも対応してまいります。
 なお、虐待に関する通報があった事案はすべて高知県立中央児童相談所へ送致し、担当職員と連携しながら対応しております。
 児童虐待につきましては、解決するケースもございますが、虐待が繰り返し行われる事例も少なくございません。このようなケースは常に見守りが必要でございます。高知県立中央児童相談所で児童及び家庭状況から児童福祉法第10条に定めるところの市において業務を行うことが適当と判断され、市へ移管されたケースにつきましては、学校、保育所、保健師などの連携により見守りを続けております。
 これまでの例で申し上げますと、見守りのケースが一番多く、ほかにも緊急な対応を要する場合、また市での対応が困難な場合等につきましては、高知県立中央児童相談所による児童福祉施設への措置入所となったケースもございます。また、要保護児童対策地域協議会設置の時期につきましても御質問いただきました。これにつきましては現在のところ詳細にお答えできる状況ではございませんが、本年度じゅうに設置の方向で検討しております。
 以上でございます。
○議長(高橋 学君) 生涯学習課長。
      〔生涯学習課長 高木正平君登壇〕
○生涯学習課長(高木正平君) 西原議員さんの文化財の御質問で、岡豊城のことにつきまして、まずお答えいたしたいと思います。
 西原議員さんから先日、司馬遼太郎の「夏草の賦」のお話を伺い、図書館でこの本をめくってみました。織田信長が尾張から美濃へ進出し、岐阜城を本拠地にした早々のころという書き出しで始まっておりますが、この時代、岡豊城は政治、経済、文化の中心として、長宗我部氏3代の名の誉れ高い今に歴史の息吹を残す本市の貴重な文化財です。
 御質問にありましたが、岡豊山の史跡指定地は標高97メートルの詰と言われるいわゆる本丸、そして二の丸、三の段、四の段一帯、標高87メーターあたりから上の部分となりますが、一帯は県有地で県指定の史跡です。管理は県立歴史民俗資料館が行っております。
 市の史跡としましては、本丸の西南のところに伝えられるところによる厩跡と呼ばれる曲輪があります。議員さんから紹介のありました香川五郎次郎親和の墓、また長宗我部一族の墓、そして美術工芸品として岡豊八幡宮が所有する出陣の際に使用したとされる熊蜂の盃などがあります。
 県担当課は、岡豊城趾を国の史跡指定にと視野にしているらしく、本市といたしましても、岡豊山の南側の斜面、国分川の右岸ですが、将来的には本格的な計画に基づき学術調査の実施ができればと考えております。この南側の斜面につきましては、これまでに激甚災害対策のため発掘調査を行っておりますが、柱跡などが確認されており、大手門というか正門ではと想定されております。浦戸湾につながる川であり、物資の輸送や人の往来は船で行われ、お城への入り口であったと言われております。これらの地域を史跡範囲に追加し、国指定につなげていければと思っております。
 文化庁調査官からは、岡豊城趾の価値についての評価を受けているということで、国の史跡指定のため、いずれ県とともに取り組みたいと考えております。
 また、歴史民俗資料館の館長から南国市文化財審議委員会の会長でもある宅間先生ですが、歴史民俗資料館の振興策の一つとしてデザインの専門学校とタイアップしたいわゆる民・学の連携事業ですが、岡豊城のコンピューターグラフィックによる再現など計画されているようです。これには地域の方にも御参加をいただき、民・学にコミュニティーの参加で岡豊城への興味と関心を一層持ってもらうための地域参加型のプランとしての構想で、岡豊城に関し、これから市民の皆様方が岡豊城探索や散策など健康づくりの機会にもと期待をいたしております。
 文化財保護における基本構想につきましては、文化財審議会の提言を受け、文化庁の方針により、今後岡豊城一帯はもとより、文化財を地域おこしの資源として積極的に活用を図ることができるよう、これから構想の策定が必要ではと考えております。
 以上でございます。
○議長(高橋 学君) 4番西原勝江君。
○4番(西原勝江君) ただいまそれぞれ丁寧にお答えをいただきましてありがとうございました。
 文化財に関してのことですが、岡豊山を国の史跡にというようなことも言っていただきました。地元の方に伺いましたが、船着場から山へ上がっていく道があったはずで、そこのことを知っている人とか、また山全体のことを知っている人とかがだんだんお年がいっているので、ちょうど今の時期に地元の方と一緒に市の方でまた次の段階へ、文化財としての段階へということもお話を伺いました。今後とも、市全体の文化財ということで、まちづくりの一つの方向もできるかと思いますので、取り組みをよろしくお願いいたします。
 それからあと、災害予防計画のことですけれども、安心・安全のための先ほどの要援護者の福祉避難所のことですけれども、柏崎市のことで伺ったんですけれども、柏崎市でも足の不自由な奥さんと目の不自由な御主人が被災に遭って、それで避難所へという思いはあっても、道ががたがたで歩けなくって、それで目の不自由な御主人が行ってもバリアフリーではないし、トイレ一つのことにとっても大変だということで、その手前から計画のあった福祉避難所というところへ連れていってもらって、そこで本当に安心した避難所生活が送れるようになったという話も伺いましたので、今後ともまた御検討のほどよろしくお願いいたします。
 以上です。ありがとうございました。