ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > いきいき南国 第7回

用語検索はこちら


いきいき南国 第7回

担当 : 企画課 / 掲載日 : 2019/01/11

 いきいき南国では、地域の元気と活性化のために活動している市民の皆さんの活動をご紹介しています。

時計を通して街の活性化


中村1

7回目は、後免町で時計店をされている中村昭弘さんです。

 時計店の仕事に就いたきっかけを尋ねると、高校を卒業した昭和39年は、オリンピック開催の年で景気も良く時計もよく売れていました。そんな時、父に「時計の修理を覚えたら食うに困らん」といわれ、時計店の後を継ぐことを決めました。卒業後の3年間は、大阪の時計店で、住込み店員として修業し、修理の技術を覚え、半年間、御礼奉公をしました。大阪から帰ってからは、どんな時計の修理でもできるように研鑚してきました。

 主なメーカーとして、シチズンやセイコーなどの時計の販売をおこなっています。中村時計店は修理で有名といわれるように、どんな時計に対してもあそこで直してよかったといわれるように、ていねいで、長持ちする修理をすることにこだわっているとおっしゃっていました。


中村2

 後免の商店街がだんだんと衰退しはじめた平成10年に町の活性化と時計店の存続をかけて時計店を建て替え、2階に「時計博物館」を設けました。収集したゼンマイ式の古い置時計、腕時計、航海時計などを置いており、3,000種類にもおよぶ時計を展示しています。商店街がにぎわうことを願っていましたが、今は、シャッターが閉まった店舗が多くなり、まるで住宅地の中の時計店のようになってきています。


中村3

 生きがいは、時計の修理と中学時代に始めて60年くらいになる柔道です。今は、週2回中村柔道教室で幼稚園児から大人までの指導をしています。小さい子供が練習をするときは大人は見学、大人が練習するときには子供は見学し、大人の技を学ぶ。大人と子供が一緒に練習する町の道場をしています。また、このことが若さを保つ源にもなっています。

 今、安芸の野良時計の保守修理を請け負ってやっています。時計台としては、札幌時計台と安芸の野良時計2つぐらいになっているので何とか守っていきたい。また、時計台の内部を改装して見られるようにし、多くの方に野良時計を見に来てもらいたい。自分が持っている古い時計も展示して和風の時計博物館を作りたい。73歳になり、元気なうちにやりとげたいと話してくれました。

 この度お目にかかって、中村さんの時計にかける熱い思いを感じました。




いきいき南国の各記事はこちら