○南国市放置自動車の発生の防止及び適正な処理に関する条例
平成22年9月30日
条例第22号
(目的)
第1条 この条例は,放置自動車の発生の防止及び適正な処理に関し必要な事項を定めることにより,公共の場所の機能の保全並びに市民の快適な生活環境の維持及び向上を図るとともに,良好な都市環境の形成に資することを目的とする。
(1) 自動車 道路運送車両法(昭和26年法律第185号)第2条第2項に規定する自動車,同条第3項に規定する原動機付自転車及び同条第4項に規定する軽車両をいう。
(2) 放置 正当な権原に基づき置くことを認められた場所以外の場所に相当の期間にわたり置かれていることをいう。
(3) 放置自動車 自動車で,その機能の一部又は全部を失った状態で放置されているものをいう。
(4) 公共の場所 道路交通法(昭和35年法律第105号)第2条第1項第1号に規定する道路,公園,河川敷その他公共の用に供する場所をいう。
(5) 事業者等 自動車の製造,輸入,販売,整備,解体,検査,登録その他これらに類するものを業として行っている者及びこれらの者の団体をいう。
(6) 所有者等 自動車の所有権,占有権若しくは使用権を現に有する者又は最後に有した者及び自動車を放置した者又は放置させた者をいう。
(7) 廃物 自動車として本来の用に供することが困難な状態にあり,かつ,不要物と認められるものをいう。
(8) 処分等 撤去,処分若しくは処理又はこれらのために必要な措置をいう。
(市長の責務)
第3条 市長は,放置自動車の発生の防止及び適正な処理に関し,啓発に関する施策その他の必要な施策(以下「施策」という。)を策定し,これを実施するものとする。
(市民の責務)
第4条 市民(市の区域内において自動車を所有し,又は使用する者を含む。)は,市が実施する施策に協力しなければならない。
(事業者等の責務)
第5条 事業者等は,自動車が放置自動車とならないよう啓発,回収その他の適切な措置を講じるように努めるとともに,本市が実施する施策に協力しなければならない。
(放置の禁止)
第6条 何人も,正当な理由なく自動車を放置し,若しくは放置させ,又はこれらの行為をしようとする者に協力をしてはならない。
(通報等)
第7条 放置されている自動車を発見した者は,市長にその旨を通報するように努めなければならない。
2 市長は,前項の規定による通報を受けた場合において必要があると認めるときは,その内容を関係機関に通報する等適切な措置を講ずるものとする。
(調査等)
第8条 市長は,市が管理している公共の場所に関し,前条第1項の規定による通報があったときその他必要があると認めるときは,職員に当該自動車の状況,所有者その他の事項を調査させることができる。
2 市長は,前項の規定により自動車を調査させる場合において,車外からの調査では所有者等及びその住所,居所その他の連絡先(以下「連絡先」という。)が判明しないときは,職員に,その目的を達成するために必要な最小限度において当該自動車の車内等を調査させることができる。この場合において,当該自動車が施錠されているときは,その施錠を解除させることができる。
3 前2項の規定により調査を行う職員は,その身分を示す証明書を携帯し,関係者の請求があったときは,これを提示しなければならない。
(撤去命令及び弁明)
第10条 市長は,前条の規定による勧告を行ったにもかかわらず,放置自動車を撤去しない所有者等に対し,期限を定めて当該放置自動車を撤去するよう命ずることができる。
2 市長は,前項の規定による命令をしようとするときは,あらかじめ所有者等に対し,期限を定めて弁明の機会を与えなければならない。
3 市長は,第1項の命令を受けた者が,正当な理由なくその命令に従わないときは,その旨を公表する。
(放置自動車の移動及び保管)
第10条の2 市長は,市が管理する公共の場所について,その機能の維持に支障を生じ,又は生ずるおそれがあると認められる場合は,次の各号のいずれかに該当するときに限り,放置自動車を移動し,及び保管することができる。
(1) 所有者等が前条第1項に規定する命令に従わないとき。
2 市長は,前項の規定にかかわらず,市が管理する公共の場所について,その機能の維持,市民の生活環境の保全又は通行人,自動車等の安全の確保に著しく支障を生じ,又は生ずるおそれがあるため,緊急に放置自動車を撤去する必要があると認められる場合は,当該放置自動車を移動し,及び保管することができる。
3 市長は,前2項の規定により放置自動車を移動し,及び保管した場合は,その旨を当該放置自動車が放置されていた場所又はその付近に表示するとともに,告示しなければならない。ただし,表示することが困難であると認められる場合は,告示のみを行うものとする。
2 市長は,南国市放置自動車廃物判定委員会があらかじめ定める判定基準により当該放置自動車を明らかに廃物として判断できるものについては,前項の規定にかかわらず,南国市放置自動車廃物判定委員会の判定を経ずに,廃物として認定することができる。
(処分等)
第12条 市長は,放置自動車を廃物として認定したときは,その処分等をすることができる。
(廃物認定外放置自動車の措置)
第13条 市長は,廃物として認定しなかった放置自動車(以下「廃物認定外放置自動車」という。)については,所有者等に当該廃物認定外放置自動車の引取りを促すため規則で定める事項を告示しなければならない。
2 前項の規定による告示の日から起算して6月を経過してもなお当該廃物認定外放置自動車の引取りのないときは,当該廃物認定外放置自動車の所有権は本市に帰属するものとする。
(放置自動車廃物判定委員会)
第15条 放置自動車の廃物の判定その他放置自動車の発生の防止及び適正な処理に関し必要な事項を審議するために,南国市放置自動車廃物判定委員会(以下「委員会」という。)を置く。
2 委員会は,委員10人以内をもって組織する。
3 委員は,次に掲げる者のうちから市長が委嘱し,又は任命する。
(1) 自動車について専門的知識を有する者
(2) 関係行政機関の職員
(3) 市職員
(4) 前3号に掲げるもののほか,市長が必要と認める者
4 委員の任期は,2年とする。ただし,委員が欠けたときにおける補欠の委員の任期は,前任者の残任期間とする。
5 委員は,再任することを妨げない。
6 委員の報酬及び費用弁償は,南国市特別職の職員で非常勤の職員の者の報酬及び費用弁償支給条例(昭和34年南国市条例第39号)の別表のその他の委員の規定を準用する。
7 前各項に定めるもののほか,委員会に関し必要な事項は,規則で定める。
(国等に対する要請)
第16条 市長は,国又は他の公共団体若しくは公共的団体に対し,当該団体が設置し,又は管理している公共の場所における放置自動車の適正な処理について,必要な措置を講ずるよう要請することができる。
(事業者等への協力要請)
第17条 市長は,事業者等に対し,廃物と認定した放置自動車の処理について,必要な協力を要請することができる。
(他の法令等との調整)
第18条 この条例は,法令等の規定により,放置自動車の処理に関する手続が定められている場合は,適用しない。
(委任)
第19条 この条例の施行に関し必要な事項は,規則で定める。
(罰則)
第20条 第10条第1項の規定による命令に違反した者は,20万円以下の罰金に処する。
附則
この条例は,平成22年10月1日から施行する。
附則(令和4年条例第22号)
この条例は,公布の日から施行する。