○南国市身体障害者健康診査事業実施要綱
平成6年1月27日
告示第2号
(目的)
第1条 在宅で常時車椅子を使用する身体障害者に対して,健康診査を実施することにより,褥瘡,変形,膀胱機能障害等の発生を予防し,もって身体障害者の福祉の向上を図ることを目的とする。
(実施主体)
第2条 この事業の実施主体は,南国市とする。ただし,市長は事業の一部を医療機関等に委託することができるものとする。
(対象者)
第3条 この事業の対象者は,本市に居住する18歳以上で身体障害者手帳を所持し,日常生活において常時車椅子を使用している在宅の身体障害者とする。
(診査の実施)
第4条 診査項目及び方法は次のとおりとする。ただし,診査項目のうち,心電図検査,眼底検査,貧血検査,血糖検査,X線検査については医師の判断に基づき,選択的に実施する。
(1) 問診
問診に当たっては,現状の症状,既往症,家族歴,嗜好,過去の健康診査受診状況等を聴取する。
(2) 身体計測
原則として身長,体重を測定し,比体重等を算定する。
(3) 理学的検査
視診,打聴診,腹部触診,運動機能診断その他必要な検査を実施する。
(4) 血圧測定
最大血圧及び最小血圧を測定する。
(5) 検尿
随時に採取した尿について,糖,蛋白,潜血を試験紙を用いて検査する。
(6) 循環器検査
ア 心電図検査
安静時の標準12誘導心電図を記録する。
イ 眼底検査
眼底カメラによりスライド用カラーフィルムを用いて行うものとする。撮影は,右眼の乳頭部位,上耳側動静脈部位,下耳側動静脈部位及び黄斑乳頭を両端におさめた部位の4枚を原則とする。
ウ 血液化学検査
血清総コレステロール,HDL―コレステロール及び中性脂肪を測定する。
(7) 貧血検査
血液中の赤血球数,血色素量(ヘモグロビン値)及びヘマトクリット値を測定する。
(8) 肝機能検査
血清GOT,GPT及びγ―GPTを測定する。
(9) 腎機能検査
血清クレアチニンを測定する。
(10) 血糖検査
原則として糖負荷試験を行う。
(11) X線検査(単純撮影)
ア 胸部,腹部,腎臓,膀胱,脊(頚)椎等必要な部位を医師の判断により撮影する。
イ X線写真の読影は,原則として十分な経験を有する医師によって行うものとする。
2 一対象者の診査回数は,原則として年1回とする。
(診査の申請)
第5条 健康診査を希望するものは,市長にその旨を連絡し,市長は身体障害者健康診査受付簿(様式第1号)を整備するものとする。
(実施医療機関の役割)
第7条 実施医療機関は,受診者から健康診査を求められたとき,当該受診者に身体障害者健康診査受診券の提示を求め,これにより健康診査を受ける資格を確認したうえ健康診査を行うものとする。
2 実施医療機関は,健康診査を実施したときは,速やかに健康診査実施報告書(様式第2号)を市長に提出するものとする。
3 実施医療機関は,診査結果について,各検査ごとに所定の方法で判定するとともに,それらを総合的に判断し,褥瘡,変形,膀胱機能障害等の有無及び精密検査の要否を付して受診者及び市長に対し,速やかに通知するものとする。
4 実施医療機関は,判定に用いたフィルムや検体等を保存するものとする。
5 実施医療機関は,実施主体の求めに応じ,事業の推進を図るために必要な資料の提出等の協力をしなければならない。
(申請者の移送)
第8条 申請者の移送は申請者及びその介護者が行い,移送に要する費用は申請者の負担とする。
(費用負担等)
第9条 市長は,本事業に要する経費を実施医療機関の長に支弁するものとする。
2 本市が負担する経費の支払を受けようとする実施医療機関の長は,身体障害者健康診査委託費請求書(様式第5号)を市長に提出するものとし,市長は,当該請求書を審査のうえ速やかにその委託料を支払うものとする。
(記録及び指導)
第10条 本市にあっては,診査結果に基づき,受診者ごとに記録を整備するとともに,褥瘡,変形,膀胱機能障害等が認められ,又は精密検査を必要とする場合には,必要な指導を行うものとする。
附則
この要綱は,公布の日から施行する。
附則(平成10年告示第17号)
この要綱は,平成10年4月1日から施行する。